生産工学部・生産工学研究科
生産工学部(せいさんこうがくぶ)は、生産工学を教育・研究する大学の学部であり、生産工学研究科(せいさんこうがくけんきゅうか)は、生産工学の理論および応用を教育・研究する大学院の研究科である。いずれも工学系である。
国内では、生産工学部、生産工学研究科ともに日本大学にのみ設置されている。
概要
日本大学生産工学部生産工学研究所では、文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業(地域連携研究プロジェクト)「地域生活に安全・安心を与えるための建造物の高耐震化・再生化技術とヘルスモニタリング技術の応用に関する研究」が行われている。
1965年、日本大学工学部(現・理工学部)工業経営学科を発展させる形で、日本大学第一工学部として設置された。学部の英称はCIT(College of Industrial Technology)。
工学部工業経営学科→理工学部工業経営学科→理工学部経営工学科→第一工学部→生産工学部と変遷している。
学部生全員が必修科目としてインターンシップを履修、土木工学科、応用分子化学科、数理情報工学科に日本技術者教育認定機構(JABEE)対応のコースを設置するなど、産業、技術社会への対応を考えたカリキュラムが組まれている。
所在地は千葉県習志野市。校舎は習志野市実籾の実籾校舎と、同市泉町の津田沼校舎[1]の二箇所があり、1年生は実籾校舎、2年生からは津田沼校舎で授業を行う。 最寄り駅は京成本線実籾駅(実籾校舎)、京成本線京成大久保駅(津田沼校舎)。なお両校舎ともJR総武線津田沼駅からバスによるアクセスが可能である。
津田沼校舎の隣地には東邦大学理学部・薬学部が所在し、両大学間で単位互換が可能である。また平成11年から米国ケント州立大学と、学術交流協定を結んでいる。
津田沼校舎の正門をくぐり、すぐ左手の図書館は建築家大高正人による設計である。
歴史
- 明治22年(1889)
- 日本法律学校(現・法学部)創立
- 明治36年(1903)
- 日本大学と改称
- 大正9年(1920)
- 大学令の公布により大学設立認可
- 昭和3年(1928)
- 工学部(現・理工学部)設置
- 昭和27年(1952)
- 東京・神田駿河台に日本大学工学部工業経営学科新設
- 昭和32年(1957)
- 千葉県習志野市に工学部工業経営学科を移転
- 昭和33年(1957)
- 工学部を理工学部と名称変更し,工業経営学科2年次生を工経・土木・建築・機械・電気・工化の6コースの専攻別に組み分ける
- 昭和36年(1961)
- 理工学部工業経営学科を経営工学科と改称
- 昭和40年(1965)
- 日本大学第一工学部(機械,土木,建築,工業化学,管理の5学科)を設置し,津田沼校舎にて開講。理工学部経営工学科募集停止
- 昭和41年(1966)
- 日本大学第一工学部を日本大学生産工学部と改称,同時に電気,統計の2学科を増設し,機械,電気,土木,建築,工業化学,管理,統計の7学科となり充実した独立学部となる
- 昭和45年(1970)
- 日本大学大学院生産工学研究科修士課程設置
- 昭和47年(1972)
- 日本大学大学院生産工学研究科博士課程設置
- 昭和49年(1974)
- 統計学科を数理工学科と名称変更
- 昭和50年(1975)
- 日本大学大学院生産工学研究科修士課程・博士課程を博士前期課程・博士後期課程と改組
- 昭和55年(1980)
- 日本大学大学院生産工学研究科博士前期課程・博士後期課程に数理工学専攻を増設
- 昭和57年(1982)
- 生産工学部実籾校舎竣工
- 平成元年(1988)
- 日本大学創立100周年記念式典を挙行
- 平成4年(1992)
- 生産工学部創設40周年を迎える
- 平成5年(1993)
- 一般教育を教養・基礎科学系と名称変更
- 平成9年(1997)
- 生産工学部創設45周年を迎える
- 平成13年(2001)
- 電気工学科を電気電子工学科,工業化学科を応用分子化学科,数理工学科を数理情報工学科に名称変更
- 平成14年(2002)
- 生産工学部創設50周年を迎える
- 平成17年(2005)
- 日本大学大学院生産工学研究科博士前期課程・博士後期課程の電気工学専攻を電気電子工学専攻,工業化学専攻を応用分子化学専攻,数理工学専攻を数理情報工学専攻と名称変更
- 平成18年(2006)
- 管理工学科をマネジメント工学科と名称変更
- 平成21年(2009)
- 環境安全工学科,創生デザイン学科新設
学科・コース一覧
- 機械工学科
- 制御システムコース
- 航空・自動車システムコース
- 創造デザインコース
- 電気電子工学科
- エネルギーシステムコース
- e-コミュニケーションコース
- クリエイティブエンジニアリングコース
- 土木工学科
- 環境コース
- 都市コース
- マネジメントコース(JABEE対応)
- 建築工学科
- 建築工学コース
- 建築・環境デザインコース
- 居住空間デザインコース(女性のみ)
- 応用分子化学科
- 生命化学コース
- 物質デザインコース
- 国際化学技術者コース(JABEE対応)
- マネジメント工学科(平成18年度に管理工学科より改称)
- 企業マネジメントコース
- 人間・情報システムコース
- 知財経営コース(平成17年度より新設)
- 数理情報工学科
- 数理情報工学コース
- 情報工学コース(JABEE対応)
- 環境安全工学科
- 環境安全コース
- 環境エネルギーコース
- 創生デザイン学科
- プロダクトデザインコース
- スペースデザインコース
上記のほかに、教養、基礎科学系に分類される教員が存在する。
日本大学生産工学研究科(大学院)の専攻一覧
- 生産工学研究科
- 機械工学専攻
- 土木工学専攻
- 建築工学専攻
- 管理工学専攻
- 電気電子工学専攻(2005年3月までは電気工学専攻)
- 応用分子科学専攻(2005年3月までは工業化学専攻)
- 数理情報工学専攻(2005年3月までは数理工学専攻)
著名な卒業生
- 小丸成洋(管理工学科卒業) - NHK経営委員会委員長、福山通運社長
- 大平貴之(機械工学科卒業) - プラネタリウムクリエイター、大平技研社長
- 山名学(数理工学科卒業) - ゲームクリエイター、ジニアス・ソノリティ社長
- 栗原幹雄(建築工学科卒業) - ほっかほっか亭共同創業者、フレッシュネス社長
- 渡辺明(理工学部工業経営学科建築専攻卒業) - 建築家、渡辺明設計事務所社長
- 白眞勲(生産工学研究科建築工学専攻修了) - 民主党参議院議員
- 岩本司(管理工学科卒業) - 民主党元参議院議員
- 泉幸甫 (建築工学科卒業)- 建築家、日本大学生産工学部教授
- 鍋島千恵(建築工学科卒業) - 建築家
- 林家ぼたん(数理工学科卒業) - 落語家
- なかだえり(生産工学部建築学科卒業) - イラストレーター
- 長野久義(マネジメント工学科卒業) - プロ野球選手