宮嶋茂樹
宮嶋 茂樹(みやじま しげき、1961年5月30日 - )は、日本の報道カメラマン、ジャーナリスト。
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人物・経歴
兵庫県明石市出身。私立白陵中学校・高等学校を経て日本大学藝術学部写真学科卒業。講談社『フライデー』編集部所属カメラマンを経てフリーになった。
主に週刊誌などで活動し、東京拘置所収監中の麻原彰晃やロシア外遊中の金正日などの姿をとらえたスクープ写真を撮影している。また、世界の戦場を取材し、戦地の状況を写真として伝えた。また、関西弁を用いた文体でルポルタージュやエッセイを執筆している。通称「不肖・宮嶋」。名付け親は、当時、『週刊文春』の記者だった勝谷誠彦。同誌のコーナーにおける文章も始まってしばらくの間は勝谷が書いていた。趣味はハンティングと模型制作。幼少時からの鉄道ファンでもある。
著作では、自衛隊や自衛隊海外派遣活動に批判的な団体や政治家、また、護憲派に対し批判を展開。民主党の鳩山由紀夫内閣の組閣人事に対しても「ハナからガタガタ」と評すなど、批判的姿勢を取った[1]。テレビ番組の企画で、大臣に愛国心があるかを会見前に国旗に一礼するかどうかで判断したことで、勝谷ら出演者に首を傾げられた。
南京事件についてはその存在を否定している。中国の胡錦濤国家主席を「尖閣諸島を奪い取ろうとしている敵の首魁だ」「今ごろ、北京では、中国海軍が先頭に立って尖閣侵略作戦立てとるところやないか? そうでもせんと、あれほどみえっ張りの中国人が満足せんやろ。(中略)尖閣と与那国に大至急、自衛隊部隊を常駐させるべき」と主張している(中国脅威論)[2][3]。
また、戦後になり一般に使用されなくなった皇紀(神武天皇即位紀元)を、産経新聞での自身のコラムで使用している[4]。
ニートについて
2006年1月19日号の「週刊文春」において、「税金も払わん上に、三十路になっても親がせっせと部屋に“エサ”を運び続け、パソコンに向かってしか他人と会話出来ん奴をニートと呼ぶそうやないか。そんな穀潰しが何十万も生きておるんは世界広しと言えども我が国だけ[5]や」と述べ、続けて「お隣の半島南半分(大韓民国)ではサッカー選手から、大統領まで男は全員2年以上の徴兵や。我が国も2年とまで言わん。せめて1年、いや8ヶ月でもええわ。戦後60年、今まで学校のセンセイ方が蔑ろにしてきた規律、勇気、自己犠牲、国防意識という美徳を自衛隊で徹底的に教育し直すんや」[6]と結び、徴兵制導入を主張した[7]。
原発擁護論
2011年3月11日の東日本大震災で発生した福島第一原子力発電所事故に絡み、国内で反原発の動きが高まっていることを宮嶋は産経新聞で連載しているコラム「40X40」で「安定した電力と料金なくして、工業が発展できるか」「ドイツもイタリアも足らん電力をフランスから買うだけなんやで。第一日本だけ原発なくなったって中国も韓国もこれからドンドン原発増やすやろ」と批判。また、「このままやったら、日本はギリシャになるぞ。すでに日本国債の信用度は地に落ちた。原発稼働せんとさらに電力不足、日本を代表する企業まで逃げ出す準備しとんのや。わかっとんのか。1社だけちゃうぞ」と述べた[8]。しかし、実際に日本企業が海外に移転するとしても、例えばベトナムなどでは、深刻な電力不足(工場が頻繁に停電で稼動停止する)などの問題を抱えており、たやすく海外へは移転できないと指摘されている[9]。
靖国神社について
毎年8月15日には必ず靖国神社への参拝を心がけている。都合などで東京にいない場合は最寄の護国神社へ、海外にいる場合は8月15日の日本時間正午に英霊に黙祷をささげるという。264万人の英霊の尊い犠牲のうえに今日の日本の平和と繁栄があり、生き残った日本人、その子孫としては靖国神社への参拝は当然のこととしている[10]。
朝鮮民族について
宮嶋は南北問わず、朝鮮民族に対する嫌悪感を公言している。月刊「正論」2011年10月号では、「不肖・宮嶋、朝鮮人が嫌いなのは差別やない。根拠があるのである。ありまくるのである。我が領土を奪っときながら、それを正当化するために歴史を捏造し、反日教育続けとるからである。無辜の日本人を拉致しながら、それがバレても開き直り、核兵器まで開発して恫喝しよるからである。一部の朝鮮人のことやない。国家ぐるみやで」と記している[11]。
「プロ市民」批判
東日本大震災で深刻化している放射能に関わる風評被害を「プロ市民」たちが助長しているとして、産経新聞に寄稿しているコラム「40X40」で非難している。「何でも反対、反核、反戦、平和をお題目とする『プロ市民』のしわざや。プロ市民はすぐ子供をダシにするのが特徴や」「日本にはプロ市民が信奉する憲法(日本国憲法)があり、表現(の自由)、言論の自由が確かに認められている。反政府やろうが反原発やろうが、どんな勝手な意見述べるのも自由やがおんどれらのエゴで同じ日本人が風評被害に苦しめられとんのやで」と述べ、最後に「そこ(福島)に住むなというのか、なぜ同じ日本人として福島の苦しみを共有しようとしない、なぜ東北の悲しみが理解できない、プロ市民は。おのれは安全地帯にいて危機感を煽るだけ煽る。汚染されとる、アブナイとヒステリー起こし、風評被害拡大させとんのはどいつや!」と非難した[12]。
その他
- 1997年5月6日、領土問題がある尖閣諸島魚釣島に衆議院議員(当時)西村眞悟、石垣市議会議員仲間均、映像教育研究会の稲川和男とともに視察を行った。
- 2011年8月1日、自民党所属の参議院議員佐藤正久らとともに大韓民国の鬱陵島に行った。
著作
写真集
- 『人間 赤尾 敏』(1991年10月 話の特集社 ISBN 4-8264-0119-1)
- 『俺に是非を説くな 激しき雪が好き 野村秋介 写真集』
- 『自衛隊 LADIES ‘95 陸・海・空 婦人自衛官写真集』
- 『ボスニアの微笑み』
- 『不肖・宮嶋inイラク―死んでもないのに、カメラを離してしまいました。』(アスコム,2003年) ISBN 4776200880
- 『不肖・宮嶋イツデモドコデモダレトデモ』
- 『不肖・宮嶋 誰が為にワシは撮る』(大和書房,2005年) ISBN 978-4479391241
- 『任務 −自衛隊イラク派遣記録−』(都築事務所,2005年) ISBN 978-4396693213
- 『不肖・宮嶋、再び。自衛隊レディース』(イカロス出版,2008年) ISBN 978-4863200173
- 『再起』(ベストセラーズ,2011年)ISBN 978-4584133286
- 『MIGHTY FLEET 精強なる日本艦隊』(講談社 平成24年(2012年)) ISBN 978-4-06-218076-4
ルポルタージュ・エッセイ
- 『ああ、堂々の自衛隊』
- 『不肖・宮嶋史上最低の作戦』
- 『不肖・宮嶋! 撮らずに死ねるか』
- 『不肖・宮嶋 踊る大取材線』
- 『不肖・宮嶋 死んでもカメラを離しません』
- 『空爆されたらサヨウナラ 戦場コソボ、決死の撮影記』
- 『不肖・宮嶋のネェちゃん撮らせんかい!』
- 『不肖・宮嶋南極観測隊ニ同行ス』
- 『不肖・宮嶋の一見必撮!』
- 『不肖・宮嶋 金正日を狙え!』(2003年4月25日 文藝春秋 ISBN 4163593608)
- (文庫本版 2006年4月10日 文春文庫プラス ISBN 4167713012)
- 『不肖・宮嶋 国境なき取材団』
- 『私の異常な愛情 −不肖・宮嶋流戦争映画の正しい観方−』(ぴあ,2004年) ISBN 978-4835609584
- 『儂は舞い降りた—アフガン従軍記 上』(祥伝社,2005年) ISBN 978-4396313869
- 『儂は舞い上がった—アフガン従軍記 下』(祥伝社,2005年) ISBN 978-4396313876
- 『サマワのいちばん暑い日—イラクのド田舎でアホ!と叫ぶ』(祥伝社,2005年) ISBN 978-4396693206
- 『不肖・宮嶋ちょっと戦争ボケ〈上〉1989〜1996』(新潮社,2005年) ISBN 978-4101242330
- 『不肖・宮嶋ちょっと戦争ボケ〈下〉1996〜1999』(新潮社,2005年) ISBN 978-4101242347
- 『不肖・宮嶋青春記』(ワック,2005年) ISBN 978-4898310816
- 『不肖・宮嶋 メディアのウソ、教えたる! (14歳の世渡り術) 』(河出書房新社,2007年) ISBN 978-4309616452
- 『不肖・宮嶋のビビリアン・ナイト 上 爆弾ボコボコの巻』(祥伝社,2007年) ISBN 978-4396693244
- 『不肖・宮嶋のビビリアン・ナイト 下 砲弾ドカドカの巻』(祥伝社,2007年) ISBN 978-4396693251
- 『不肖・宮嶋 戦場でメシ喰う!』(ワールドフォトプレス,2008年) ISBN 978-4846526665