女子王座決定戦競走
テンプレート:競艇の競走 女子王座決定戦競走(じょしおうざけっていせんきょうそう)は、女性の競艇選手を対象とした競艇のGI競走の1つ。2014年からは「レディース チャンピオン(LADIES CHAMPIONSHIP)」という通称名称も用いられる[1]。 なお、本稿では最後に女子リーグ戦競走や女子競艇選手の歴史・競艇女子戦についても記述を付した。
目次
概要
1983年(昭和58年)8月に住之江競艇場で23年ぶりに復活した「オール女子レース」は、その後各地の競艇場で実施されるようになり、人気も上昇していった。こうした中で、女子選手たちの目標となる競走として本競走が創設された。創設時から2009年度までは日本航空が協賛しており、名称も「JAL女子王座決定戦」とされていた。
女子選手限定の競走としては最高峰に位置づけられ、当該年度における女子競艇選手の頂点を決定する。優勝者には直後の総理大臣杯競走への優先出場権が与えられる。
出場資格
女子選手が対象となる。
選考期間は開催前年の6月1日から開催年の5月31日まで。
- 優先出場
- 前年度優勝者
- 女子リーグ戦競走の優勝者
- 選考期間内における勝率が上位の選手
勝率が並んだ場合は着順点上位者から順に選出
※級別、年数等を問わず出場できる。 - 選出除外
スタート事故の罰則
フライングや出遅れをした選手には、厳しい罰則が課せられている。 テンプレート:Main
歴史
- 1987年 - 浜名湖競艇場にて一般戦として創設。12月3日から8日まで6日間開催。
- 1988年
- 1991年 - ピットでの並び順を現行ルール(1枠有利)に統一(従来はは各競艇場が選択していた)。
- 2000年 - 格付けをGIに変更。
- 2009年
- 2012年
- 優先出場選手の選出除外規定を追加(選考期間内の事故率が0.40以上)。
- 開催時期を8月に変更。
- 2014年 - 格付けをプレミアムGIに変更予定。
女子王座決定戦の記録
- 最多連続優勝(3連覇)
- 鵜飼菜穂子
- 最年少優勝
- 西村めぐみ(24歳3ヶ月)
- 最年長優勝
- 山川美由紀(45歳9ヶ月)
歴代優勝者
1987年 - 1999年
回数 | 開催年 | 優勝戦日 | 開催場 | グレード | 優勝者 | 当時 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
枠番 | コース | 決まり手 | 選手名 | 年齢 | 住所 | |||||
第1回 | 1987年(昭和62年) | 12月8日 | 浜名湖競艇場 | 一般戦 | 1枠 | 1コース | 逃げ | 鈴木弓子(2945) | 27歳 | 愛知県 |
第2回 | 1989年(平成元年) | 3月7日 | 多摩川競艇場 | GII | 6枠 | 2コース | 恵まれ | 日高逸子(3188) | 27歳 | 福岡県 |
第3回 | 1990年(平成2年) | 3月6日 | 6枠 | 1コース | 逃げ | 鵜飼菜穂子(2983) | 30歳 | 愛知県 | ||
第4回 | 1991年(平成3年) | 3月7日 | 蒲郡競艇場 | 2枠 | 2コース | まくり | 31歳 | |||
第5回 | 1992年(平成4年) | 3月5日 | 戸田競艇場 | 1枠 | 1コース | 逃げ | 32歳 | |||
第6回 | 1993年(平成5年) | 3月8日 | 多摩川競艇場 | 1枠 | 5コース | まくり差し | 佐藤正子(3154) | 28歳 | 静岡県 | |
第7回 | 1994年(平成6年) | 3月8日 | 浜名湖競艇場 | 6枠 | 2コース | 抜き | 谷川里江(3302) | 26歳 | 愛知県 | |
第8回 | 1995年(平成7年) | 3月10日 | 多摩川競艇場 | 6枠 | 5コース | まくり差し | 27歳 | |||
第9回 | 1996年(平成8年) | 3月13日 | 戸田競艇場 | 6枠 | 2コース | まくり | 山川美由紀(3232) | 29歳 | 香川県 | |
第10回 | 1997年(平成9年) | 3月5日 | 蒲郡競艇場 | 1枠 | 1コース | 逃げ | 渡邊博子(3114) | 36歳 | 愛知県 | |
第11回 | 1998年(平成10年) | 3月8日 | 三国競艇場 | 1枠 | 4コース | まくり | 西村めぐみ(3704) | 24歳 | 神奈川県 | |
第12回 | 1999年(平成11年) | 3月5日 | 尼崎競艇場 | 2枠 | 6コース | まくり | 横西奏恵(3774) | 24歳 | 徳島県 |
2000年 - 2013年
回数 | 開催年 | 優勝戦日 | 開催場 | 優勝者 | 当時 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
枠番 | コース | 決まり手 | 優勝タイム | 選手名 | 年齢 | 住所 | ||||
第13回 | 2000年(平成12年) | 3月5日 | 丸亀競艇場 | 1枠 | 1コース | 逃げ | 1分47秒7 | 柳澤千春(3254) | 33歳 | 埼玉県 |
第14回 | 2001年(平成13年) | 3月4日 | 多摩川競艇場 | 4枠 | 4コース | まくり | 1分46秒1 | 山川美由紀(3232) | 34歳 | 香川県 |
第15回 | 2002年(平成14年) | 3月3日 | 徳山競艇場 | 2枠 | 1コース | 逃げ | 1分46秒4 | 岩崎芳美(3611) | 29歳 | 徳島県 |
第16回 | 2003年(平成15年) | 3月9日 | 芦屋競艇場 | 2枠 | 2コース | まくり | 1分45秒4 | 西村めぐみ(3704) | 29歳 | 三重県 |
第17回 | 2004年(平成16年) | 3月7日 | 多摩川競艇場 | 1枠 | 1コース | 逃げ | 1分45秒0 | 海野ゆかり(3618) | 30歳 | 広島県 |
第18回 | 2005年(平成17年) | 3月6日 | 大村競艇場 | 4枠 | 4コース | まくり | 1分47秒2 | 日高逸子(3188) | 43歳 | 福岡県 |
第19回 | 2006年(平成18年) | 3月5日 | 浜名湖競艇場 | 1枠 | 1コース | 逃げ | 1分46秒8 | 横西奏恵(3774) | 31歳 | 徳島県 |
第20回 | 2007年(平成19年) | 3月4日 | 徳山競艇場 | 4枠 | 4コース | 抜き | 1分54秒5 | 寺田千恵(3435) | 37歳 | 岡山県 |
第21回 | 2008年(平成20年) | 3月9日 | 津競艇場 | 1枠 | 1コース | 逃げ | 1分46秒2 | 横西奏恵(3774) | 33歳 | 徳島県 |
第22回 | 2009年(平成21年) | 3月8日 | 尼崎競艇場 | 3枠 | 4コース | まくり差し | 1分48秒3 | 新田芳美(3470) | 39歳 | 徳島県 |
第23回 | 2010年(平成22年) | 3月7日 | 下関競艇場 | 1枠 | 1コース | 逃げ | 1分48秒7 | 寺田千恵(3435) | 40歳 | 岡山県 |
第24回 | 2011年(平成23年) | 3月6日 | 三国競艇場 | 3枠 | 3コース | まくり差し | 1分46秒0 | 田口節子(4050) | 30歳 | 岡山県 |
第25回 | 2012年(平成24年)春 | 3月4日 | 多摩川競艇場 | 1枠 | 1コース | 逃げ | 1分45秒4 | 31歳 | ||
第26回 | 2012年(平成24年)夏 | 8月5日 | 若松競艇場★ | 4枠 | 4コース | まくり | 1分49秒2 | 山川美由紀(3232) | 45歳 | 香川県 |
第27回 | 2013年(平成25年) | 8月11日 | 鳴門競艇場 | 4枠 | 4コース | まくり | 1分47秒1 | 金田幸子(4065) | 33歳 | 岡山県 |
2014年以降
回数 | 開催年 | 優勝戦日 | 開催場 | 優勝者 | 当時 | |||||
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枠番 | コース | 決まり手 | 優勝タイム | 選手名 | 年齢 | 支部 | ||||
第28回 | 2014年(平成26年) | 8月11日[4] | 三国競艇場 | 1枠 | 1コース | 逃げ | 1分48秒2 | 水口由紀(3580) | 41歳 | 滋賀支部 |
- 背景が黄色や★印はナイター開催
今後の開催予定
- 2015年:8月4日~8月9日 丸亀競艇場(ナイター開催)
オールレディース競走
テンプレート:競艇の競走 オールレディース競走(おーるれでぃーすきょうそう)は、女性の競艇選手を対象とした競艇のGⅢ競走の1つ。
概要
年間15戦前後が全国各地の競艇場で開催される[5]。一部開催しない競艇場もある。
リーグ戦優勝者は翌年の8月の女子王座決定戦競走の優先出場権利が与えられるため、女子王座決定戦競走の予選として位置づけられていたが、2014年に開催される女子王座決定戦の選考から、「オール女子」優勝者に優先出場権が与えられることとなった。
なお、2014年度からの競走格付けの見直し[6]の実施に伴い、女子リーグ戦の格付けを現在のGⅢから一般競走に降格させたうえで、リーグ戦名称の変更も予定している。また、これまで女子リーグ戦優勝者を対象としていた女子王座決定戦優先出場権の扱いは、女子リーグ戦に代わって一般競走からGⅢに昇格される「オールレディース競走」の優勝者に変更する。ただし2013年度は暫定的に、同年度の女子王座決定戦終了以後から同年度内の「オール女子」優勝者を2014年度の女子王座決定戦優先出場権保持者の扱いとみなす。
出場資格
女子選手[7]。
歴史
2011年度より、女子リーグ戦競走の準優勝戦と優勝戦でスタート事故を起こすと、選出除外となる罰則が追加された[8]。
2014年度より、オールレディース競走に変更され全ての女子にチャンスが与えられることになった。
女子競艇選手の歴史
競艇や競艇選手の歴史をも概括しつつ、競艇女子選手の歴史をまとめた。
選手の敬称は省略。選手級別審査決定基準について、詳細な点数規定の変更は省略。
最新の状況については、競艇選手などを参照のこと。
昭和時代
- 1952年(昭和27年)
- 5月1日 - 初の競艇女子選手として則次千恵子(選手登録番号78)が登録。
- 1953年(昭和28年)
- 11月 - 第1回全日本選手権競走に則次千恵子、渕崎栄子、中村弘子の3選手が出場。
- 1954年(昭和29年)
- 3月2日 - 芦屋競艇場にて、初の「オール女子レース」を開催。
- 8月21日 - 大村競艇場にて、初の「オール女子ダービー戦」を開催。
- 1955年(昭和30年)
- 下関競艇場で行われた周年記念競走で、戸板君子(1133)が優勝。
- 1960年(昭和35年)
- 11月 - 第7回全日本選手権競走で、佐竹文子(1288)が準優勝戦に進出。
- 1967年(昭和42年)
- 8月 - 現役女子選手・引退女子選手の相互親睦組織として「紅の水会」発足。
- 1980年(昭和55年)
- 4月 - 女子選手の定期養成を再開。第48期選手養成員として女子15名が本栖研修所に入所。
- 1983年(昭和58年)
- 1987年(昭和62年)
- 12月3日 - 浜名湖競艇場にて、第1回「女子王座決定戦」を開催。
平成時代
- 1997年(平成9年)
- 1999年(平成11年)
- 2000年(平成12年)
- 4月15日 - 山川美由紀(3232)が通算1,000勝を達成
- 2001年(平成13年)
- 6月24日 唐津競艇場で開催された「第11回グランドチャンピオン決定戦競走」で寺田千恵(3435)が女子選手として初めてSG競走の優勝戦へ進出。
- 2002年(平成14年)
- 2003年(平成15年)
- 2005年(平成17年)
- 2006年(平成18年)
- 2007年(平成19年)
- 2008年(平成20年)
- 2009年(平成21年)
- 12月14日 - 鵜飼菜穂子(2983)が丸亀競艇場第3レースにて通算1500勝達成。
- 2010年(平成22年)
- 2011年(平成23年)
- 2012年(平成24年)
- 2013年(平成25年)
- 2014年(平成26年)
- 4月9日 - 浜名湖競艇場で高橋淳美(3289)が通算1000勝達成[20]。
- 4月20日 - 唐津競艇場で開催された「第15回マスターズチャンピオン:名人戦競走」に女子2人目となる高橋淳美(3289)が優出。
- 5月 - 福岡開催の第41回ボートレースオールスター(笹川賞競走)で12名の女子レーサーが出場しSG競走の女子出場選手としては史上最多記録となった。
- 7月4日 - 下関競艇場で開催された「プレチャレンジカップ男女W優勝戦 テレボートカップ・JLC杯」の第1レースで、寺田千恵(3435)が通算1,500勝を達成。
- 7月20日- 宮島競艇場で開催されたヴィーナスシリーズで、田口節子(4050)が通算1,000勝達成、女子14人目4000番台女子で初達成[21]。
競艇女子戦
- 女子戦は女子王座決定戦やオールレディースのほかに以下の4つの女子戦がある。
賞金女王決定戦競走
2012年(平成24年)度より開催されたプレミアムGIの女子戦で2014年からは名称をクイーンズクライマックス(Queens climax)に名を変えて開催する。 テンプレート:Main
レディースチャレンジカップ
2014年(平成26年)度より開催予定のGIIの女子戦。 テンプレート:Main
ヴィーナスシリーズ
ヴィーナスシリーズ(ヴぃーなすしりーず)は登録16年未満の女性選手だけで競走を行い、2014年に開催される女子王座決定戦の選考から外れた。[1]
常滑競艇場の「レディース笹川杯」(女子リーグで開催の年もある)や住之江競艇場の「アクアクイーンカップ」などのタイトル競走がある。
準優勝戦以上でスタート事故を起こすと一定期間すべての女子戦の斡旋が停止される。
なお、2014年度からの番組の改正により、オールレディースはヴィーナスシリーズ(一般戦に降格)と入れ換わった[6]
ダブル優勝戦(女子の部)
男子選手の競走と女子選手の競走を毎日半数ずつ実施。勝ち上がりもすべて男女別に行い、優勝戦も男子と女子の2競走が行われる。
代表例では多摩川競艇場で行われるダブル優勝「TVKカップ」などがある。女子戦では登録16年を超えても出場可能だが、女子戦斡旋停止期間中は斡旋されない。 テンプレート:節stub
脚註
- ↑ 1.0 1.1 テンプレート:Cite web
- ↑ 正式には「選手、審判員及び検査員褒賞懲戒規程に基づき出場停止処分を受けたため」である
- ↑ 2009年出場資格改定(BOAT RACE オフィシャルWeb 2009年4月7日)
- ↑ 台風で優勝戦(第6日目)が順延。
- ↑ BOAT RACE オフィシャル WEB 用語辞典 女子リーグ戦
- ↑ 6.0 6.1 < BOAT RACE通信 Vol.11>平成26年度よりグレード競走を見直し 新しい取り組みをスタート!(2013年7月2日 同7月9日閲覧)
- ↑ BOAT RACE オフィシャル WEB 用語辞典 女子リーグ戦
- ↑ 正式には「GIII競走開催要項第9条第1項に基づく出場資格の喪失期間」
- ↑ 1963年(昭和38年)1月15日、岡山県岡山市生まれ。就実女子大学(現在の就実大学)を中退して、競艇選手となった。
- ↑ 石原加絵・著 『青春の水しぶき -- モーターボートに賭けた私』 山手書房(東京) 1984年11月
- ↑ おくやみ 木村厚子選手(競艇選手)が頚椎損傷および脳挫傷のため死去(日刊スポーツ 2003年5月25日)
- ↑ 人身事故について(訃報)
- ↑ 故木村厚子選手(埼玉)の告別式(競艇オフィシャルWeb 2003年5月28日)
- ↑ 第38回 笹川賞(尼崎) 出場選手発表!(BOAT RACE オフィシャルWeb 2011年3月10日)
- ↑ 3774横西奏恵選手の笹川賞ドリーム戦の結果
- ↑ 谷川里江選手が女子王座決定戦3日目に通算1,500勝達成BOAT RACEオフシャルWEB 2012年3月2日
- ↑ 柳澤 千春選手(香川)がボートレース浜名湖で1,000勝を達成! BOAT RACE OFFICAL WEB 2012年3月12日
- ↑ 登録第3232号 山川美由紀選手(香川) 2,000勝達成OFFCAL 2013年2月16日
- ↑ 登録第2988号鈴木詔子選手(東京)の死亡事故についてBOATRACEオフィシャルeb 2013年11月2日。
- ↑ 3289高橋淳美選手(大阪)がボートレース浜名湖で1,000勝を達成!
- ↑ 田口 節子 選手が通算1000勝を達成しましたオフィシャルWEB。
参考文献
- ひまひまデータ競艇ページ3 ~最新競艇データ情報~ G1選出順位情報にて、女子王座決定戦の選出順位をリアルタイムで確認できる
- Miyajima Kyotei Freaks(宮島競艇フリークス)
- 全国モーターボート競走施行者協議会・編 『競艇沿革史』 全国モーターボート競走施行者協議会・刊 1970年5月
- 『全施協50周年記念誌』 全国モーターボート競走施行者協議会・刊
外部リンク
その他
- 競艇ヒロイン・ストーリー http://www.kyotei.or.jp/dik/who/heroin/index.html
- オッズ・出走表・結果情報 http://www.kyotei.or.jp/dik/RACE/main.html(「モーターボートファン手帳」データ 2001年後期版 - 2005年前期版)
- 選手期別成績ダウンロード(「モーターボートファン手帳」データ 2002年前期 - )