奥出雲町
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奥出雲町(おくいずもちょう)は、島根県仁多郡の町。2005年3月31日、仁多町と、横田町が合併して誕生した。
目次
地理
島根県東部の山間地域に位置する。中国山地の準平原面にあたる200m~400mの起伏の緩やかな山地が多いものの、横田・馬木・亀嵩・阿井などには広い盆地が発達している。急峻な山地は県境付近と雲南市との境周辺に限られる。
一級河川斐伊川の源流部にあたり、その支流として、室原川、亀嵩川、大馬木川、三沢川、八代川、阿井川などがある。主な山は南部地域に出雲地域の最高峰でもある猿政山(1267m)があり、その他船通山(1142m)、吾妻山(1238m)、鯛ノ巣山(1026m)などがある。広島島根県境付近では江の川水系と斐伊川水系の間に顕著な河川争奪地形が見られ、斐伊川水系側に急峻な地形が発達している(典型例:三井野原・平家平、上阿井王貫峠)。
町域の大部分は中生代白亜紀最末期から新生代第三紀の花崗岩をはじめとする深成岩体からなり、一部に白亜紀後期および第三紀の火山岩があり、わずかに中期中新世の堆積岩、第四紀の玄武岩などが露出する。深成岩類の多くは深部風化のためマサ化しており、これより産する砂鉄を利用した「たたら製鉄」が盛んに行われた。
歴史
沿革
- 1889年(明治22年)4月1日 町村制施行
- 三成村・布勢村・亀嵩村・阿井村・三沢村(仁多町)
- 横田村・鳥上村・八川村・馬木村(横田町)
- 温泉村(木次町 ⇒ 雲南市)
- 1941年(昭和16年)7月1日
- 三成村が町制施行して三成町となった
- 横田村が町制施行して横田町となった
- 1955年(昭和30年)
- 1957年(昭和32年)9月20日 横田町・鳥上村・八川村・馬木村が合併して斐上町となった
- 1958年(昭和33年)11月1日 斐上町が改称して横田町となった
- 2005年(平成17年)3月31日、仁多郡仁多町(にたちょう)と横田町(よこたちょう)の2町が新設合併し奥出雲町となった
経済
産業
本社を置く主要企業
工場・事業所を置く主要企業
- 東洋製鉄出雲仁多工場
地域
人口
交通
鉄道
道路
一般国道
道の駅
バス
- 奥出雲交通 - 町内は大人200円・小児100円均一。同社は奥出雲町が96%、一畑電気鉄道が4%を出資している第三セクターのバス事業者。
- 元々は、一畑電気鉄道(現在は分社化され路線バスは一畑バスとして運行)三成営業所の廃止に伴い、仁多町(当時)が96%、一畑電気鉄道が4%を出資して第三セクターの新会社・仁多交通を設立し、1996年5月1日に旧仁多町で運行を開始。同時に、同じ三成営業所が担当していた旧横田町は日ノ丸自動車(日ノ丸バス)が引き継いだ。
- その後、合併により奥出雲町となったことに伴い、効率化のため、バス路線の一元化を図ることになった。一元化は2005年10月1日に実施され、仁多交通は奥出雲交通に改称し、日ノ丸自動車(日ノ丸バス)が運行していた旧横田町の路線はすべて奥出雲交通へ移管され、旧横田町内の運賃も旧仁多町の運賃に統一するため大人150円・小児80円均一から大人200円・小児100円均一へ値上げされた。
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
- 斐乃上温泉
- 鬼の舌震
- 岩屋寺
- 可部屋集成館 ( 「出雲御三家」といわれた、奥出雲のたたら製鉄家 「櫻井家」の記念館。先祖の戦国武将塙直之所用の甲冑・旗差物など)
- 絲原記念館 (同じく、「出雲御三家」のたたら製鉄家「絲原家」の記念館。映画『絶唱』の舞台・ロケ地ともなる)
- 日刀保たたら (日本刀の原料となる「玉鋼・和鋼」を生産する、日本で唯一操業するたたら。日本美術刀剣保存協会所管)
- 奥出雲たたらと刀剣館
- たたら角炉伝承館
- JR亀嵩駅 (松本清張原作の映画『砂の器』で有名となる)
- 鏡ヶ池
- 稲田神社
- 郷土資料館
- そろばん伝統産業会館
- 奥出雲多根自然博物館
- 志学荒神社
名物・特産品
関連項目
外部リンク
- 行政