堀田駅 (名鉄)
堀田駅(ほりたえき)は、愛知県名古屋市瑞穂区新開町にある、名古屋鉄道名古屋本線の駅である。
駅構造
2面4線の相対式ホームを持つ高架駅。新幹線などに見られる待避型の構造となっている。ホームは8両分だが、名古屋方へ2両分延伸可能な構造となっている。
終日駅員配置駅。自動券売機2台、自動改札機4台が設置されている(自動精算機は設置されていない)。ミューチケットは窓口販売。
岐阜・津島方面へは西枇杷島駅、犬山方面は西春駅まで事実上待避ができない[注釈 1]ため、豊川稲荷発の毎時2本の急行一宮(岐阜)行きは、当駅で特急を待避している。待避を行う列車は、ホーム直前にある第2場内信号機[注釈 2]の警戒現示に従って低速で進入する。また待避を行わない列車に対しては、場内信号機は注意現示だが出発信号機は進行を現示している。
構造上、普通列車が急行・準急を待避することが出来ないのも、堀田駅の特徴のひとつである。実際昼間時の普通列車の多くは、3駅豊橋方の本笠寺駅で優等列車を待避する(本笠寺駅には、急行・準急が停車しないため、緩急接続が出来ない)。なお、高架化当時の名古屋本線は特急主体の運行で、急行の設定がなかった。
日中、回送電車が通過線で待避し、後続の急行に抜かれることがある。
地上時代は島式ホーム2面4線であった(駅改造により同様の形状に変更された例として阪急電鉄の六甲駅がある)。地上駅時代の跨線橋がその後金山橋駅に移設されて使用されていた。
神宮前方に片渡り線2組があり、上り列車の1番線入線及び4番線からの下り方面出発による折り返しが可能である。1980年頃までは堀田駅始発・終着列車が少数ながら存在し、その後は特急北アルプス号が神宮前駅で営業運転を開始・終了する際の折り返しにも用いられていたが、現在の使用機会は名古屋本線神宮前駅以東が突発的な事故などで運休になった場合を除いて皆無である。
当駅の下り時刻表は、次の神宮前駅での変更後の種別で書かれている。
- 自動改札機は、東芝製(EG-2000)が設置されている。
- 発車標はLED式2段表示。1・4番線ホームならびに改札口に計6機設置されている。2009年以前はソラリー式2段表示(備考欄なし)の発車標が設置されていた。待避線にのみホームがあるため通過列車は表示されなかった。ちなみに新設されたLED式案内表示機は布袋駅の仮駅舎に設置されているものと同じく、種別部分がフルカラーとなっている。
- 駅自動放送も新鵜沼駅で使われている、「種別→行き先→停車駅」のものに更新されている。
- エレベーターは2010年3月23日より使用開始となった。多機能トイレも設置されている。
- ホームの上屋根は階段付近の約3両分が高架化当初からのもので、神宮前駅方の約2.5両分が後に増設された。
ホーム | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■名古屋本線 | 下り | 金山・名古屋・岐阜・津島・犬山方面 |
4 | ■名古屋本線 | 上り | 前後・知立・東岡崎・豊川稲荷・豊橋方面 |
- 2番線と3番線はホームのない通過線(通過列車が使用)のため、ホームとしては欠番となっている。その通過線が本線であるため、停車列車が入る1番線と4番線は待避線ということになる。
- 1・4番線の枕木は木製のまま残されている。
- 通過列車の速度が最高でも90km/h程度のため、分岐器は高速対応型ではない。
高架駅の完成時期が古いこともあり、バリアフリーには全く対応していなかった。地表から中2階にある改札口へは階段を上る必要があるほか、さらに改札からホームまでの比較的長い階段を含め、エスカレーターが設置されていない。トイレは改札の外にあるが、1階からさらに階段を数段降りた先の奥まった位置にある。なお、当駅のバリアフリー対応工事は2010年3月に完成した。ホームの嵩上げのみは未着手であるが、エレベーターの出入り口面と階段の頂部は予め高くされている。
配線図
駅周辺
- 名古屋市営地下鉄名城線 堀田駅(当駅と同名だが、南方300mほどの距離がある。)
- 名鉄堀田名店街
- パレマルシェ堀田店
- ブラザー工業本社・瑞穂工場・桃園工場・技術開発センター
- エクシング本社
- エルモ本社
- トヨトミ本社
- パロマ本社
- フルタ電機本社
- 名古屋高速3号大高線
- 国道1号
- 愛知県道221号岩崎名古屋線
- 空港線(名古屋市道堀田高岳線)
- 愛知みずほ大学短期大学部
- 愛知みずほ大学瑞穂高等学校
- カインズホーム名古屋堀田店
- エイムスクエアゲート(カインズ敷地内)
- 三洋堂書店本部、新開橋店
路線バス
名古屋市営バス 名鉄堀田バス停
利用状況
名古屋市統計年鑑によると、当駅の一日平均乗車人員は、以下の通り推移している。
- 2005年度 6,754人
- 2006年度 6,877人
- 2007年度 6,974人
- 2008年度 6,933人
- 2009年度 6,616人
歴史
- 1928年(昭和3年)4月15日 - 愛知電気鉄道により、名古屋市電と連絡する特急停車駅[1]として開業。
- 1930年(昭和5年)
- 1935年(昭和10年)8月1日 - 名岐鉄道への合併により名古屋鉄道が発足したため、同社の駅となる。
- 1936年(昭和11年)頃 - 超特急が廃止され特急停車駅に降格[2]。
- 1939年(昭和14年) - 駅舎改築[1]。
- (時期不明) - 特急が廃止される[2]。
- 1965年(昭和40年)8月16日 - 日本初の紙幣対応自動券売機を設置。
- 1968年(昭和43年) - 下り線高架化[3]。
- 1969年(昭和44年)2月23日[4] - 上り線が高架化され、当駅を含む神宮前駅 - 呼続駅間の高架化完成。
- 1972年(昭和47年)2月 - 駅ビルを建設[1]。
- 2004年(平成16年)9月15日 - トランパス導入。
- 2010年(平成22年)3月23日 - バリアフリー化。
- 2011年(平成23年)2月11日 - ICカード乗車券「manaca」供用開始。
- 2012年(平成24年)2月29日 - トランパス供用終了。
隣の駅
- 名古屋鉄道
- 名古屋本線
- テンプレート:Color快速特急・テンプレート:Color特急
- 通過
- テンプレート:Color急行・テンプレート:Color準急
- ■普通
- 呼続駅 - 堀田駅 - 神宮前駅
- テンプレート:Color快速特急・テンプレート:Color特急
脚注
注釈
- ↑ 実際には金山駅で待避が可能だが、列車本数が多いため名古屋本線の列車は早朝・深夜の普通列車数本のみしか金山での待避をしていない。
- ↑ 待避列車と通過列車の時隔短縮のために後年追加された信号機。前方のポイントはあらかじめ通過線側に開通しており、駅の先に列車がいなければ出発信号機も青信号になっている。待避列車は第2場内の警戒現示で25km/hに減速するためかえって時間がかかるように思われるが、実際は待避列車の最後部が第2場内を通過した瞬間に後方のポイントが切り替わり通過線側の場内信号機が青に変わるシステムになっている。
出典
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 宮脇俊三・原田勝正 『東京・横浜・千葉・名古屋の私鉄 (JR・私鉄全線各駅停車)』小学館、1993年。 ISBN 978-4093954112 p.191
- ↑ 2.0 2.1 2.2 今尾恵介・原武史(監修) 『日本鉄道旅行歴史地図帳 7号―全線全駅全優等列車 東海』新潮社、2010年。 ISBN 978-4107900418 pp.48-49
- ↑ 『瑞穂区誌』1994年、p.392
- ↑ 『瑞穂区誌』1994年、p.624