嘉風雅継
嘉風 雅継(よしかぜ まさつぐ、1982年3月19日 - )は、大分県佐伯市出身の尾車部屋所属の現役大相撲力士。大分県立中津工業高等学校から日本体育大学体育学部武道学科卒業。本名は大西雅継(おおにし まさつぐ)、愛称は本名の「マサツグ」。身長175cm、体重140kg、血液型はB型。星座は魚座、干支は戌年、趣味はイカ釣り、睡眠、パソコン、ボウリング、相撲の話。得意技は突き・押し。尊敬する力士は千代大海。[1]最高位は東小結(2014年5月場所)。Facebookを利用している。
来歴
小学4年のとき、巡業に訪れていた若花田(後の横綱・若乃花)の胸を借りたことをきっかけに、市の少年相撲クラブに入って本格的な稽古を始めた。日体大3年時に天覧試合となった第51回全日本相撲選手権大会において内田、下田らを破り優勝[2]、アマチュア横綱のタイトルを獲得し、幕下15枚目格付出しの資格を得た。しかし、学業と学生相撲を優先し卒業を待っての入門を希望したため、卒業が決まった後に尾車部屋に入門し、2004年(平成16年)1月場所に初土俵を踏んだ。幕下付出資格の有効期限はタイトル獲得後1年間であるため付け出しの資格を失い、タイトルホルダーとして初めて前相撲からの初土俵となった。
それでも順調に番付を上げて行き、2004年(平成16年)3月場所には序ノ口優勝、同年9月場所には三段目優勝し、2005年(平成17年)7月場所に十両昇進をはたす。十両は3場所で通過(その3場所全て勝ち越し)し、2006年(平成18年)1月場所に史上3位タイ(当時は2位タイ)で新入幕を果たした。
しかし、その場所は初日からの4連敗もあり、5勝10敗と大きく負け越し、幕内との実力差を痛感させられた場所となった。翌3月場所は十両陥落が確実視されたが、東十両8枚目で11勝を挙げ新入幕が有力視された琉鵬や東前頭13枚目で4勝10敗1休で西十両4枚目まで番付を8枚半も落とされた栃栄らをよそに番付下降を3枚にとどめ幕尻の西16枚目に残留、その場所は8勝7敗と幕内初の勝ち越しを決めた。翌5月場所も9勝6敗と勝ち越したが、それ以後は幕内と十両の往復が続いた。2007年7月場所以降は幕内に定着し、9月場所では幕内では自身初の二桁勝利となる10勝を挙げたが、翌11月場所は4勝11敗と大敗を喫し、その後も1年以上は幕内下位に停滞していた。
突如開眼したのが2008年11月場所で、この場所は寄りでも押しでも前に出る攻めに力があって、千秋楽まで3敗で優勝争いに絡んだ。琴奨菊には力及ばず敗れはしたものの11勝4敗で初の敢闘賞を受賞した。その好成績で翌場所は自己最高位を大幅に更新する西前頭2枚目になり、その場所は6勝9敗と負け越したが、初日に新大関・日馬富士に勝利したり、結果的に敗れたものの横綱・朝青龍を土俵際まで追いつめたりするなど、初の上位で大健闘ともいえる活躍を見せた。
土俵入りで親方を横切る際、手をあまり挙げていない。相撲界においては軽量(スマート)、均整が取れている方で、性格もはにかみで気品がありかわいらしい顔立ちから、女性ファンが徐々に増えてきている。若麒麟逮捕問題の際には部屋の閉鎖を考えていた親方に対し「親方が辞めるのなら自分も辞めます」と発言して翻意させ、大揺れだった部屋をまとめ上げたという。
2010年に起きた大相撲野球賭博問題では野球賭博に関わったとされ、特別調査委員会から名古屋場所での謹慎休場を勧告されたが、相撲協会は処分の再考を委員会に求め[3]、その結果、賭け金が少額だったとされ、最終的に謹慎処分はされずに7月場所への出場は許可された[4]。しかし、その7月場所では5勝10敗と大きく負け越してしまった。
2010年9月場所は初日から7連勝と好調で終盤まで優勝争いに絡み、11勝4敗で2回目の敢闘賞を受賞した。翌11月場所は東前頭5枚目で8勝7敗と幕内上位で初めて勝ち越した。
2013年9月場所は2010年9月場所以来となる初日から5連勝を記録したが、右手有鉤骨鉤骨折により11日目から休場した。翌11月場所は休場明けで序盤は苦しむも、地元の応援を背に千秋楽の取り直しの一番を制して8勝7敗と勝ち越した。
2013年12月16日、同年2月に停年を迎えた元関脇・富士櫻(中澤榮男)が所有していた年寄株・中村を取得した。[5]これまで高砂一門の所属であった「中村」は二所ノ関一門に移った形となる。
2014年1月場所は10勝5敗と2010年9月場所以来となる幕内2桁勝利の好成績を上げた。翌3月場所は東前頭4枚目まで上がったが、大関稀勢の里を撃破するなど健闘し、10勝5敗と2場所連続の2桁白星を挙げ、3度目の敢闘賞も受賞。[6]この活躍で、5月場所は新三役(東小結)に昇進した。新入幕から所要49場所での新三役は、史上4位のスロー昇進であり、32歳1ヶ月で新三役は、昭和以降8位の高年齢昇進となった[7]。
略歴
- 2004年(平成16年)3月 - 日本体育大学卒業
- 2004年(平成16年)1月場所 - 初土俵
- 2004年(平成16年)3月場所 - 序ノ口優勝
- 2004年(平成16年)9月場所 - 三段目優勝
- 2005年(平成17年)7月場所 - 新十両
- 前相撲から所要9場所での十両昇進は史上5位タイ
- 2006年(平成18年)1月場所 - 新入幕
- 2008年(平成20年)11月場所 -11勝4敗の好成績で敢闘賞を受賞
- 2009年(平成21年)11月場所 - 初日から7連勝して9日目に勝ち越しを決め、10勝5敗と二桁勝利を挙げた。
- 2010年(平成22年)9月場所 - -11勝4敗の好成績で敢闘賞を受賞(2回目)
- 2014年(平成26年)3月場所 - 10勝5敗の好成績で敢闘賞を受賞(3回目)
- 2014年(平成26年)5月場所 - 新三役(小結)
- 2014年(平成26年)7月場所 - 日馬富士から初金星を獲得
主な成績
2014年7月場所終了現在
通算成績
- 通算成績:439勝420敗7休 (63場所)
- 幕内戦歴:351勝378敗6休
- 十両成績:44勝30敗1休
- 幕内在位:49場所
- 十両在位:5場所
- 三役在位:1場所(小結1場所)
各段優勝
- 三段目優勝:1回(2004年9月場所)
- 序ノ口優勝:1回(2004年3月場所)
三賞:金星
場所別成績
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改名歴
- 大西 雅継(おおにし まさつぐ)2004年1月場所 - 2005年5月場所
- 嘉風 雅継(よしかぜ -)2005年7月場所 -
関連項目
- 小結一覧
- 大分県の高校相撲部出身の一覧
- 清原和博 化粧廻しの「勇」の文字を書いた。
脚注
- ↑ 『相撲』2013年12月号63頁には、2013年11月場所の途中に一門外の親方・佐ノ山の立場である千代大海に助言を求めたことで勝ち越しを掴んだエピソードが報告されており、この例のように千代大海とは一門を超えた交流を行っている。
- ↑ 大西、初のアマ横綱に、2002年12月8日、共同通信
- ↑ 朝日新聞 2010年6月29日
- ↑ 朝日新聞 2010年7月3日
- ↑ 幕内在位45場所の嘉風、年寄「中村」取得 2013年12月17日06時02分 スポーツ報知
- ↑ 豪栄道、3度目殊勲賞 嘉風は勝てば敢闘賞/春場所 SANSPO.COM 2014年3月23日
- ↑ http://www.nikkansports.com/sports/sumo/news/p-sp-tp3-20140425-1290432.html 嘉風4位のスロー昇進、49場所で新三役] 日刊スポーツ 2014年4月25日9時24分 紙面から