三段目

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三段目(さんだんめ)は、大相撲番付における階級のひとつ。幕内十両幕下に次ぐ地位で、番付表の上から「三段目」にその位の力士四股名が書かれることに由来している。[1]

概要

現在の定員は東西100人ずつの計200人である。

序二段の上の地位であり、全勝もしくはそれに近い優れた成績を挙げ続ければ、前相撲から最速3場所で昇進することが可能である。三段目力士ともなれば、いわゆる「お相撲さん」らしいしっかりした体格になり入門当初と比べても見違えるほどであるが[2]、三段目から上を目指すには体格や素質だけでなく、優れた運動能力や技量がさらに要求されるため、部屋での稽古も激しく、より実戦的なものになる。その意味でも、三段目で優れた成績を挙げ続けられるかを、将来関取に昇進できる可能性があるかの見極めに用いる部屋が多い。[3]

三段目の地位から雪駄を履くことが許される。また、最高位三段目以上及び日本相撲協会在籍5年以上の実績の双方を満たした満20歳以上の者には、「相撲指導適格者」の取得要件が与えられる。

定員がない序二段ほどではないが、100枚存在するために全勝力士が複数人現れることがしばしば見られる。

幕下昇進の目安

  • 7戦全勝で(優勝の有無を問わず)無条件。
  • 50枚目以内で6勝1敗。
  • 25枚目以内で5勝2敗。
  • 10枚目以内で4勝3敗。

脚注

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関連項目

  • 力士養成員
  • 相撲用語一覧
  • 藤田川藤介 明治時代の力士で最高位が三段目、引退後は世話人を務めた。力士としての実績は皆無で相撲にも無気力であったが比類なき吝嗇家で知られ、「とうすけ」という隠語が相撲用語として現在残っている。

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  1. 番付表では最上段に幕内、二段目に十両と幕下が掲載されている。
  2. 相撲診療所の医師である林盈六は、著書『相撲診療所医師が診た力士たちの心・技・体 』(法研、1996年12月)の中で、「幕内から序ノ口までの力士の中で、最も体脂肪率が高いのが三段目力士である」と明らかにした。
  3. 中島隆信『大相撲の経済学』(東洋経済新報社、2003年9月)では、前掲の林医師のデータを分析し、「三段目が出世の分かれ目」と説く。三段目は将来関取に昇進できる見込みの少ない力士が滞留する地位であるとしている。