半分の月がのぼる空
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『半分の月がのぼる空』(はんぶんのつきがのぼるそら)は、電撃文庫から刊行された橋本紡のライトノベル(全8巻)。また、それを原作とする漫画・アニメ・テレビドラマ・実写映画作品である。ライトノベルとしては唯一「原作小説・漫画・ドラマCD・アニメ・実写ドラマ・実写映画」の6分野で作品化されている。 原作ライトノベルは『完全版 半分の月がのぼる空』としてのリメイク刊行がされている。橋本紡の代表作。
目次
概要
不治の病に侵された少女と、同じ病院に入院した少年との出会いを通して"いつかは終わりの来る日常"を描く、恋愛小説である[1]。作者の入院生活から生まれた作品で、作者の生まれ育った三重県伊勢市を舞台としているが、実際の伊勢とは多少異なり、作者の思い出に残されている伊勢で物語は進んでゆく(とはいえ、繁華街の衰退など、伊勢の実情を反映した描写になっており、登場人物の行動にも深く関わっている。ただし、現実と時系列が前後している記述もある)。地名なども実際の伊勢とは一部変えられている。
本作中には様々な文学小説が登場する。主なものは
- 1巻『蜜柑』(芥川龍之介)、『ピーターラビット』(ビアトリクス・ポター)
- 2巻『銀河鉄道の夜』(宮沢賢治)
- 3巻『チボー家の人々』(マルタン・デュ・ガール)
- 4巻『山月記』(中島敦)
- 5巻『人間失格』(太宰治)が出てくる。
短編でも
- 7巻(短編集1巻目)『高瀬舟』(森鴎外)
- 8巻(短編集2巻目)に『若草物語』(ルイーザ・メイ・オルコット)が出てくる。
あとがきにて作者が語るように空想・SFなどの作品が多い電撃文庫作品の中で、このような穏やかな日常を描く作品は珍しく(特に1巻が刊行された2003年前後はその風潮が強かった)、その「日常」の中で人の死、命を扱った作品のため、ライトノベルの中ではかなりの異色作に分類される[2]。刊行に際しては「売れなければそれで終わりだよ」と言われるなど周囲の反対が非常に強く、橋本本人はその反対を押しのけて刊行したと語っている。
また、作者が愛猫家であることから、この作品をはじめ、多くの小説に何らかの形で猫が登場する。
不治の病で近々に死ぬ女性との恋愛物語、という点で『愛と死を見つめて』や『世界の中心で、愛をさけぶ』などと対比されることもあるが、本作品では死そのものは描かれておらず、むしろ"不特定の近未来"に訪れる死までを前向きに生きる姿を描く物語となっている。
画集「半月-HANGETSU-」収録の書き下ろし短編小説「花冠」に、本作品の主人公とヒロインの二人と思われる人物が登場するが、その点について作者は「自分にも(彼らが本作品の主人公とヒロインなのかは)分からない」、と語っている[3]。
作品の舞台
小説の作者の出身地が舞台ということもあって伊勢の町並みがほぼ忠実に再現されていて、いわゆる聖地巡礼も盛んに行われている。中でも里香と裕一が関わる特別な場所として作中に出てくる砲台山(正式名称:竜頭山)のモデルとなった虎尾山では、長年不法投棄に悩まされていた付近住民が組織した特定非営利活動法人自利利他と巡礼に訪れたファンが出会い、一緒に協力して清掃活動を行っている。なお、この里山再生活動は作者の後の作品『彩乃ちゃんのお告げ』の題材のひとつとして取り入れられている。
裕一と里香が入院しているのは「市立若葉病院」であるが、これは外見は「伊勢から少し離れた場所[4]」の、設定は市内外の複数の病院を反映したものである。かつて個人の病院で、第1巻刊行の直前まで存在した慶應義塾伊勢慶應病院(現:伊勢慶友病院)[5]、伊勢市に隣接する御薗村[6]にあった山田赤十字病院[7](現:伊勢赤十字病院)、そして市立である市立伊勢総合病院の要素がそれぞれ含まれている。
ストーリー
肝炎を患って入院した戎崎裕一は、退屈な入院生活に耐えかねて夜な夜な病院を抜け出しては、看護師の谷崎亜希子に怒られる日々を送っていた。そんなある日、裕一は抜け出しの黙認と引き換えに、同じ病院に入院していた秋庭里香の話し相手になる取引を亜希子と結ぶ。
二人の距離は少しずつ近づいてゆき、里香はほとんど誰にも見せなかった笑顔を裕一に見せるようになる。ある日、里香は「自分が心臓の病気を患っておリ、もうすぐ死ぬ運命にあること」を裕一に告げる。裕一は戸惑いながらも、自分が里香を意識し始めていることに気づく。
里香と二人で病院を脱走して訪れた「里香の思い出の地、砲台山」で、裕一は知る。里香は、もはや生きる希望を失っている事を。そして里香もまた、知る事になる。裕一の想いを。その想いを知った時、里香は再び生きる希望を取り戻し始める。病院や高校、伊勢の町を舞台に、里香、亜希子、主治医の夏目といった、彼を取り巻く人々との関わりを含め、物語は進んでゆく……。
登場人物
- 戎崎 裕一(えざき ゆういち)
- 本作の主人公。17歳の高校2年生。父親は既に他界しており、家庭を顧みなかった父親に対しては嫌悪の感情を抱いているが、その父親を憎みきれていないという一面も併せ持つ。A型肝炎で若葉病院に入院する。里香に好意を抱くようになるが…。
- 様々なことを考えすぎる性格をしており、良い方向に働くこともあるが、大失敗を犯すこともある。その反面、思い立ったことはすぐ行動する面もある。
- 里香に写真をとって欲しいと頼まれたのがきっかけでカメラに興味を持つようになる。プロレスおたくの気もある。小学生時代の事件で「サンマン」(3万)というあだ名があるが、本人は嫌っている。
- 退院後、進級の試験を風邪のせいで受けることができず留年してしまう。
- 秋庭 里香(あきば りか)
- 本作のヒロインにしてもう一人の主人公。17歳。裕一と同じく、父親をすでに亡くしている。頭は良いが性格はわがままで狡猾。心臓に父親と同じ病気(先天性心臓弁膜症)を持ち、父親と同じで心臓の組織が脆いため手術が難しい体を持つ。幼い時から入院生活をしているせいか、非常に我が強く気難しい性格。
- 伊勢の病院に転院する前の病院の浜松で担当の医師におかず、お粥、味噌汁などをかけた経歴があり。プリンだけは残していた。入院する前に父親に連れて行ってもらった砲台山を探していたが[8]、あるきっかけで裕一と共にバイク(原付)で砲台山へ連れて行ってもらい、それ以降次第に裕一に心を開いていく。手術は成功したが、病気は完治することのないため、夏目によると、余命は明日までかもしれないし、ずっと先までかもしれない。
- 退院後は裕一と同じ学校へ通うようになるが、ずっと病院にいたため、18歳の1年生である。しかし、難しい編入試験を突破したり、(裕一や)他人に勉強を教えたりと、成績はかなり優秀。学校一の美人にして学校一の貧乳(後者に関して、本人は断固否定)。彼女と話したいためだけに、勉強のことを聞こうとする下級生もいるほど。
- 谷崎 亜希子(たにざき あきこ)
- 元ヤンキーの看護師。いつも優しい看護師でありたいとは思っているが、裏腹に言動は乱暴で、口よりも先に手が出てしまう性分。しかし、心中では裕一と里香のことを優しく見守る。昔はCB400に乗っていた。現在の愛車はS15シルビアで、時折走り屋としての一面を覗かせる事も。また、煙草が大好きで、中学3年の時には既にヤニ用歯磨きを使用。煙で輪を3つ作る事ができる。また、ヤンキー時代は『世露死苦』などの刺繍の入った服を着用していたこともあった。漁師町の出身で、父親も漁師。ニュルニュルニョロニョロしたものが大嫌いという一面もある。
- 夏目 吾郎(なつめ ごろう)
- 医者で、里香の主治医。腕は良いが怠惰な部分もある。裕一には厳しい態度を取る(というよりいやがらせをする)ため、彼からは敬遠されている。自分自身の過去の境遇と裕一の現在の境遇にある類似点を感じ、裕一をかつての自分と重ね合わせて見ているところがあった。そのため最初のうちは裕一と里香の関係を危惧していて、二人の仲を良く思っていなかった。元はK大学でエリートコースを歩んでいたが、小夜子のために大学を去り、静岡の病院に移った。
- 夏目 小夜子(なつめ さよこ)
- 夏目吾郎の妻。夏目吾郎が裕一と里香の関係に固執する要因となっている人物。吾郎とは高校生の頃から付き合い始め、大学卒業と同時に結婚した。しかし、数年前に特発性拡張型心筋症で亡くなった。旧姓は樋口。自称『猫力』の持ち主。
- 世古口 司(せこぐち つかさ)
- 裕一のよき親友。大柄な体格で、天体や料理が好きな「気は優しくて力持ち」を地で行く少年。料理の腕は抜群で、そのため女子からの人気が高い。将来は料理人になり、自分の店を持つのが夢。周りに隠してはいるが(ただしバレバレ)、超のつくプロレス(特にルチャリブレ)おたく。自室の箪笥の引き出しにはいくつものルチャリブレのレスラーのマスクが収納されている。作中でもマスクをかぶってバレバレの変装をすることもある[9]。なお、同じくプロレスおたくの兄である世古口鉄がいる。後にある出来事がきっかけで水谷みゆきと付き合うようになる。
- 山西 保(やまにし たもつ)
- 裕一の幼馴染。軽い性格。賞味期限の切れた赤福の食べ過ぎによる腹痛といった、周りから軽視されやすい行動が目立つ。毎回何かしらの騒動を起こす。軽い性格の反面、思い悩むこともしばしばあり、裕一には『根暗』と言われる。「タイシ」というあだ名がある。鉄道ファンであり、少なくとも「モハとキハの違い」が分かる程度の知識はあるらしい。
- 水谷 みゆき(みずたに みゆき)
- 裕一の幼馴染。以前は裕一とよく一緒に行動していたが、最近は何となく疎遠になっていた。裕一が里香の要求をかなえる為の頼み事を彼女にしたのがきっかけで、再び友達づきあいが始まる。里香とも親しくなり、後に里香の一番の友人となる。昔、偶然裕一に胸をつかまれたことがある。後にある出来事がきっかけで世古口司と付き合うようになる。
- 多田 吉蔵(ただ よしぞう)
- 病院の入院患者としては古株の爺さん。「多田コレクション」と呼ばれる大量のエロ本を所有している。裕一の入院中に亡くなる。最後の遺言により「多田コレクション」を裕一へ譲り、後の「戎崎コレクション」となる。
- 戎崎 誠一(えざき せいいち)
- 戎崎裕一の父。かなりのギャンブル好きで、酒乱。裕一や裕一の母を困らせていたが、裕一に『好きな女を大切にしろ』と言って、酒で体を壊し亡くなった。
- 秋庭 玲二(あきば れいじ)
- 秋庭里香の父。読書家でかなりの小説を持っていた。里香と同じ心臓の病気(先天性心臓弁膜症)で、手術中に亡くなった。
- 与謝野 美沙子(よさの みさこ)
- 東京から里帰りしてきた、谷崎亜希子の友人。心情の不安定な裕一を誘惑するが、失敗に終わる。愛車はプジョー。
- 世古口 鉄(せこぐち てつ)
- 司の兄。色々な伝説を持つ。高校生時代三重県最大の暴走族の総長だった。身長190cm以上・体重100kgと体格に優れ、高砂部屋、みちのくプロレスからスカウトが来た。使用マスクは、ミル・マスカラス。
- 加世子(かよこ)
- 山西の彼女。裕一いわく「派手な感じの、けっこう可愛い女の子」別の男との浮気が山西にばれて別れてしまう。
- 近松 覚正(ちかまつ かくしょう)
- 裕一たちが通う高校の教師で、とても厳しく、生徒たちからは「鬼大仏」と呼ばれている。42歳でお寺の跡取り息子でもある。
- 太宰(だざい)
- 裕一たちが通う高校の教師で、日本文学に詳しい様。女子に人気がある。
- 久保田 明美(くぼた あけみ)
- 亜希子の後輩の看護師。亜希子曰く「自分とは正反対のタイプ」。裕一達が通う高校の卒業生で、元演劇部。夏目に恋心を抱いていた。
- 世古口 三郎(せこぐち さぶろう)
- 司の祖父で、「まんぷく亭」の最古参の常連。
- 東条 鋼蔵(とうじょう こうぞう)
- 若葉病院の院長であり、三重県医学会の重鎮。父親は軍医の最高位を極めた人物で、その父への憧れの気持ちが高じた結果、極右的な思想を持つに至り、その思想が後に若葉病院を揺るがす大騒動を招くことになる。
- 森(もり)
- 夏目吾郎の高校時代の友達。
- 沢口 有希(さわぐち ゆき)
- 夏目吾郎が研修医をしていた病院の看護婦。夏目に気があるようで、幾度と誘惑した。新訂版では大塚直子(おおつか なおこ)と名前が変わっている。
- 田島(たじま)
- 夏目吾郎の二つ年上の先輩で、夏目と同じ病院でアルバイトをしていた。
- 正岡(まさおか)
- 夏目吾郎と同じ医局に属していて、夏目のライバルだったが、島根のS病院に出た。
- 佐和(さわ)
- 裕一が気を失っている間に出てきた、夢の中での上司。
- 中原 義晴(なかはら よしはる)
- トヨタ・カムリを愛車とする会社員。伊勢志摩スカイラインで亜希子と会った直後に事故を起こし、若葉病院に検査入院する。その後、次第に亜希子と親密になっていくが…。
- 岸田 まり子(きしだ まりこ)
- 裕一が通っていた塾のアルバイトの講師。大学生だが、下手すると中学生に見えかねないほどの童顔。夏期講習の終わりに裕一と仲違いするが…。
- 吉野 綾子(よしの あやこ)
- 8巻に登場。当時中学3年。欠席中(盲腸と鎖骨骨折)のクラス代表二人の代わりに幣原病院で入院中の里香にプリントを届けるが…
- 武者小路さん(むしゃのこうじ)
- 裕一の家の隣に住んでいた人。
- 紘子(ひろこ)
- 画集「半月-HANGETSU-」収録の書き下ろし短編小説「花冠」に登場。21歳。美人で、多くの男性から想いを寄せられているが、彼氏はいない。ややサバサバした性格。岡島とドライブで行った先の伊勢で、裕一と里香だと思われる二人、そしてその娘に出会う。
- 岡島(おかじま)
- 画集「半月-HANGETSU-」収録の書き下ろし短編小説「花冠」に登場。20歳。紘子に想いを寄せている。
既刊一覧
- looking up at the half-moon ISBN 4-8402-2488-9(初版発刊:2003年10月25日)
- waiting for the half-moon ISBN 4-8402-2606-7(初版発刊:2004年2月25日)
- wishing upon the half-moon ISBN 4-8402-2783-7(初版発刊:2004年9月25日)
- grabbing at the half-moon ISBN 4-8402-2936-8(初版発刊:2005年2月25日)
- long long walking under the half-moon ISBN 4-8402-3145-1(初版発刊:2005年9月25日)
- life goes on ISBN 4-8402-3306-3(初版発刊:2006年2月25日)
- another side of the moon-first quarter ISBN 4-8402-3450-7(初版発刊:2006年6月25日)
- another side of the moon-last quarter ISBN 4-8402-3519-8(初版発刊:2006年8月25日)
関連書籍
画集
- 半月-HANGETSU- ISBN 4-8402-3696-8
- 新月-SHINGETSU- ISBN 978-4-8402-4236-3
- 山本ケイジの別名である超肉名義での画集。ドラマCDジャケット絵が収録されている。
ビジュアルノベル
- 半分の月がのぼる空 one day ISBN 4-8402-3223-7
- 時期としては5巻と6巻の間に位置する。裕一と里香の退院直後のエピソード。
ドラマCD
- 半分の月がのぼる空(Vol.1-5)
- 2006年10月から3ヶ月連続でリリースされる(ただしVol.3は諸事情により発売日が12月20日から1月31日に変更)。キャストも全く新しく組み直されている。当初はvol.1-3の予定だったが、ファンからの要望によりvol.4、5の製作が決定した。vol.4、5は、それぞれ2007年5月30日発売、8月24日発売(当初、7月25日の予定だったが諸事情につき変更)。また、2008年3月にはボーカル新曲を含む2枚組のコンプリートサウンドトラックスが発売された。
漫画
「月刊電撃コミックガオ!」上で「半分の月がのぼる空 The skies of the rising half-moon」としてコミック化された。作画はB.たろう、キャラクターデザインは山本ケイジ。作者の体調不良により2007年3月号より長期休載していたが2008年4月号でコミックガオ!が休刊することになり、連載中止が紙面にて発表され、1年以上の休載期間を挟んでの連載中止となった。
- 既刊一覧
- ISBN 4-8402-3371-3
- ISBN 4-8402-3704-2
アニメ
2006年1月12日から2月23日まで、WOWOWにてノンスクランブル放送された。全6話。
また、2007年1月5日から2月9日まで、TOKYO MX[10]にて放送された他、 2007年10月8日から10月29日まで、tvkで傑作選として1〜4話を放送した。
声の出演
- 戎崎裕一:鈴村健一
- 秋庭里香:高橋美佳子
- 多田吉蔵:矢田耕司
- 谷崎亜希子:小平有希
- 世古口司:小伏伸之
- 水谷みゆき:松岡由貴
- 山西保:笹沼晃
- 夏目吾郎:平田広明
- 夏目小夜子:松来未祐
- 与謝野美沙子:小林沙苗
- 世古口鉄:高塚正也
スタッフ
- 原作:橋本紡
- 挿絵:山本ケイジ(メディアワークス電撃文庫刊)
- 監督:ユキヒロマツシタ
- シリーズ構成・脚本:高山カツヒコ
- キャラクターデザイン・総作画監督:小原充
- 美術監督:中村隆、楠元祐也
- 色彩設定:長谷川一美
- 撮影監督:佐藤陽一郎
- 編集:岡祐司
- 音楽:光宗信吉
- 音響監督:榎本崇宏
- プロデューサー:石黒達也
- アニメーション制作:グループ・タック
- 製作:ポニーキャニオン
主題歌
- オープニングテーマ『青い幸福』 歌:nobuko
- エンディングテーマ『記憶のカケラ』 歌:nobuko
- 作詞・作曲: 相澤大(macado)/編曲:凸(macado)
各話リスト
話数 | サブタイトル | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
---|---|---|---|---|
第1話 | 亜希子さんと少女と芥川龍之介 | ユキヒロマツシタ | 飯村正之 | 吉本拓二 |
第2話 | 多田コレクションの相続 | 谷田部勝義 | 服部憲知 | |
第3話 | 戎崎コレクションの終焉〜そして | 武内宣之 | 平田豊 | 阿部弘樹 |
第4話 | 一日だけのスクールライフ | 七条時貴 | 吉本拓二 | |
第5話 | とめられた一分 | 高田耕一 | 飯村正之 | 服部憲知 |
第6話 | 僕たちの両手は | 武内宣之 | 小原充 |
関連商品
- 半分の月がのぼる空 オリジナル・サウンドトラック
- DVD 半分の月がのぼる空 全3巻
- DVD 半分の月がのぼる空 プレミアムBOX(DVD BOX)
Webラジオ
テンプレート:ウィキポータルリンク 秋庭里香役の高橋美佳子をパーソナリティにインターネットラジオ『高橋美佳子のmoonlight café』としてアニメ公式サイト内で、2006年3月3日から4月7日まで毎週金曜日正午に全6回が配信された。(なお、番組は2008年6月現在も視聴可能)
テレビドラマ
テレビ東京にて2006年10月2日から月曜26:00-26:30に放送、全13話。系列外の西日本放送でも2007年8月22日・群馬テレビでも2007年8月30日から放送されている。電撃文庫としては初のテレビドラマ[11]。
テレビドラマ版では、原作の舞台である三重県伊勢市ではなく、栃木県佐野市で撮影が行われている。
キャスト(テレビドラマ)
- 戎崎裕一:橋本淳
- 秋庭里香:石田未来
- 里香の担当医 夏目吾郎:岡田浩暉
- 看護師 谷崎亜希子:吉野公佳
- 裕一の同級生 世古口司/ダーティー仮面:中山卓也
- 裕一の同級生 山西保:中川真吾
- 裕一の幼なじみ 水谷みゆき:柏木貴代
- 亜希子の後輩看護師 真奈美:小澤絵理菜
- 里香の母親 里津子:長野里美
- エロ本収集家 多田吉蔵:久保晶
スタッフ(テレビドラマ)
- エグゼクティブ・プロデューサー:假屋勝、出原隆史
- 企画プロデューサー:花村佳代子、武藤誉
- プロデュース:霜田一寿、西前俊典
- 監督:位部将人日比野朗、遠藤光貴、東條政利
- ライン・プロデューサー:赤間俊秀
- 脚本:児玉頼子
- プロデューサー・アシスタント:本村栄理子
主題歌(テレビドラマ)
サブタイトル
- 「亜希子さんと少女と芥川龍之介」
- 「僕たちの終わりある世界」
- 「砲台山へ至る道」
- 「戎崎コレクションの終焉 そのいち」
- 「戎崎コレクションの終焉 そのに」
- 「零れたものと拾ったもの」
- 「一日だけのスクールライフ」
- 「とめられた一分 前編」
- 「とめられた一分 後編」
- 「灰色のノート」
- 「最悪の結末」
- 「僕たちの両手は」
- 「半分の月の下」
主なロケ地(テレビドラマ)
映画
2010年4月3日全国公開。監督・深川栄洋、主演・池松壮亮により実写映画化。
原作の雰囲気を継承しつつも人物構成やセリフ等の変更が進められ、映画版の本作脚本に基づき製作された。そのため、登場人物の相関関係や後半のストーリーが原作とは大きく異なる。また、演出の都合上登場人物名はフルネームでの紹介はされていない。
伊勢市でロケを行ったが、路線バスの乗降が東京に合わせて「前乗り後ろ降り」(伊勢では「後乗り前降り後払い」)になっているなど、原作とは別の理由で実際の伊勢とは変わっている部分もある。
2010年3月27日伊勢市唯一の映画館「伊勢進富座」では全国に先駆けて公開され劇場の最高動員数に達し、それまで劇場の記録保持作品だった「ヒロシマナガサキ」の記録を塗り替えた。
キャスト(映画)
- 裕一 - 池松壮亮: 肝炎で入院中の高校生。
- 里香 - 忽那汐里: 生まれついての心臓病で入院中の少女。
- 夏目 - 大泉洋: 元心臓外科医の内科医。
- 亜希子 - 濱田マリ: 看護師。
- 保 - 加藤康起: 裕一の友達。
- 司 - 川村亮介: 裕一の友達。
- みゆき - 緑友利恵: 裕一の友達。
- 少年 - 森田直幸: 心臓病で入院中の少女の恋人。
- 少女 - 三浦由衣: 心臓病で入院中の少女。
- 里香の母 - 中村久美: 夫を里香と同じ病で亡くしている。
- 病院長 - 螢雪次朗: 夏目の上司。
- 病院長 - 西岡徳馬(特別出演): 裕一と里香の入院している病院の院長。
- 夏目未来(みく) - 芦田愛菜: 夏目の娘。
スタッフ(映画)
- 監督:深川栄洋
- 脚本:西田征史
- プロデューサー:小榑洋史 豆岡良亮 柴原祐一
- 編集:坂東直哉
- 撮影:安田光
- 照明:長田達也
- 配給:IMJエンタテインメント(現:C&Iエンタテインメント)
- 音楽:プロデューサー:長岡和弘(jomon)
- 音楽:平井真美子 5to4
本作はサウンドトラックが発売されていないため使用された楽曲には音源化されていないものが多い。 音源化されているものでも『Cinema Diary』収録の"二人のおまもり"など、作中ではピアノ・ヴァイオリンが使用されていたものがピアノソロになるなどアレンジされている。
主題歌(映画)
主なロケ地(映画)
撮影期間 平成21年5月4日〜6月1日。三重県伊勢市を中心に計7市町内で撮影が行われた。
- 伊勢市
- 山田赤十字病院・市立伊勢総合病院(病院)
- 虎尾山(砲台山)
- 伊勢市立明倫小学校(砲台山からの風景)
- 伊勢市駅前・すのこ橋(砲台山へ向かう道)
- 三重県立宇治山田高等学校(山上祭)
- しんみち商店街(原付で走り抜けるシーン)
- 伊勢市立伊勢図書館(裕一が本を借りるシーン)
- 皇學館大学(大学入試・合格発表)
- 河崎(司の家・雨宿りのシーン)
- 大湊(タクシーで走り抜けるシーン)
- 二見興玉神社・賓日館(結婚式)
- 二見シーパラダイス(デート)
- 松阪市
- 松阪市民病院・松阪中央総合病院(病院)
- 鳥羽市
- 鳥羽水族館・ミキモト真珠島・千鳥ヶ浜海水浴場(デート)
- 度会郡南伊勢町
- 南伊勢町立南島中学校旧校舎(演劇)
※以上は2010年3月28日付中日新聞朝刊三紀17ページ及び伊勢志摩フィルムコミッション発行の『半分の月がのぼる空ロケ地MAP』による。
完全版 半分の月がのぼる空
原稿を精査し、文章の大幅な書き直し、構成の見直し、台詞の伊勢弁への修正など、大幅な改稿がなされたリメイク版。挿絵は全て削除されており、口絵に裕一と里香のイラストが描かれているのみとなっている。完全版でリメイクされたのは電撃文庫版第5巻までで、「第二部」にあたる6巻および、短編集である7巻・8巻はリメイクされていない。
電撃の単行本より「半分の月がのぼる空〈上〉」「半分の月がのぼる空〈下〉」がそれぞれ単行本として刊行された。 2013年7月から9月までの3ヶ月間、文春文庫にて完全版上下巻を4冊に再編集(各巻2分冊)し文庫化(再文庫化)。
- 既刊一覧
- 半分の月がのぼる空〈上〉 ISBN 4-0486-8519-8(初版発刊:2010年4月3日) - 電撃文庫版第1巻〜第3巻を収録
- 半分の月がのぼる空〈下〉 ISBN 4-0486-8520-1(初版発刊:2010年5月25日) - 電撃文庫版第4巻・第5巻を収録
脚注・出典
- ↑ 原作あとがきより
- ↑ ただし、電撃文庫では「人の生死」や「命」をテーマ・題材にしたファンタジー作品は存在する。
- ↑ 「半分の月がのぼる空in伊勢図書館」最終日、「橋本紡氏トークライブ 橋本さんに会いに行こう!」より
- ↑ 1巻、p226 「あとがき」
- ↑ 作中で亜希子は「うちはさ、あんたも知ってるだろうけど、K大学の系列なんだよ」と言っている。3巻、p86
- ↑ 2005年11月、小俣町、二見町と共に伊勢市と合併し、新しい伊勢市となった。
- ↑ 映画版では市立若葉病院のロケ地。
- ↑ 里香はその山が伊勢市内にあることを知らなかった
- ↑ タイガーマスクやドス・カラスなどすべて実在するレスラーの、アニメではゼブラーマン風のものを着用
- ↑ 第5話と第6話の番組冒頭において「本番組の一部に過激な表現がありますが作品のオリジナリティーを尊重するため、そのまま放送します。ご了承下さい。」というテロップが表示された。
- ↑ 実写化は映画「ブギーポップは笑わない」という前例がある