北総開発鉄道7300形電車

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テンプレート:鉄道車両 北総鉄道7300形電車(ほくそうてつどう7300がたでんしゃ)は、北総鉄道通勤形電車。同社が北総開発鉄道時代の1991年平成3年)3月31日に運用を開始した。

2006年(平成18年)12月現在、7308・7318・7808編成の8両編成3本(24両)が在籍している。そのうち7308・7318編成は1991年の京成高砂 - 新鎌ヶ谷間(2期線)開業に合わせて自社発注した新造車で、7808編成は京成電鉄3700形リース車である。

また、後の1994年(平成6年)に全く異なるデザインで登場した旧住宅・都市整備公団9100形(C-Flyer、現在は千葉ニュータウン鉄道保有)は、床下機器については本形式とほぼ同一の機構を採用している。

形態概説

7308・7318編成

京成高砂 - 新鎌ヶ谷間開業時の増備車である。京成3700形とは車体の帯の色などで細部が異なる以外は同一の軽量ステンレス車体・同スペックの姉妹車となっている。ただし、落成時点では新京成電鉄乗り入れ対応としてSR(空間波)方式の列車無線を装備しており、その切替えスイッチを「新京成」側にすることで当時貧弱だった新京成のき電設備に合わせ、限流値(モーターに流す電流の量)は73.3A→58.8Aに落とされ、新京成線内での起動加速度は3.5km/h/s→2.8km/h/sとされた。当初は京成3700形1次車とあわせて排障器(スカート)は設置されていかった。京成3700形では排障器(スカート)を設置しないで落成した1次車も含めて全編成にスカートの設置が行われた。この2編成も落成時点ではスカートを装着していなかったが、テンプレート:要出典範囲それぞれスカートが設置された。

過去に最長で京浜急行電鉄(京急)逗子線新逗子駅まで定期的に乗り入れていた。また、1993年(平成5年)には列車無線アンテナ試験の関係で京急久里浜線三崎口駅まで入線した実績を持っている。また、運用開始当時は新京成線との直通運転で同線の松戸駅まで入線した。

関東地方地下鉄以外の鉄道事業者の車両では、京成3700形と同時に初めて標準採用となるLED車内案内表示器が客用ドアの上部に設置された。先頭車正面にある運行番号表示器は落成時は7セグメントマグサイン式であったが、2005年に7308編成が、2006年には7318編成もLED式に交換された。また、7308編成は2009年(平成21年)2月25日から行先・種別表示器を3色LED式に交換した。7318編成も2011年(平成23年)3月に幕式からフルカラーLED式に交換された。

7808編成

ファイル:Model 7300-7808F of Hokuso Railway.jpg
7300形7808編成
(2007年8月 印旛車両基地)

2003年(平成15年)2月に京成で新3000形の登場により余剰となった3700形の3808編成 (3808 - 3801) のリースを受けるとともに、北総カラーの青帯への変更と車両番号表記プレート、銘板類の交換が施された。この編成は1997年(平成9年)12月に日本車輌製造で落成した。

この編成の運用開始に伴い、京成3150形のリース車両だった7050形(7094 - 7091 + 7054 - 7051)が廃車とされた。

この編成は7800形電車と自社発注車と区別して扱われることがあるが、国土交通省への届け出も「7300形」として行われており、各種文献などでも7300形として扱われている。ゆえに、1両ごとの形式も含めて北総鉄道には7800番台の形式呼称は存在しない。

2010年(平成22年)5月に行先関係の表示部分が幕式からフルカラーLED式に交換されている。

7308・7318編成と7808編成の相違点

7308・7318編成は京成3700形の1次車と同一仕様であり、7808編成は4次車で、製造時期が約7年も異なることや、7808編成は元々京成電鉄の仕様で製造されたため、相違点が存在する。

  • 種別表示器の枠下半分の処理 - 7308・7318編成は出っ張り、7808編成はフラット。
  • 車内のプレート類などの違い - 7308・7318編成は車両番号表記プレートが白地にベージュ文字、7808編成は紺地に白字。禁煙プレートは7808編成が下にリブレ京成広告入りだが、7308・7318編成は禁煙表示のみ。
  • 先頭車前面の切抜き文字による車両番号表記は7808編成の場合“7”のみ北総の制式書体(ヘルベチカ)に交換されているものの、下3桁は従来の書体である。
  • 先頭車の車椅子スペースの有無 - 7808編成のみ設置。
  • 行先表示器字幕 - 「印西牧の原」・「印旛日本医大」の上部の表記は7308・7318編成は北総仕様の「千葉ニュータウン」、7808編成はリース当初は京成仕様の「北総・公団線」のまま使用されたが2004年(平成16年)7月1日の線名変更に伴いテープで被覆されて使用された後、「千葉ニュータウン」表記のものに交換された。現在は前述の通りLED化されている。
  • 運行番号表示器 - 7308・7318編成はLED化されているが、7808編成は行先表示器がフルカラーLEDに交換後も2011年10月までマグサイン式であった(後にLED化されている)。
  • 床材の模様の違い - 7308・7318編成は外側が黄緑色、内側がクリーム色。7808編成はベージュの石目柄。
  • 製造メーカーの銘板 - 日本車輌製造製の7808編成は白地青文字新ロゴ(日本車両)、同じく日車製の7318編成は青地白文字旧ロゴ(日本車輌)。7308編成のみ東急車輛製造製である。
  • 乗降促進チャイム音 - 7308・7318編成は3700形一次車に採用されたチャイムを搭載している。

車体帯のデザイン変更

ファイル:Hokusou 7300kei.JPG
先頭車正面にロゴマークと側面にスリットデザインが追加された7300形(2010年6月15日 東松戸駅)

2006年2月に営業運転を開始した7500形と車体帯デザインを統一するため、2007年に「HOK'SO」のロゴマークと、両先頭車側面には航空機ウイングをイメージしたスリットデザインが追加された。このデザインには、京成成田空港線(成田スカイアクセス)の開業により北総線東京国際空港羽田空港国内線ターミナル駅羽田空港国際線ターミナル駅)と成田国際空港空港第2ビル駅成田空港駅)の双方を結ぶという意味が込められている。

編成・機器配置表

  テンプレート:TrainDirection  
形式 7300形 (8)
M2C
7300形 (7)
M1
7300形 (6)
T
7300形 (5)
M1'
7300形 (4)
M2
7300形 (3)
T
7300形 (2)
M1
7300形 (1)
M2C
区分
機器配置 CP VVVF DDC VVVF CP DDC VVVF CP
車両番号 7308 7307 7306 7305 7304 7303 7302 7301 自社発注車
7318 7317 7316 7315 7314 7313 7312 7311
7808
(3808)
7807
(3807)
7806
(3806)
7805
(3805)
7804
(3804)
7803
(3803)
7802
(3802)
7801
(3801)
リース車
( ) 内は京成での番号
凡例
  • VVVF - 主制御器 (1C8M)
  • DDC - 補助電源装置(DC-DCコンバータ)
  • CP - 空気圧縮機

運用区間

テンプレート:Sister テンプレート:北総鉄道の車両