中国銀行 (日本)
株式会社中国銀行(ちゅうごくぎんこう、英称:The Chugoku Bank, Ltd.)は、岡山県を営業基盤としている地方銀行。本店は岡山市。岡山県の指定金融機関である。広島県備後地方、香川県にも多くの店舗を展開する。通称中銀(ちゅうぎん)。
バレーボール、Vリーグ1部(プレミアリーグ)の岡山シーガルズのメインスポンサーでもある。
目次
経営
株価は50円額面換算で東証1部上場84行中1位である。(2009年2月6日現在1,238円。2位は伊予銀行の1,083円、3位は山口フィナンシャルグループの973円)
店舗
本店をおく岡山県内のほか、岡山県に隣接(香川は瀬戸大橋を通じて)している広島県、香川県、兵庫県にも複数の店舗を有する。大都市圏店舗は東京、大阪に各1。このほか、四国中央市(愛媛県旧川之江市)、米子市(鳥取県)にも店舗を有する。海外店舗は1(香港)。
倉敷美観地区にある倉敷本町出張所(旧第一合同銀行倉敷支店)は、1922年(大正11年)に竣工したルネサンス風建築であり、国の登録有形文化財(建造物)。
備後地方(広島県の東部)は中国銀行にとっては準地元で、製造業を中心とした中堅・中小企業が多いことから、従来より重点エリアと位置づけており、福山市内ほかに多数の店舗を配置し、広島銀行ほかと競争を繰り広げている。福山市役所近くの国道2号と駅前通の交差点では、中国銀行福山支店と広島銀行福山営業本部が大通りを挟んで対峙している。みずほ銀行、山口銀行、百十四銀行も隣で同じく大通りに向かい合ってある。
東京・大阪・神戸の各支店の看板には、日本にも進出している中華人民共和国の商業銀行である中国銀行(バンクオブチャイナ)と区別するため、他の店舗にはない「本店 岡山市」の文字が書き添えられている[1]。
ニューヨークにはかつて、世界貿易センタービルに支店があったが、アメリカ同時多発テロで同ビルが倒壊したため、海外駐在員事務所に格下げしている。海外駐在員事務所は、上海、シンガポールにもあり、上海においては、「バンクオブチャイナ」との区別のため、「日本CHUGOKU銀行」と表記している。
営業政策
個人市場
クレジットカード一体型ICキャッシュカード「DREAMe-W」(ドリーミーダブル)のTVCMには永島旭頭取(当時)が自ら出演していた。また2011年には在阪テレビ局各社にて、兵庫県の明石支店の新設告知(2011年6月)を案内したCMにも永島が出演し、さらに、在阪ラジオ局でも出演のCMが流されるなど、広告塔を担っていた。
現頭取の宮長雅人も在阪局向けのラジオCMに出演している。
地元金融機関との提携
2008年(平成20年)6月2日に、岡山県内に本店を置く金融機関の内、中国銀とトマト銀行・岡山県下全信用金庫(おかやま・水島・津山・玉島・備北・吉備・日生・備前)及び笠岡信用組合の合わせて11金融機関におけるATM・CD相互出金利用手数料無料提携を行うことを発表した。
沿革
- 1878年(明治11年)12月9日 - 第八十六国立銀行が高梁市に設立される。
- 1891年(明治24年) - 倉敷銀行が、倉敷市に設立される。
- 1919年(大正8年)9月 - 倉敷銀行を中心として鴨方倉庫銀行、倉敷商業銀行、茶屋町銀行、天満屋銀行、日笠銀行の6行が合併し株式会社第一合同銀行が倉敷市に設立される。
- 1920年(大正9年) - 第一合同銀行が八十六銀行を合併。
- 1930年(昭和5年)12月21日 - 第一合同銀行と山陽銀行が合併して、あらたに株式会社中國銀行を岡山市に設立。初代頭取に大原孫三郎就任。
- 1990年(平成2年)10月 - 商号を中國銀行より株式会社中国銀行に変更。
- 2002年(平成14年) - 2006年度にかけて支店の統廃合を進める。
- 2004年(平成16年)4月1日 - 岡山大学の主取引金融機関に指定される。
- 2005年(平成17年)10月13日 - 香川県高松市に四国地区本部(高松支店内)を新設。
- 2011年(平成23年)1月 - 当時筆頭株主であった林原グループがADRを申請、同グループの経営破たんが発覚[2]。
店舗の動き
※廃止日は最終営業日
- 1993年 - 5月20日 鳥取県米子市に米子支店を開設。
- 2002年 - 11月8日 山本支店が廃止[3]。2002年12月6日 引田支店が廃止[4][5]。
- 2003年 - 6月6日 西江原支店が廃止[6]。6月27日 倉敷本町支店を倉敷本町出張所に降格[7]。7月1日 岡山中央市場支店・倉敷小溝支店が廃止[8]。
- 2004年 - 1月16日 玉島南支店が廃止[9]。2月6日 田島出張所が廃止[10]。4月12日 岡山駅前支店の建替えに伴い、富田町支店内に移転[11]。7月2日 松永北支店が廃止[12]。
- 2005年 - 1月24日 田ノ口支店を新築移転。2005年2月4日 琴浦支店が廃止[13]。5月9日 大阪支店を移転。6月 駅家支店を新築移転。8月1日 竹原支店を新築移転。10月17日 ちゅうぎん駅前ビル竣工、岡山駅前支店が富田支店内から移転。11月4日 福山船町支店が廃止[14]。
- 2006年 - 3月24日 福山川口支店が廃止[15]。3月27日 福山南支店を新築移転。4月23日 山陰合同銀行の久世支店・林野支店廃止に伴い同じ地域の当行支店への取引変更が簡素化される[16]。8月4日 屋島支店が廃止[17]。8月7日 高松東支店を新築移転。[18]8月28日 山陽支店を赤磐支店へ新築移転改称。赤坂支店・瀬戸支店を個人取引のみに変更[19]。10月10日 笠岡西支店を笠岡駅前支店へ移転改称[20]。12月4日 江見支店を新築移転。
- 2007年 - 1月15日 笠岡支店を新築移転。1月31日 笠岡東支店が廃止[21]。2月9日 府中東支店が廃止[22]。2月19日 西阿知支店を新築移転。11月19日 笠岡駅前支店を旧・笠岡支店跡地に新築移転。
- 2008年 - 1月21日 府中支店を新築移転。[23]4月14日 千年支店を新築移転。
- 2009年 - 10月26日 高松支店の改築が完成し、仮店舗[24]から復帰。
- 2010年 - 3月5日 豊浜支店が廃止[25]。3月8日 観音寺支店を新築移転。
- 2012年 - 10月1日 ネット支店である晴れの国支店を開設[26]。
ATM
- 2004年12月6日 - 岡山県内においてアイワイバンク銀行(現・セブン銀行)・ローソンATM・イーネットとATMの提携を開始(要手数料)。
- 2004年12月7日 - 香川県内においてローソンATMとATMの提携を開始(要手数料)。
- 2006年11月22日 - 香川県内においてイーネットとATMの提携を開始(要手数料)。
- 2007年11月12日からイオン銀行のATMと相互利用が可能になる。残高照会は無料だが、出金は時間帯別ごとに設定された手数料がかかる。
- 2008年6月2日 - トマト銀行・岡山県下全信用金庫(おかやま・水島・津山・玉島・備北・吉備・日生・備前)及び笠岡信用組合とATM・CD相互出金利用手数料無料提携「おかやまATMネットサービス」を開始。
歴代頭取
代 | 氏名 | 期間 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | 大原孫三郎 | 1930年12月21日 - 1940年1月 | 元第一合同銀行頭取 元倉敷紡績社長 |
2 | 公森太郎 | 1940年1月 - 1946年4月 | 元朝鮮銀行副総裁 |
3 | 守分十 | 1946年4月 - 1977年1月 | |
4 | 守分勉 | 1977年1月 - 1987年6月 | 守分十の娘婿 |
5 | 稲葉侃爾 | 1987年6月 - 1999年3月 | 1920年生 京都帝大法卒 岡山県出身 |
6 | 山本吉章 | 1999年4月 - 2000年3月 | 病気により辞任 |
7 | 稲葉侃爾 | 2000年3月 - 2000年6月 | 会長兼任 |
8 | 永島旭 | 2000年6月 - 2011年6月 | 日本銀行出身 |
9 | 宮長雅人 | 2011年6月 - | 1954年生 早大法卒 岡山県出身 |
関連会社・財団
- CBS(岡山市)
- 中銀アセットマネジメント(岡山市)
- 中銀カード(岡山市)
- 中銀事務センター(岡山市)
- 中銀保証(岡山市)
- 中銀リース(岡山市)
- 中銀証券(岡山市)
- 一般財団法人岡山経済研究所(岡山市)
- 公益財団法人吉備路文学館(岡山市)
バリアフリー
障がい者のうち、ATM操作が出来ないなどの理由で窓口対応せざるを得ない者に対し、窓口対応であっても手数料はATM利用時と同じ料金体制としている。また、視覚障がい者でもATM利用できるように、音声案内機能が付いたATMを設置している[27]。
脚注
- ↑ 神戸市には「バンクオブチャイナ」の支店が2011年11月に設置されたが、現在の中国銀行神戸支店所在地のすぐ裏手が中華街の南京町という土地柄から、誤解を避けるためにバンクオブチャイナ進出前から書き加えられている。
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ 業務継承店:観音寺支店
- ↑ 業務継承店:三本松支店
- ↑ 香川県内には原則として単独の店舗外ATMコーナーを設置していない(香川銀行幹事の共同ATM。ちなみに岡山県内では立場が逆になる)が、この両支店の廃止に関しては単独のATMコーナーを残している(引田は後にマルナカ引田店内に移転)。
- ↑ 業務継承店:井原支店
- ↑ 個人取引のみ、法人取引の業務継承店:倉敷支店
- ↑ 個人取引のみ)業務継承店:岡南支店・倉敷支店
- ↑ 業務継承店:玉島支店
- ↑ 業務継承店:千年支店
- ↑ ブランチインブランチとなる
- ↑ 業務継承店:松永支店
- ↑ 業務継承店:田ノ口支店
- ↑ 業務継承店:福山胡町支店
- ↑ 業務継承店:福山南支店
- ↑ 業務継承店:津山支店。これに伴い、山陰合同銀行からの申し出により、中国銀行がそれに応える形で、中国銀行の勝山支店・久世支店・落合支店・湯原支店・北房支店・日本原支店・勝間田支店・林野支店・江見支店・大原支店・周匝支店へ取引銀行の変更手続きが容易にできるよう配慮された
- ↑ 業務継承店:高松東支店
- ↑ 旧店舗と屋島支店の建物はすでに解体され、跡地には高松信用金庫が新築移転している。
- ↑ 法人取引の業務継承店:赤磐支店
- ↑ 個人取引のみに変更。法人取引の業務継承店:笠岡支店。当面は仮店舗での営業となる。笠岡支店が移転した後、その跡地に新築移転
- ↑ 業務継承店:笠岡支店
- ↑ 業務継承店:府中支店
- ↑ なお、仮店舗(旧・府中東支店)については2008年4月18日まで単独のATMコーナーを残している。
- ↑ 旧三菱東京UFJ銀行高松支店(旧三和銀行→UFJ銀行)跡。2012年2月現在は四国銀行高松支店の仮店舗となっている。
- ↑ 業務継承店:観音寺支店
- ↑ ちゅうぎんインターネットバンキング「晴れの国支店」の開設について中国銀行 ニュースリリース 2012年9月25日
- ↑ テンプレート:PDFlink - 中国銀行(平成24年(2012年)8月22日閲覧)
関連項目
- 日本の銀行一覧
- 板倉勝静(旧備中松山藩藩主・元老中) - 第八十六国立銀行設立の中心人物。
- 小松原慶太郎 - 倉敷銀行設立の中心人物。
- 林醇平
- 甲斐麻美 - 2007年(平成19年)から1年間CMキャラクターを務めた。
- 西舘さをり - ちゅうぎんカードローン『コ・レ・カ』CMキャラクターを務める。
- 岡山シーガルズ - チームのメインスポンサー。同チーム選手がCMにも出演。