三菱鉛筆

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三菱鉛筆株式会社(みつびしえんぴつ)は、日本文房具メーカー。本社は東京都品川区東大井5丁目23番37号。

創業から現在に至るまで三菱グループとは関連はないが、その名称からしばしば混同されている。このため、三菱グループの公式サイト『三菱グループについて』ではその旨を明記し、三菱鉛筆の公式サイトを紹介している。

ブランド

国内では「三菱鉛筆」と、旧財閥の三菱グループ各社と混同されないように「uni」(ユニ)のブランドも使っている。「uni」は、英語で「単一の」を表す接頭語で、「比類無き品質」ということを表したもの。

旧財閥・三菱との関わり

三菱の文字もロゴマークも同じだが、旧三菱財閥系列に属する三菱UFJフィナンシャル・グループ三菱商事三菱重工などの三菱グループとは資本・人材関係が一切ない[1]。また三菱鉛筆の有価証券報告書の「大株主の状況」では筆頭株主は横浜銀行みずほコーポレート銀行である。過去に財閥側から「傘下に入らないか」との話もあったが、それを断り現在に至る。眞崎大和鉛筆(三菱鉛筆の前身)の社長を輩出した近藤家及び三菱鉛筆の現オーナー一族となっている数原家と三菱財閥の岩崎家には間接的婚姻関係があるが、それ以上は発展していない。これについては岩崎家と三菱鉛筆関係者との間の親族・姻戚関係を参照。また本来の創業一族・眞崎家は岩崎家との姻戚関係もない。

なお、歴史上スリーダイヤ・マークを使ったのは三菱鉛筆の方が先で、競合事業もなく、双方が同じ商標を用いることに同意している。また戦後財閥解体では、GHQですら三菱財閥の系列と勘違いし商標変更を迫ったのに対し当時の経営陣が財閥とは関係ない旨を再三反論し、GHQを退けた。そのためか当時の鉛筆の外箱には、財閥三菱とは関わりない旨が記載されていた。現在もローマ字表記する際、三菱鉛筆ではハイフンを入れてMITSU-BISHIとし、三菱グループ (MITSUBISHI) と区別することもある。

しかし、文房具類は記念品やノベルティなどで一般的な企業が古くから多く用いるものの1つであり、直接取引の有無は別として、長い歴史の中で三菱グループ系列の企業が配布した社名入りボールペンなどで三菱鉛筆の製品を利用する事が多々見受けられる。

三菱鉛筆顧問・数原祥三の長男(現社長・数原英一郎の従弟にあたる)が三菱グループのビールメーカー・麒麟麦酒に勤務しており[2]、眞崎大和鉛筆の元社長・近藤賢二の長男が三菱財閥と密接な関係にあった立憲民政党所属の政治家川崎卓吉の長女と結婚している。

歴史

1887年(明治20年)に、眞崎仁六が「眞崎鉛筆製造所」(まさきえんぴつせいぞうじょ)を東京市四谷区内藤新宿1(現在の新宿区四谷)にて創業。その後、1918年(大正7年)に横浜市神奈川町(現在の横浜市神奈川区)に「大和鉛筆」が誕生し、両者が合併して「眞崎大和鉛筆」とした。

1901年(明治34年)に、国産初の量産型鉛筆3種類を、当時の逓信省(後の郵政省、現:総務省日本郵政NTTグループ)への納品に成功。これを記念して、1903年(明治36年)に、「3種」や創業者の家紋「三鱗(みつうろこ)」などを表す意味で、赤い三つのひし形を模した「三菱」をロゴマークとして商標登録した(登録番号18865)。なお、三菱グループが商標登録を行ったのは1914年(大正3年)のことである。

1952年(昭和27年)には、正式に社名を「三菱鉛筆」と変更し、現在に至る。

1985年(昭和60年)には、これまでに培った開発力やノウハウを活かし、化粧品事業として株式会社ユニコスモを設立し、ペンタイプの化粧品を開発・販売、OEMを行なっている。

主な製品

鉛筆

uni(ユニ)
1958年(昭和33年)発売。製図からデッサンにまで使用できる品質を目指して生み出され、日本での高級鉛筆の先駆けとなった商品。1ダースセットには、プラスチックケース入り(消しゴム付き)と紙ケース入りの2種がある。マークシート仕様もある。発売当初は4H - 4Bの硬度のみで、現在では9H - 6Bの17硬度が発売されている。
GOLD uni
1974年10月に発売。ハイユニの芯を使用してハイユニとユニの間に位置する製品として4種類を発売した。
Hi-uni(ハイユニ)
1966年(昭和41年)発売、uniの上位版。JISで定められた9H - 6B全ての硬度を揃え、「世界最高品質」を目指して開発された。軸の筆記しない端には、樹脂のスペーサーが組み込まれている。現行モデルでは、ここに黄色のポイントが彫り込み塗装されている。発売初期は、このポイントは白色だった。2008年に10H 及び 7B - 10Bが追加され、全22硬度の世界一の硬度幅[3]を持った鉛筆ブランドとなった。単品販売、1ダースセット(硬質ケース入り、紙ケース入りの二種)の他、全22硬度がセットとなった「ハイユニ アートセット」が発売されている。
uni★star(ユニスター)
1975年(昭和50年)発売。uniより安価な商品だが、uniに近い書き味が特徴。1ダースセットはプラスチックケース入りと紙ケース入りがある。
uni-Popular
廉価盤のUniで、頭部を塗り込んでいない。
No.2351
赤鉛筆。白字でVERMILIONと刻印されている。
No.5500-50
販売当時は製図用。暗緑色の軸。
No.2800
黒軸の普通鉛筆。
No.7700
硬質色鉛筆。
No.8800
贈答用の刻銘鉛筆の素材となっていた若草色の鉛筆。
No.9000
1950年(昭和25年)発売。No.9800と並ぶロングセラー鉛筆。
No.9800
1946年(昭和21年)発売。トンボ鉛筆のNo.8900と共に、世界的なベストセラーで国産鉛筆のスタンダードである。
No.9800EW
木材の端材などのそのままでは使えない材料を使える部分だけ切り出し、ジョイント工法でつなげて普通の長さとしたもの。無塗装(刻印のデザインはNo.9800と同じだが色は緑)で芯はNo.9800と同じ。
筆鉛筆(硬筆書写用鉛筆・10B芯)
群馬県・埼玉県で限定発売されている。

消しゴム付き鉛筆

  • 3680
  • 3680
  • 9850
  • 9852
  • ECOWRITER-9950
  • COPYRITE-2000

その他の筆記具

POWER TANK
2001年(平成13年)発売。特殊なリフィルの採用により、上向きに書けるなどの特徴を持つ。その後廉価版も発売された。
JETSTREAM
2006年(平成18年)発売。POWER TANK同様、滑らかな書き味、にじみが殆ど出ない特殊なインクで、POWER TANKよりボディーを量販タイプに近づけた商品で、ヒット商品となった。2007年は「クセになる、なめらかな書き味」をキャッチコピーとし、文具業界では初めてである「Second Life」に参入するなどしている。
取り扱い店は少ないが、αGEL搭載タイプが存在する。2008年から多色タイプと多機能(ボール2色&シャープ)が発売されている。POWERTANK同様にボール直径は0.7mmと1.0mm。スタイルフィット専用リフィルもある。
いくつかのグレードがあり、150円・250円(インクは黒のみ)・400円(多色)・500円(多機能・ボール0.7mmのみ)・1000円(α-gel・インクは黒のみ)がある。インクに変わりは無い。
SIGNO
1994年(平成6年)発売。滑らかに書け、にじみにくい点が特徴。同社の主力商品の1つで、その後もほぼ毎年新色や新機能を持った製品が発売されている。同シリーズのシグノビットはボール直径0.18mmで世界記録をだしている。
PURE MALT
オークの森の木を使った酒樽を再利用して作られた高級品。多機能ペン(全4種)、芯ホルダー、ボールペン(ゲルインク含む全9種)、シャープペンシル(全6種)、ネーム印がある。
BOXY(復刻版)
断面が四角いことが特徴。スーパーカー消しゴムを跳ばして遊ぶノック式のボールペン。
uni α-gel
2003年(平成15年)発売。グリップ部にαGELと呼ばれる衝撃吸収素材を採用し、今までにない感触で話題を呼んだ。その後も様々なタイプが発売されている。
ポスカ
uni プロッキー (PROCKEY)
1986年(昭和61年)発売。ポスカと同程度の性能を持つ水性顔料インクマーカー。ガラスやプラスチックにも書け、一部商品は両端にペン先を有し、インクの詰め替えが出来る。
ダーマトグラフ
クルトガ
2008年(平成20年)発売。シャープ芯が紙に触れるたびに、シャープメカについているギアが回転して芯を回るようにした、シャープペンシル。片減りなどが起きず、常に細い字を書ける。2008年5月14日のテレビ東京ワールドビジネスサテライトのコーナー「トレンドたまご」で紹介された。ターゲットは、学生や製図者と公式サイトで語っている。ラバーグリップ付や製図用、さらにディズニーなどのキャラクターを取り入れたモデルも多数存在。
故郷の木持ち
地域限定ボールペン、シャープペンシルのシリーズ。軸素材に各県産の木材を使用している。
スタイルフィット
2009年(平成21年)発売。パイロットコーポレーションのハイテックCコレトや、ぺんてるのSlicciesと同様、本体に専用リフィルをセットして使用する筆記具。
uni SHIFT(シフト)
製図用シャーペンで、商品の名のとあり、軸をひねって、先端を出したり、収納したりする。グリップは、アルミローレット製。芯径は、0,3~0,9の5種類と豊富。

この他にも、シャープペンシル芯ホルダーや色鉛筆など、数々の文具品を製造している。

関連項目

スポンサー番組(いずれも過去)

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テレビ
ラジオ

CM出演者

脚注

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  1. 三菱グループについてのQ10を参照。
  2. 『財界家系譜大観 第6版』 現代名士家系譜刊行会、1984年(昭和59年)10月15日、443頁
  3. 三菱鉛筆の2008年5月時点の調査による。

外部リンク

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