ムシクイ類

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テンプレート:生物分類表

ムシクイ類(むしくいるい、テンプレート:Lang-en)は、鳥類スズメ目のグループである。

英語の テンプレート:En には旧世界ムシクイ類と新世界ムシクイ類 (テンプレート:En) が含まれるが、日本語では旧世界ムシクイ類を単にムシクイ類と呼ぶこともあり[1]、ここでも主に旧世界ムシクイ類について述べる。

(旧世界)ムシクイ類はかつてはウグイス科 テンプレート:Sname などとして分類され400種前後が属したが、多系統であり、多くの科に分割された。

特徴

主にユーラシアアフリカに生息し、少数の種がオーストラリア太平洋諸島インド洋諸島北中米に生息する。ただし北中米の種を含むキクイタダキ属はウグイス科に含めないこともあった。オーストラリア大陸ニューギニア島には数種のみが生息するが、さらにオーストラリアムシクイ科などを含める説もあった。

体長は最大でも30cmていど[1]は細い。初列風切は10枚である。羽色は変化に富むが、淡緑系や褐色系の地味な色が多い。

その名のとおりほとんどは昆虫食だが、一部は果実も食べる。樹上・草原などに生息し、枝葉や草の間にひそむ虫を捕食する。

ただしこれらは収斂による類似である。他に生態が類似したグループには、米州のアメリカムシクイ科(新世界ムシクイ類)、オーストラリアオーストラリアムシクイ科トゲハシムシクイ科などがいる。

系統と分類

分類対照表を以下に示す。現在の科それぞれについて、どれだけの種がムシクイ類に含まれていたかを示している。列(縦)のうち、テンプレート:En とされてきた伝統的なウグイス科、および、テンプレート:En により テンプレート:En とされた(彼らによる)ヨシキリ亜科の背景を緑色にしている。また行(横)のうちでは、英語名[2]テンプレート:En が現れる科の背景を緑色にしている。テンプレート:En は伝統的なオーストラリアムシクイ科を複数科に分割したが省略している。「P」はその分類群の一部 (テンプレート:En) のみ記されていることを示す。その他の詳細は#属と種を参照。

伝統
分類
ウグイス科    






















テンプレート:En   ウグイ
ス科
P



現在の分類












P
オーストラリアムシクイ科 テンプレート:Sname テンプレート:028 テンプレート:028
ミツスイ科 テンプレート:Sname テンプレート:05 178 183
ヒゲムシクイ科 テンプレート:Sname テンプレート:03 テンプレート:03
トゲハシムシクイ科 テンプレート:Sname テンプレート:063 テンプレート:01 テンプレート:064
科不明 テンプレート:Snamei テンプレート:03 テンプレート:03
P オウギビタキ科 テンプレート:Sname テンプレート:01 テンプレート:044 テンプレート:045





P
センニョヒタキ科 テンプレート:Sname テンプレート:01 テンプレート:01 テンプレート:08 テンプレート:09






P
ハシナガムシクイ科 テンプレート:Sname テンプレート:018 テンプレート:018 テンプレート:018
ウグイス科 テンプレート:Sname テンプレート:034 テンプレート:034 テンプレート:04 テンプレート:038
エナガ科 テンプレート:Sname テンプレート:02 テンプレート:02 テンプレート:011 テンプレート:013
メボソムシクイ科 テンプレート:Sname テンプレート:075 テンプレート:075 テンプレート:075
ヨシキリ科 テンプレート:Sname テンプレート:055 テンプレート:055 テンプレート:055
センニュウ科 テンプレート:Sname テンプレート:055 テンプレート:020 テンプレート:035 テンプレート:055
テトラカヒヨドリ科 テンプレート:Sname テンプレート:02 テンプレート:02 テンプレート:09 テンプレート:011
セッカ科 テンプレート:Sname 157 テンプレート:030 127 テンプレート:03 160
チメドリ科 テンプレート:Sname テンプレート:01 テンプレート:01 テンプレート:069 テンプレート:070
ダルマエナガ科 テンプレート:Sname テンプレート:029 テンプレート:028 テンプレート:01 テンプレート:041 テンプレート:070
キクイタダキ科 テンプレート:Sname テンプレート:06 テンプレート:06 テンプレート:06
ムシクイヒタキ科 テンプレート:Sname テンプレート:04 テンプレート:04 テンプレート:04

P
セキレイ科 テンプレート:Sname テンプレート:01 テンプレート:01 テンプレート:068
オリーブアメリカムシクイ科 テンプレート:Sname テンプレート:01 テンプレート:01
アメリカムシクイ科 テンプレート:Sname 120 120
440 242 テンプレート:064 128 テンプレート:06 100

ムシクイ類は テンプレート:En により拡大したヒタキ科 テンプレート:Sname に含められた。その後 テンプレート:Fr などにより、ムシクイ類はヒタキ科ウグイス亜科 テンプレート:Sname に分類された。テンプレート:En などによりヒタキ科は解体され、ウグイス亜科はウグイス科 テンプレート:Sname となった。

キクイタダキ科とオーストラリアムシクイ科(現在の分類ではミツスイ上科の数科に分散する)をウグイス科に含めるかどうかについては議論があった。ここではキクイタダキ科を含めオーストラリアムシクイ科を含めないのを基準としたが[3]、両方含める説[1]、オーストラリアムシクイ科のみを含める説[4]もあった。

テンプレート:En は、ウグイス科を拡大してチメドリ類ダルマエナガ類を含め、ムシクイ類はウグイス科の中のヨシキリ亜科 テンプレート:Sname とした。ただし、かつてのウグイス科の一部はヨシキリ亜科から除かれ、ウグイス科オオセッカ亜科 テンプレート:Sname・ウグイス科ダルマエナガ亜科ズグロムシクイ族 テンプレート:Snamei・セッカ科・キクイタダキ科となった。これらはムシクイ類とされることが比較的少ない群だったが、中には典型的な (テンプレート:En) ムシクイ類とみなされていたズグロムシクイ属 テンプレート:Snamei もあった(現在はチメドリ類に近いとして テンプレート:En などと呼ぶことも多い)。

ムシクイ類は現在は多くの科に分割されたが、そのほとんどはウグイス上科に含まれる。下に、テンプレート:En[5]; テンプレート:En[6]によるウグイス上科の系統樹を示す。英語名に テンプレート:En が含まれる科(表の緑背景)に ★ を、それ以外でムシクイ類を含む科に ☆ をつけた。

テンプレート:Clade

属と種

国際鳥類学会議 (IOC)[2] より。現生種のみ。近年の新種などを含む。

ムシクイ類の範囲は厚生労働省[3]のウグイス亜科とした。つまり、キクイタダキ科を含みオーストラリアムシクイ類は含まない。

和名は厚生労働省などより。

センニョヒタキ科 テンプレート:Sname の一部

ハシナガムシクイ科 テンプレート:Sname

ウグイス科 テンプレート:Sname の大半

ヒメヒタキ属 テンプレート:Snameiカラハタオリ テンプレート:Snamei は除く。

エナガ科 テンプレート:Sname の一部

メボソムシクイ科 テンプレート:Sname

ヨシキリ科 テンプレート:Sname

センニュウ科 テンプレート:Sname

テンプレート:En では一部(ハイイロエミューセッカ テンプレート:Snameiチャイロエミューセッカ テンプレート:Snameiオウギセッカ属 テンプレート:Snameiセイロンオウギセッカ テンプレート:Snameiオオセッカ以外のセンニュウ属 テンプレート:Snamei)はウグイス科オオセッカ亜科。

テトラカヒヨドリ科 テンプレート:Sname の一部

セッカ科 テンプレート:Sname の大半

ムシクイチメドリ属 テンプレート:Snamei を除く。テンプレート:En では大半(アカシアムシクイ テンプレート:Snameiアカムシクイ属 テンプレート:Snameiテンプレート:Snameiサイホウチョウ属 テンプレート:Snameiテンプレート:Snameiヘルナンドポームシクイ テンプレート:Snameiヒメムシクイ属 テンプレート:Snamei 以外)はセッカ科。

チメドリ科 テンプレート:Sname の一部

テンプレート:En ではオオセッカ亜科。

ダルマエナガ科 テンプレート:Sname の一部

テンプレート:En ではカラチメドリ テンプレート:Snamei はセッカ科。

キクイタダキ科 テンプレート:Sname

テンプレート:En ではキクイタダキ科。

ムシクイヒタキ科 テンプレート:Sname

セキレイ科 テンプレート:Sname の一部

日本のムシクイ類

日本では7属17種のムシクイ類が見られる[1]

ウグイス科 ヤブサメ属 テンプレート:Snamei ヤブサメ
ウグイス属 テンプレート:Snamei ウグイス
メボソムシクイ科 メボソムシクイ属 テンプレート:Snamei キマユムシクイ
カラフトムシクイ
メボソムシクイ
エゾムシクイ
センダイムシクイ
イイジマムシクイ
ヨシキリ科 ヨシキリ属 テンプレート:Snamei コヨシキリ
オオヨシキリ
キイロムシクイ属 テンプレート:Snamei ハシブトオオヨシキリ
センニュウ科 センニュウ属 テンプレート:Snamei エゾセンニュウ
シマセンニュウ
マキノセンニュウ
キクイタダキ科 キクイタダキ属 テンプレート:Snamei キクイタダキ

狭義のムシクイ

より小さなグループをムシクイと呼ぶ語法もある。

最も狭義

最も狭義には、メボソムシクイ科メボソムシクイ属(ムシクイ属) テンプレート:Snamei を意味する。64種中6種が日本で見られる(希な旅鳥を含む)。

樹上に住み、樹上の昆虫蜘蛛などの節足動物幼虫も含む)を捕食する。

やや狭義

やや狭義には、メボソムシクイ属に加え、ダルマエナガ科ズグロムシクイ属 テンプレート:Snameiヨシキリ科ハシナガムシクイ属 テンプレート:Snamei を含める[7]。これら3属はいずれもウグイス上科だが科は異なる。日本に生息するのはメボソムシクイ属のみとされ、他の2属は西ユーラシア産だが、一部の種は大都市圏で目撃例がある。

習性はメボソムシクイ属に似る。

南北アメリカキバシリ上科ブユムシクイ科スズメ上科アメリカムシクイ科オーストラリアミツスイ上科オーストラリアムシクイ科などにも同様の習性を示すものがいるが、系統的にはさらに離れている。

出典

テンプレート:Reflist
  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 テンプレート:Cite
  2. 2.0 2.1 テンプレート:Cite
  3. 3.0 3.1 厚生労働省 動物の輸入届出制度 届出対象動物の種類名リスト 鳥類一覧
  4. テンプレート:Cite
  5. テンプレート:Cite
  6. テンプレート:Cite
  7. テンプレート:Cite