フライングドッグ
テンプレート:出典の明記 テンプレート:Infobox 株式会社フライングドッグ(英語:FlyingDog, Inc.[1])は、日本のレコード会社・JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント系列のアニメーションおよび関連する映像・音楽ソフト製作、アニラジを主体とするラジオ番組制作を行う企業である。ブランドのロゴでは「flying DOG」と表記される。
「FlyingDog」の商標は元々、1976年に当時のビクター音楽産業(現:JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント)が、ロックを中心とする社内レーベル(当時の表記は「FLYING DOG」)として設立されたものである。本項では、同レーベルについても解説する。
レーベル
JVCケンウッド・ビクターエンタテインメントのm-serve(エムサ)レーベル時代に発売していた作品の諸権利についても全てフライングドッグが管理を行っているため、本項では前身のm-serveレーベルについても解説する。
m-serve
JVCケンウッド・ビクターエンタテインメントが制作したアニメや関連作品にクレジットされる事は無く、厳密な意味でのレーベルでは無く、ビクターアニメ作品やアニメの音楽を手がけるアーティストのプロモーション等を行う事業部が発行していた店頭情報誌、および公式ウェブサイトの名称であった。命名者は宣伝担当であった阿部浩之で、競走馬・マテリアルサーブが由来とされる。
現在では当たり前となったCDドラマとアニメとのメディアミックスをかつてはラジメーションの名で率先して行っていたが、他社同様販売の中心がDVD等アニメそのものとなった事により次第に減少して行く事となった。
フライングドッグ
ロックを中心としたレーベル(1976年 - 1980年半ば)
「FLYING DOG」は1976年にビクター音楽産業(当時)で高垣健[2]が創設したレーベルで、主に邦楽のロックを対象とするレーベルであったが1980年代半ばにリリースが途絶えていた。所属アーティストはPANTA、野宮真貴、ハルメンズ、渡辺勝、山岸潤史など。
アニメ関連を中心としたレーベル(2007年 - )
JVCケンウッド・ビクターエンタテインメントのアニメおよびアニメ関連事業は2007年10月1日付でグループ企業のJVCエンタテインメントへ移管され、新レーベル「flying DOG」からリリースされる事となった[3]。
レーベル復活を受け、m-serve時代と異なりキングレコードのスターチャイルドやジェネオンエンタテインメント(現:NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン)のRONDO ROBE、コロムビアのANIMEXと同様にレーベル色を強く打ち出して行く方針に転換。これに伴い、作品中やCM・提供クレジットでもブランド名を表示する様になっている。
その後、2009年1月1日付で実施されたグループ再編によりJVCエンタテインメント(旧社)は株式会社フライングドッグへ社名を変更。従って、現在は前述のスターチャイルドやRONDO ROBEよりもソニー・ミュージックエンタテインメントとアニプレックスの関係に近い存在となっている。
フライングドッグとなって以降も販売委託に関してはこれまで通りJVCケンウッド・ビクターエンタテインメントが行っており[4]、公式サイトはフライングドッグへの移行後もしばらくm-serve時代と同じドメインを継続して使用していた。m-serve時代から継続しているインターネットテレビ番組「m-serve style」に関しては名称を変更せず、そのまま引き継がれている。
主なアーティスト
- AKINO from bless4
- 新居昭乃
- 有坂美香
- 石川智晶
- OToGi8
- 柿島伸次
- 梶浦由記
- 菅野よう子
- 清浦夏実
- コミネリサ(小峰理紗/lisa)
- 坂本真綾
- ザッハトルテ
- savage genius - 2010年7月の結婚・妊娠発表以降から活動休止中。
- Taja
- 千菅春香
- 中島愛
- 中野愛子
- ナノ
- 南里侑香(FictionJunction YUUKA)
- 野水いおり
- hibiku
- FIRE BOMBER
- FictionJunction
- 福山潤
- 松元環季
- manzo
- May'n
- 山口理恵
- 悠木碧
- 吉田旬吾
- YOHKO
- ROUND TABLE featuring Nino
- la la larks
- Rayflower
- ROCKY CHACK
- Rhodanthe*
元在籍者
- ALI PROJECT
- 岩田光央(→m-serve時代に所属、現在はランティスよりリリース)
- See-Saw(現在ユニットとしては活動休止中)
- JAM Project(→m-serve時代に所属、ランティスと相乗りでのリリース後に同社へ一本化)
- 牧野由依(→エピックレコードジャパンへ移籍)
- 三重野瞳(→m-serve時代に所属、現在は主に作詞家、別名義で構成作家や脚本家としても活動)
- 宮村優子(→m-serve時代に所属、現在は声優専業へ)
傾向
原則として一音楽プロデューサーが一クールにつき一作品を専属で担当し、担当プロデューサーによって起用するアーティストの傾向、メディア展開の方針が方向付けられた。
主にサンライズやバンダイビジュアル等のバンダイナムコグループ、角川書店等のKADOKAWAグループと手を組むことが多い。
いわゆる萌えアニメやコンピュータゲーム原作の作品についてはあまり積極的ではなく、また、当時グループ企業であったビクターインタラクティブソフトウェアとの関係も希薄でゲームの音楽制作を行うことが少なかった。それ故、昨今の萌え全盛時代においてはアニメ音楽市場全体に占める立場が年々低下し、2006年1月期においては新作担当作品が1作品も無く、さらに2005年以降はDVDの発売元が『バンダイビジュアル』など他社リリースの作品が大半を占めるという事態を生じさせたこともある。
製作委員会への出資はたまにしかなく、音楽制作を請け負っているアニメ作品であっても、製作委員会のメンバーには名を連ねていない作品も多かった。
自社でテレビアニメ製作に携わる場合にも製作委員会方式をとることは少なく、自社製作作品は関東ローカルもしくは東名阪のみであることが多い。また、数本製作した後にしばらくアニメ製作を中断させることもあった(m-serve名義での最終作品となった「エル・カザド」は「ガン×ソード」終了から1年3ヶ月間の中断を経た後の作品である。また「アクエリアンエイジ」と「LAST EXILE」の間にも1年半の空白があった)。
作品
音楽発売のみの作品を含む。
- ★は自社製作、もしくはそれに準じたもの(DVDの発売を行っている作品等)。
- ☆は製作委員会出資作品
- ◎は一部音源制作参加作品(一部の主題歌など)
テレビアニメ(m-serve)
- 1999年
- 2000年
- 2001年
- 2002年
- 2003年
- 2004年
- 2005年
- 2006年
- 2007年
テレビアニメ(フライングドッグ)
※★マークは自社製作、もしくはDVDの発売を行っている、アニメ制作プロデューサーとしてスタッフが名前を連ねている、等それに準ずる作品。☆マークはそれ以外で製作委員会に参加している作品。※マークは主題歌等の一部楽曲が別のレコード会社から提供されている作品。無印は音楽製作のみ。
2007年
- 音楽プロデューサー:福田正夫
- 音楽プロデューサー:桜井裕子
- 音楽プロデューサー:野崎圭一
- オープニングテーマ2曲、エンディングテーマ1曲がソニー・ミュージックエンタテインメント製作、エンディングテーマ1曲はビクターエンタテインメントSPEEDSTAR RECORDSレーベル製作
- 音楽プロデューサー:野崎圭一
- ※ケロロ軍曹(4thシーズン(第181話)以降)
- 音楽プロデューサー:福田正夫
- m-serve時代以前からの継続作品。10月以降放送分のオープニングテーマ、エンディングテーマ各1曲がR and C製作
2008年
- 音楽プロデューサー:井上裕香子
- 音楽プロデューサー:福田正夫、井上裕香子
- ※ケロロ軍曹(5thシーズン)
- 音楽プロデューサー:福田正夫
- オープニングテーマ1曲、エンディングテーマ2曲がランティス製作。
- 音楽プロデューサー:佐々木史朗、音楽ディレクター:井上裕香子
- 音楽プロデューサー:石川吉元
- オープニングテーマ2曲、エンディングテーマ1曲がソニー・ミュージックエンタテインメント製作
- プロデューサー:尾留川宏之
- プロデューサー:小松茂明、南健、音楽プロデューサー:野崎圭一、音楽ディレクター:佐藤正和
- 音楽プロデューサー:野崎圭一
2009年
- 音楽プロデューサー:野崎圭一
- プロデューサー:野崎圭一、音楽プロデューサー:桜井裕子
- 音楽プロデューサー:桜井裕子、音楽ディレクター:福田正夫
- 音楽プロデューサー:石川吉元
- 音楽プロデューサー:井上裕香子
- プロデューサー:伊藤将生、音楽プロデューサー:福田正夫
- プロデューサー:小松茂明、南健、音楽プロデューサー:野崎圭一、音楽ディレクター:佐藤正和
- 音楽プロデューサー:井上裕香子
- 音楽制作:野崎圭一
2010年
- プロデューサー:小松茂明、音楽プロデューサー:野崎圭一
- 音楽プロデューサー:野崎圭一
- プロデューサー:尾留川宏之
- 音楽プロデューサー:石川吉元
- 音楽プロデューサー:野崎圭一、音楽ディレクター:佐藤正和
- プロデューサー:野崎圭一、音楽プロデューサー:桜井裕子
- プロデューサー:伊藤将生、音楽プロデューサー:福田正夫
- 音楽制作:佐々木史朗
2011年
- 音楽プロデューサー:野崎圭一、音楽ディレクター:佐藤正和
- プロデューサー:小松茂明、音楽プロデューサー:野崎圭一、音楽ディレクター:佐藤正和
- プロデューサー:尾留川宏之
- 音楽プロデューサー:佐藤正和
- プロデューサー:野崎圭一、音楽プロデューサー:桜井裕子
- アソシエイトプロデューサー:野崎圭一、音楽プロデューサー:佐藤正和
- プロデューサー:伊藤将生、音楽プロデューサー:福田正夫
- エグゼクティブプロデューサー:小松茂明、プロデューサー:尾留川宏之、音楽プロデューサー:石川吉元、福田正夫
2012年
- アソシエイトプロデューサー:伊藤将生、音楽プロデューサー:福田正夫
- 音楽プロデューサー:佐々木史朗、音楽ディレクター:井上裕香子
- 音楽プロデューサー:野崎圭一、音楽ディレクター:佐藤正和
- オープニングテーマディレクター:佐藤正和
- 前期オープニングテーマ1曲の製作のみ、それ以外の音楽・主題歌はワーナー・ホーム・ビデオ製作。
- プロデューサー:伊藤将生、音楽プロデューサー:福田正夫
- プロデューサー:南健、音楽ディレクター:佐藤正和
2013年
- プロデューサー:小松茂明、音楽プロデューサー:井上裕香子
- ★琴浦さん
- プロデューサー:吉田博、音楽プロデューサー:福田正夫、西辺誠
- 音楽プロデューサー:佐藤正和
- エンディングテーマは日本コロムビア製作。
- 音楽プロデューサー:佐藤正和
- エンディングテーマ製作のみ、オープニングテーマと劇中音楽は日本コロムビア製作。
- 音楽プロデューサー:野崎圭一
- 劇中音楽の製作のみ。オープニングテーマ(1stシリーズホスト)、後期エンディングテーマはソニー・ミュージックエンタテインメント製作、オープニングテーマ(2ndシリーズホスト)・前期エンディングテーマはキングレコード・スターチャイルドレーベル製作。
- プロデューサー:伊藤将生、音楽プロデューサー:福田正夫
- プロデューサー:小松茂明、音楽プロデューサー:佐藤正和
- 音楽プロデューサー:佐藤正和
- プロデューサー:南健、音楽プロデューサー:西辺誠
2014年
- プロデューサー:井上裕香子
- ★魔法戦争
- プロデューサー:小松茂明、音響プロデューサー:野崎圭一、音楽プロデューサー:西辺誠
- 主題歌協力:福田正夫、佐藤正和
- 主題歌製作のみ。劇中音楽はアニプレックス製作。
- 音楽プロデューサー:福田正夫、佐藤正和
- 主題歌プロデューサー:西辺誠(OP)、伊藤岳夫(ED)
- 主題歌製作のみ。エンディングテーマは「ビクターエンタテインメント」名義
- プロデューサー:吉田博、音楽プロデューサー:佐藤正和
- 音楽プロデューサー:佐々木史朗
- 音楽プロデューサー:福田正夫、佐藤正和
- 音響・音楽プロデューサー - 野崎圭一、主題歌プロデューサー:福田正夫
OVA
- 2000年
- 2001年
- 2002年
- 2010年
- 2011年
- 2012年
- 2014年
映画
- 2002年
- 2003年
- 2004年
- 2009年
- 2010年
- 2011年
- 2012年
テレビドラマ
- 2013年
インターネットラジオ
脚注
関連項目
- 花は咲く
- 攻殻機動隊 - アニメ・ゲームシリーズはすべて同社の直接親会社であるJVCケンウッド・ビクターエンタテインメントによる音楽制作。
外部リンク
- ↑ 会社概要(2013年1月12日閲覧)
- ↑ ついに日本のロックに目覚める! - Musicman-NET
- ↑ “犬(ビクター)の遺伝子”を受け継ぐ新レーベル - ORICON STYLE
- ↑ 同じような体制を取っているSPEEDSTAR RECORDSやFlyingStar Recordsも同様である。