ガイア・ギア
テンプレート:Infobox animanga/Header テンプレート:Infobox animanga/Novel テンプレート:Infobox animanga/Footer テンプレート:ライトノベル 『ガイア・ギア』(GAIA GEAR)は、アニメ作品「ガンダムシリーズ」の流れを汲む小説。および、それを原作としたサウンドシアター。富野由悠季により、月刊アニメ雑誌『月刊ニュータイプ』において1987年4月号から1991年12月号まで全60話が連載され、全5巻の文庫が刊行された。
目次
物語
テンプレート:不十分なあらすじ かつてのスペースコロニー独立運動の英雄、シャア・アズナブルのメモリー・クローンであるアフランシ・シャアは、南の島に預けられて平和に暮らしていたが、育ての親のガバ・スーから出生の秘密を聞かされ、宇宙へ出る決心をする。宇宙へ出たアフランシはメタトロンのメンバーに迎えられるが、やがて「地球逆移民計画」を発表したダーゴル大佐率いるマハ、そして“シャアの再来”と称えられる自分の運命に立ち向かっていく。
作品解説
本作はアニメ「ガンダムシリーズ」の一つである宇宙世紀シリーズに該当し、『機動戦士ガンダム』の原作者、富野由悠季によって著述された作品としては最も遠い未来の、宇宙世紀0203年が舞台である。本作品に登場するマン・マシーンとは、作中における人型機動兵器の呼称で、「ガンダムシリーズ」におけるモビルスーツに相当する。タイトルの「ガイア・ギア」は、作中で主人公アフランシが搭乗するマン・マシーンの名称でもある。
また、一年戦争時のコロニー落としによりパリが壊滅しており、パリ湖という湖が形成されているなど、独自の設定が設けられている。同一のものではないが、後の作品にも登場した「ミノフスキードライブ」や「ミノフスキーフライト」といった名前も出ている。ラジオドラマ版では大筋の物語はほぼ共通しているものの、人物の性格など細かい設定に異なる点は多く、こちらにしか登場しない人物もいる。
本作と世界観を同じくする小説作品で、外伝的扱いであった『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』が「マフティー動乱」として公式に「ガンダムシリーズ」の歴史に組み込まれつつあることに対して、こちらはシャア・アズナブルのクローンが主人公でありながら、権利上の問題により、あくまで半ばパラレルワールドとして扱われている。連載終了後に商業作品などメディアで扱われた例としては、カトキハジメがニュータイプ誌上で連載した『GUNDAM FIX』がほぼ唯一で、ここでは数々のガンダムと共に同列に扱われている。
作中にはシャア・アズナブルやジオンといった直接的なキーワード以外に、ギャプランとおぼしきモビルスーツが冒頭に登場するが、正確にはそれと呼称されていない(挿絵ではほぼそれと確認できる)。また、ゾーリン・ソールの原型機は前述の『閃光のハサウェイ』と『機動戦士ガンダムF91』の間の時代のモビルスーツであるという設定が付加されている。
補足
- 文庫化された小説は発行部数が少なく、全て絶版となっている。再三「たのみこむ」等で復刊希望が出されたが、交渉の結果、著作権者の一人である富野から許可が下りず、現在のところ不可能となっている。これは富野が作品のクオリティに不満を持っていることから、「なかったこと」にしたいというのが再版を拒む理由とされる[1]。メディアに取り上げられることも少なく、稀に取り上げられても富野からは酷評されている。
- ニュータイプ連載前の予告タイトルは『機動戦士ガイア・ギア 逆襲のシャア』、連載1~5話目は『機動戦士ガイア・ギア』、連載6話目以降は『ガイア・ギア』で固定された。予告タイトルは後の『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』へ受け継がれた。
- CD化されたサウンドシアターも全て絶版。こちらも権利関係が複雑で、ケース裏には『ガイア・ギア』は富野、月刊ニュータイプ、角川書店が、『機動戦士ガンダム』は創通エージェンシー、サンライズが版権を有していると記載されている。また1~4巻には全巻購入特典応募券、5巻には応募用紙が封入されており、5枚全てを集めて送ると、メカニックデザイナーがマン・マシーンをテーマにアレンジを加えて描いたイラスト集『VIEW OF THE MAN MACHINES』が貰えたが、こちらの現存数はさらに少ない。サウンドトラック1・2は、コロムビアより「ANIMEX1200」シリーズで復刻された。
- マン・マシーンの立体化は、権利と収益の関係から商業化に恵まれず、現時点でビルドアップからガイア・ギアα、ゾーリン・ソール、ガウッサのガレージキットが出ているのみである。リリース時には「月刊ホビージャパン」において全3回の特集が組まれており、詳細なメカ設定や従来のガンダムシリーズにおける『モビルスーツバリエーション』のようなマン・マシーン・バリエーションが多数発表された。ゾーリン・ソールの回では「ガンダムシリーズ」との繋がりにも積極的に言及されている。
登場人物
登場兵器
既刊一覧
- ガイア・ギア 1(角川文庫 1988/9/1)
- ガイア・ギア 2(角川スニーカー文庫 1989/9/1)
- カバーイラスト:伊東守
- 口絵イラスト:西井正典・伊東守
- 本文イラスト:北爪宏幸
- ガイア・ギア 3(角川スニーカー文庫 1990/9/1)
- カバーイラスト:伊東守
- 口絵・本文イラスト:北爪宏幸・伊東守
- ガイア・ギア 4(角川スニーカー文庫 1992/2/1)
- カバーイラスト:伊東守
- 口絵・本文イラスト:北爪宏幸・伊東守
- ガイア・ギア 5(角川スニーカー文庫 1992/4/1)
- カバーイラスト:北爪宏幸
- 口絵・本文イラスト:北爪宏幸・伊東守
※全巻共通
- キャラクターデザイン:北爪宏幸
- メカニックデザイン:伊東守
各話リスト
連載
文庫
サウンドシアター
小説を原作としたラジオドラマ。文化放送により開局40周年記念とAMステレオ放送開始に合わせて制作され、1992年4月12日から10月4日まで全26話が日曜23:30〜24:00に放送された[2]後、全5巻のCDとして発売された。
スタッフ
- 原作:富野由悠季
- 企画:鵜之沢伸、高梨由美子
- 脚本・シリーズ構成:遠藤明範
- キャラクターデザイン:北爪宏幸
- メカニカルデザイン:伊東守、石垣純哉
- 音響監督:浅利なおこ
- 音楽:川崎真弘
- 音響制作:セントラルミュージック
- 制作:文化放送
- 製作:バンダイビジュアル
- ナレーション:大竹まこと、田中秀幸
主題歌
- オープニングテーマ「VOICE OF GAIA」
- 作詞:篠原仁志 / 作曲:前田克樹 / 編曲:根岸貴幸 / 唄:市川陽子
- エンディングテーマ「STAY WITH YOU〜星のように〜」
- 作詞:篠原仁志 / 作曲:前田克樹 / 編曲:根岸貴幸 / 唄:市川陽子
各話リスト(サウンドシアター)
- 第1話 「シャア再び」
- 第2話 「宇宙の呼び声」[3]
- 第3話 「メモリー・クローン」
- 第4話 「ミランダ・ハウ」
- 第5話 「ウルの追跡」
- 第6話 「シャトル強奪」
- 第7話 「マザー・メタトロン」
- 第8話 「ヘラス潜入」
- 第9話 「囚われたアフランシ」
- 第10話 「ゾーリン・ソール」
- 第11話 「ランナウェイ」
- 第12話 「目覚め」
- 第13話 「マハ追撃命令」
- 第14話 「大気圏突入」
- 第15話 「季節風(ミストラル)」
- 第16話 「コンタクト」
- 第17話 「敗北」
- 第18話 「ダーゴルの野望」
- 第19話 「クリシュナの苦悩」
- 第20話 「ヌーボ・パリ」
- 第21話 「戦いの果て」
- 第22話 「ギッズ・ギース」
- 第23話 「ジャン・ウェン・フーの挑戦」
- 第24話 「バイエルンの風」
- 第25話 「エヴァリーの声」
- 第26話 「ペーパー・キャッスル」
ドラマCD
全5巻。
- サウンドシアターガイア・ギアCD-1(1992年11月21日、発売:バンダイ・ミュージックエンタテインメント、販売:アポロン)
- サウンドシアターガイア・ギアCD-2(1993年1月21日、発売:バンダイ・ミュージックエンタテインメント、販売:アポロン)
- サウンドシアターガイア・ギアCD-3(1993年3月21日、発売:バンダイ・ミュージックエンタテインメント、販売:アポロン)
- サウンドシアターガイア・ギアCD-4(1993年5月21日、発売:バンダイ・ミュージックエンタテインメント、販売:アポロン)
- サウンドシアターガイア・ギアCD-5(1993年7月21日、発売:バンダイ・ミュージックエンタテインメント、販売:アポロン)
O.S.T
- ガイア・ギア オリジナル・サウンドトラック Vol.1(1993年3月21日、発売:バンダイ・ミュージックエンタテインメント、販売:アポロン)
- ガイア・ギア オリジナル・サウンドトラック Vol.2(1993年3月21日、発売:バンダイ・ミュージックエンタテインメント、販売:アポロン)
- 〈ANIMEX1200 Special〉(13) ニュータイプサーガ ガイア・ギア オリジナル・サウンドトラック Vol.1(2005年7月6日、コロムビアミュージックエンタテインメント)
- 〈ANIMEX1200 Special〉(14) ニュータイプサーガ ガイア・ギア オリジナル・サウンドトラック Vol.2(2005年7月6日、コロムビアミュージックエンタテインメント)
脚注
テンプレート:宇宙世紀 テンプレート:ガンダムシリーズの書籍 テンプレート:富野由悠季
テンプレート:Gundam-stub