エルフ (ブランド)

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テンプレート:Infobox エルフ英称élf)は、アダルトゲーム製作会社である株式会社エルフのことであり、そのアダルトゲームブランドの名称でもある。

代表作は『ドラゴンナイト』シリーズ、『同級生』シリーズ、『下級生』シリーズ、『伊頭家』シリーズなど。

沿革・概要

1989年4月に、有限会社キララ(現・株式会社F&C)のブランド・フェアリーテールからシナリオ蛭田昌人原画の阿比留壽浩、プログラマの金尾淳が独立する形となり、東京都世田谷区で創業した。ただし、ブランドとしてはそれ以前から活動しており、デビュー作の『ドキドキ!シャッターチャンス!!』は1988年12月に発売されている。ブランド名の由来は妖精エルフから。

ドラゴンナイト』でジャンルに囚われない作風と、グラフィックの流麗さで業界外からも注目を受け、『同級生』の大ヒットで業界トップクラスのブランドとなり、当時は「東のエルフ、西のアリス」と謳われた。1992年には姉妹ブランドのシルキーズ (SILKY'S) を発足し、エルフとはやや毛色の異なる作品を次々と発表していく。

しかし『同級生』以降、竹井正樹横田守といったアニメーター経験者や門井亜矢らなど外注原画家指向により活躍の場を失った阿比留は退社し、ミンクを起ち上げる。また、横田も『遺作』を最後に袂を分かち、Teriosを発足させる。

同時期、シーズウェアで『DESIRE』や『EVE burst error』を発表し、人気を得ていた剣乃ゆきひろ(菅野ひろゆき)を内部スタッフとして招致し、取締役に迎える。剣乃による『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』(以降、『YU-NO』と記述)もまた、ユーザーからの評価や売上で共に大きな実績を残した。

1990年代後半には、ライセンス許諾の形でコンシューマ市場に参入。NECアベニューバンプレストなどにより移植された代表作数本は、計約40万本を売り上げる。また、18歳未満購入禁止の制限枠(18禁枠)を設けてアダルトゲームからの移植を容認する方針を示したセガサターン(以降、「SS」と記述)へは自社移植の形でも参入したが、その発売作品の多くがあまり間を置かずにほぼ同じ内容のWindows95版も発売されていることから、逆移植を参入当初より視野に入れたものであったことが窺える(しかし、後にセガが18禁枠を撤廃した時を境に、SSへの自社移植からは撤退した)。このコンシューマ参入と同時期に発売した『臭作』は、凌辱物としては異例の10万本を売り上げている。なお、剣乃は諸事情から『YU-NO』のSSへの自社移植完了を待たずに退社すると、ペンネームを菅野ひろゆきに戻して株式会社アーベルを起ち上げている。

2000年夏には、看板ソフトのほとんどをディレクションしてきた蛭田が代表取締役の座を下田篤に譲り、引退[1]。以後は企画や開発の中心を、外部ライターとのコラボレーションに移行してゆくこととなる。

あかほりさとるとのコラボによる『らいむいろ戦奇譚』。
河野一二三が代表を務めるゲームディベロッパー・ヌードメーカーとの提携による『新・御神楽少女探偵団』、『AVキング』。
下級生2』における原田宇陀児へのシナリオ依頼。なお、原田は途中で降板した。
団鬼六原作の小説『花と蛇』を原作とする同名ゲームの発表。

過去に販売した作品のリメイクや最新のOSへの移植にも取り組んでおり、2004年から2007年にかけて『WORDS WORTH』や『SHANGRLIA』、『ドラゴンナイト4』などがリメイクされている。2008年からは、DMMによる過去作のダウンロード販売も実施し、『同級生』や『下級生』のDOS時代オリジナルの復刻版も発売されている。近年はこのようなリバイバルにも力を注いでいる。

2006年に新ブランド「BANANA Shu-Shu」を設立し、同年8月25日に『たまたま 〜となりの彼女は声優のたまご。たまたま生まれた恋のたまごが…』を発売したが、2008年1月31日に同ブランドは解散している。

2014年6月、シルキーズの『愛姉妹IV 悔しくて気持ち良かったなんて言えない』を最後にエルフとシルキーズのスタッフほぼ全員が独立し、シルキーズプラスを設立した[2]

作品一覧

パソコンゲーム

※印は成人向けと一般向け(局部に修正を入れたもの)の2種類が発売された。

シリーズもの

その他のタイトル

コンシューマーゲーム

ライセンス許諾

括弧内は許諾先。

自社移植

他ブランド

SILKY'S
シルキーズを参照。
BANANA shu-shu
イエローピッグ

主なスタッフ

外注として参加した人物や退社した人物も含む。

退社したスタッフ

外注スタッフ

脚注

テンプレート:Reflist

参考文献

関連項目

外部リンク

  • PC Angel2000年6月号掲載の下田へのインタビュー記事によれば、エルフ設立当初から蛭田は3期12年で退任する予定であったという。
  • 独立に関するお問い合わせについて - シルキーズプラス公式ホームページ 2014年7月12日閲覧