インデペンデンス・デイ
テンプレート:Infobox Film 『インデペンデンス・デイ』(Independence Day)は、1996年のアメリカ合衆国のSF映画。タイトルに現れていないものの、核攻撃さえ効かない強力な兵器と模型の爆破を多用した特撮、異星人を滅ぼす「ウイルス」など1953年の映画『宇宙戦争』との共通点が随所に置かれている。
アメリカにおけるプロモーション用の略記「ID4」に「4」がつくのはアメリカの独立記念日(インディペンデンス・デー)・7月4日に由来する。
目次
あらすじ
アメリカ独立記念日を控えた7月2日、直径24kmにも及ぶ円盤型の宇宙船(シティ・デストロイヤー)がニューヨーク、ロサンゼルス、ワシントンD.C.などアメリカの大都市や、世界中の大都市上空にも出現した。混乱に陥る中、ホイットモア大統領率いるアメリカ政府は国民の不安を鎮めるべく、宇宙人との交信を試みるが、ケーブルテレビの技師デイヴィッドは衛星通信にノイズとして隠されていた信号が宇宙人の攻撃の暗号であることを察知する。デイヴィッドは離婚した妻でホワイトハウス首席報道官コニーの助力を得てホイットモアと会見し、それを伝えるも、アメリカ政府が彼らが侵略者であることを理解した時には既に遅く、宇宙船の主砲により主要な大都市は破壊され、廃墟と化してしまう。
7月3日、軍隊による反撃が開始されるも、宇宙船のバリアーに攻撃を無効化され、攻撃を行った戦闘機部隊ではスティーブン・ヒラー大尉を除き全滅する。NORADも破壊されたアメリカ首脳部は、宇宙人や小型宇宙船戦闘機(アタッカー)を捕獲して研究を行っている秘密施設「エリア51」に避難する。ヒラー大尉が捕虜にした宇宙人との対話で彼らの狙いが地球人類の根絶やしと地球の資源化であることを知ったホイットモア大統領は、核兵器の使用を決断するが、宇宙船のバリアーは核攻撃さえも無効化するものだった。
独立記念日の7月4日、もはや人類に打つ手なしと思われたが、ひょんなことからデイヴィッドがコンピューターウィルスを宇宙人たちのマザーシップに感染させ、バリアーを一時的に無効化し、その間に全世界で一斉攻撃する反撃作戦を思いつく。ホイットモア大統領もこの作戦に全てをかける決断を下し、世界各国にモールス信号でその計画を伝達して協力を取り付ける。
ヒラー大尉とデイヴィッドはアタッカーに搭乗してマザーシップへ、ホイットモア大統領やラッセル・ケイスら寄せ集めのパイロットたちはエリア51に接近してくるシティ・デストロイヤーの撃墜に出撃し、彼らは最後の戦いに挑む。
登場人物
主要人物
- デイヴィッド・レヴィンソン
- MITを卒業した天才エンジニアだが、現在はニューヨークのケーブルテレビ放送局で働いている。衛星通信にノイズとして隠されていた信号が宇宙人の暗号であることを突き止め、彼らの目的が(誰よりも早く)侵略であることを確信する。ホイットモアが大統領就任前、妻のコンスタンスに手を出したと誤解し諍いになり、妻と離婚。以来ホイットモアとは犬猿の仲になっていた。エコロジストでありゴミの分別にうるさく、環境に多大な悪影響を与える核兵器の使用には断固反対の立場であった。
- 劇中の終盤、核攻撃を実施した上に失敗したことから絶望的になっていたところ、父のジュリアスとの会話で宇宙人反撃のヒントを得て、反撃作戦を立案する。
- 飛行機に弱く、エアフォースワンの機内では乗り物酔いに悩まされていた。このため終盤でマザーシップへ乗り込む作戦に出撃する際に、ジュリアスから「念のため」と嘔吐用パックを渡されている。
- トーマス・J・ホイットモア大統領
- アメリカ合衆国大統領。元戦闘機パイロットで、湾岸戦争の英雄。その後政治家に転身するが政治の世界で悪戦苦闘し、支持率が40%に落ちてしまう。当初エイリアンに対し融和的な姿勢でのぞむが、デイヴィッドの警告や接触を試みたヘリが攻撃されたことから、彼らが敵対的な存在であると判断する。
- スティーブンが捕まえたエイリアンによって、彼らが侵略者であることを確信する。そのため核攻撃を承認するのだが、何も損害を与えられなかったことから攻撃の継続を主張するアルバートを退け、作戦の中止を命じる。
- その後マリリンとの死別により失意の底に沈んでいたが、デイヴィッドが立案した反撃作戦に(パイロットが不足していたことから戦力となるべく)志願・参加する。
- スティーブン・ヒラー大尉
- アメリカ海兵隊第314戦闘攻撃飛行中隊(VMFA-314、通称ブラックナイツ)隊長。F/A-18戦闘機の黒人パイロット。宇宙飛行士を夢見てNASAに志願してもいるが叶わずにいる。宇宙人の来襲時に飛行隊を率い、ロサンゼルスを攻撃した巨大円盤の迎撃に向かうが大半は返り討ちに遭うものの、自らを追跡してきたアタッカーを奇策で撃破。自身は機体から脱出して地上に不時着し、撃破されたアタッカーに乗っていた宇宙人を捕獲する。その後配属されていた基地が壊滅したことを知りショックを受けるものの、ジャスミンのことを思い出し基地にいると推測してヘリで向かい彼女と再会する。後にデイヴィットと共にマザーシップに乗り込む。
- 縁起を担ぐタイプで、マザーシップに乗り込む作戦の際にはブラックナイツで出撃時に渡される勝利の葉巻が無いのに気付くが、ジュリアスから彼の最後の2本の葉巻を受け取った。
- ラッセル・ケイス
- かつてベトナム戦争で戦闘機乗りだった経歴を持つ。
- 現在はロサンゼルスの郊外で農薬散布業を営む軽飛行機パイロットで、昼間から酒浸りの冴えない初老男。10年前に宇宙人に誘拐(アブダクション)されたと自称し、周囲の人々からは変人扱いされているが、根は家族思いな性格である。
- 反撃作戦の行動が映画版(正確には劇場公開版および後述の#DVD)と小説版では異なっている。
- 劇場公開版では作戦に志願・参加し、その変人ぶりから周囲に不安を抱かせつつも、エリア51にあった戦闘機に乗り込む。シティ・デストロイヤーが主砲を発射する際、他の機体がミサイルを撃ち尽くしていた中、唯一ミサイルを残していたものの発射装置が故障。家族のために意を決して主砲へ戦闘機ごと体当たりし壮絶な最期を遂げる。同時にシティ・デストロイヤーを撃破したことにより、人々から英雄と称えられた。
- 小説版では10年前に実際にアブダクションに遭ったとされ、その詳細と事件後から精神を病み人生を転落していく様が彼の回想によって描かれている。基地にあった最も大きい爆弾を自らの軽飛行機に括り付けて人類側の反撃作戦に紛れ込み、敵宇宙船の主砲に対して特攻、復讐と名誉回復を果たした。
政府・軍関係者
- コンスタンス・スパノ
- ホワイトハウス主席報道官。愛称コニー。デイヴィッドの元妻。デイヴィッドとは対照的に勝気で上昇志向が強い。
- マリリン・ホイットモア
- ファーストレディ。ロサンゼルスで宇宙人の攻撃に遭い、乗っていた脱出用のヘリコプターが墜落して重傷を負う。基地へ向かっていたジャスミンに救助されるものの、エリア51へ搬送後に息を引き取った。
- ミッチェル少佐
- 大統領にエリア51の案内をした同基地の総責任者。コンスタンスの提案を受けて、地上の敷地内にいた民間人避難者を地下へと避難させた。
- ブラキッシュ・オークン博士
- エリア51の宇宙人関連の研究者。かなりの変人でありエイリアンが現れてからアタッカーの研究が大いに進んだことを喜々として語りホイットモアから叱咤された。研究のためエリア51の外になかなか出してもらえない。そのためか少々浮世離れしている。スティーブンが捕獲したエイリアンの解剖を行うが、意識を取り戻したエイリアンに捕らえられ声帯を利用された挙げ句、他の研究員共々殺害された。
- アイザックス博士
- オークンの同僚の科学者。オークンと違いまともなタイプの人物。
- 小説版ではエイリアンが意思の疎通にテレパシーを用いている仮説を立てていた。エイリアンの搬送中ラッセルとミゲルの必死の制止に遭いトロイを治療する。
- ウィリアム・グレイ将軍
- 国防総省統合参謀本部議長。エイリアン襲来時に大統領執務室にて大統領に最後まで同行すると進言するなど忠誠心が強い。
- ジミー・ワイルダー大尉
- ヒラーの親友で、同僚の戦闘機パイロット。スティーブンと共に円盤へ攻撃を仕掛けるも、叶わないと見て退却するが、追撃してきたアタッカーを振り切ろうと高速で上昇を試みたため呼吸困難になり、酸素マスクを外してしまう。直後に撃墜され死亡。
- アルバート・ニムジッキ国防長官
- 攻撃してきた巨大円盤に対する核攻撃を進言したタカ派。元CIA長官で、政権内で唯一エリア51の真実を知っており、真実をぎりぎりまで隠蔽していた(本人曰く、「記者会見で下手な嘘をつく必要が無くなる」「敵に対して味方の戦力がそれ程無力だとは思っていなかった」とのこと)。
- 核攻撃を実施した際、失敗したにもかかわらず継続を主張するなど、タカ派の考えが強く表れている。しかし核攻撃が失敗して打つ手がないと判明すると、以降は消極的な姿勢を取るようになりデイヴィッドの立てた作戦にも反対した。その結果ホイットモアの逆鱗に触れてしまい、国防長官の職を解雇される。
- 小説版ではホイットモアと彼の周囲のスタッフに精神的に揺さぶりをかけて主導権を握る事を画策し、CIA長官時代に自身の権力闘争の手札とするためエリア51の情報を隠蔽し続けたなど冷徹な野心家の面が強調されている。
民間人
- ジャスミン・ダブロウ
- スティーブンの恋人。ストリッパーをしながら一人息子のディランを育てている。自分とスティーブンとの仲が彼の昇進の妨げになることを恐れている。
- 宇宙人からの最初の攻撃を生き残り、スティーブンが配属されている基地へ生存者を救出しながら向かっている最中、マリリンを救助する。基地へ到着するものの既に壊滅しており、途方に暮れていたがスティーブンがヘリで駆け付けたことによって彼と再会する。
- ジュリアス・レヴィンソン
- デイヴィッドの父親。ユダヤ教徒。政府によるロズウェル事件の隠蔽工作を疑っている。本来は優しい人物だが妻との死別をきっかけに信仰を捨て、他人にも刺々しく当たるようになる。劇中の終盤、彼の何気ない一言が人類の危機を救う鍵となる。
- ミゲル・ケイス
- ラッセルの息子。17歳。
- 小説版ではラッセルの亡き妻マリアの連れ子でありラッセルとは義理の父子。過去の出来事と現在のていたらくからラッセルに反発している。
- アリシア・ケイス
- ラッセルの娘。14歳。
- 小説版ではミゲルと同じくマリアの連れ子。
- トロイ・ケイス
- ラッセルの息子。11歳。
- 小説版ではラッセルの唯一の実子。義理の兄と姉からも大事にされている。副腎皮質に障害を抱えており定期的な投薬を必要としている。
- マーティ・ギルバート
- デイヴィッドの同僚。母親思い。配役のハーヴェイ・ファイアスタインは『ミセス・ダウト』と同様に、オカマキャラとして演じている。デイヴィッドが察知した宇宙人の目的を最初に知り脱出を図るが、シティ・デストロイヤーの攻撃により死亡。
エイリアン
- エイリアン
- 地球人を遥かに凌駕する高度な科学力・軍事力を持ち、数々の惑星を征服しては資源を食い荒らし、消費し尽くすと次なる惑星を目指して宇宙を移動することを繰り返してきた凶悪な種族(劇中でホイットモアはイナゴに例えている)。以前より地球と人類の調査を重ね攻撃計画を練っており、死亡した数体がエリア51に保管されている。劇中の描写、および小説版での記述からバイオテクノロジーに精通していると考えられている。また、後述するマザーシップとシティ・デストロイヤーとの通信に関しては、地球と同じく電波通信のテクノロジーを用いている模様。
- 戦闘の末不時着した1体がスティーブンに気絶させられ、エリア51に運ばれる。その後、オークンらによって調査されている最中、意識を取り戻し科学者たちを殺すがミッシェルたちに射殺される。
- 外見はごく一般的に知られているグレイに近い外見で、後頭部には平たい突起物を持つ。地球人と同様に酸素を必要としているが、目以外に地球人と同様の感覚器官は見られない。体格は地球人よりも小さくて細く、劇中のオークンのセリフによれば、墜落の衝撃で死亡したことから身体の丈夫さは人間と大きな差はないとされ、実際スティーブンに殴り倒され気絶する、拳銃で射殺されるなど、身体能力が高いとは言えない。一種のテレパシーに似た能力で意思疎通を計る。地球人にもテレパシーを送ることが可能だが、地球人がこれを受けた場合には激しい頭痛を伴う。
- バイオ・メカニカル・スーツ
- エイリアンがその非常に脆弱な肉体を守るために造り出したパワードスーツとも言える宇宙服。エイリアンはその頭部から上半身にかけてに収納されている。外骨格に覆われた2メートルを超える巨体を持ち、人間を易々と持ち上げる怪力と喉を締め付けて声帯を操作出来る程の器用さを兼ね備えた8本の長い触手を背中から生やしており、手足にはエイリアン同様細長い指が3本生えている。
- 小説版によれば、強靭な肉体を持つ別種の生物を飼育し、内臓を繰り抜いて改良を加えた生体外骨格とされている。正面から見たシルエットはフラットウッズ・モンスターにも見える。
- マザーシップ
- 全長約550km、質量は月の4分の1にも達する半円形状のエイリアンたちの母船。下部には50機近いシティ・デストロイヤーが配備されており、それらの持つシールドの発生装置や各円盤へのエネルギー波等もここから発せられている。ただし、地球の反対側に位置するシティ・デストロイヤーとは直接の通信は不可能で、地球の通信衛星に割り込む形で行った(このため地球では広範囲でTVの電波に乱れが生じ、デイヴィッドの職場にも苦情の電話が殺到した)。物語の終盤に登場し、スティーブンとデイヴィッドの乗ったアタッカーが内部に侵入した。
- 内部には様々な建造物があり、船が行き来しエイリアンたちが隊列を成しているなどの様子が確認され(スティーブン曰く「地球侵略の準備」)、ある種の都市が形成されており、リーダー格と思しきエイリアンが指揮をとっていると思われるコントロールルームのような場所がある。なお、電波通信のみならず地球とシステム的に似通った制御用コンピューターも備えられている模様。
- シティ・デストロイヤー
- 直径約24kmの巨大な円盤。エイリアンの主力兵器であり、通常はマザーシップの下部に格納されている。世界各国の主要都市へ飛来し、主砲の一撃で大都市を瓦礫の山に変えた。全体に見えないシールドが張り巡らされており、核兵器ですらそれを破ることは不可能である。アタッカーを多数搭載しているが、正確な数は描写がないため不明。主砲は艦艇部のほぼ中央真下側に設置されており、通常は分厚い装甲板で発射口をガードしている。劇中では、アメリカに侵攻した円盤はここに特攻され爆破されたことで撃墜されている。
- アタッカー
- エイリアンの主力戦闘機。楕円形をしており、二門のレーザーを主武器とする。人間でも操縦が可能で、このまま宇宙空間の航行も可能である。シティ・デストロイヤー同様のシールドを持ち、これを破らなければ破壊は困難である。しかし、物理的衝撃までは防ぐことが出来ず、ミサイルが命中した際には衝撃で吹き飛ばされる描写が見られ、岩盤へ激突した際には映画中では機能停止、小説版では大破した。エリア51の地下研究施設にて修理・解析が行われていた機体は、かつての墜落の損傷により武装等が脱落している。装甲等の再現出来なかった部分は長年に渡って人類の技術で補うことでの復元が行われていたが、エネルギーソースが不明であったことから再起動もままならず研究は半ば頓挫していた。マザーシップが月の裏に現れ、シティ・デストロイヤーが地球に到達する頃になって再起動したことで終盤の人類側の反撃の礎となった。
- 小説版の記述ではバイオ・メカニカル・スーツと同様に別種の生物を飼育、遺伝子工学あるいは纏足の様に整形をした動物兵器であるとされている。機体の装甲板には毛穴や気門などの生体器官が発見されている。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹き替え | ||
---|---|---|---|---|
VHS・DVD・BD版 | テレビ朝日版 | 機内版 | ||
スティーブン・ヒラー大尉 | ウィル・スミス | 山寺宏一 | 森川智之 | |
デイヴィッド・レヴィンソン | ジェフ・ゴールドブラム | 大塚芳忠 | 磯部勉 | |
トーマス・ホイットモア大統領 | ビル・プルマン | 安原義人 | 古川登志夫 | |
ラッセル・ケイス | ランディ・クエイド | 青野武 | 宝亀克寿 | |
コンスタンス・スパノ補佐官 | マーガレット・コリン | 勝生真沙子 | 弘中くみ子 | |
マリリン・ホイットモア | メアリー・マクドネル | 一城みゆ希 | 佐藤しのぶ | |
ミッチェル少佐 | アダム・ボールドウィン | 水野龍司 | 寺杣昌紀 | |
ブラキッシュ・オークン博士 | ブレント・スパイナー | 掛川裕彦 | 牛山茂 | |
ウィリアム・グレイ将軍 | ロバート・ロッジア | 石森達幸 | 稲垣隆史 | |
ジミー・ワイルダー大尉 | ハリー・コニック・Jr | 古澤徹 | 松本保典 | |
アルバート・ニムジッキ国防長官 | ジェームズ・レブホーン | 稲葉実 | 小島敏彦 | |
ジャスミン・ダブロウ | ヴィヴィカ・A・フォックス | 渡辺美佐 | 唐沢潤 | |
ジュリアス・レヴィンソン | ジャド・ハーシュ | 永井一郎 | 坂口芳貞 | |
ミゲル・ケイス | ジェームズ・デュヴァル | 高木渉 | 阪口大助 | |
アリシア・ケイス | リサ・ジャクブ | 浜野ゆうき | ||
ディラン・ダブロウ | ロス・バグレー | 矢島晶子 | ||
マーティ・ギルバート | ハーヴェイ・ファイアスタイン | 辻親八 | 渡部猛 | |
パトリシア | メー・ウィットマン | 永迫舞 | ||
ワトソン | ビル・スミトロヴィッチ | 緒方愛香 | ||
ティファニー | カースティン・ウォーレン | 金野恵子 | ||
トロイ | ジュゼッペ・アンドリュース | 亀井芳子 | ||
ドクター・アイザック | ジョン・ストーレー | 谷昌樹 | ||
テディ | フランク・ノバック | |||
エイリアンの声 | ゲイリー・ヘッカー、フランク・ウェルカー | |||
役不明又はその他 | 大坂史子 くまいもとこ こおろぎさとみ 岩田安生 深水由美 星野充昭 伊藤栄次 落合弘治 小山武宏 高瀬右光 定岡小百合 安井邦彦 |
幹本雄之 小森創介 幸田夏穂 乃村健次 佐々木敏 石井隆夫 塚田正昭 彩木香里 松下惇 伊藤栄次 |
||
翻訳 | 石原千麻 | 平田勝茂 | ||
演出 | 松岡裕紀 | 福永莞爾 | ||
調整 | 蝦名恭範 | 山田太平 | ||
効果 | リレーション | |||
制作 | ACクリエイト | ムービー テレビジョン |
||
初回放送 | 1999年10月10日 『日曜洋画劇場』 |
スタッフ
- 監督: ローランド・エメリッヒ
- 脚本: ディーン・デヴリン・ローランド・エメリッヒ
- 撮影: カール・ウォルター・リンデンローブ
- VFXスーパーバイザー: フォルカー・エンゲル
- 編集: デヴィッド・ブレナー
- 音楽: デヴィッド・アーノルド
- エイリアンデザイン: パトリック・タトプロス
製作
CGが導入されている本作であるが、随所でミニチュア模型による撮影を織り交ぜている。これは当時、CGよりミニチュアのほうがリアルに表現できる(特に炎などの表現)と判断されたためである[1]。模型が使用されたのはシティ・デストロイヤーの攻撃で炎に包まれてゆくニューヨークの街並みや、F/A-18とアタッカーの追跡シーンなどである。
公開・反響
アメリカ公開は1996年7月3日の予定であったが、前人気が非常に高かったため、多くの映画館では映画の物語が始まるのと同じ日付の7月2日の深夜に上映を開始した。
公開当時の合衆国大統領ビル・クリントンは本作の出来を気に入り、ホワイトハウスで鑑賞したほどであった。クリントンは劇中のホイットモア大統領になぞらえて「私も飛行機の操縦ライセンスを取得せねば」とコメントするなど、大変気に入った様子だった。
評価
アカデミー賞では視覚効果賞を受賞。興行的にも大成功を収めた。他方、「陳腐なストーリー」という批判から第17回ゴールデンラズベリー賞最低脚本賞にノミネートされたが、こちらは受賞しなかった。パロディ作品『マーズ・アタック!』の筋回しは本作のストーリーへの揶揄となっている。
DVD
DVD作品では劇場公開版と特別版の2バージョンがある。特別版(154分)は劇場公開版(145分)に9分間の未公開シーンを追加したもの。なお、DVDアルティメット・エディションは本編は特別版のみの収録である(低価格のDTS版も同様である)。Blu-ray Disc版も発売されているが、こちらは劇場公開版のみのため、特別版が鑑賞できるのはDVDのみである。
特別版では各所に公開時にカットされたシーンが確認できる[2]。
また、エイリアンのエンパイアステートビルへの攻撃のシーン(車のドライバー視点のアングルのシーン)では、VHS版とDVD版で若干の違いがあり、VHS版はレーザー照準が降りてから光の弾が落ちるが、DVD版ではそのような演出はない。ちなみにVHS版は爆発が速く、DVD版は一瞬スローの演出が入る。またホワイトハウスの攻撃のシーンも同様であり、VHS版は爆発が速いが、DVD版は若干遅い。最後の決戦シーンで円盤を下から捉えたショットにも「速い」ものがある。このスピードの違いは地上波放映でも存在していた。放送されたのは「速い」版で、通常の映画が24コマ / 秒で再生されるのに対し30コマ / 秒で再生されているのが確認出来る。DVDでは映像を24コマで収録して容量を稼ぐ(30コマへの変換はプレイヤー内で行う)ので途中で切り替わることが無い。「速い」映像の方が(どちらが迫力があるか、という議論を別にして)動きはスムーズに見えること、また映画館では一貫して24コマで映写されていることは明白だが、こうした差がなぜ生じたのかは定かではない。
最終決戦においてのケイスの特攻シーンは、当初の撮影された版では、ケイスは酔っ払っているとの理由でパイロットからはずされてしまい、自分の複葉機にミサイルをロープで固定した状態で現れる。試写会でも大受けだったが、ケイスは初めから自殺(特攻)するつもりであった点と、突然の複葉機の登場が不自然であるなどの理由から変更された[3]。このオリジナル版の映像は、DVD版の映像特典で鑑賞することができる。
小説版
本作で監督と脚本家を担当したエメリッヒとデブリンの著作であり、あらすじは映画とほとんど変らないが、ケイス親子の確執の原因や宇宙人に関する細かい設定など、映画だけでは目に見えない部分がうかがえる。
- 映画版では登場しない東京への攻撃も描写されており(映画版では日本に関しては“アメリカ山岳部標準時7月4日を期して反撃に出る、動ける部隊は呼応されたし”の電文が全世界に向けてモールス符号で打電され、北方の航空自衛隊某基地でこれを傍受した自衛隊指揮官が、期日を「明日だ」と一言応えるワンシーンのみが登場する)、東京都内に留まらず横浜や大宮(現: さいたま市)など他県の都市まで被害を受けている[4]。「冷静に普段と変わらない日々を送ろうとしたため最も多くの死者を出した」と日本人が勤勉であるというイメージに基づいて描写されている他、非常時に破綻を来たし各駅が混乱に陥ったという形で日本の鉄道の運行の複雑さを取り上げている[5]。また東京に現れたシティ・デストロイヤーは皇居の上空を待機地点としている。この他京都なども破壊されており、神戸では各国の新たな標的に選ばれた都市と同じく避難に伴う混乱と事故でエイリアンの攻撃よりも前に多数の死者が出たことが語られている。
- 上述の通り、最終決戦のシーンにおけるケイスの描写が、映画では途中で変更されているが、小説では当初の版通り(最初から特攻を意図して複葉機で出撃)に書かれている。映画版ではケイスのアブダクションが事実だったのか妄想なのか不明瞭だったが、小説版では事実として詳細に書かれており、自らの命を賭けてエイリアンに復讐を果たしたい動機づけが明白になされている。
- 最終決戦では映画版と異なりF/A-18ではなく、格納庫にて発見された約30機のF-15が出撃している。これに加えて外国人パイロットから成るF-111戦闘爆撃機の編隊約20機や、ロシアのミグ(明確な機体名は書かれていない、映画版では航空自衛隊と同様にモールス符号の電文を受けた基地にMiG-25ないしMiG-31が配備されている様子が確認できる。)、さらには第二次世界大戦で活躍したP-51などの年代モノの戦闘機まで攻撃に参加している。
- 『スターゲイト』シリーズに登場するダニエル・ジャクソン博士が、エリア51にてエイリアンの戦闘機に描かれている模様を研究していたという記述が登場する。その後、博士はアメリカ政府の別のプロジェクトに参加するため基地を去っていると書かれており、『スターゲイト』シリーズとの関連性が(遊び心程度に)示唆されている。
3D版・続編
2013年に3Dリマスターでの公開が予定されていが、2013年中の公開は中止になり3D版の公開日は未定である。
また、続編制作も決定しており、3Dで制作される。監督のローランド・エメリッヒが続編の構想を明らかにした。1作目から20年後という設定であることが明かされており、公開予定は2015年となっている。
脚注
関連項目
外部リンク
- インデペンデンス・デイ - 金曜ロードSHOW!(2013年6月21日放送分)
- テンプレート:Movielink
- テンプレート:Movielink
- テンプレート:Movielink
- テンプレート:Movielink