アンペア
アンペア (テンプレート:En, 記号 : A) は電流(量の記号[1]、直流:I , 交流:i )の単位で、SI基本単位の一つである。また、起磁力(量記号: F , Fm )や磁位差(量記号: Um )の単位も同じ「アンペア」という名称であるが、これは電流の単位アンペアから組み立てられた組立単位であり、定義が異なる(アンペア回数を参照)。
電流と磁界との関係を示した「アンペールの法則」に名を残すアンドレ=マリ・アンペールに因んで命名された[2]。
定義
テンプレート:See also 現在のアンペアの定義は、「アンペアは, 真空中に 1 メートルの間隔で平行に配置された無限に小さい円形断面積を有する無限に長い二本の直線状導体のそれぞれを流れ, これらの導体の長さ 1 メートルにつき 2 × 10−7ニュートンの力を及ぼし合う一定の電流である 」とされる[3]。この定義は、1948年の第9回国際度量衡総会(CGPM)で採択されたものであり[3]、1954年の第10回 CGPM で電流の基本単位として正式に承認された[4]。この定義により、結果的に真空の透磁率 μ0 の値が正確に 4π × 10−7 H/m に固定されることになる[3]。
1948年以前は、銀の電解析出率に基づく国際アンペア (テンプレート:En) と呼ばれる定義が用いられていた。国際アンペアは1893年の国際電気会議で発表された後、1908年の万国電気単位会議によって追認された国際電気単位の一つで[5]、硝酸銀水溶液中を通過する電気が 1 秒間当たり 0.00111800 g の銀を析出させる電流として定義されていた[2]。現在の定義によるアンペアは国際アンペアと対比する際には絶対アンペアと呼ばれ、これら 2 つのアンペアの値は 1 国際アンペア = 0.999865 絶対アンペアとなる[2]。
なお、上記の定義では直流電流のみについて言及しているが、日本における計量単位令では、「又はこれで定義したアンペアで表した瞬時値の二乗の一周期平均の平方根が一である交流の電流」と、交流電流についても定義している(計量単位令・平成4年政令第357号)[6]。
アンペアの値は電流天秤によって最も正確に知ることができるが、実際には電圧と電気抵抗の単位、すなわちボルトとオームからオームの法則によって測られる。
電荷の単位クーロン C はアンペアに基づいて定義されている。すなわち、1 クーロンは 1 秒間に 1 アンペアの電流により流れる電荷である[7]。電流は電荷が流れる率のことであるので、1 アンペアは導体の断面を 1 秒間に 1 クーロンの電荷が流れる場合の電流 (A = C/s) と定義することができる。
1 クーロンは約 6.24 × 1018 個の荷電粒子と等しいので、1 アンペアは 1 秒間に約 6.24 × 1018 個の荷電粒子が導体中を流れる状態と定義することもできる。
出典
参考文献
関連項目
名称 | 記号 | 次元 | 組立 | 物理量 |
---|---|---|---|---|
アンペア(SI基本単位) | A | I | A | 電流 |
クーロン | C | TI | A·s | 電荷・電気量 |
ボルト | V | L2T−3MI−1 | J/C = kg·m2·s−3·A−1 | 電圧・電位 |
オーム | Ω | L2T−3MI−2 | V/A = kg·m2·s−3·A−2 | 電気抵抗・インピーダンス・リアクタンス |
オーム・メートル | Ω·m | L3T−3MI−2 | kg·m3·s−3·A−2 | 電気抵抗率 |
ワット | W | L2T−3M | V·A = kg·m2·s−3 | 電力・放射束 |
ファラド | F | L−2T4M−1I2 | C/V = kg−1·m−2·A2·s4 | 静電容量 |
ファラド毎メートル | F/m | L−3T4I2M−1 | kg−1·m−3·A2·s4 | 誘電率 |
逆ファラド(ダラフ) | F−1 | L2T−4MI−2 | kg1·m2·A−2·s−4 | エラスタンス |
ボルト毎メートル | V/m | LT−3MI−1 | kg·m·s−3·A−1 | 電場(電界)の強さ |
クーロン毎平方メートル | C/m2 | L−2TI | C/m2= m−2·A·s | 電束密度 |
ジーメンス | S | L−2T3M−1I2 | Ω−1 = kg−1·m−2·s3·A2 | コンダクタンス・アドミタンス・サセプタンス |
ジーメンス毎メートル | S/m | L−3T3M−1I2 | kg−1·m−3·s3·A2 | 電気伝導率(電気伝導度・導電率) |
ウェーバ | Wb | L2T−2MI−1 | V·s = kg·m2·s−2·A−1 | 磁束 |
テスラ | T | T−2MI−1 | Wb/m2 = kg·s−2·A−1 | 磁束密度 |
アンペア回数 | A | I | A | 起磁力 |
アンペア毎メートル | A/m | L−1I | m−1·A | 磁場(磁界)の強さ |
アンペア毎ウェーバ | A/Wb | L−2T2M−1I2 | kg−1·m−2·s2·A2 | 磁気抵抗(リラクタンス) |
ヘンリー | H | L2T−2MI−2 | Wb/A = V·s/A = kg·m2·s−2·A−2 | インダクタンス・テンプレート:仮リンク |
ヘンリー毎メートル | H/m | LT−2MI−2 | kg·m·s−2·A−2 | 透磁率 |
- 元の位置に戻る ↑ 国際文書 国際単位系 (SI) 第 8 版日本語版 (2006) p. 15。
- ↑ 以下の位置に戻る: 2.0 2.1 2.2 共立化学大辞典第 26 版 (1981)。
- ↑ 以下の位置に戻る: 3.0 3.1 3.2 国際文書 国際単位系 (SI) 第 8 版日本語版 (2006) p. 24。
- 元の位置に戻る ↑ 国際文書 国際単位系 (SI) 第 8 版日本語版 (2006) p. 20。
- 元の位置に戻る ↑ 国際文書 国際単位系 (SI) 第 8 版日本語版 (2006) pp. 23–24。
- 元の位置に戻る ↑ 計量単位令(平成四年十一月十八日政令第三百五十七号)。
- 元の位置に戻る ↑ 国際文書 国際単位系 (SI) 第 8 版日本語版 (2006) p. 56。