ヘンリー
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ヘンリー(henry、記号:H)はインダクタンスの単位である。国際単位系(SI)では組立単位となっている。名称はアメリカの物理学者ジョセフ・ヘンリーから付けられた。
1ヘンリーは、「1秒間に1アンペアの割合で変化する直流の電流が流れるときに1ボルトの起電力を生ずる閉回路(コイルなど)のインダクタンス」(計量単位令による。括弧内は編者注)と定義される。すなわち、H = V/(A/s) = V・A-1・sである。SI基本単位では H = V・A-1・s = m2・kg・s-2・A-2となる。
実用上は、1ヘンリーのコイルは非常に大きなサイズとなり、また巻線の電気抵抗などの原因により、大きなインダクタンスで純粋にコイルとしての作用をするものは製作が困難である。そのため、さらに小さな1mHや1µHといった単位がよく用いられる。
インダクタンスLのコイルと容量Cのコンデンサで形成される共振回路の共振周波数は<math>1/(2\pi \sqrt{LC})</math>となる。
名称 | 記号 | 次元 | 組立 | 物理量 |
---|---|---|---|---|
アンペア(SI基本単位) | A | I | A | 電流 |
クーロン | C | TI | A·s | 電荷・電気量 |
ボルト | V | L2T−3MI−1 | J/C = kg·m2·s−3·A−1 | 電圧・電位 |
オーム | Ω | L2T−3MI−2 | V/A = kg·m2·s−3·A−2 | 電気抵抗・インピーダンス・リアクタンス |
オーム・メートル | Ω·m | L3T−3MI−2 | kg·m3·s−3·A−2 | 電気抵抗率 |
ワット | W | L2T−3M | V·A = kg·m2·s−3 | 電力・放射束 |
ファラド | F | L−2T4M−1I2 | C/V = kg−1·m−2·A2·s4 | 静電容量 |
ファラド毎メートル | F/m | L−3T4I2M−1 | kg−1·m−3·A2·s4 | 誘電率 |
逆ファラド(ダラフ) | F−1 | L2T−4MI−2 | kg1·m2·A−2·s−4 | エラスタンス |
ボルト毎メートル | V/m | LT−3MI−1 | kg·m·s−3·A−1 | 電場(電界)の強さ |
クーロン毎平方メートル | C/m2 | L−2TI | C/m2= m−2·A·s | 電束密度 |
ジーメンス | S | L−2T3M−1I2 | Ω−1 = kg−1·m−2·s3·A2 | コンダクタンス・アドミタンス・サセプタンス |
ジーメンス毎メートル | S/m | L−3T3M−1I2 | kg−1·m−3·s3·A2 | 電気伝導率(電気伝導度・導電率) |
ウェーバ | Wb | L2T−2MI−1 | V·s = kg·m2·s−2·A−1 | 磁束 |
テスラ | T | T−2MI−1 | Wb/m2 = kg·s−2·A−1 | 磁束密度 |
アンペア回数 | A | I | A | 起磁力 |
アンペア毎メートル | A/m | L−1I | m−1·A | 磁場(磁界)の強さ |
アンペア毎ウェーバ | A/Wb | L−2T2M−1I2 | kg−1·m−2·s2·A2 | 磁気抵抗(リラクタンス) |
ヘンリー | H | L2T−2MI−2 | Wb/A = V·s/A = kg·m2·s−2·A−2 | インダクタンス・テンプレート:仮リンク |
ヘンリー毎メートル | H/m | LT−2MI−2 | kg·m·s−2·A−2 | 透磁率 |