ニュー・ウェーヴ (音楽)
テンプレート:複数の問題 テンプレート:Infobox Music genre ニュー・ウェーヴ(英:New Wave) とは、パンク・ムーブメントによって音楽環境が一変したイギリスで、ポストパンクや現代音楽、クラフトワークなどの電子音楽といったさまざまなジャンルの影響によって成立したロックの一ジャンル。元々はパンク・ロックのことを指す言葉。1970年代後半から1980年代初頭にかけて世界的に流行した。
1983年頃には商業化が進行し、ニュー・ロマンティックスとして売り出されたイギリスのバンドが多数アメリカ進出を果たし、第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンと呼ばれた。
経緯
New Waveという言葉は、1977年8月ごろに英『Melody Maker』紙が、XTCやスクィーズなどを紹介する記事の中ではじめて使ったというテンプレート:要出典。
日本では、当時ブームとなったイエロー・マジック・オーケストラの影響が大きく、ニュー・ウェイヴ=テクノポップという印象が強いテンプレート:要出典。また、アンダーグラウンドのパンクバンドたち(東京ロッカーズなど)がニュー・ウェイヴとして紹介されたこともある。当時の日本における理解のされ方は、イギリスでパンク・ムーブメントの後に登場した、新しいスタイルのミュージシャン・バンド群というもので、その定義は曖昧だった。例えば日本では、ブレイク期のRCサクセションさえニュー・ウェイヴと呼ばれた。
1981年にニュー・ロマンティクスが台頭してからは、ニュー・ウェイヴという言葉は比較的使われなくなった。当時、人気のあったアダム・アンド・ジ・アンツ、デュラン・デュランなどは、ニュー・ロマンティクス、フューチャリストと呼ばれた。
また2004年頃から、英国を中心にポスト・パンク/ニュー・ウェイヴ的な音楽を演奏するバンドが多数現れ、ポスト・パンク/ニュー・ウェイヴ・リバイバルと呼ばれた。テクノ系は、特にエレクトロクラッシュと呼ばれた。
ニュー・ウェーヴに分類されるアーティスト
音楽的な傾向があまりにも多岐に亘るため、いくつかに分類して代表的なバンド及びミュージシャンを以下に示す。
- ポストパンク/ネオ・サイケ/オルタナティヴ・ロック系
- エコー&ザ・バニーメン、ザ・フォール、ギャング・オブ・フォー、ワイヤー、オー・ペアーズ、マガジン、メコンズ、ザ・サイケデリック・ファーズ、パブリック・イメージ・リミテッド、ザ・レインコーツ、ストラングラーズ、スリッツ、スウェル・マップス、U2、アイシクル・ワークス、オルタード・イメージ、キッチンズ・オブ・ディスティンクション、シンプル・マインズ、オルタナティヴTV、コムサット・エンジェルズ、ザ・ドゥルッティ・コラム、ジーザス&メリーチェイン、ザ・ザ、アソシエイツ、ブームタウン・ラッツ、フライング・リザーズ、モダン・イングリッシュ、ポジティヴ・ノイズ、ハウス・オブ・ラヴ、ザ・サウンド、チャーチ、オポジション、ヤング・マーブル・ジャイアンツなど
- ゴシック・ロック/ポジティヴ・パンク/ダーク・ウェーヴ系
- パブロック系
- モッズ/ネオモッズ系
- ザ・ジャムなど
- パワーポップ系
- ネオアコ/ギターポップ系
- エレクトロ・ポップ/シンセポップ/ダンス系
- A-ha、ユーリズミックス、ヒューマン・リーグ、ティアーズ・フォー・フィアーズ、バナナラマ、XTC(バリー・アンドリューズ在籍時)、808ステイト、デッド・オア・アライヴ、キム・ワイルド、ハワード・ジョーンズ、トーマス・ドルビー、バルティモラ、ニュー・オーダー、フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド、ゲイリー・ニューマン(チューブウェイ・アーミー)、オーケストラル・マヌヴァーズ・イン・ザ・ダーク(OMD)、トンプソン・ツインズ、デペッシュ・モード、アート・オブ・ノイズ、ウェン・イン・ローマ、バグルス、ヘヴン17(別プロジェクトとしてB.E.Fとしても活動)、カジャグーグー、ウルトラヴォックス、ミッジ・ユーロ、ヤズー、テレックス、トランス-X、イレイジャー、ニック・カーショウ、ネイキッド・アイズ、ビラヴド、ビル・ネルソン、フィクション・ファクトリー、ブレックファスト・クラブ、ブロンスキ・ビート、ペット・ショップ・ボーイズ、ミート・ビート・マニフェスト、メン・ウィズアウト・ハッツ、シェイメン、ワン・チャン、アニモーション、インフォメーション・ソサイエティ、コーギズなど
- ニューロマンティック系
- ノイズ/インダストリアル/アバンギャルド系
- ブルー・アイド・ソウル/ファンク/アダルト・コンテンポラリー系
- レゲエ/スカ/ダブ系
- エスニック/ファンカラティーナ系
- アメリカ合衆国のバンド
- The B-52's、ブロンディ、カーズ、トーキング・ヘッズ、ディーヴォ、テレヴィジョン、ペル・ウブ、ベルリン、スーサイド、バングルス、ゴーゴーズ、ザ・ナック、ザ・フーターズ、プリムソウルズ、オインゴ・ボインゴ、レッド・クレイオラ、ザ・クランプス、マイケル・ペン、ミッション・オブ・バーマ、ヴァイオレント・ファムズ、ヴェイパーズ、クック・ロビン、エニイ・トラブル、R.E.M.、トム・トム・クラブ、リプレイスメンツ、クローム、カトリーナ&ジ・ウェイヴス、キッド・クレオール&ザ・ココナッツ、ザ・フィックス、ザ・ロマンティックス、ルビナーズ、リフレックス、ウォール・オブ・ブードゥー、スタージェッツ、ミッシング・パーソンズ、モーテルズ、チューブスなど
- ジャーマン・ニューウェイヴ(ノイエ・ドイッチェ・ヴェレ)/ドイツ出身のバンド
- オーストラリア、ニュージーランド出身のバンド
- 日本のバンド
後継者
など
日本のバンド
- ECHOES
- プラスチックス
- シーナ&ザ・ロケッツ
- スピッツ
- ヤプーズ(戸川純)
- 町田町蔵
- 電気グルーヴ
- SOFT BALLET
- BUCK-TICK
- フリッパーズ・ギター
- ボアダムズ
- BOØWY
- POLYSICS
- SUPERCAR
- VOLA & THE ORIENTAL MACHINE
- SPARTA LOCALS
- ロマンポルシェ。
- GOATBED
- BEAT CRUSADERS
- APOGEE
- the telephones
- ZAZEN BOYS
- L'Arc〜en〜Ciel
- アーバンギャルド
- 藍坊主
など
脚注
参考文献
- ピース・オブ・マウンテン編集『ルーツ・オブ・パンク・ロック』 シンコー・ミュージック、1989年。ISBN 4-401-61270-1
- Rockin' f 特別編集/別冊『日本のロック SCENE '84』立東社、1984。
- 石野卓球/野田努著『テクノボン』 宝島社、1994年。ISBN 4-7966-0804-4
- 佐久間英夫著『テクノのススメ』 ブルース・インターアクションズ、1999年。ISBN 4-938339-50-1
- 南田勝也著『ロックミュージックの社会学』(青弓社ライブラリー) 青弓社、2001年。ISBN 978-4-7872-3190-1
- 小野島大監修『UKニュー・ウェイヴ』 シンコー・ミュージック、2003年。ISBN 4-401-61800-9
- サイモン・レイノルズ著『ポストパンク・ジェネレーション 1978-1984』 シンコーミュージック・エンタテイメント、2010年。ISBN 978-4401634040
- 桑原茂一著 『よりぬきスネークマンショー 「これ、なんですか?」新潮社、2003年。ISBN 978-4104651016
外部リンク
- Ishkur's Guide to Electronic Music
- ニュー・ウェイヴ特集:ジャンル虎の穴 - OnGen(2007年8月25日時点のアーカイブ)
- ListenJapan