R.E.M.

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:Infobox Musician

ファイル:Michael Stipe at Glastonbury.jpg
マイケル・スタイプ(ボーカル)
ファイル:Mike Mills Manchester - 2008.jpg
マイク・ミルズ(ベース)
ファイル:Peter Buck of REM in looking over shoulder.jpg
ピーター・バック(ギター)
ファイル:Billberry.jpg
ビル・ベリー(ドラム)

R.E.M.(アール・イー・エム)は、アメリカ合衆国オルタナティヴ・ロックバンド。オルタナティヴ・ロック黎明期における代表的なバンドのひとつである。

歌詞やバンドの姿勢にこめられた文学的・政治的なメッセージや、楽曲の高いア-ト性から、1980年代におけるUSカレッジ・チャートの雄としてアンダーグラウンドシーンに君臨。世界で最も重要なロックバンドと称されることもある[1]

「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」において第97位。

バンド名はレム睡眠Rapid Eye Movement)に由来すると言われているが、本人らは明言しておらず諸説ある。なお、メンバーのマイク・ミルズはCDジャーナル2011年3月号のインタビューでRemember Every Momentという解釈に言及している。

2011年9月21日、公式ホームページにて「生涯の友人、及び共謀者たちへ」と題し、「今日をバンドとして最後の一日にすることを決めた」と活動31年目で突如解散を発表した。

メンバー

来歴

1980年にジョージア州アセンズにて、マイケル・スタイプ(ボーカル)、ピーター・バック(ギター)、マイク・ミルズベース)、ビル・ベリードラム)の4人で結成された。

米国のインディーレーベル"Hib-Tone"よりシングル「レディオ・フリー・ヨーロッパ(Radio Free Europe)」で1981年にデビュー。翌年にA&M傘下のインディーレーベルI.R.S.に移籍。5枚のアルバムをリリースした後、6枚目のアルバム『グリーン』よりワーナーへと移籍。

1997年にドラムのビル・ベリーが健康上の理由により脱退。以後は3人で活動。

2007年に、ロックの殿堂入りを果たした。授賞式でのプレゼンターは、パール・ジャムエディ・ヴェダー

2011年に解散。

ディスコグラフィー

テンプレート:Main

オリジナルアルバム

ライヴアルバム

  • 2007年『R.E.M. ライヴ』R.E.M. Live
  • 2009年『ライヴ・アット・ジ・オリンピア』Live At The Olympia

ベストアルバム

音楽性

インディーズ時代

アルペジオを多用したギターサウンドと、メロディアスなベースラインが特徴である。

この時期の作品には歌詞が一切掲載されておらず、スタイプの歌唱も聞き取りづらかった為に、「アメリカ人でも殆ど何を歌っているのかわからない」と言われたほど。

そんなミステリアスな雰囲気を秘めた、ややニュー・ウェーブ調で、パンク・ロックサイケデリック・ロックカントリーを彼らなりに消化した作風は早い時期から注目され、デビューアルバム『マーマー』はローリング・ストーンの1983年ベストアルバムに選出された。

ワーナー時代

移籍後のアルバム『グリーン』にて、マンドリンアコーディオン等のトラディショナルな楽器を積極的に取り入れ、後の「ルージング・マイ・レリジョン(Losing My Religion)」の大ヒットへと繋がる。

ストリングスを大々的に取り入れた『オートマチック・フォー・ザ・ピープル』、ノイジーなロックアルバム『モンスター』、各地でのライブ演奏やサウンドチェックを8トラックに録音した『ニュー・アドベンチャーズ・イン・ハイ・ファイ』、と作風の異なるアルバムを次々と発表した。

歌詞やスタイプの歌唱は明瞭になり、ステージでは政治的なメッセージを声高にオーディエンスに働きかける事も。その姿勢自体がオルタナティヴ・ロックの潮流の代表・先駆となっていった。

商業成績

全米各地のカレッジ・ラジオのサポートにより徐々に人気を広げていった。

初のヒット・シングルとなった1987年の「ザ・ワン・アイ・ラブ(The One I Love)」はアメリカ、イギリス、カナダにてTop 20入り。アルバム『ドキュメント』は初のミリオンヒットとなった。

代表作は1991年の『アウト・オブ・タイム』でグラミー賞7部門にノミネートされた。収録曲「ルージング・マイ・レリジョン(Losing My Religion)」は全米4位を記録。Best Short Form Music VideoとBest Pop Performance by a Duo or Group with Vocalを受賞。

『オートマチック・フォー・ザ・ピープル』は、をテーマにしているとされ、内省的な作風ながら、全世界で1,500万枚以上売れた[2]

関連バンド・ミュージシャン

日本公演

エピソード

  • スタイプとバックは、当時バックが働いていたレコード店で出会い意気投合。スタイプが購入するレコードはどれもバックが自分用に確保しておいた品物だったという。
  • ミルズとベリーは高校以来の音楽仲間で、二人はジョージア大学に通っていた。
  • R.E.M.という名前に決定する前に候補として挙げられていたバンド名は、Cans of Piss(小便缶)、Slug Bank(ナメクジ銀行)、Twisted Kites(からまった凧)、Negro Wives(黒人の妻達)。
  • 1995年、菓子メーカー、ハーシーフーズ社が米国でチョコレート菓子「キットカット」でR.E.M.のコンサートチケットが当たる懸賞をアーティスト側に無断で発表し、R.E.M.は提訴した。のちに和解し、提訴は取り下げた。

脚注

  1. 「アメリカ最高のロック・アンド・ロール・バンド」「世界で最も重要なロックバンド」として音楽専門誌「ローリング・ストーン」の表紙を飾っている。
  2. 収録曲の「マン・オン・ザ・ムーン(Man On The Moon)」は、実在した鬼才コメディアンアンディ・カウフマンをモチーフにしており、後に製作された彼の伝記映画のタイトルにもなった。R.E.M.は、この映画の音楽も担当した。
  3. http://www.blender.com/guide/67796/33-things-you-should-know-about-nirvana.html

外部リンク

テンプレート:Sister

テンプレート:Link GA