仮面ライダーZX
テンプレート:Pathnav テンプレート:告知 『仮面ライダーZX』(かめんライダーゼクロス)は、1982年(昭和57年)から1984年(昭和59年)まで、主に雑誌にて展開された特撮作品、および作中で主人公が変身するヒーローの名称。「仮面ライダーシリーズ」第8作である。
概要
1981年10月に『仮面ライダースーパー1』が終了した直後、仮面ライダーシリーズの終了を惜しむファングループ有志の主催で、「仮面ライダー復活祭」が二度にわたり開催された。このイベントは、東映大泉撮影所の試写室を会場として、数本のテレビ作品を上映しつつ歴代シリーズの出演者や関係者と語り合う形式のものであり、ビデオソフトが未発売かつ関係者とファンが交流する機会も少なかった当時としては破格の内容だった。その場で、特別ゲストとして招かれていた原作者・石ノ森章太郎はもう一度新しい仮面ライダーを作ることを、ファンに向けて公約する。同席していたプロデューサー・平山亨はこの予定外の発言に慌てたが、周囲の反応は迅速で、翌日には早くも講談社『テレビマガジン』の田中利雄編集長から協賛の申し出があった。徳間書店の『テレビランド』、秋田書店の『冒険王』も加わった、各誌連携でグラビア展開を行うことが内定。さらに日本コロムビアは主題歌製作を、東映営業事業部推進室は造形物の製作を申し出た[1]。
1982年初頭には平山による仮題『仮面ライダー10号』の企画書がまとめられた。当初からテレビ放映は前提とされず、児童誌でのグラビアで展開する作品であることは決まっていた。一般向けには、各誌1982年7月号で情報を公開するとともに名称を公募[2]。同年8月15日のラジオ番組『オールナイトニッポン』で「仮面ライダースペシャル」が放送され、向ヶ丘遊園にて「仮面ライダーゼクロス」という正式名称が発表された[2][1]。採用者に送られるはずだった賞金100万円は、「ZX(ゼットエックス)」と応募した複数人で分配された[3]。「ゼクロス」という応募作品は無く、優秀作数点を石ノ森が合成して命名したものである。また、同日には菅田俊が主演を務めることも発表された[1]。当初の予定では別人が主演のはずだったが、彼が帰郷してしまったために『スーパー1』のオーディションで最終選考に残っていた菅田を平山が呼び、実現にこぎつけた[4]。菅田はそのオーディションの際に4 - 5時間も待たされた上、身に覚えのない悪評を着せられて帰されるという屈辱的な目に遭っているが、平山の熱意に触れてわだかまりなく出演を引き受けた。なお、パンチパーマ頭という当時の菅田の風体がインターネットなどで話題にされることがあったが、この髪型はヤクザ映画『制覇』の出演直後に本作へ呼ばれたためである[5]。
本作は雑誌連載を中心にラジオやイベントなど様々な形での展開が行われ、仮面ライダーZXを主人公とするテレビシリーズは実現しなかったものの1984年1月のTVスペシャル『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』で映像化を果たすまで約1年半続いた。[注 1]また、「仮面ライダー10号制作委員会」という形でファン有志が意見を提出し、その制作や展開にファンサイドの大きな協力があったことも特徴である。
登場する怪人は、アクションを必要としないため凝った造形のものが多い[2]。
主に雑誌展開のみという作品の性格上、バンダイは本作の玩具展開を行わなかった。1982年に発売した旧サイクロン・ハリケーン・カブトロー・スカイターボのプルバックゼンマイ式のプラモデルにヘルダイバーも予定されたが、未発売に終わっている。その後、『仮面ライダーBLACK RX』終了後のソフビシリーズとして初めて商品化された。セイカノートからはぬりえ・らくがきちょうが発売。また、アルミ製弁当箱・水筒等も発売されていた。
ストーリー
かつて地球で猛威を振るったショッカーをはじめとする歴代暗黒組織を裏から操っていた最強の暗黒組織バダンが活動を始めた。ブラジルの大学に通っていた大学生村雨 良(むらさめ りょう)は、バダンに囚われパーフェクトサイボーグとして脳以外の99%を改造される。
事故により自我を取り戻した良は処刑されそうになるが辛くも基地を脱出、殺された姉の敵を討つために仮面ライダーZXとしてバダンと戦う。そして戦いの最中、良は先輩の9人ライダーと出会い、仮面ライダー10号として迎え入れられる。
主要登場人物
- 村雨良/仮面ライダーZX
- ブラジルの大学に通っていた日本人の青年。バダンの世界征服実現のために姉[注 2]を殺され、自分も改造人間にされてしまう。改造後は優秀なバダンの歩兵として活動していたが、事故をきっかけに自我を取り戻し逃走、バダンに復讐を誓う。
- しかし先輩ライダーたちとの交流の中で、復讐のためでなく平和のために戦わなければならないことを悟り、正義の戦士・仮面ライダーZXとしてバダンに立ち向かうことを決意する。
- 海堂博士
- 良の大学の恩師。バダンにさらわれる。
- 一条ルミ
- 生化学研究家一条博士の一人娘。父をバダンに殺されたため、海堂博士に育てられている。海堂博士とともにバダンにさらわれる。
仮面ライダー
本作オリジナルの仮面ライダーのみ記述。
9人ライダー(歴代仮面ライダー)
- 本作品は「仮面ライダー10号」としてスタートし、企画当初から過去の仮面ライダーの出演も検討されていた。雑誌連載では第7回と第13回(最終回)の撮影会で9人ライダーが出演し、その他にもV3、スカイライダー、スーパー1が単独で参加している。その後のテレビスペシャルでは、過去の主演俳優4名の出演が実現した(詳細は『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』を参照)。
- 歴代仮面ライダーのプロフィールについては以下のリンク先を参照。
仮面ライダーZX
村雨良が変身した姿。全身の99%を機械化した「パーフェクトサイボーグ」と設定されている。
歴代ライダーのような体術を駆使した技は少ないが、豊富な特殊能力を活かしたトリッキーな戦法を得意とする。攻撃武器を全身に数多く装備し、撹乱・秘密行動を得意とするため、「忍者ライダー」の異名も持つ。また、設定では歴代ライダーより次世代の核融合炉を動力源としており、全身に数多くのサーボモーターを内蔵しているため、ライダーマンとスーパー1を同時に相手してチェーンの引き合いを行った際には互角以上に渡り合った。
脚部にジェットエンジンを持ち、60mのジャンプ力を持つ。完全な飛行能力は持っていないが、このジェットエンジンを使うことによって、ある程度の空中機動が可能である。
変身後のボディは左右非対称という、スーパー1までのライダーとは異なる珍しいデザインである。赤を基調とした全身にマフラーと眼が明るい緑、マスクは上半分が赤で3本の黒いモールドが入り、顎部分や胸部から腰部、グローブとブーツ、そしてベルトが銀というカラーリングになっている。
装備
- 十字手裏剣(別名:十方手裏剣)
- 両肘に装着された手裏剣。体内で素早く生成されるために連射も可能。射出時に伸びる刃部分は、ダイヤモンド以上の硬度を持つ。『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』では変身前の姿でメガ・リバースマシンを破壊したかに見えたがバダン総統に正体を見破られていたため既に入れ替えられたダミーを破壊するだけに留まっている。
- 電磁ナイフ
- 左腿のスリット内に縮められた状態で格納されている短剣。十字手裏剣と同様の硬度に鋭い切れ味と発電能力を併せ持っており、刺した相手を高圧電流でさらに圧倒することが可能。
- マイクロチェーン
- 両手の甲のシャッター内に格納されている鉤爪付きの細い鎖。ウインチ機能も持っており、最大1tの物体を牽引することが可能。また、鉤爪部分の破壊力も非常に高く、建物の壁はもちろん怪人の身体を貫き、さらにZX本体からの高圧電流を流せるほか、ムチのようにも使える。
- 衝撃集中爆弾
- 両膝に装着されている特殊爆弾。外見は十字手裏剣と同じデザインだが、刃はない。ZX本体からの指令電波で、爆発の威力や方向を自在に操作することができるため、一撃で怪人を葬り去ることも可能。
- 虚像投影装置
- ベルトの正面バックルに内蔵。自らの姿を何もない空間に映し出すことが可能。何体もの自身を同時に投影することもできるため、撹乱や脱出時に使うことで効力を発揮する。
- 煙幕発射装置
- 両上腕部に内蔵。相手のレーダーやアンテナを撹乱できる煙幕を上腕部スリットから噴出する。虚像投影装置と併せて使うことで、その効力は倍増する。
体術技
- ZXキック
- ZX版ライダーキックで、ZXの必殺技。変身ポーズの最初の部分と同じく、左腕を右斜め下、右腕を右斜め上へ伸ばすポーズを空中で取ることで全身が赤く発光し、そのまま敵へ急降下してキックを撃ち込む。
- ZXパンチ
- ZX版ライダーパンチ。
専用マシン
- ヘルダイバー
- 重量:140kg
- 最高時速:600km
- バダンの科学班によって開発されたZX専用のバイク。特殊金属でできた頑強で軽量な車体を誇り、核融合エンジンを搭載しているほか、飛行・水中用にハイドロジェットエンジンも内蔵している。タイヤのトレッドパターンを変える機能も有し、荒れ地の走行から水中航行まで可能。
- フロントカウルの両側には、新サイクロン同様にカッターとしても使えるウイング、下部には1秒間に100発もの実弾を連射できるレーザーバルカンが装備されている。資料によっては、バルカンから発射されるのは文字通りレーザー光弾とするものもある[6]。
- デザインは原田吉朗によるもの[7]。
- ベースマシンは『仮面ライダースーパー1』のブルーバージョン初期型と同じ、レース用モトクロッサー[6]。
- 企画段階では『スーパー1』同様に高速戦用と重戦用の2台のバイクを使い分ける構想だったほか、バイクを格納できるUFO的な航空機「Trino-invisible」を使用する案も存在した[6]。
他作品での活躍
素顔で登場した作品は◎を付記。
- 『仮面ライダーBLACK RX』
- 第41話から第47話(最終回)に登場。声は桑原たけし。サハラ砂漠を中心にアフリカ大陸の北半分をクライシス帝国から守っていた[8]。地球侵略を阻止するために駆け付けるが、戦闘時は特に目立った活躍はなく、台詞も少なかった。
- 『仮面ライダーディケイド』
- 劇場版とネット版に登場。
- 劇場版での声は吉野正裕。初の映画出演となる。ライダーバトルでは仮面ライダー龍騎と戦い、逃げ込んだミラーワールドの鏡を衝撃集中爆弾で破壊するという、忍者ライダーらしい戦い方を見せた。勝敗は明らかではなく、龍騎のドラグセイバーによって斬られる映像で終わっている。終盤には、大ショッカーに苦戦するディケイドを助けるために駆け付ける。
- ネット版での声は野島健児。「クイズ! ディケイドを数えろ!!」のラストに光写真館を訪れ、平成の10号ライダーと認められたディケイド(門矢士)に、同じ「10号ライダー」ということでZXの人形を用いて自身とディケイドの共通点を語るが、門矢士から「一緒にするな!!」と言われてしまった。
- 『仮面ライダー電王』
- 『仮面ライダーオーズ/OOO』とのクロスオーバー作品に登場。ショッカーに苦戦する1号、2号、電王、NEW電王、オーズを助けるために他のライダーと共に駆け付け、本作品に登場したタイガーロイドと戦っている。
- 映画『仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』
- 終盤で他のライダーやスーパー戦隊と共に駆け付け、大ショッカーや大ザンギャックと戦った。
- 映画『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』◎
- 地下帝国バダンの計画を阻止すべく暗闇大使に化け、中盤まで他の仮面ライダーの前に姿を現さなかった。敵が真の目的を発動する時に正体を明かすが、バダン総統には見破られていた。その後、変身してバダンと戦い、平成ライダーとの最終決戦は同じ10号ライダー繋がりの仮面ライダーディケイドと戦った。
- 『宇宙の11 仮面ライダー銀河大戦』
- RXを含める他の仮面ライダーとともにマーダー帝国と闘う。
バダン(バダン帝国)
ナチス残党軍が作り上げた秘密結社。かつての歴代暗黒組織(ショッカーからジンドグマ)を裏から操っていたとされ、その科学力と戦力は歴代組織を遥かに凌ぎ過去最強クラスである。地下都市バダン・シティーを拠点とする。
首領は強大な髑髏の顔を持つバダン総統が支配している。大幹部・暗闇大使の指揮の元、時空を操作することが可能な時空破断装置を使用し、世界を支配しようと企む。
バダン総統
巨大な髑髏の姿をしたショッカーから始まる歴代暗黒組織を操っていた真の黒幕。TVSP版のみ登場。
TVSP版ではバダン壊滅後、10人の仮面ライダーの前に姿を現し、笑いながらライダー達に別れを告げると姿を消した。
その姿を目撃した海堂博士は悪霊のエネルギーの塊と推測するが、詳細は不明。一説ではB26暗黒星雲からやって来た生命体ともいわれている。
客演情報
- 『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』
- 映像作品での初の客演。原典で声を演じた納谷悟朗が死去したため、関智一が声をあてている。仮面ライダーZX / 村雨良が暗闇大使に化けて潜入していることに既に気づいており、歴代ライダーとの最終決戦の際には肉食恐竜の頭部から人間の頭蓋骨が出てくる異形の怪物『骸骨恐竜』としての正体を現し、獣電竜ガブティラ、トッキュウオーと戦った。
暗闇大使
秘密結社バダンを指揮する。ショッカーの幹部だった地獄大使の従弟であり、外見が似ている(演者も地獄大使と同じく潮健児)。平山亨が『宇宙船』で書き下ろした小説では、本名が「ガモン」であり、サンフランシスコでの幼少時からフランス領インドシナでのゲリラ戦線に至るまで、後の地獄大使である「ダモン」の影武者を務めてきたとされている[9]。
地獄大使とは従兄弟同士ではあるが仲が悪く、劇中で仮面ライダー1号に地獄大使と間違えられると激怒した。
客演情報
- 『仮面ライダーSD』
- グランショッカーの幹部の一人として登場。
- 『宇宙の11 仮面ライダー銀河大戦』
- マーダー帝国のゴッド将軍の指揮下の再生幹部の1人として登場。デッドライオンや魔神提督と共に、マーダーマシンの2号機へ搭乗する。
- 『SDザ・グレイトバトル 新たなる挑戦』
- この作品では地獄大使と対立しておらず、先に悪事に嫌気が差してプレイヤーの味方となった彼が世話になっている礼として、ENを回復してくれる。
- 『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』
- 『仮面ライダーSD』などのアニメ作品以外では、映像作品での初の客演。演じるのは本作で仮面ライダーZXを演じた菅田俊。何らかの独自の目的で、仮面ライダーが敗北した際に出現するレジェンドライダーロックシードを収集する。実はZX/村雨良が変装していた姿であったが、バダン総統には既に正体を見破られていた。正体を明かした後、収集したレジェンドライダーロックシードと鎧武の力を介し一時的にヘルヘイムの森に避難させていた全ライダーを再び呼び戻した。
タイガーロイド
トラ(タイガー)の能力を持った怪人で、ZXに継ぐ優秀なサイボーグ兵士とされている。TVSP版では良の親友・三影英介が変身する。
鋭い牙による噛み付きや、背中の大砲「タイガーボンバー」とベルトの両脇に備えたマシンガンによる銃撃を得意とする。
客演情報
- 『MASKED RIDER DEN-O EDITION -1971年4月3日-』
- ネガタロスによって1971年に連れてこられる。
- 『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』
- ショッカーと同盟組織の会議に参加。終盤はZXと戦った。
- 『仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』
- 大ショッカーの怪人軍団の一員として登場。
- 『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』
- バダンの幹部怪人として登場。仮面ライダー抹殺の任を帯びてライダー達を追撃する。
ヤマアラシロイド
雑誌では再生怪人軍団(獣人大ムカデ・奇械人カメレオーン・クモンジン・カガミトカゲ・カメレキング)を率いる怪人軍団長。
客演情報
- 『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』
- バダン幹部怪人の筆頭格として登場。体毛を矢の様に変化させ、対象に向けて高速で飛ばす。地下世界から抜け出したシュウを追い幹部を率いて地上に現れる。
その他のバダン怪人
バダンの科学によって改造された怪人。
UFOサイボーグ一覧
設定では時空魔法陣で強化されている。
- トカゲロイド - 雑誌では再生怪人軍団(カメレオロイド・ジゴクロイド・カマキロイド)を率いる。
- アメンバロイド
- タカロイド - TVSP版では時空破断装置製作用のバダニウム84を運搬する。
- バラロイド
- ヤマアラシロイド
強化兵士一覧
コピー怪人一覧
過去の秘密結社の怪人をコピーしたもの。
- カミソリヒトデ(仮面ライダーV3)(TVのみ登場)
- 獣人大ムカデ(仮面ライダーアマゾン)
- 奇械人カメレオーン(仮面ライダーストロンガー)(雑誌のみ登場)
- ガメレオジン(スカイライダー)(TVのみ登場)
- クモンジン(スカイライダー)(雑誌のみ登場)
- カガミトカゲ(スカイライダー)(雑誌のみ登場)
- カマキリガン(仮面ライダースーパー1)(TVのみ登場)
- カメレキング(仮面ライダースーパー1)
コンバットロイド
バダンの戦闘員。短剣を武器とする。マスクにドリルのように横に尖った耳が印象的。白衣を着た者もいる。
客演情報
- 『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』
- 『烈車戦隊トッキュウジャーVS仮面ライダー鎧武』
- いずれの作品にもバダンの戦闘員として登場。
イメージソング
- 「ドラゴン・ロード」
- 作詞:石ノ森章太郎 / 作曲:菊池俊輔 / 編曲:吉村浩二 / 歌:串田アキラ
- 「FORGET MEMORIE'S」
- 作詞:八手三郎 / 作曲:菊池俊輔 / 編曲:吉村浩二 / 歌:串田アキラ
2曲ともZXの名前が決まる前に録音されたもの。そのため、歌詞の中にZXの名前は登場せず、レコードのジャケットにも「仮面ライダー10号」と記されていた。
他媒体展開
メディア展開の流れ
- 1982年(昭和57年)7月号から翌1983年(昭和58年)9月号まで各誌で雑誌展開。詳しくは雑誌展開を参照。
- 1982年8月14日、「オールナイトニッポンスペシャル 仮面ライダー10号誕生記念・石森章太郎のオールナイトニッポン」
放送。詳しくはラジオ番組および仮面ライダー10号誕生記念・石森章太郎のオールナイトニッポンを参照。
- 1982年8月15日、向ヶ丘遊園で「仮面ライダー10号ネーミング発表会」開催。詳しくはイベント・舞台を参照。
- 1984年(昭和59年)1月3日、『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』放送。詳しくはテレビスペシャルおよび10号誕生!仮面ライダー全員集合!!を参照。
- 1998年、風塵社から発行された『平山亨叢書 仮面ライダーZX』発行。
雑誌展開
- 「テレビマガジン」「テレビランド」などの雑誌の1982年(昭和57年)7月号にイラスト掲載によるネーミング募集が行われた。
- 各誌の同年8月号からグラビア写真と漫画連載による展開が開始された。漫画連載については漫画作品を参照。
- グラビア写真について
- 翌1983年(昭和58年)9月号で各誌での雑誌展開を終了。
漫画作品
1982年から1983年にかけて、以下の3誌に連載された。2004年に『仮面ライダーZX』のタイトルで1冊にまとめて出版されており[10]、その収録順に説明する(連載期間は同書567頁による)。
- テレビマガジン版(秋津わたる〈細井雄二〉)1982年8月号 - 1983年1月号(全6回)
- テレビランド版(山田ゴロ)1982年8月号 - 1983年8月号(全13回)
- 冒険王版(金山静夫〈安土じょう〉)1982年9月号 - 1983年10月号(全14回)
第1回では、村雨良のバダンからの脱走、姉しずかの死、海堂博士・一条ルミとの合流までが共通して描かれている。バダンについては、南米でUFOを使っていたという点は共通しているが、安土版のみナチスについて言及されていない。
平山亨によると、「仮面ライダー復活祭」の翌日にテレビマガジンの田中編集長(当時)から東映テレビ部に電話があり、その中で「従来通り、3社相乗りで、月に1回の撮影会」と「3誌での連載」を申し込まれた。平山は慌てたが、田中から「石森プロ、渡辺部長、3誌ともOKサインを出している」と言われ、喜んで承諾した[11]。
- 細井雄二(秋津わたる)版
- テレビマガジンで連載。
- 第1回が細井雄二名義で、第2回以降は秋津わたる名義となっている(同時期に、同誌で『かいけつカッコマン』を連載していたため)[12]。第1回は別冊付録に掲載されており、全128頁という厚さだった[13]。第1回が誕生編で、第2回 - 第4回は1話完結、第5回と第6回は前後編となっている。以下の二者と違い、サブタイトルがついている。9人ライダーは、第1回のイメージシーンのみ登場。
- 暗闇大使は第3回で登場し、「ショッカーの地獄大使の影の存在」と説明されている[14](第5回では「いとこどうし」とも[15])。第5回でガラガランダが出現し、第6話で狼男とイカデビルも登場するが、彼らはショッカーの3大幹部ではなくその素体の科学者(マーダー、プラガ、ヘッツァー)だった。「ライダー1号2号を造った最高の頭脳」と自負して「それを生かせる最強の軍団」とバダンを見込み、暗闇大使に共闘を申し入れる。3対1でZXの弱点を突くも敗北し、3怪人は爆発。ZXとバダン(暗闇大使)の決着はつかないまま終わる。
- 山田ゴロ版
- テレビランドで連載。
- 暗闇大使は第3回から登場、第6話までは1話完結。第7回から9人ライダーが登場し、時空魔方陣を巡ってZXと共闘する。第11回ではタックルが蘇生し、城茂と再会する(作中では「シゲル」)。シゲル以外の8人ライダーは、変身後の姿しか登場しない。
- 安土じょう(金山静夫)版
- 冒険王版で連載。
- 金山静夫名義での連載。暗闇大使は第7回から登場。死んだはずの姉・しずかが第6回から登場するのが特徴。9人ライダーは登場しない上、設定的にも触れられてもいない。
- 村枝賢一版
- 詳しくは『仮面ライダーSPIRITS』を参照。
- 本作を原作としているが、本作だけでなく本作以前のテレビシリーズの設定も取り入れられている。
ラジオ番組
- 「オールナイトニッポンスペシャル 仮面ライダー10号誕生記念・石森章太郎のオールナイトニッポン」
- 1982年8月14日放送。「仮面ライダーZX」のタイトルが発表され、ラジオドラマが放送された。仮面ライダーZX(村雨良)の声は神谷明が演じた。
テレビシリーズ
各キャラクターの動向については、各客演情報を参照。
- 『仮面ライダーBLACK RX』
- 仮面ライダーZXが登場。
テレビスペシャル
- 『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』
- 本作のテレビスペシャル。1984年(昭和59年)1月3日放送。
- 『烈車戦隊トッキュウジャーVS仮面ライダー鎧武』
- 『烈車戦隊トッキュウジャー』と『仮面ライダー鎧武』のテレビスペシャル。コンバットロイドと本作オリジナルのバダン怪人モグラロイドが登場。
イベント・舞台
- 「仮面ライダー10号ネーミング発表会」
- 1982年8月15日、向ヶ丘遊園で開催。村雨良の変身ポーズが初公開され[注 3]、串田晃によりイメージソング「ドラゴンロード」も披露された。高橋一俊の殺陣によるステージショーも行われ、9人の歴代仮面ライダー、TV特番には登場しないゴッド破壊工作員やドグマファイター、クモロイドらも登場した。同様のイベントは1週間後の8月22日、宝塚ファミリーランドでも開催された。
- 『MASKED RIDER LIVE&SHOW 〜十年祭〜』
- 仮面ライダーZXが登場。
小説作品
- 『平山亨叢書 仮面ライダーZX』
- 1998年に風塵社から発行。雑誌展開時にバックグラウンドストーリーとして平山が考えていた物語が1冊にまとめられたもの。
- 『MASKED RIDER DEN-O EDITION -1971年4月3日-』
- HERO SAGAの『仮面ライダー電王』の小説作品。タイガーロイドが登場。
- 『MASKED RIDER ZX EDITION -FORGET MEMORIE'S-』
- HERO SAGAの本作の小説作品。
映画作品
各キャラクターの動向については、各客演情報を参照。
- 『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』
- 『仮面ライダーディケイド』の映画作品。仮面ライダーZXが登場。
- 『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』
- 『仮面ライダーオーズ/OOO』と『仮面ライダー電王』の映画作品。仮面ライダーZXとタイガーロイドが登場。
- 『仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』
- 仮面ライダーシリーズとスーパー戦隊シリーズの映画作品。仮面ライダーZXとタイガーロイドが登場。
- 『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』
- 仮面ライダーシリーズの映画作品。村雨良 / 仮面ライダーZXと暗闇大使とヤマアラシロイドとタイガーロイドと戦闘員のコンバットロイドとバダン総統が登場。
脚注
注釈
出典
参考文献
テンプレート:仮面ライダーシリーズ- ↑ 1.0 1.1 1.2 『KODANSHA Official File Magazine 仮面ライダー Vol.10 仮面ライダーZX』講談社、2004年10月、pp.14 - 15。ISBN 4-06-367093-7
- ↑ 2.0 2.1 2.2 テンプレート:Harvnb
- ↑ 『仮面ライダーアートコレクション ヒーロー編』メディアワークス、2003年7月、p.88。ISBN 4-8402-2373-4
- ↑ 『KODANSHA Official File Magazine 仮面ライダー Vol.9 仮面ライダースーパー1』講談社、2004年9月、pp.16 - 17。
- ↑ 村枝賢一、鶯谷五郎『魂の仮面ライダー爆談!! [COMPLETE+]』辰巳出版、2011年4月、pp.146 - 147。ISBN 978-4-7778-0905-9
- ↑ 6.0 6.1 6.2 『KODANSHA Official File Magazine 仮面ライダー Vol.10 仮面ライダーZX』pp.10 - 11
- ↑ 『ファンタスティックコレクション No.37 科学戦隊ダイナマン・超電子バイオマン』 朝日ソノラマ、1984年6月、p.60
- ↑ 「仮面ライダー OFFCIAL DATA FILE」No.108より。
- ↑ 平山亨『私の愛したキャラクターたち』pp.6 - 18、『仮面ライダーコレクターズ・ボックス』第4巻、朝日ソノラマ〈宇宙船文庫 特別版〉、1998年5月。ISBN 4-257-76459-7
- ↑ 石ノ森章太郎、細井雄二、山田ゴロ、安土じょう 『仮面ライダーZX』 2004年、ミリオン出版、大洋図書 ISBN 4-8130-2009-7
- ↑ 『仮面ライダーZX』568-569頁。
- ↑ 『仮面ライダーZX』573頁。
- ↑ 『仮面ライダーZX』572-573頁。
- ↑ 『仮面ライダーZX』153-154頁。
- ↑ 『仮面ライダーZX』198頁。
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