クラスターカップ
テンプレート:競馬の競走 クラスターカップは岩手県競馬組合が施行する地方競馬の重賞(統一JpnIII)競走である。農林水産省が賞を提供しているため、正式名称は農林水産大臣賞典クラスターカップと表記される。名前は英語で「星団、集団、ぶどうの房」を表す「Cluster」から。
正賞は農林水産大臣賞、日本地方競馬馬主振興協会会長賞、日本中央競馬会理事長賞、地方競馬全国協会理事長賞、日本馬主協会連合会会長賞、岩手県馬主会会長賞、全国公営競馬主催者協議会会長賞、岩手県知事賞。
概要
盛岡競馬場(通称・OROパーク)が1996年に移転新設されたのを受け、本格的な中央競馬・地方競馬の交流・連携を目指すため、中央・地方全国指定交流競走としてクラスターカップを創設。第1回は盛岡競馬場のダート1200mで施行された。翌1997年からはダート競走格付け委員会によってGIIIに格付けされたが、2007年からはJpnIIIに表記変更されている。
2007年・2008年は水沢競馬場のダート1400mで行われた。2009年からは、再び盛岡競馬場のダート1200mに戻り施行されている。
岩手競馬の夏の定番となっている短距離重賞で、特に秋以降の国内ダート短距離路線を占う競走となっている。2010年にこの競走を快勝したサマーウインドは続く東京盃、JBCスプリントも勝利し、短距離路線の頂点に立った。
出走資格は、サラブレッド系3歳以上の競走馬でフルゲートは14頭である。出走枠はJRA所属馬が5頭、岩手県競馬所属馬が4頭、岩手県競馬以外の地方競馬所属馬が5頭と定められている。
負担重量は3歳52kg、4歳以上54kg、牝馬2kg減を基本とし、さらに以下のように斤量が課せられる。ただし2歳時の成績を除く。
- 施行日5日前より過去のGI・JpnI競走1着馬は5kg増、GII・JpnII競走1着馬は3kg増、GIII・JpnIII競走1着馬は1kg増。
- 上記に加え、G及びJpn競走通算3勝以上馬は1kg増、さらに2勝ごとに1kg増とする。
- 負担重量の上限は3歳58kg、4歳以上60kg、牝馬2kg減とする。
賞金
2014年の賞金総額は3450万円[1]。1着賞金は2300万円で、以下2着529万円、3着299万円、4着207万円、5着115万円[2]。
- 1着賞金の変遷[3]
- 第1回 - 第13回:3000万円
- 第14回:2500万円
- 第15回以降:2300万円
歴史
- 1996年 - 中央競馬・地方競馬全国指定交流の重賞競走・クラスターカップとして創設。盛岡競馬場・ダート1200mで施行。
- 1997年 - ダート競走格付け委員会によって統一GIIIに格付け。
- 2002年 - 出走条件を「サラ系3歳以上9歳以下」から「サラ系3歳以上」に変更。
- 2007年
- 国際セリ名簿基準委員会(ICSC)の勧告に伴う重賞の格付け表記の変更により、統一グレード表記をJpnIIIに変更。
- 施行競馬場・距離を水沢競馬場・ダート1400mに変更。
- 2009年 - 再び施行競馬場を盛岡競馬場・ダート1200mに戻す。
- 2010年 - サマーウインドが1:08.9のコースレコードで優勝。
歴代優勝馬
優勝馬の馬齢は、2000年以前も現表記を用いる。
距離は全てダートコース。
回数 | 施行日 | 開催場 | 距離 | 優勝馬 | 性齢 | 所属 | 勝時計 | 優勝騎手 | 管理調教師 |
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第1回 | 1996年8月13日 | 盛岡 | 1200m | トキオクラフティー | 牝3 | JRA | 1:10.8 | 横山典弘 | 池江泰郎 |
第2回 | 1997年8月11日 | 盛岡 | 1200m | トシヴォイス | 牡6 | JRA | 1:11.3 | 松本達也 | 柳田次男 |
第3回 | 1998年8月14日 | 盛岡 | 1200m | ファーストアロー | 牡4 | JRA | 1:12.3 | 松本達也 | 柳田次男 |
第4回 | 1999年8月17日 | 盛岡 | 1200m | アブクマレディー | 牝6 | JRA | 1:11.8 | 大塚栄三郎 | 中野栄治 |
第5回 | 2000年8月16日 | 盛岡 | 1200m | ゴールデンチェリー | 牝6 | 愛知 | 1:11.2 | 吉田稔 | 瀬戸口悟 |
第6回 | 2001年8月15日 | 盛岡 | 1200m | ノボジャック | 牡4 | JRA | 1:11.4 | 蛯名正義 | 森秀行 |
第7回 | 2002年8月16日 | 盛岡 | 1200m | サウスヴィグラス | 牡6 | JRA | 1:10.2 | 柴田善臣 | 高橋祥泰 |
第8回 | 2003年8月15日 | 盛岡 | 1200m | ディバインシルバー | 牡5 | JRA | 1:09.8 | 安藤勝己 | 和田正道 |
第9回 | 2004年8月13日 | 盛岡 | 1200m | シャドウスケイプ | 牡5 | JRA | 1:11.3 | 江田照男 | 森秀行 |
第10回 | 2005年8月15日 | 盛岡 | 1200m | エンゲルグレーセ | 牡8 | JRA | 1:10.6 | 中舘英二 | 奥平雅士 |
第11回 | 2006年8月14日 | 盛岡 | 1200m | アグネスジェダイ | 牡4 | JRA | 1:09.8 | 小牧太 | 森秀行 |
第12回 | 2007年8月15日 | 水沢 | 1400m | メイショウバトラー | 牝7 | JRA | 1:25.7 | 武豊 | 高橋成忠 |
第13回 | 2008年8月18日 | 水沢 | 1400m | プライドキム | 牡6 | 船橋 | R1:24.3 | 川島正太郎 | 川島正行 |
第14回 | 2009年8月14日 | 盛岡 | 1200m | バンブーエール | 牡6 | JRA | 1:10.0 | 松岡正海 | 安達昭夫 |
第15回 | 2010年8月16日 | 盛岡 | 1200m | サマーウインド | 牡5 | JRA | テンプレート:Color | 藤岡佑介 | 庄野靖志 |
第16回 | 2011年8月15日 | 盛岡 | 1200m | ドスライス | 牡5 | JRA | 1:10.4 | 柴田善臣 | 森秀行 |
第17回 | 2012年8月14日 | 盛岡 | 1200m | タイセイレジェンド | 牡5 | JRA | 1:09:2 | 内田博幸 | 矢作芳人 |
第18回 | 2013年8月14日 | 盛岡 | 1200m | ラブミーチャン | 牝6 | 笠松 | 1:09:5 | 戸崎圭太 | 柳江仁 |
第19回 | 2014年8月13日 | 盛岡 | 1200m | サマリーズ | 牝4 | JRA | 1:09:7 | 藤岡佑介 | 藤岡健一 |
脚注・出典
注釈
出典
各回競走結果の出典
- クラスターカップ 歴代優勝馬 - 地方競馬全国協会、2014年8月14日閲覧
関連項目
- 岩手県競馬組合
- 岩鷲賞 - 2007年から1着馬のみ、本競走への優先出走権が与えられる地方競馬全国交流の重賞競走。
- 栗駒賞 - 2000年から2006年までは1着馬のみ、本競走への優先出走権が与えられた地方競馬全国交流の重賞競走。現在はオープン特別競走。
- サマーチャンピオン - 同時期(お盆時期)に佐賀競馬場で行われるダートグレード競走。同じく短距離戦である。
- プロキオンステークス
- JBCスプリント
- ↑ 2014年(1月 - 12月)ダート交流重賞競走一覧 - 地方競馬全国協会、2014年8月14日閲覧
- ↑ 第19回クラスターカップ(競走成績) - 地方競馬全国協会、2014年8月14日閲覧
- ↑ クラスターカップ(JpnIII)歴代優勝馬 - 地方競馬全国協会、2014年8月14日閲覧