マーキュリーカップ
テンプレート:競馬の競走 マーキュリーカップは盛岡競馬場のダート2000メートルで行われる地方競馬の重賞(統一JpnIII)競走である。農林水産省が賞を提供しているため、正式名称は農林水産大臣賞典マーキュリーカップと表記される。競走名は太陽系第1惑星である水星を意味するマーキュリー(Mercury)から。
正賞は 農林水産大臣賞、日本地方競馬馬主振興協会会長賞、日本中央競馬会理事長賞、地方競馬全国協会理事長賞。日本馬主協会連合会会長賞、岩手県馬主会会長賞、全国公営競馬主催者協議会会長賞、岩手県知事賞。
概要
1997年に創設された中央・地方全国指定交流競走で、第1回よりダート競走格付け委員会によって統一GIIIに格付けされている。
第1回は水沢競馬場のダート2000mで施行された。第4回目の2000年より施行競馬場を盛岡競馬場に変更し現在に至っている。なお、距離の変更は創設以降行われていない。
毎年海の日に開催されており、岩手競馬の夏の風物詩となっている(ただし、祝日法が改正される2003年以前において海の日が土曜日または日曜日となった第1回と第6回を除く)。また、岩手競馬で年度の最初に行われる交流重賞競走でもある。
GI級の出走馬は第14回優勝のカネヒキリや第15回優勝のゴルトブリッツなどで出走そのものは多くないが、帝王賞をはじめとする中距離路線で善戦しているJRA所属馬が多く出走することもあり、これまで第2回にメイセイオペラが勝っているほかはJRA所属馬が制している。また、3歳馬も出走可能であるがこれまでに優勝したことはない。
出走資格はサラブレッド系3歳以上の競走馬でフルゲートは14頭。出走枠はJRA所属馬5頭、岩手競馬所属馬4頭、岩手競馬以外の地方競馬所属馬が5頭と定められている。
負担重量は3歳52kg、4歳以上54kg、牝馬2kg減とし、更に以下のように斤量が課せられる。ただし2歳時の成績を除く。
- 施行日5日前より過去のGI・JpnI競走1着馬は5kg増、GII・JpnII競走1着馬は3kg増、GIII・JpnIII競走1着馬1kgは増。
- 上記重量に加え、G及びJpn競走を通算3勝以上している馬は1kg増とし、さらに2勝ごとに1kg増とする。
- 負担重量の上限は3歳58kg、4歳以上60㎏、牝馬2kg減とする。
総額賞金は3450万円で、1着賞金2300万円、2着賞金529万円、3着賞金299万円、4着賞金207万円、5着賞金115万円と定められている。
賞金
回数 | 総額 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 |
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第1回(1997年) | 5,550 | 3,000 | 1,200 | 600 | 450 | 300 |
第2回(1998年) | ||||||
第3回(1999年) | 5,250 | 3,000 | 1,050 | 510 | 390 | 300 |
第4回(2000年) | ||||||
第5回(2001年) | 5,100 | 3,000 | 900 | 510 | 390 | 300 |
第6回(2002年) | ||||||
第7回(2003年) | ||||||
第8回(2004年) | ||||||
第9回(2005年) | ||||||
第10回(2006年) | ||||||
第11回(2007年) | ||||||
第12回(2008年) | 4,650 | 3,000 | 750 | 450 | 300 | 150 |
第13回(2009年) | 3,750 | 2,500 | 575 | 325 | 225 | 125 |
第14回(2010年) | 3,450 | 2,300 | 529 | 299 | 207 | 115 |
第15回(2011年) | ||||||
第16回(2012年) | ||||||
第17回(2013年) | ||||||
第18回(2014年) |
歴史
- 1997年 - 水沢競馬場のダート2000mの4歳(現3歳)以上の別定重賞(統一GIII)競走マーキュリーカップとして創設。
- 2000年
- 施行競馬場を盛岡競馬場に変更。
- オースミジェットが初の連覇を達成。
- 2007年 - 国際セリ名簿基準委員会(ICSC)の勧告に伴う重賞の格付け表記の変更により、統一グレード表記をJpnIIIに変更。
- 2011年 - この年から、負担重量の算定方法が現行の基準に変更される。
- 標準となる斤量を2kg減
- グレードレース勝利数を基準とする加算斤量および上限を設定
歴代優勝馬
回数 | 施行日 | 開催場 | 優勝馬 | 性齢 | 所属 | 勝時計 | 優勝騎手 | 管理調教師 |
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第1回 | 1997年7月21日 | 水沢 | パリスナポレオン | 牡6 | JRA | 2:13.0 | 田中勝春 | 伊藤修司 |
第2回 | 1998年7月20日 | 水沢 | メイセイオペラ | 牡4 | 水沢 | 2:09.0 | 菅原勲 | 佐々木修一 |
第3回 | 1999年7月20日 | 水沢 | オースミジェット | 牡5 | JRA | 2:06.7 | 四位洋文 | 白井寿昭 |
第4回 | 2000年7月20日 | 盛岡 | オースミジェット | 牡6 | JRA | 2:06.8 | 四位洋文 | 白井寿昭 |
第5回 | 2001年7月20日 | 盛岡 | ミラクルオペラ | 牡4 | JRA | 2:05.3 | 幸英明 | 領家政蔵 |
第6回 | 2002年7月22日 | 盛岡 | プリエミネンス | 牝5 | JRA | 2:04.4 | 柴田善臣 | 伊藤圭三 |
第7回 | 2003年7月21日 | 盛岡 | ディーエスサンダー | 牡4 | JRA | 2:04.4 | 勝浦正樹 | 藤原辰雄 |
第8回 | 2004年7月19日 | 盛岡 | スナークレイアース | 牡9 | JRA | 2:05.8 | 小野次郎 | 川村禎彦 |
第9回 | 2005年7月18日 | 盛岡 | ピットファイター | 牡6 | JRA | 2:05.8 | 安藤勝己 | 加藤征弘 |
第10回 | 2006年7月17日 | 盛岡 | クーリンガー | 牡7 | JRA | 2:07:0 | 和田竜二 | 岩元市三 |
第11回 | 2007年7月16日 | 盛岡 | シャーベットトーン | 牡5 | JRA | 2:04:0 | 吉田豊 | 奥平雅士 |
第12回 | 2008年7月21日 | 盛岡 | サカラート | 牡8 | JRA | 2:05:1 | 中舘英二 | 石坂正 |
第13回 | 2009年7月20日 | 盛岡 | マコトスパルビエロ | 牡5 | JRA | 2:04:0 | 安藤勝己 | 鮫島一歩 |
第14回 | 2010年7月19日 | 盛岡 | カネヒキリ | 牡8 | JRA | 2:04:8 | 横山典弘 | 角居勝彦 |
第15回 | 2011年7月18日 | 盛岡 | ゴルトブリッツ | 牡4 | JRA | 2:04:2 | 川田将雅 | 吉田直弘 |
第16回 | 2012年7月16日 | 盛岡 | シビルウォー | 牡7 | JRA | 2:02:1 | 岩田康誠 | 戸田博文 |
第17回 | 2013年7月15日 | 盛岡 | ソリタリーキング | 牡6 | JRA | 2:03:1 | 福永祐一 | 石坂正 |
第18回 | 2014年7月21日 | 盛岡 | ナイスミーチュー | 牡7 | JRA | 2:01:9 | 小牧太 | 橋口弘次郎 |
- レースレコード - 2:01.9(第18回優勝馬ナイスミーチュー、盛岡ダート2000mコースレコード)[1]
脚注・出典
注釈
出典
各回競走結果の出典
- マーキュリーカップ 歴代優勝馬(第1回~第17回) - 地方競馬全国協会、2014年6月19日閲覧
- 第18回マーキュリーカップ - 地方競馬全国協会、2014年7月21日閲覧