ウルトラマンネオス
テンプレート:Pathnav 『ウルトラマンネオス』は、1995年にパイロット版として製作され、2000年11月22日から2001年5月5日まで、オリジナルビデオとして制作されたウルトラシリーズの作品。また、その劇中に登場する架空のキャラクターの名前。
目次
概要
本作品はこれまでのウルトラシリーズと違った方法で1995年にデビューした。
テレビや映画での作品ではなく「イベントや出版物上でしか見られないウルトラマン」として企画され、後述するオリジナルキャラクター「ウルトラセブン21(ウルトラセブンツーワン)」とのダブルキャストで誕生し、同時にパイロットフィルムが作成された。この企画は「最初はイベントや雑誌への出演で徐々に人気を盛り上げ、行く行くはウルトラマン80以来のテレビシリーズを実現させる」ことを目的としたものだった[1]。
そしてウルトラシリーズ30周年となる1996年の放送開始を目指してテレビシリーズの企画が進められた。しかし、TBSでは制作費のかかる特撮番組の枠の確保は困難となり、制作局を毎日放送に変更するために企画を新たに立てなおすこととなったため、『ネオス』は一時的に制作中止になった[2][3]。また、当時のテレビ局にウルトラシリーズのような児童向けの特撮物の放映枠自体が空いていなかったという点も頓挫の一因とされる[4]。5年間のブランクをおいて2000年に、デザインや設定に手を加えて『平成ウルトラセブン』の後続企画としてオリジナルビデオ作品(全12話)が制作されたテンプレート:Sfn。
オリジナルビデオ作品は久々のM78星雲光の国出身の宇宙警備隊員であるウルトラマンを主役とした作品で、第1話は人類と怪獣や宇宙人とのファーストコンタクトとして描かれている。また、主人公が既にウルトラマンと融合した状態で登場している(OPでは主人公がウルトラマンと出会う切っ掛けの事故が描かれている)。
2002年7月6日と7月13日には、当時休止中であった『ウルトラマンコスモス』の代替番組としてTBS系で全国放送された(CBCなどの時差ネット局は1週遅れではなく、同日に先行放送)。ただし、7月20日からは同番組の放送再開に伴い、MBS以外のほとんどの局は放送が打ち切られているが、一部の局では、別の時間帯で残りの話数が放送された。テレビ放送に際し、放送時間の関係でオープニングのナレーション部分やエンディングテーマがカットされた(その為、オープニングのクレジットは再構成されている)ほか、次回予告にはサブタイトルテロップが付加された。
2012年2月26日から同年5月13日までTOKYO MXの『円谷劇場』にて全話放送された。
世界観
パイロットフィルム版はウルトラ兄弟シリーズの続編として製作されたが、ビデオ版では登場する怪獣を「およそ300万年周期で太陽系を覆うダークマターの影響で発生する異常な突然変異『アンバランス現象』により誕生した存在」と定義し[5]、日本に怪獣が出現したのが第1話に登場したアーナガルゲが初めて、ネオスを見た地球人が「ウルトラマン」ではなく「光の巨人」と呼ぶ、その「巨人」を一度は攻撃する、といった描写など、地球人がウルトラマンや怪獣と初めて遭遇するところから物語が始まる。すなわち、ビデオ版では他のウルトラシリーズとはパラレルワールドを舞台としている。
しかしビデオ版においても、本編中でネオスの上司としてウルトラ兄弟の長男であるゾフィーが登場している。また、関連書籍[6]ではネオスとセブン21はゾフィー、初代マン、セブン上司、セブン、ジャック、パワードの部下か後輩といった過去のウルトラ戦士との関係設定が紹介されている。
映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』ではネオス、セブン21共に宇宙警備隊の隊員としての姿が描かれた。
登場人物
HEARTメンバー
- カグラ・ゲンキ(神楽 元気)
- 自衛隊特殊戦略部隊出身で、24歳。宇宙のDJ電波望遠鏡へ出向中にダークマターと遭遇し仲間たちを救出したが、宇宙へ放り出されてしまう。そしてゾフィーに救われ、勇敢な青年と認められてウルトラマンネオスと一体化し地球へ帰還した。明朗快活な性格で、奇跡の生還を果たした自らを「ミラクルマンを超えたウルトラマン」と称する一方、ザム星人関連の事件では思い悩む事もあった。
- ミナト・ゴンパチ(港 権八)
- 自衛隊特殊戦略部隊出身の戦闘のプロで、HEART隊長のポストに志願し、隊員選抜も自ら行った熊本県出身の41歳。寡黙で頑固な印象だが、任務終了後に隊員達に寿司を奢る太っ腹な一面も持つ。趣味はチェスだが、主な対戦相手のアユミにいつも負けてばかりいる。
- ウエマツ・ヒロノブ(植松 弘展)
- 元警視庁特別機動捜査隊隊員で犯罪心理学・爆発物関係を徹底的に学んだエリート警察官だった28歳。隊長不在時には代理を務めるサブリーダー的存在で、真面目な射撃の名手だが、第2話でザムタワーにヒノと共に侵入した際には、砕けた一面も見せた。
- ヒノ・タカヨシ(日野 隆義)
- ロボット工学の権威である26歳。流体力学・金属工学等あらゆる博士号を持つメカの天才で、少年時代は恐竜博士と呼ばれていたほど恐竜にも詳しい。自らが開発したメカには絶対の自信を持つ男で、少し調子に乗りやすいムードメーカー的な性格だが、仕事に対する責任感と同僚への仲間意識も強い。実家は蕎麦屋。
- ハヤミ・ナナ(速水 奈々)
- 心臓外科を専門とする医学博士にして、DNA研究の第一人者でもある26歳。その為、命の尊さを誰よりも知っており、第5話ではシルドバンの墓標に手を合わせ、深く頭を下げた。戦闘要員としての実力も男性隊員に引けを取らず、カグラとペアを組んで行動する事が多い。最終話でカグラがネオスではないかと直感する。
- キタバヤシ・アユミ(北林 歩)
- コンピューターの天才で、コンピューター操作・通信を主に担当する18歳。帰国子女の為英語をはじめ、7ヶ国語を自在に話す。当初はHEARTのメンバー全員に軽口・タメ口調で話していたが、中盤以降はミナトには最低限のきちんとした言葉遣いで話すようになった。第8話では、恩師・宇佐美教授の娘・ミサキの命と心を救う活躍を見せた。
内閣情報局関係者
- フジワラ・ヨウコ(藤原 陽子)
- 情報局秘書官。HEARTと内閣情報局のパイプ役で、HEARTの作戦時に連絡・調整業務を行う。当初は厳しく、馬鹿にする感じで隊員達を批評する事が多かったが、内心では非常に信頼しており、中盤以降は良き理解者としてのイメージが強くなっていく。文武両道で、特技は弓道。
- カタギリ(片桐)
- 情報局次官で、フジワラの上司。高圧的且つ冷徹な態度で、ギガドレッドの体内にミナトがいると知りながら処分するようHEARTの隊員に命じた。実は肝が小さい。
- キサラギ(如月)
- 情報局特別保安部隊隊長。厳格な軍人で、部下の保安部隊隊員達と共にエスラーをメンシュハイトへ引き渡そうとした。
ウルトラマンネオス
M78星雲光の国出身の銀色の巨人。ウルトラ戦士のエリート集団『勇士司令部』に所属する。ゾフィーに救出されたカグラと一体化し、ダークマターによるアンバランス現象に見舞われ始めた地球を救うために派遣された、スピードに優れた戦士である。ダークマター現象による怪獣達との戦いを苦戦しながらも乗り越え、メンシュハイト打倒後にカグラと分離し、セブン21と共に光の国へ帰還した。
ウルトラマン画報下巻によれば、顔のデザインは実現に至らなかった『ウルトラマン-遥かなる夢幻境へ翔べ-』に登場予定だったウルトラマンの流用。
ネオスの造形はパイロット版とビデオ版では異なっている。パイロット版ではマスクの形状やスーツの筋肉表現等に初代ウルトラマンのCタイプを意識した作りとなっていたが、ビデオ版では完全新造形となり、マスクは初代ウルトラマンのBタイプを思わせる精悍な顔付きに、スーツのラインはよりシャープになり、ウルトラマンガイアの様なハイレグスタイルになった。また手袋とブーツも、初代ウルトラマンを踏襲した繋ぎ目をテープで巻いて塗装する方式から、ウルトラマンティガ以降のシリーズにおけるスーツの袖の中に入れる方式に変わっている。
エストレーラー
カグラが自らに一体化したネオスから授けられたカプセル状の変身アイテム。これが無いとネオスに変身出来ない為、カグラは常に携帯しているが、第6話で罠に嵌まってザム星人に奪われたこともあり、セブン21の協力で取り戻した。
変身方法
- カグラが変身を決意した際に、エストレーラーを真上に向けて翳しながら「ネオース!!」または「ウルトラマン・ネオース!!」と叫ぶと同時に、エストレーラーの両端から眩い光が発してカグラを包み込み、ウルトラマンネオスに変身する。
基本データ
- 出身:M78星雲光の国
- 所属:勇士司令部
- 年齢:8900歳
- 身長:58メートル
- 体重:5万9千トン
- 飛行速度:マッハ30(パイロットフィルム版ではマッハ29)
- 走行速度:マッハ6
- 水中速度:マッハ3
- ジャンプ力:1600メートル(パイロットフィルム版では1200メートル)
- ネオマグニウム光線
- ネオスが最も得意とする、金色の必殺光線。右腕を斜め上に引き、左腕を横に伸ばして光エネルギーを集めた後、十字に組んで発射する。
- マグニウム光線(ビデオ未使用)
- パイロットフィルム版で使用した必殺技。両拳を握り締めた状態で左腕を縦にして両腕で十字を組み、次に両拳を開き、両手を胸の前でX字に交差させて放つ必殺光線。大きなエネルギーを消耗する。セブン21のアドリウム光線との同時発射でドレンゲランを倒した。
- スペシウム光線
- 初代ウルトラマンとウルトラマンジャックが使っていたものと同じ技。「ネオマグニウム光線」と構えが同じだが、両腕を伸ばす動作を省略し、瞬時に右手のみから放つ光線。バッカクーンを倒した。
- ウルトラ・サンダーチョップ(ビデオ未使用)
- 手先にエネルギーを集中させて放つチョップ。パイロットフィルム版で使用し、ザム星人に2連続で食らわせてダメージを与えた。
- ウルトラ・エディ・ビーム
- 腕を交差させてエネルギーを溜め、それを右腕に誘導してリング状の光線にして放つ。キングダイナスを骨格以外消し飛ばした他、ネオマグニウム光線に耐えたグラールに続けてこの技を当てて倒した。
- ネオス・ナックル・シェル
- 腕を交差させ、パンチと共に光弾を放つ。威力は低いが連続発射が可能。ノゼラに使用したが、甲羅に弾かれた。メンシュハイトにも使用、セブン21の21アタック・ビームとの同時使用で6連射してメンシュハイトの角を破壊した。
- ネオスラッシュ
- エネルギーをリング状にして投げつける、光のカッター。バッカクーンに使用しかけるが、胞子で妨害された。ザムリベンジャーには続けて2回使用したが、全てバリアで防がれた。
- ウルトラ・マルチ・ビーム
- 額のブロウスポットから発射される光線。熱線、電撃光線、磁力線、麻痺光線、覚醒光線に使い分けられる。メンシュハイトに使用、セブン21のアドリウム光線との同時発射でダメージを与えた。
- ネオス・パンチ
- 強烈なストレートパンチ。ザムリベンジャーの頭を破壊して倒した。
- ネオス・エルボー
- 相手の弱点を狙い撃つ、強烈なひじ打ち。ザムリベンチャーの「光波バリヤー」を破壊した「ウルトラ・エルボースマッシュ」と呼ばれるタイプや、投げ飛ばした相手にひじを落とす「ウルトラ・エルボードロップ」、跳躍して放つ「ジャンピング・エルボードロップ」など、多くのタイプがある。
- ネオス・キック
- 回し蹴りや後ろ回し蹴り、かかと落としなどのバリエーションを持つ。
- ウルトラ・ヘビーキック
- 敵の正面から片足で放つ、強烈なキックで、サゾラにダメージを与えた。他に相手に飛び込むようにして繰り出す、「ウルトラ・ドロップキック」などの蹴り技もある。
- ウルトラ・フライングキック
- 敵に突進して、その目前で空中高くジャンプしたのち、両足に全体重を乗せて急降下し、強烈な飛び蹴りを放つ技。アーナガルゲやザム星人、シーゴリアンに対して使用し、大きなダメージを与えた。
- ネオス・ダブルキック
- 両足を大きく左右に開き、2体の敵を同時に蹴り飛ばす攻撃。バッカクーンとシルドバンに向けて放つことで、同時に転倒させた。
- ネオス・チョップ
- 手刀を連続で浴びせる技。相手の喉元や首筋に突き出す「ウルトラ・ノックチョップ」や、水平に放つ「ウルトラ・カウンターブロー」、ラフレシオンの角を叩き折った「ウルトラ・ブレーンチョップ」などのバリエーションを持つ。
- ウルトラ・ホイッパー
- 強烈な一本背負い投げ。ダメージを与えるだけでなく、相手の体重やスタミナ、反射神経などを知る手段としても用いる。キングバモスに繰り出した。
- ウルトラ・フライングメイヤー
- 敵の首をつかんで放り投げ、地面に叩きつける技。シーゴリアンに対して使用した際は、投げる瞬間に、腕をひねって相手の体を回転させ、より強烈なダメージを与えた。
- ウルトラ・リフター
- 相手の体をつかんだのち、「ウルトラパワー」と呼ばれる超怪力で頭上高く持ち上げ、そこから一気に地面へと叩きつける投げ技。シーゴリアンに対して使用し、弱体化させた。
- ウルトラ・アタック
- 倒れている相手に向かって、バック転の体勢からのしかかる技。体当たりで仰向けに転倒させたシーゴリアンに、全体重を乗せて飛び掛り、ダメージを与えることで、逆転への糸口を作った。
- ウルトラリリース光線
- 両目から放つ、還元光線。シーゴリアンを元の魚に戻した。
- ウルトラ・ミニマム光線
- 右手を額にかざしてブロウスポットからのエネルギーを右手に集め、霧状の光線を放つ。キングバモスを元の小さな体に戻した。
- ウルトラ・ライト・ソード
- 体内のエネルギーを光の物体に変換する特殊能力・ウルトラメタモーフォーズの一つ。右腕に発生させたエネルギーを大型の光の剣に変えて、敵を切り裂く。ラフレシオンを倒した。
- ウルトラ・ライト・ランガー
- ウルトラメタモーフォーズの一つ。光の手裏剣を放つ。メンシュハイトに使用、セブン21のウルトラ・ファイヤー・ボールとの同時使用でダメージを与えた。Aタイプ、Bタイプの2種類があるが、詳細は不明。
- ウルトラ・ライト・バリアー(ビデオ未使用)
- ウルトラメタモーフォーズの一つ。指先から発生させたエネルギーで光の盾を作り、敵の攻撃を防ぐ。パイロットフィルム版で使用。ザム星人の胸からの光線を防いだ他、指先から光線にして放ち、逃げ遅れた人をバリアーで包んで守った。
- ウルトラ・ライト・シールダー(本編未使用)
- ウルトラメタモーフォーズの一つ。敵の攻撃を跳ね返すバリアーを発生させる。Aタイプ、Bタイプの2種類があるが、詳細は不明。
- ウルトラ・ライト・ブーメラン(本編未使用)
- ウルトラメタモーフォーズの一つ。光のブーメランを放つ。Aタイプ、Bタイプの2種類があるが、詳細は不明。
- ウルトラ・ライト・スピア(本編未使用)
- ウルトラメタモーフォーズの一つ。光の槍を作り出し、敵を攻撃する。投げるタイプと突くタイプの2種類がある。
- ウルトラストップレイ(本編未使用)
- 空間固定光線。空中に敵を停止させる。
- ウルトラスプレイ(本編未使用)
- 実体化光線。透明化した敵や、分身した敵の本体を探し出す。
- ウルトラパワフルシャワー(本編未使用)
- 手から水を放射する。
- ウルトラ・ボディ・アタック(本編未使用)
- 最高速度で飛行して、敵に体当たりする。
ウルトラセブン21
M78星雲光の国からきた赤い巨人。『宇宙保安庁』に所属し、セブン上司やウルトラセブンの部下にあたる。ネオスの盟友であるが、彼より年長のベテランである。ネオスに対しパワーの戦士であり、地球上では隠密行動をとっている為その姿を見せることは多くない。等身大でも活動できる他、自らが持つ変身能力を用いて、目的に応じた様々な人物に変身する。変身した人物から元の姿に戻る際には、特定の変身アイテムは使用せず、ウルトラセブンのウルトラアイ着眼変身の如く目の周辺から全身にかけて赤い光に包まれてセブン21の姿に戻る。企画段階ではアコライザーというウルトラアイのような変身アイテムが存在したテンプレート:Sfn。メンシュハイト打倒後に、ネオスと共に光の国へ帰還した。
「ウルトラマンフェスティバル'95」のライブステージでは性格が異なっており、好戦的で荒っぽく、自分本位に動きすぎる性格となっている。まだ地球での実戦を認められておらず、既に地球での実践を許されている勇士司令部のエリートであるネオスに嫉妬していた。「怪獣は全て悪い奴」だと過信しており、ザム星人に操られたクマの縫ぐるみも「所詮は敵」という理由だけで殺そうとするなど、ウルトラ戦士らしからぬ無慈悲な面が見られた。ネオスに一喝された後、自暴自棄となってその場を立ち去るが、いかなる経緯かその後、ネオス達を助けるためにおもちゃ達のコントロール装置を破壊し、ガッツ星人に捕まったクマの縫ぐるみを救出する。ザム星人との一騎打ちで一度は瀕死の状態になるが、ネオスによって命を救われる。その後、ウルトラの父と母の説教を受けるが、ウルトラの母に「他の者にはない優しさ」を認められ、宇宙警備隊特別部宇宙保安庁の養成機関へと半年間預けられる事となった。
ウルトラセブン21の造形はパイロット版とビデオ版では異なっている。ビデオ版では完全新造形となり、マスクはよりウルトラセブンに似たシャープな顔付きに、スーツも首周りのカラーリングや肩部分のプロテクターの処理等、細部が異なる。また手袋とブーツも、ウルトラマンを踏襲した繋ぎ目をテープで巻いて塗装する方式から、ウルトラマンティガ以降のシリーズにおけるスーツの袖の中に入れる方式に変わっている。パイロット版ではCG処理で表情の変化が描写されたテンプレート:Sfn。
- 出身:M78星雲光の国
- 所属:宇宙保安庁
- 年齢:1万8000歳
- 身長:56メートル(等身大にもなれる)
- 体重:5万7千トン(等身大にもなれる)
- 飛行速度:マッハ26(パイロットフィルム版ではマッハ24)
- 走行速度:マッハ7.7
- 水中速度:マッハ2.5
- ジャンプ力:1300メートル(パイロットフィルム版では1100メートル)
- レジア・ショット
- 右腕を真横に突き出した後、L字型に腕を組んで発射する高熱破壊光線。ウルトラセブンのワイドショット以上の破壊力を持つ。ザゾラを倒した他、ネオマグニウム光線との同時発射でメンシュハイトの光弾を押し返しつつ、倒した。
- ヴェルザード
- 頭部に装着している、ウルトラセブンのアイスラッガーと同様の髷形状の宇宙ブーメラン。21スラッガーという表記もある。ウルトラ念力でコントロールする事ができ、飛ばすと回転しながら飛んで敵を切り裂き、反転しながら頭部に戻ってくる。パイロットフィルム版ではドレンゲランの尻尾を切り裂いた他、ザム星人の発射した光線を押し戻した。ビデオシリーズでは最終話でメンシュハイトに不意討ちで使用したが、避けられてしまった。
- アドリウム光線
- 額のビームランプから発射する光線。ウルトラセブンのエメリウム光線と同類の技。時速881キロの発射速度により、百発百中の命中率を誇る。パイロットフィルム版ではネオスのマグニウム光線との同時発射でドレンゲランを倒した。ビデオシリーズではメンシュハイトに使用、ネオスのウルトラ・マルチ・ビームとの同時発射でダメージを与えた他、第10話でカグラにギガドレッドのバリヤーを見せるために等身大で使用している。
- ウルトラ・ノックアウトチョップ(ビデオ未使用)
- 脳天チョップ。パイロットフィルム版で使用し、ザム星人にダメージを与えた。
- フィンガーダーツ(ビデオ未使用)
- 両手で銃のような構えを取り、指先から光弾を連射する。パイロットフィルム版で使用し、ドレンゲランにダメージを与えた。
- 21キック
- 回し蹴りや飛び蹴り、ドロップキック等のバリエーションを持つ。
- ウルトラXアイズ
- 両目から放つ特殊な光によって、全ての物を透視する。障害物の先を透視する他、敵の正体を見破る事も可能。第6話で使用。
- ウルトラリダクション
- ウルトラ念力により、体を人間大にまで小さくする。
- 21・アタック・ビーム
- 両腕から同時に放つ磁力光線。左右の光線が途中で混ざり合い、約10倍の威力になる。連続発射も可能。メンシュハイトにも使用、ネオスのネオス・ナックル・シェルとの同時使用で6連射してダメージを与えた。
- ストップ光線
- 光のリングを放ち、敵を締め付ける。第6話で等身大のザム星人に使用するも引きちぎられた。
- ウルトラ・ファイヤー・ボール
- 体内のエネルギーを光の物体に変換する特殊能力・ウルトラメタモーフォーズの一つ。火炎弾を放つ。メンシュハイトに使用、ネオスのウルトラ・ライト・ランガーとの同時使用でダメージを与えた。
- 21・パンチ
- 渾身の力を込めて放つパンチで、フックやストレートパンチなど様々なバリエーションを持つ。メンシュハイトに対して放ち、ダメージを与えた。
- 21・チョップ
- 敵の急所を確実に狙い打つ強烈なチョップ。様々なバリエーションがあり、サゾラには水平チョップを、メンシュハイトには、架裟斬りのように斜めから振り下ろす手刀を繰り出した。
- 21・エルボー
- 敵の急所に、硬いひじを打ち込んで弱らせる技。ノゼラ戦でダメージを与えた。
- ウルトラ・ジャスティー・キック
- 第4話のノゼラ及びサゾラとの戦いや第12話でのメンシュハイトとの最終決戦でストレートキックを何度も繰り出したいる。
- ウルトラ・ボマー
- 全身のパワーを右足に集中して放つキック技。サゾラ戦で使用した。
- ウルトラかかと落とし
- 右足のかかとを敵の頭部に向かって勢いよく振り下ろす技。ノゼラ戦で使用した。
- ダブルキック
- ネオスと同時に放つキックで、その破壊力は単体で放つキックの4倍以上にもなる。ネオスと共にメンシュハイトにひざ蹴りやストレートキックを放ち、ダメージを与えた。
- ダブルフライングキック
- ネオスのウルトラ・フライング・キックと同時にウルトラ・ボマーを放つ合体技。メンシュハイトにダメージを負わせた。
- ダブルアタック
- ウルトラ・ヘッドクラッシュとも呼ばれる、ネオスとの合体技で、互いに別の怪獣の首をつかみ、締めつけて弱らせてから、駆け寄って双方の持つ怪獣の頭をぶつける。ノゼラとサゾラに対して使用した。
- ダブルリフター
- ネオスと力を合わせ、巨大な敵を持ち上げる技。ギガドレッドに対して使用した際には、そのまま飛行して大気圏外まで運び出し、宇宙の彼方へと放り投げた。
- 21・ホイッパー
- 敵の体をつかんで、一気に放り投げる技。人間大で、オオトモ博士に変身したザム星人を投げ飛ばした。
- 21・フライングメイヤー
- 空中高くジャンプしたのち、敵の首をつかみ、落下スピードを利用して地面に叩きつけ、弱らせる技。サゾラに向けて放ち、転倒させて大きなダメージを与えた。
- ウルトラ・ライト・ランサー(本編未使用)
- ウルトラメタモーフォーズの一つ。光の槍で敵を突き刺す。
- ウルトラ・クロス・スラッシュ(本編未使用)
- ウルトラメタモーフォーズの一つ。十字手裏剣を放つ。
- ウルトラ・バリアー(本編未使用)
- ウルトラメタモーフォーズの一つ。敵の攻撃を跳ね返すバリアーを作り出す。
- ウルトラウィザードビーム(本編未使用)
- 額のビームランプから発射する光線。発射時のポーズによって、熱線、電磁光線、麻痺光線に使い分けられる。
- ハンディーパワー・ショット(本編未使用)
- 手裏剣を投げるように放つ光線。
- アイ・クラッシュ・ビーム(本編未使用)
- 両目から発射する破壊光線。
- 21・スパークリング(本編未使用)
- ウルトラ念力で全身をスパークさせ、そのエネルギーで敵を破壊する。危険が伴う技。
- ウルトラコントラクト(本編未使用)
- ウルトラ念力により、体をミクロ化させる。
- ウルトラマグニファイ(本編未使用)
- 最大200メートルまで巨大化する。大量のエネルギーを消費するため、命の危険が伴う。
- 21テレポーテーション(本編未使用)
- 生命の勇気や正義の心を感応し、その魂を目印にして瞬間移動する。その後、実体化することも出来る。大きくエネルギーを消耗する。
- ウルトラストップレイ(本編未使用)
- 空間固定光線。空中に敵を停止させる。
- ウルトラスプレイ(本編未使用)
- 実体化光線。透明化した敵や、分身した敵の本体を探し出す。
- ウルトラミラクルシャワー(本編未使用)
- 手から水を放射する。
- ウルトラ・ボディ・アタック(本編未使用)
- 最高速度で飛行して、敵に体当たりする。
- ウルトラ念力
- 作中では直接披露していないが、設定ではウルトラセブンから直々に伝授されたことになっている。
ゾフィー
HEART
High-tech Earth Alert and Rescue Team の略。国際防衛機構DJ隊員の中から特に優れたメンバーで編成された特捜チームで、様々な怪事件・難事件の対処を任務とする。なお、DJの総合本部が日本にある為、HEARTは日本政府・内閣情報局の管理下にある。
装備
- HEARTスーツ
- 白をベースに赤のラインと肩当てのシンプルな隊員服で、特殊繊維性の為活動しやすく耐寒・耐熱・防水・防風効果に優れる。
- HEART-POP
- HEARTスーツの左手首部分に組み込まれた、超小型カメラ内蔵の超小型パソコンだが、主に隊員同士の連絡に使われる。
- HEARTメット
- 丈夫な素材で出来た操縦・戦闘用ヘルメット。
銃器類・特殊装備
- HEARTダイヴァーズガン
- 隊員標準装備の小型スーパーガンで、通常はレーザーを発射するがアタッチメントの交換で火炎銃・熱線銃になり、45口径弾丸・小型ミサイル弾・麻酔弾・小型発信器弾も発射可能。
- ヒートブラスター
- 強力な高熱弾を発射する大砲。各種アタッチメント交換で、火炎放射器・麻痺光線銃にもなる。
- E・J・P
- エマージェンシー・ジェット・パック。ハートウィナー搭乗時に装着する、短時間の飛行が可能な緊急脱出装置。
- サクテッキ
- ヒノが開発した分析機。第1話で阿賀鉱山の坑道内から響く音を分析する為に使用した。
- サーチマシン
- ヒノが開発した探知機。第2話でザムタワーの隠し扉を発見した。第3話のシーゴリアン調査では、より小型の『サーチマシンプティット』が使用された。
- エアマスク
- 第5話で使用された防毒マスクで、1時間以上の呼吸を確保出来る。
- アストロスーツ
- OPでカグラや、電波望遠鏡を整備していたDJ隊員たちが着用していたオレンジ色の宇宙空間用作業服。
メカニック
- ハートワーマー
- 全長:50m 全幅:45m 最高速度:マッハ2 乗員:4名
- 超高性能大型ジェット機。HEART の移動司令部として活躍し、司令室には本機を自動操縦する高性能コンピューターや高性能分析装置・HRT スキャニングシステムを備える。他にも、ハートビーター等の車両輸送や宇宙航行、両翼端の可変ノズルで垂直・短距離離着陸の可能。武装は機体下部から発射されるフォーミットミサイルで、最終話でメンシュハイトを攻撃した。
- ミニチュアは『ウルトラマンマックス』第11話の旅客機に流用されたテンプレート:Sfn。
- ハートウィナー
- 全長:15m 最高速度:マッハ3 乗員:2名
- 小型高性能多目的戦闘機で、本部基地には2機配備されている。戦闘・爆撃・偵察・哨戒と多目的任務をこなし、小型の割には推力と牽引力にも優れている。武装はレーザービーム砲のカリシア砲と左右に2門ずつ備わっている5つの砲口の機関砲、機首先端のレーザー砲である。状況に合わせた各種ミサイルも搭載可能。
- ハートビーターRX
- 全長:4.73m 全高:1.87m 最高時速:333km 乗員:4名
- パトロール用超高速4WD。かなりの爆発・炎にも耐えうる頑丈な車体で、小回りも効く。武装はないが、高性能センサーや分析装置等も搭載している。三菱・パジェロがベーステンプレート:Sfn。
- ハートビーターSX
- 全長:4.13m 全高:1.79m 最高時速:194km 乗員:2名
- パトロール用特殊高速4WD。オン・オフロード問わず走破し、運転席の計器操作で窓にシャッターを下ろし、低高度をホバー飛行出来るディフェンシブモードへと変形可能。武装は、ルーフ部の収納可能なビーム砲のミディアン砲と、バンパー部の小口径レーザーガン。いすゞ・ビークロスがベーステンプレート:Sfn。
- 実車は『ウルトラセブン1999最終章6部作』のポインターの流用テンプレート:Sfn。
- 重力遮断装置
- ヒノが開発した大型パラボラ状の4基1組の装置。小型のリモコン操作で、パラボラ型装置から粒子ビームを放って地球の重力を遮断し、対象物を持ち上げる。第10話でギガドレッドをネオスとセブン21との共闘で浮かばせる事に成功した。分解された状態でハートウィナーによる輸送も可能。
- スペースシャトル
- DJ所属のシャトルで、宇宙空間での作業や、宇宙基地への移動に使われている。形状は実在するオービタに類似しているが、機首にカナード翼を有している。OP映像に登場し、ダークマターに遭遇、襲われる。
- 電波望遠鏡
- DJ所属の望遠鏡で衛星軌道上にあり、宇宙の情報を各セクションに送信する。カグラは第1話以前にここへ出向していた。スペースシャトルと共にダークマターに襲われた。
- にちりん
- 第10話に登場。日本が運用していた気象衛星。他の複数の衛星と共にギガドレッドに取り込まれた。
- SSM-S1
- 第10話に登場。衛星軌道上を周回する軍事衛星。所属は不明。搭載されているミサイルには半径300km圏内を吹き飛ばす能力があり、軌道を外れた際には自爆するようになっている。ギガドレッドに取り込まれ、内部のミサイルが地球上で爆発する危機に陥った。
- 特殊作業車
- 第10話に登場。重力遮断装置をセッティングした作業車。この他にも重力遮断装置のパーツを運搬したトレーラートラックなどがある。
- V.D.L.C.
- 全長:22.5m 全幅:3.7m 全高:5.3m(V.D.レーザー展開時:18.4m) 乗員:4名
- 第10話に登場。タンクトランスポーターを改造した試作型自走対空レーザーシステム。元々は低空で接近する攻撃機やミサイルの迎撃を目的として開発された車両であり、トレーラー部のアームに「V.D.レーザー」という化学ガスレーザー砲を装備している。他の武装としては運転席上部に車載機関銃を装備。ギガドレッド攻撃の手段として候補に挙がったが、内部のミサイルを誘爆させてしまう可能性があるため却下された。
- 元々は第10話の監督を務めた宮本拓が制作した自主製作映画『目覚めよと呼ぶ声あり』に登場した陸上自衛隊の車両である。
未登場メカニック
- GJ
- 調査、偵察、物資運搬に使用される多目的ジェットヘリ。
- ターボットSS号
- 小型特殊潜水艇
- ソクイード555(ゴーゴーゴー)
- スーパーオートバイ
- ダッキー
- 高性能小型地底戦車
その他の登場組織
DJ
DEFENSE JURISDICTION(国際防衛機構)の略。国連の提唱の下、2001年に結成された世界の人々の自由と平和を守る事を目的とし、人々のより良い暮らしの為に最先端科学を駆使した様々な研究から宇宙資源の開発まで行う国際的な組織。北アメリカ(ララミー)、南アメリカ(マリンガ)、ヨーロッパ(カッセル)、アフリカ(モンバサ)、アジア(ウルムチ)、オーストラリア(ケアンズ)にそれぞれ支部が点在し、他にも各地域に様々な研究・開発センターや宇宙にも基地・ステーションを有する。
- 総合本部基地
- 日本・東京近郊の某山中に存在し敷地一帯にはビル状の建造物4棟と、サイロ状の各種航空機格納庫兼発進ゲートが設置され、首都圏と繋がる秘密地下ルートや地上から進撃してきた怪獣の侵入を防ぐためのバリヤーシステムまで完備されている。基地内にはHEART隊員が勤務するオペレーションルームをはじめ、隊員・職員の福利厚生施設、機関室、研究施設、医療施設などで構成されている。総合本部基地には約3000人の職員が勤め、特捜チームHEARTはここのみに存在する。
- 劇中ではDJの名称は登場せず、総合本部基地もHEART本部と呼ばれていた。
内閣情報局
別名C.I.B(Cabinet Information Bureau の略)。DJ及びHEARTと連携する、日本政府の組織。
GSG
パイロット版に登場した、地球侵略に来たザム星人を迎え撃つために出撃した地球防衛軍。ミサイルやビームで攻撃をしたが逆に反撃を受け、全滅。その直後にウルトラマンネオスが登場した。東京近郊に日本支部として、長大な滑走路を有するHEART基地がある設定。
メカニックは後述のHEARTラナーの他、『ウルトラマン80』の映像の流用によって地球防衛軍戦闘機、F-4 ファントムII、レオパルト1が登場している。また、ナレーションでは陸上・海上・宇宙用のメカニックを保有している事も示唆されている。
メカニック
- ハートラナー(HEARTラナー)
- 全長:12.4m 最高速度:マッハ3
- 多目的任務超高速機。垂直/短距離離着が可能な戦闘機で、武装として機銃2門を装備。実在する戦闘機に近いデザインを持ち、HEARTのメカが赤い彩色であるのに対し、青と白のカラーリングが施されている。劇中にはハートウィナーと同様に2機が登場した。ウルトラマンフェスティバルでもハートラナープロトタイプとして展示されている。
登場怪獣
- テンプレート:Anchor
- 第1話「ネオス誕生」に登場。
- 体長:64メートル
- 体重:8万トン
- とある鉱道内でダークマターの影響で誕生した微生物が岩石に取り憑き、集合・怪獣化したもの。「アーナガルゲ」は元々、鉱山付近で神と崇められていた竜の名前。小さな岩の状態でも高速で動き回ることができ、体の一部を壊されても再び本体と結合することができる。伸縮自在の腕を槍のように使って戦う。微生物の活動が停止する、低温が弱点。HEARTの冷却ミサイルを受けて一時は活動を停止したかに見えたが、体に張り付いた氷を砕いて活動を再開。その後HEARTとネオスの共同攻撃により冷却ミサイルとネオマグニウム光線を続けざまに受けて倒された。
- スーツアクター:横尾和則テンプレート:Sfn
- テンプレート:Anchor
- 第2話「謎のダークマター」、第6話「ザム星人の復讐」、第11話「宇宙からの暗殺獣」、第12話「光の戦士よ永遠(とわ)に」およびパイロット版に登場。
- パイロット版では怪獣ドレンゲランを操り、地球侵略を企む宇宙人として描かれたが、ビデオ版ではダークマターの影響で故郷を失い地球に逃げてきた宇宙人として描かれた。
- 1体目、2体目、3体目、エスラーは流用では無く、それぞれ着ぐるみを新造している[7]。
- 着ぐるみは、腕が『ウルトラマンネクサス』のアラクネア、全身が『ウルトラマンマックス』のゴドレイ星人に改造された。
- デザインは初代『ウルトラマン』のバルタン星人とゼットンをモデルにしており、はさみ状になっている両手などはバルタン星人との、黒い体や足の蛇腹などにはゼットンとの類似点が見られる。ビデオ版の「故郷を失い地球にやって来た」という設定もバルタン星人がモデルになっている[8]。
-
- 1体目
- 第2話「謎のダークマター」に登場。
- 体長:2.2 - 60メートル
- 体重:157キログラム - 6万5千トン
- YY星系第9惑星のザム星から来た宇宙人。母星がダークマターの影響によって怪獣化した生物に支配されてしまったため、別な星で新たなるザム文明を築き上げようとして地球に降り立った。元々は平和的な種族らしく、地球人に対して敵意はない。リーダー格がダークマターの力を利用して更なる高等生物に進化しようとしてザムタワーを造り上げ、そこでダークマターのエネルギーを吸収していた。しかし実験は失敗し、凶暴化して街を襲撃、ウルトラマンネオスと対決する。武器は目から発する怪光線(等身大時には人間を麻痺させる程度)と地面を走る破壊弾。また、突然姿を消して地中から敵を襲撃する。ネオスとの激戦中、両手から雷を吸収して電撃を放とうとするがHEARTの攻撃で妨害され、ネオスのネオマグニウム光線によって爆発四散した。
- 「仮に自分が進化に失敗して人類に危害を加えるようなことがあったら、そのときは自分を殺害してくれ」とカグラ=ネオスに頼むあたり、彼らが決して害意ある宇宙人ではないことが窺えるが、後に別の集団がリーダー格の仇をとるべく、再び地球へと降り立つことになる。ザムタワー内にはリーダー格のほか、2名のザム星人(目の色がそれぞれ青、黄色と異なり、形状もそれぞれ違う)が存在し、HEART隊員や子供達を一時的に監禁していた。リーダー格の目の色は赤である。
- スーツアクター:三宅敏夫ほかテンプレート:Sfn
-
- 2体目
- 第6話「ザム星人の復讐」に登場。
- 体長:2メートル
- 体重:153キログラム
- かつてのリーダーを失った責任をウルトラマンネオスと地球人に求めて逆恨みし、その報復として強力なザムリベンジャーを送り込んできた。地球人だけがダークマターの影響から抜け出そうとするのは許せないと語り、地球のダークマター対策会議を妨害しようとする。地球上ではダークマター対策会議に出席する予定だったオオトモナツミ博士の姿を借りて活動し、一時はカグラを拘束してネオスに変身させまいとしたが、その後現れたウルトラセブン21に妨害されてネオスへの変身を許してしまう。今回は等身大でのみ活動し、セブン21とは人間体の姿でも互角に渡り合うなど中々の実力者でもある。得意技は手から放つ怪光線。セブン21のストップ光線も強引に振り解いてしまった。最後には復讐の完遂を確信し、戦いの途中で自ら命を絶って消滅した。
- 今回登場したザム星人は女性で、体色は赤く、頭部の目も他の個体に比べてかなり小さい。この個体以外にも複数のザム星人が人間に変身して暗躍していた模様。
- スーツアクター:横尾和則テンプレート:Sfn
-
- 3体目
- 第11話「宇宙からの暗殺獣」に登場。
- 体長:61メートル
- 体重:7万3千トン
- 兵士タイプのザム星人で、数少ない生き残りの1人。ザム星人の絶滅を目論むメンシュハイトが送り込んだ怪獣グラールから、とある山中に隠していた仲間の宇宙船を守るために出現した。たった1体でグラールに果敢に立ち向かっていったが、力の差は歴然としており、グラールに片手で投げ飛ばされ、その後最後の力を振りぼって何とか立ち上がったものの、グラールの放った破壊光線を受け爆発四散した。
- 劇中において今回は特に戦闘的な能力は使用していない。この個体の目は青い十字型になっているのが特徴。
- スーツアクター:三宅敏夫テンプレート:Sfn
-
- エスラー
- 第11話「宇宙からの暗殺獣」、第12話「光の戦士よ永遠に」に登場。
- 体長:193センチメートルテンプレート:Sfn
- 体重:150キログラムテンプレート:Sfn
- ザム星人10億人分の遺伝情報が詰まった種(シード)のシードレコーダーを守っているザム星人の少年。10億の同胞を蘇らせるために自分の生命エネルギーを捧げることを使命とされており、ザム星人たちから彼らの言葉で「期待する」「希望」という意味のエスラーという呼び名が与えられていた。ザム星人の宇宙船がグラールにより破壊された際に、何とか脱出に成功してその後HEARTに救出された。だが、当初は人間を警戒して手から威力の弱い光線を放ち、ナナやカグラを攻撃するといった一面も見られた。その他の能力として、生命エネルギーを与えて人間の治癒力を高めることも出来、これによりグラールとの戦いで一時的に危篤状態に陥ったカグラを助けたこともある。その後、内閣情報局によりメンシュハイトに引き渡されそうになったところをHEARTに救出され、人間に対して信頼を寄せるようになった。メンシュハイトにより追い詰められていたウルトラマンネオスとウルトラセブン21を救出するために、最後の力を振り絞り自分の生命エネルギーを2人に分け与えて消滅した。
- 普段は人間態を取っていたが、本来の姿では紫の体色をしており、目は緑色で菱形となっている。
-
- パイロット版
- 体長:2 - 60メートル
- 体重:111キログラム - 6万5千トン
- パイロット版ではビデオ版とは異なり、YY星系から来た地球侵略を企む悪質な宇宙人として描かれている。怪獣ドレンゲランを率いて地球に侵攻し、ウルトラマンネオスやウルトラセブン21と対決した。頭部の脳魂「プラザソウル」が無事な限り不死身で何度でも蘇る設定。武器は胸や脳魂から発射する光線「ザムビーム」。ドレンゲランが倒された後、ネオスとセブン21に宣戦布告を行い退却していった。
- パイロット版とビデオ版の違いは頭部の脳魂の色。着ぐるみの造形も微妙に異なる。
- その他の作品に登場したザム星人
- 漫画『ウルトラマン超闘士激伝』にはエンペラ軍の幹部である三大参謀の一人として登場し、地底怪獣を指揮する。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、百体怪獣ベリュドラの胴体を構成する怪獣の一体として姿が確認できる。
- 『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS』の第3弾に技カードとして登場。スキル名は第6話登場時を意識した「復讐の一撃」で、イラストも第6話の個体が描かれている。
- 『ウルトラマンフェスティバル'95』ライブステージに登場。おもちゃ達を、特殊な機械から発生させる電波で凶暴化させて、暴れさせた。部下のパワードバルタン星人に、ウルトラマングレートとウルトラマンパワードを捕虜にさせるが、セブン21の活躍で2人を救出され、同時におもちゃ達を暴れさせていた機械も破壊される。その後、ガッツ星人や巨大ヤプールといった怪獣軍団をウルトラ戦士たちに仕向けるも、全て倒され、自らネオス・セブン21と戦う。しかし、セブン21を一騎打ちで負かし、ネオスをも圧倒させるも、子供達の声援を受け、同時に太陽エネルギーを浴びて復活したネオスのマグニウム光線の前に敗れ去った。
- パイロット版
- テンプレート:Anchor
- 第3話「海からのSOS」に登場。
- 体長:69メートル
- 体重:5万2千トン
- 海から出現して破壊活動を行い、突然姿を消して行方をくらましていた怪獣。その正体はダークマターの影響で多数の魚が合体した怪獣で、当初は15メートル程度の大きさだったが水中で他の魚と合体しさらに巨大化していった。魚の集合体であるため、狭い水路でも体を元の魚に戻して通り抜けることが出来る。武器として、頭部から赤いエネルギー弾を発射する。水産試験場を襲撃してネオスと対決したが、激戦の末に戦意を喪失してしまい、降参する素振りを見せたためにネオスのウルトラリリース光線で元の魚に戻された。
- スーツアクター:三宅敏夫テンプレート:Sfn
- テンプレート:Anchor
- 第4話「赤い巨人! セブン21」に登場。
- 体長:65メートル
- 体重:7万3千トン
- 300万年前にダークマターの影響で誕生した怪獣。北極で眠っていたが、ダークマターの接近で目覚め、仲間のサゾラを探して東京に現れた。都会のビル風の音をサゾラの唸り声と勘違いし、ビル風が途絶えると突然凶暴化するという変わった性質を持つ。両手の爪を生かして戦い、背中の甲羅はネオス・ナックル・シェルを防ぐほどの強度を持っているが戦闘能力はそれほど高くはない。サゾラと共にネオス、セブン21と対決して、形勢が不利と見るや一時は降参するそぶりも見せたが、最後はネオマグニウム光線に敗れた。
- スーツアクター:横尾和則テンプレート:Sfn
- テンプレート:Anchor
- 第4話「赤い巨人! セブン21」に登場。
- 体長:70メートル
- 体重:3万6千トン
- ノゼラの仲間の怪獣で、南極から現れた。飛行能力に優れ、最高速度はマッハ4にもなる。戦闘能力も高い怪獣で、角から電撃状の破壊光線を発射してハートウィナーを撃墜した。ノゼラとのコンビネーションでウルトラマンネオスを追いつめるが、後一歩というところでセブン21が登場し、戦況は一変。形勢が不利と見るやノゼラと共に降参するそぶりを見せるも、2人が油断した隙にノゼラを差し向けて自分だけは逃げようとするなど、ずる賢い一面も見受けられる。最期はセブン21のレジア・ショットを受けて倒された。
- スーツアクター:三宅敏夫テンプレート:Sfn
- テンプレート:Anchor
- 第5話「見えない絆」に登場。
- 体長:50メートル
- 体重:4万9千トン
- あさひが丘団地に現れたセミに酷似した怪獣。戦力は両腕の鎌。昆虫がダークマターの影響で変異した怪獣らしく堅い外骨格を持つが、腹部は柔らかくそこに貫通弾を撃ち込まれていったんは絶命する。死骸はあさひが丘に埋められるものの、直後に出現したバッカクーンに寄生され、操られて復活する。バッカクーンの菌糸により活動することは可能になるものの、肉体そのものは死んでおり、まさに巨大な操り人形といってもいい状態である。バッカクーンに操られるままにウルトラマンネオスと対決したが、途中HEARTウィナーからの攻撃でバッカクーンと繋がっていた菌糸を絶たれた為に、活動を停止して元の死骸に戻った。最期は弁慶の立ち往生の状態でバッカクーン諸共ネオス・ダブルキックを受け敗れ去った。
- スーツアクター:横尾和則テンプレート:Sfn
- 着ぐるみは『ウルトラマンネクサス』のバグバズンに改造された。
- テンプレート:Anchor
- 第5話「見えない絆」に登場。
- 体長:49メートル
- 体重:4万7千トン
- 死んだ怪獣に寄生する怪獣で、キノコの様な外見をしている。HEARTの攻撃により絶命したシルドバンに寄生し、巨大なキノコとして登場。その死骸から養分を吸収して怪獣化した。パワータイプの怪獣で寄生した怪獣から養分を吸い取りスタミナを保ち、HEARTの攻撃で目を潰されてもすぐに再生して見せた。さらに、寄生した怪獣の死体を操ることもできる。怪獣化した後は口から毒の胞子を吐き、ネオスを苦しめた。シルドバンの死骸を意のままに操り、2匹でウルトラマンネオスと対決したが、HEARTウィナーの攻撃によりシルドバンから養分を吸収し、操るための菌糸を寸断されてしまった為に著しく弱体化し、殆ど戦意を喪失していたところにネオス・ダブルキックを受け、最期はスペシウム光線を撃ち込まれて絶命した。
- スーツアクター:三宅敏夫テンプレート:Sfn
- テンプレート:要出典範囲
- テンプレート:Anchor
- 第6話「ザム星人の復讐」に登場。
- 体長:63メートル
- 体重:7万2千トン
- 自分達のリーダーを殺害したウルトラマンネオスや、自分達だけダークマターから抜け出そうとする地球人達を逆恨みしたザム星人の残党が報復するべく造り上げたロボット。ザム星人をモチーフとした外見を持つ。
- 当初は円盤状の姿で登場し、高速移動でHEARTウィナーを振り切ったが、その後ザム星人の命令で円盤内に収納されていた本体部分を展開させ、ダークマター対策会議場を襲撃しようとした。両手から強力な破壊光線、ミサイルを発射し、そのボディはウルトラマンネオスの打撃に全くびくともしないほどの強度を誇っている。また、戦闘機能だけではなく、ネオスのネオスラッシュを2回も弾き返すほどの強度を誇るバリヤを展開する防御機能を兼ね備えた万能戦闘マシンである。だが、ウルトラセブン21によって誘導機械のブレスレットを破壊されると機能が著しく低下し、得意のバリヤもウルトラ・エルボースマッシュであっさりと破壊されてしまい、直後に頭部をネオス・パンチで破壊されて完全に活動を停止した。
- スーツアクター:三宅敏夫テンプレート:Sfn
- 『ウルトラマンフェスティバル2004』では、ダークザギの配下の怪獣として登場。ウルトラセブン&ウルトラセブン21と戦うが、最後は腕をもぎ取られた挙句、ヴェルザードとアイスラッガーの同時攻撃を受けた後、エメリウム光線とアドリウム光線を喰らって倒された。
- テンプレート:Anchor
- 第7話「生態系の王」に登場。
- 体長:64メートル(大型種)
- 体重:7万トン(大型種)
- ダークマターの影響で生態系が変化した荒神島に生息する肉食怪獣で、巨大な大型種と人間大の小型種がいる。大型種は単独で行動し、小型種は群で行動する。同じ島に住むキングバモスと比べて恐ろしい容姿をしているが、キングバモスよりも生態学的地位は低い。大型種はキングバモスと戦い、牙で噛み付くなどして応戦したが、力及ばずキングバモスの鋭い爪で切り裂かれて絶命。小型種はキングバモスの姿を見て逃走しようとするも殺害された。
- 卵生であるが、HEARTに発見された卵は既にキングバモスに食べられていた。なお、大型種と小型種がどういう関係にあるのかは劇中では描写されていない。
- スーツアクター:横尾和則テンプレート:Sfn
- 着ぐるみはイベント用着ぐるみの改造で、三体作られたテンプレート:Sfn。
- テンプレート:Anchor
- 第7話「生態系の王」に登場。
- 体長:185センチメートル - 62メートル
- 体重:160キログラム - 6万9千トン
- 荒神島の最強怪獣。通常は人と同じサイズで、興奮すると神経系の電気的刺激により細胞が増殖し、巨大化するという能力を持つ。普段は大人しく地質観測員の成瀬に懐いている為、彼から「バモちゃん」と呼ばれ親しまれていた。成瀬が持つオルゴールの音色がお気に入り。しかし一旦怒ると見境なく暴れ回る。体内に強力な電気を起こす器官を内蔵しており、これは戦闘時に接触した相手を感電させるときにも使用される。また、一度溜めた電気エネルギーを爪に集中させて敵を切り裂くこともでき、これによりロックイーターの大型種を倒している。ウルトラマンネオスと戦い、得意の爪や電撃で応戦したが、オルゴールの音色で沈静化、その後ネオスにウルトラ・ミニマム光線で元のサイズに戻された。
- スーツアクター:福岡まどか(人間大、声)、三宅敏夫(巨大)テンプレート:Sfn
- テンプレート:Anchor
- 第8話「蘇る地球 HEART南へ!」に登場。
- 体長:66メートル
- 体重:7万4千トン
- 宇佐美教授の娘ミサキが植物を蘇らせる怪獣として密かに育てていた怪獣。宇佐美教授が創造した聖獣とされていたが、実際はダークマターの影響で誕生した怪獣で、全くの別物。時折頭部の角から発する光り輝く物質は、植物を一時的に活性化させるが動物にとっては有害であり、この物質の放射が続けば、僅か8ヶ月で地球上のあらゆる動物が壊滅してしまうとされる。この物質は、ウルトラマンネオスにもある程度の効果があり、ネオスにダメージを与えることに成功する。他、口から火球を発射する能力も持つ。弱点は角で、これを折られると能力が著しく低下する。ネオスにより角をへし折られて戦意を喪失していたところを、ウルトラ・ライト・ソードで袈裟懸けに切り裂かれて絶命した。
- スーツアクター:横尾和則テンプレート:Sfn
- テンプレート:Anchor
- 第9話「僕らの恐竜コースター」に登場。
- 体長:67メートル
- 体重:7万8千トン
- 恐竜ブームを起こそうとした子供達が埋めた恐竜の化石がダークマターの影響によって一つとなり、蘇生した怪獣。とある工事現場から出現して暴れまわった。ティラノサウルス、トリケラトプス、ステゴサウルスの特徴を持つ。目の前に向かって突進し、いかなる障害もなぎはらって進む。また、突進力だけではなく、口から放つ火球も強力。ウルトラマンネオスとの戦いで、ウルトラ・エディ・ビームによって元の化石に戻った。
- スーツアクター:横尾和則テンプレート:Sfn
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では百体怪獣ベリュドラの右腕を構成する怪獣の一体として姿が確認できる。
- テンプレート:Anchor
- 第10話「決断せよ! SX救出作戦」に登場。
- 体長:62メートル
- 体重:8万5千トン
- 人工衛星と宇宙空間の微生物がダークマターの影響で合体して誕生した怪獣。軍事衛星も取り込んだため内部に周囲300キロを吹き飛ばす威力を持つミサイルが爆発寸前の状態で取り込まれており、迂闊に攻撃できない。頂上の目から電撃を放ち、衛星部分からミサイルを放つ。他にも防御能力としてバリヤを展開できるが、移動能力は皆無に等しい。
- 開閉部分からミナト隊長の乗るハートピーターSXを飲み込み、HEARTが迂闊に手出しできないようにしたが、ウルトラマンネオスとウルトラセブン21とHEARTの協同作戦により、重力遮断システムによって宇宙へと運ばれ、大爆発を起こして消滅した。ハートピーターSXもネオスによって無事に救出された。
- スーツアクター:三宅敏夫テンプレート:Sfn
- テンプレート:Anchor
- 第11話「宇宙からの暗殺獣」に登場。
- 体長:66メートル
- 体重:6万6千トン
- ザム星人の絶滅を狙うメンシュハイトがダークマターで変異した生物の長所を合わせて作り出した最強の怪獣。戦闘能力はかなり高く、口から火球を吐き、角から破壊光線を発する他、敵のエネルギーを吸収して光線にして口から放つ能力も持つ。
- とある山中に隠されていたザム星人達の宇宙船を破壊するべく襲来した。まず初めに宇宙船を守るザム星人と戦い、一方的にねじ伏せ破壊光線で粉砕してしまい、その後宇宙船を爆破した。難を逃れたザム星人の少年エスラーを殺害するべく彼を匿ったHEART基地を襲撃するが、ウルトラマンネオスに妨害されて交戦。ネオスに対しても圧倒的な実力を見せつけ、一時はネオスの太陽エネルギーを吸収し口からビームを放ってダウンさせることに成功するものの、息を吹き返したネオスにネオマグニウム光線、ウルトラ・エディ・ビームを連続で浴びせられて爆死。しかし、直後にネオスもエネルギーを使い果たして倒れてしまったため、結果は相打ちとなった。
- スーツアクター:横尾和則テンプレート:Sfn
- テンプレート:Anchor
- 第11話「宇宙からの暗殺獣」、第12話「光の戦士よ永遠に」に登場。
- 体長:69メートル(巨大化時)
- 体重:9万6千トン(巨大化時)
- ザム星の盟主を名乗る存在。自らを「ダークマターが生み出した究極の生命体」と位置付け、宇宙の秩序を守り、己が理想とする未来を築き上げる権利があると主張。「野蛮な生命体」と称してザム星人を滅ぼし、いずれは地球人でさえ支配下におこうと企んだ。地球人達がエスラーの引渡しを拒んだために、巨大化して真の姿を現した。人間の悲鳴によく似た不気味な唸り声を発する。トラッカーと呼ばれる専用の宇宙船を持つ。
- ダークマターが生み出した突然変異生物の頂点に立つ存在というだけあって、その戦闘能力は凄まじく、手からは光弾を放ち、額からは怪光を発して地面を発火させたり、念力で相手に直接ダメージを与えることができる。また、防御能力としてバリヤーを展開できる。角からエネルギーを発することで、背中に翼を生やして飛翔し強風を発生させることも可能。
- 初めはセブン21と戦い余裕でねじ伏せ、その後ネオスが加勢しても圧倒的な実力で2人をダウン寸前まで追い込んだが、エスラーが2人に生命エネルギーを分け与えた為に形勢が逆転。ネオスとセブン21の光線を連続で受けて角を失い、翼の機能が無くなり地面に落下、最期はネオマグニウム光線とレジア・ショットを受けて爆発四散した。
- スーツアクター:三宅敏夫テンプレート:Sfn
- テンプレート:Anchor
- パイロット版に登場。
- 体長:74メートル
- 体重:9万3千トン
- ザム星人が操る怪獣。動きは遅いが、体が宇宙鉱石でできているため高い防御力を誇り、更に口から放つ火炎弾と長く伸ばせる首を使った頭突きなど、攻守において死角がない。ザム星人と2対1でネオスをピンチに追い込むが、セブン21の救援で形勢が逆転し、最後はセブン21のアドリウム光線とネオスのマグニウム光線で倒された。
- 着ぐるみにはスーツアクターが2人入っている。
- ビデオ版においてもシナリオ第1稿では登場が検討されていたが、着ぐるみに2人入って動かすのが大変という理由から、登場は見送られた[7]。
サブタイトル
放送日 | 話数 | 視聴率[9] | サブタイトル | 登場怪獣・宇宙人 | ネオス以外の登場ウルトラマン | 脚本 | 監督・特撮監督 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2002年7月6日 | 1 | 6.1% | ネオス誕生 | 鉱脈怪獣アーナガルゲ | ウルトラセブン21 | 武上純希 | 神澤信一 |
2002年7月13日 | 2 | 4.4% | 謎のダークマター | 脳魂宇宙人ザム星人(1体目) | ウルトラセブン21 ゾフィー | ||
― | 3 | ― | 海からのSOS | 群体怪獣シーゴリアン | ― | 右田昌万 | 高野敏幸 |
4 | 赤い巨人! セブン21 | 北極怪獣ノゼラ 南極怪獣サゾラ |
ウルトラセブン21 | ||||
5 | 見えない絆 | 昆虫怪獣シルドバン 寄生怪獣バッカクーン |
― | 星野卓也 | 満留浩昌 | ||
6 | ザム星人の復讐 | 脳魂宇宙人ザム星人(2体目) 復讐ロボット ザムリベンジャー |
ウルトラセブン21 | 武上純希 | |||
7 | 生態系の王 | 凶暴竜ロックイーター 変貌怪獣キングバモス |
― | 小原直樹 | |||
8 | 蘇る地球 HEART南へ! | 幻聖魔獣ラフレシオン | ウルトラセブン21 | ||||
9 | 僕らの恐竜コースター | 合体恐竜キングダイナス | ― | 星野卓也 | 神澤信一 | ||
10 | 決断せよ! SX救出作戦 | 隕石怪獣ギガドレッド | ウルトラセブン21 | 武上純希 星貴則 |
宮本拓 | ||
11 | 宇宙からの暗殺獣 | 暗殺怪獣グラール 究極進化帝王メンシュハイト 脳魂宇宙人ザム星人(3体目、エスラー) |
ウルトラセブン21 ゾフィー |
武上純希 | 高野敏幸 | ||
12 | 光の戦士よ永遠(とわ)に | 究極進化帝王メンシュハイト 脳魂宇宙人ザム星人(エスラー) | |||||
パイロット版 | パイロットフィルム | 脳魂宇宙人ザム星人(パイロット版) 宇宙鉱石怪獣ドレンゲラン |
ウルトラセブン21 | 高野宏一 |
キャスト
レギュラー・準レギュラー
- カグラ・ゲンキ(神楽元気):高槻純
- ミナト・ゴンパチ(港権八)隊長:嶋田久作
- ウエマツ・ヒロノブ(植松弘展)副隊長:影丸茂樹
- ヒノ・タカヨシ(日野隆義)隊員:森田猛虎
- ハヤミ・ナナ(速水奈々)隊員:瑠川あつこ
- キタバヤシ・アユミ(北林歩)隊員:坂本三佳
- フジワラ・ヨウコ(藤原陽子)秘書官:村上聡美
- キサラギ(如月):木村栄
- カタギリ(片桐)次官:四方堂亘
声の出演
ゲスト
- イサオ:内海大輔(第1話)
- 地元の老人:名川貞郎(第1話)
- 職員:横尾三郎(第1話)
- オープンカーの若者:竹島正義、武原由美(第1話)
- 少女(セブン21の変身):伊澤麻璃也(第2話)
- カズシ:安藤奏(第2話)
- 少年:蓮池貴人、真瀬皓介(第2話)
- ハゼヤマ:江藤漢(第3話)
- 警察官:山崎猛(第3話)
- 魚を盗もうとした男:岩田清、尾山ほうめい(第3話)
- 水族館警備員:内田正利(第3話)
- 釣り人:三宅敏夫(第3話)
- 柴田エリカ:鵜川薫(第4話)
- 剣持慎也(セブン21の変身):正岡邦夫(第4話)
- 佐々木裕介:瀬戸陽一郎(第4話)
- オオタ:阿部渡(第4話)
- ヒノの父親:冷泉公裕(第5話)
- 客:皆川衆(第5話)
- 少年:吉野結貴(第5話)
- ショーン・アンクル(セブン21の変身):アール・スコット(第6話)
- オオトモ・ナツミ博士:白島靖代(第6話)
- 成瀬丈:宮坂ひろし(第7話)
- 地質調査隊員:野口雅弘(第7話)
- 宇佐美将人(セブン21の変身):タケ・ウケタ(第8話)
- 宇佐美ミサキ:福井裕佳梨、永井冴佳(幼少期)(第8話)
- ショウタ:高見大悟(第9話)
- アヤカ:寉岡瑞希(第9話)
- タクミ:山本隆平(第9話)
- 女子アナ:あだち理絵子(第10話)
- 究極進化帝王メンシュハイト(人間態):ミスターちん(第11話・第12話)
- ザム星人エスラー:安藤一平(第11話・第12話)
- スキンヘッドのリーダー:大滝明利(第12話)
スーツアクター
スタッフ
- 監督:神澤信一、高野敏幸、満留浩昌、小原直樹、宮本拓
- 脚本・シリーズ構成:武上純希
- 音楽:冬木透
- 音楽プロデュース:玉川静、高島幹雄
- 擬闘:大滝明利、岡野弘之
- キャラクターデザイン:丸山浩(アーナガルゲ、ザム星人、ノゼラ、サゾラ、シルドバン、バッカクーン、ザムリベンジャー、ドレンゲラン)、井口昭彦(メンシュハイト、ギガドレッド、グラール、キングダイナス、ラフレシオン、ロックイーター、キングバモス、シーゴリアン)
- 技術協力:東通
- 光学アニメーション:日本エフェクトセンター
- 音響効果:スワラプロダクション
- 編集:東通ビデオセンター
- スタジオ:東宝ビルト
- 車両協力:三菱自動車工業
- 企画:円谷一夫、伊藤梅男
- プロデュース:円谷昌弘、近貞博
- 企画制作:バップ
イメージソング・主題歌・挿入歌
原盤はイメージソングがエモーションミュージック(旧バンダイミュージック)、オープニングテーマ・エンディングテーマ・挿入歌がバップである。
- イメージソング
- オープニングテーマ(2000年度版に合わせ新アレンジ・新録音されたもの)
- 『ウルトラマンネオス TYPE 2001』
- 作詞:松井五郎 / 作曲:鈴木キサブロー / 編曲:大門一也 / 歌:Project DMM
- エンディングテーマ
- 『IN YOUR HEART』
- 作詞:松井五郎 / 作曲・編曲:大門一也 / 歌:松本梨香 with Project DMM
- 挿入歌(第4話)
- 『ウルトラセブン21 TYPE 2001』
- 作詞:松井五郎 / 作曲:鈴木キサブロー / 編曲:大門一也 / 歌:Project DMM
パイロット版について
1995年にパイロットフィルムが制作・撮影されたが一般公開・販売はされず、当初は関係者のみが知り得る内容であった。その後、当時のテレビマガジンが7月号の応募者へ全員プレゼントと称して公開(応募者は金額分の為替を送る必要があったため、実質的には通販)した特別ビデオ『ウルトラ戦士スペシャルビデオ』にて、ほぼその全貌を知ることができた[10]。
演出は高野宏一が務め、エキストラ出演は円谷プロ社員テンプレート:Sfn。ウルトラマン80の特撮シーン等も使用されている。
パイロット版の尺は短く、そのままではすぐに終わってしまうため、特別ビデオではウルトラマンのいる光の国の司令部にグレートとパワード(当時それまでの最新ウルトラ戦士)がナビゲーターとして登場し、個々の名場面を振り返りながらネオスとセブン21を紹介して新たな地球の守りに就かせるという構成になっていた(これらはこのビデオのための新規撮影である)。
そこからパイロット版本編に繋がる。市街地にザム星人がドレンゲランを引き連れて出現し、暴れ回る。そこへネオスとセブン21が登場してバトルとなり、ネオスがバリアーで敵の攻撃から逃げ遅れた電話ボックスの女性を助けたり、ドレンゲランの首が伸びたり、セブン21が目を細めたりと、当時の最新のビデオ合成を意欲的に使ったカットが連続する。ラストはネオスと21の光線技でドレンゲランは倒され、ザム星人は捨て台詞を吐きながら消えていく。そして、パワードとグレートがネオスとセブン21に激励のメッセージを送り、締めくくるという内容であった。
ウルトラシリーズでの客演
- 新世紀ウルトラマン伝説
- ネオスとセブン21が他のウルトラ戦士と共に登場。本作の映像の流用でノゼラ&サゾラやザムリベンジャーとの戦いが紹介され、その後天空魔と戦った。
- 新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE
- ネオスとセブン21がウルトラマンキングの誕生日を他の戦士と共に祝福する。
- 大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE
- 宇宙警備隊員の一員としてウルトラマンネオス、ウルトラセブン21共に登場。ウルトラの星を襲ったウルトラマンベリアルと戦うも敵わず、光の国の氷結に巻き込まれるが、ウルトラマンゼロがベリアルから「プラズマスパーク・エネルギーコア」を取り戻したことにより復活した。その他、百体怪獣ベリュドラを構成する怪獣の一体として、ザム星人とキングダイナスの姿が確認できる。
映像ソフト化
VHSとDVDが2000年11月22日より発売。全12巻。VHSのレンタル版は2話収録で全6巻。2011年12月23日に『ウルトラマンネオス パーフェクト・コレクションDVD-BOX』が発売された。
脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
テンプレート:ウルトラシリーズ- ↑ CD「ウルトラマンティガ MUSIC COLLECTION」ライナーノーツより
- ↑ 『テレビマガジン特別編集ウルトラマンティガ』(講談社)P. 76
- ↑ 初期企画の女性隊長の設定については、路線変更して制作決定した『ウルトラマンティガ』で実現している。
- ↑ 『ビジネスはウルトラマンが教えてくれる―「デジタルウルトラシリーズ」に見た「成功の方程式」』サンマーク出版 2002年 ISBN 4763194399 51頁
- ↑ 冒頭には毎回「私達の住む太陽系は、およそ300万年に一度、ダークマター漂う未知の宇宙空間を通過します。そこは、何が起こっても不思議ではない世界。そのアンバランスゾーンを、皆さんは今から体験することになるのです」というナレーションが入る。
- ↑ 上記のパイロット版の時期に発行されたものも含む。
- ↑ 7.0 7.1 「ウルトラマンAGE」Vol.1(辰巳出版)における武上純希の特別インタビューより。
- ↑ 『ウルトラマンオフィシャルデータファイル』(デアゴスティーニ)のトピックインフォメーションより。
- ↑ ビデオリサーチ調べ(関東地区『ウルトラマンコスモス』が休止になった際に放送。 TBSでは2週のみで放送終了、MBSでは全話放送。
- ↑ 特別ビデオではパイロット版でドレンゲランを倒したネオスとセブン21が帰路に着き、カップルの憩う夜のベイブリッジ上空を飛び去っていくというラストシーンがカットされている。