NTTグループ
NTTグループ(エヌ・ティ・ティ グループ)は、日本電信電話と、その子会社によって構成される企業グループ・コングロマリットである。
目次
グループ概要
日本での電気通信事業体として担うNTTグループ企業をいう場合、地域電気通信業務及びこれに附帯する業務等を業とする東日本電信電話(NTT東日本)と西日本電信電話(NTT西日本)、長距離電気通信業務及びこれに附帯する業務等を業とするNTTコミュニケーションズ(NTTコム)の3社を指す。 日本電信電話 (NTT) のIR資料では、東日本電信電話、西日本電信電話、NTTコミュニケーションズ、NTTデータ、NTTドコモを主要5社とし記載している。また報道機関などで、NTT主要8社という場合は、上記の主要5社に加え、NTTコムウェア、NTTファシリティーズ、日本電信電話、の8社を指すことが多い[1]。NTTグループは、人材の規模や研究センターなどの充実、そして不動産資産などを含め総合的に鑑みると日本最大の企業体であるといえる。
なお、2002年11月1日に商業登記規則が改正されるまでアルファベットでの社名登記ができなかったため、これ以前に設立された「NTT+企業名称」と名づけられたグループ会社の多くは、登記上は「エヌ・ティ・ティ・企業名称」の社名となる。
経緯
再編成前
日本電信電話公社は、法的な制約が厳しく、事業運営上必要最小限の範囲で委託会社などのへ出資しか認められていなかったが1985年(昭和60年)4月1日の民営化に伴い、日本電信電話株式会社等に関する法律の下で郵政大臣の認可を受けて、その目的を達成するために必要な業務を営むことができるとされ、組織のスリム化と事業領域の拡大をめざし、新しい分野への進出をはかった。
民営化後当初のNTTグループ戦略は、子会社の設立の性格から3つの分野に分けられる。第一の分野は「事業部をNTT本体から切り離した事業分離型会社」、第二の分野は「NTT本体の専門機能を集約特化して分社化する機能分社型会社」、第三の分野は「事業領域の拡大を目指した新規事業会社」である。第一の分野として、NTTデータ通信(現NTTデータ)。第二の分野としてNTT電力建築事業企画(現NTTファシリティーズ)、第三の分野としてNTTソフトウエア、ぷらら等の会社が挙げられる。
また、政府によるものとして、移動体業務の分社化がなされた。1990年(平成2年)3月30日、郵政省は「日本電信電話株式会社法附則第2条に基づき講ずるべき措置公表」の公正有効競争の促進に移動体業務についておいて、「移動体通信分野における公正有効競争を実現するため、移動体通信業務を一両年内を目途にNTTから分離し、移動体通信業務を営むこととなる会社については、これを完全民営化する。」と明記され、翌1990年NTTの出資によりNTT移動通信企画(現NTTドコモ)が設立された[2]。
1995年(平成7年)に始まったNTTの在り方の検討による再編成に控え、同社はNTT本体からグループ会社への業務の移管を更なる推進、これまで設立してきた既存の会社の整理、再編成、統合、再編成に向けた検討と改変を進めた。
再編成後
1999年(平成11年)7月の再編成後、NTT(持株会社)はグループ経営を進めていく上での基本的考え方を整理し、2000年(平成12年)4月から4年間「NTTグループ3ヵ年経営計画」を策定具体化を進めた。この策定において、グループ会社のミッションの明確化をはかるため、グループ会社を日本電信電話会社法の規制の有無と業態により第1類から第4類に分類した。
- 第1分類(規制会社)[3]
- 第2分類(競争会社)
- NTTコミュニケーションズ
- NTTドコモ
- NTTデータ
- 自由競争下での情報流通サービス事業の拡大
- 国際展開競争力の強化
- 第3分類(経営資源活用会社)
- NTTファシリティーズ
- NTTコムウェア
- 受託業務の効率化によるサービス提供会社(第1類及び第2類)の競争力強化
- 受託業務での技術・ノウハウを活用した事業領域の拡大等
- 第4分類(新事業開拓会社)
- NTT都市開発
- NTTファイナンス
- NTTエレクトロニクス
- NTTレゾナント
- 新規事業領域の開拓
- コアコンピタンスの確立、外部パートナーとの出資・提携等による競争力の強化
- 成長ステージに合わせて上場等を検討
NTTグループ会社は、時勢に応じ随時見直しが行われている。携帯電話事業を営むNTTドコモは、2008年(平成20年)7月に地域各社を統合して1社体制に移行した。2009年度末における、日本電信電話株式会社(持株会社)の会社案内記載の連結子会社として536社となっている。
グループ企業
日本電信電話
- NTTビジネスアソシエ - エヌ・ティ・ティ・ビジネスアソシエ株式会社
- NTTエレクトロニクス - NTTエレクトロニクス株式会社
- NTTアドバンステクノロジ - NTTアドバンステクノロジ株式会社
- NTTロジスコ - 株式会社エヌ・ティ・ティ・ロジスコ
- NTTファイナンス - NTTファイナンス株式会社
- NTTアド - 株式会社 エヌ・ティ・ティ・アド
- NTTソフトウェア - エヌ・ティ・ティ・ソフトウェア株式会社
- 日本カーソリューションズ - 日本カーソリューションズ株式会社
- NTTアイティ - エヌ・ティ・ティ アイティ株式会社
- 情報通信総合研究所 - 株式会社情報通信総合研究所
- NTTラーニングシステムズ - エヌ・ティ・ティ ラーニングシステムズ株式会社
- NTTトラベルサービス - 株式会社エヌ・ティ・ティ・トラベルサービス
- NTTヒューマンソリューションズ - NTTヒューマンソリューションズ株式会社
- NTTクラルティ - NTTクラルティ株式会社
- NTTナレッジ・スクウェア - NTTナレッジ・スクウェア株式会社
- NTTプライム・スクウェア - NTTプライム・スクウェア株式会社
NTT東日本
- NTT東日本-南関東 - 株式会社NTT東日本-東京
- NTT東日本-関信越 - 株式会社NTT東日本-関信越
- NTT東日本-東北 - 株式会社NTT東日本-東北
- NTT東日本-北海道 - 株式会社NTT東日本-北海道
- NTT-ME - 株式会社エヌ・ティ・ティ エムイー
- NTTインフラネット - エヌ・ティ・ティ インフラネット株式会社
- NTTスポーツコミュニティ - エヌ・ティ・ティ・スポーツコミュニティ株式会社(大宮アルディージャ)
- NTT-BP - エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォーム株式会社
- NTTソルコ - 株式会社エヌ・ティ・ティ・ソルコ
- NTTル・パルク - 株式会社エヌ・ティ・ティ・ル・パルク
- テルウェル東日本
NTT西日本
■営業系
- NTTビジネスソリューションズ - NTTビジネスソリューションズ株式会社
- NTTマーケティングアクト - 株式会社エヌ・ティ・ティ マーケティングアクト
- NTT西日本ビジネスフロント - 株式会社NTT西日本ビジネスフロント
■設備系
■総務・経理・福利厚生系
■その他の分野
- NTTメディアサプライ - エヌ・ティ・ティ・メディアサプライ株式会社
- NTTスマートコネクト - エヌ・ティ・ティ・スマートコネクト株式会社
- NTTソルマーレ - エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ株式会社
- NTT西日本アセットプランニング - 株式会社NTT西日本アセット・プランニング
- NTT西日本ルセント - 株式会社NTT西日本ルセント
NTTコミュニケーションズ
- NTTPCコミュニケーションズ - 株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズ
- NTT-WEマリン - エヌ・ティ・ティ・ワールドエンジニアリングマリン株式会社
- NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション - エヌ・ティ・ティ・コム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社(旧・NTTナビスペース)
- NTTファネットシステムズ - エヌ・ティ・ティ・ファネット・システムズ株式会社
- NTTコムテクノロジー - エヌ・ティ・ティ・コムテクノロジー株式会社
- NTTコムチェオ - エヌ・ティ・ティ・コムチェオ株式会社
- NTTぷらら - 株式会社エヌ・ティ・ティ ぷらら
- NTTレゾナント - エヌ・ティ・ティ レゾナント株式会社
- NTTイフ - 株式会社エヌ・ティ・ティ イフ
- NTTスマートトレード - エヌ・ティ・ティ・スマートトレード株式会社
- NTTビズリンク - エヌ・ティ・ティ・ビズリンク株式会社
- NTTコム マーケティング - NTTコム マーケティング株式会社
- クロスリスティング - 株式会社クロスリスティング
NTTデータ
- NTTデータシステムズ
- NTTデータ・アイ
- NTTデータ経営研究所
- NTTデータカスタマサービス
- NTTデータ・イントラマート
- NTTデータウェーブ
- NTTデータ・フロンティア
- NTTデータソフィア
- NTTデータセキスイシステムズ
- NTTデータMSE
- NTTデータCCS
NTTドコモ
- ドコモCS(他地域会社)
- ドコモ・テクノロジ
- ドコモ・サポート
- ドコモ・システムズ
- ドコモ・ドットコム
- NTT DOCOMO USA,Inc.
- ドコモ・ヨーロッパ
- DOCOMO PACIFIC,Inc
- mmbi
- 日本データコム
- オークローンマーケティング
- らでっしゅぼーや
- D2C
NTTファシリティーズ
- NTTファシリティーズ中央
- NTTファシリティーズ北海道
- NTTファシリティーズ東北
- NTTファシリティーズ東海
- NTTファシリティーズ関西
- NTTファシリティーズ中国
- NTTファシリティーズ九州
- NTT設施工程設計(北京)有限公司
- NTT FACILITIES USA, INC. - NTT FACILITIES USA, INC.
- Unitrio Technology - Unitrio Technology limited.
- NTT FMアシスト - 株式会社NTTファシリティーズFMアシスト
- NTT IPD - エヌ・ティ・ティ・インテリジェント企画開発株式会社
- NTTファシリティーズ総合研究所 - 株式会社NTTファシリティーズ総合研究所
- エネット - 株式会社エネット
NTTコムウェア
その他、多数のグループ企業が存在している。
医療機関
旧逓信病院のうち以下の病院がNTTの管轄となっている。このほか東京逓信病院、横浜逓信病院などは日本郵政の管轄となる。NTTグループ関係者以外の患者も利用可能となっている。
- NTT東日本関東病院
- NTT東日本伊豆病院
- NTT東日本札幌病院
- NTT東日本東北病院
- NTT西日本大阪病院
- NTT西日本京都病院
- NTT西日本金沢病院
- NTT西日本東海病院
- NTT西日本長崎病院
- NTT西日本松山病院
- NTT西日本高松診療所
グループ外の類似名企業
下記2社も社名に「NTT」をつけているが、実際は東京コンピュータサービスのグループ企業であり、NTTグループとの資本関係はない。
- エヌ・ティ・ティ・システム開発(株)
- エヌ・ティ・ティ・システム技研(株)
脚注
関連項目
- みずほインベスターズ証券 - 同社の前身企業の一つ、勧角証券(旧日本勧業角丸証券、旧第一勧銀系)が当時、元NTTグループで経営再建中であった公共証券を吸収合併した。
- ドコモ・センツウ(旧日本船舶通信) - NTTドコモの関連会社。主に船舶間の通信システム(衛星船舶通信システム)を中心に展開。2008年4月下旬にグループ各社に吸収分割方式での事業移管を発表、同社自体も同年12月にドコモ・モバイルへ吸収合併された。
- アッカ・ネットワークス - ADSL関連のインターネット接続事業者。初期はNTTコミュニケーションズが筆頭株主であったが、のちに国内同業大手のイー・アクセスが筆頭株主となり、2009年6月下旬に同社と合併し解散した。
- 以下NTTグループ傘下又は関連のあるスポーツの項目
- NTT東日本硬式野球部
- NTT西日本硬式野球部
- 愛知ベースボール倶楽部(ただしNTTは直接関与せず)
- 松山フェニックス(同上)
- NTT関東サッカー部(日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)加盟の大宮アルディージャの前身チーム)
- 日本電信電話公社熊本サッカー部(Jリーグ加盟のロアッソ熊本の母体となったチーム)
- ベンターナAC(NTT西日本四国サッカー部が元々の母体)
- NTTコミュニケーションズシャイニングアークス(ジャパンラグビートップリーグチーム)
- NTTドコモレッドハリケーンズ(ジャパンラグビートップリーグチーム)