帯広の森野球場
テンプレート:野球場情報ボックス 帯広の森野球場（おびひろのもりやきゅうじょう）は、北海道帯広市の帯広の森運動公園内にある野球場。施設は帯広市が所有し、市の外郭団体である帯広市文化スポーツ振興財団が指定管理者として運営管理にあたっている。
目次
歴史
1990年、従来の市中心部・緑ヶ丘公園内の野球場解体に伴い後継施設として開場。以後、帯広市を中心とした十勝総合振興局管内の高校野球公式戦や中学野球の試合会場としても使用されている。
なお、帯広の森運動公園の敷地は帯広市と隣接する河西郡芽室町との市町境に跨っており、特に本球場はちょうど両市町境上に位置しているが、事務所および本部席部分が帯広市側にあるため、登記上の所在地は帯広市である。また、帯広の森運動公園内にあるスポーツ施設のうち、帯広市に所在しているのは本球場のみで、他の施設はいずれも芽室町側に所在している。
野球場として利用できるのは5月～10月の6ヶ月間に限定される。オフシーズンである冬季（1月～2月）には、外野スタンド右翼側の一部を利用したミニスキー場が開設され、ミニスキーやソリ遊びを楽しむことができる。
帯広でのプロ野球公式戦
本球場でプロ野球公式戦が初めて開催されたのは1991年の日本ハムファイターズ対オリックスブルーウェーブ戦だった。以後、おおむね2年に1度の割合で公式戦が開催されていた（横浜ベイスターズ主催試合が多い）。2005年は、前年に本拠地を北海道に移した日本ハムが14年ぶりにパシフィック・リーグ公式戦を開催した（対戦相手はオリックス）。
マウンドが掘れやすいため投手泣かせの球場であり、乱打戦になることが多い。
ナイター設備はないが、これは低温となる冬季のメンテナンスなど問題が多いためで、開場から20年以上経った現在もナイター設備の着工には至っていない[1]。そのため、日没によるコールドゲームとなるケースもある。
- 1998年7月12日の横浜ベイスターズ対中日ドラゴンズ12回戦は、当時のセントラル・リーグのルールが延長15回制であったにもかかわらず、12回裏終了時点で日没コールドゲームとなり、9-9の引き分けに終わっている。[2]
また、ナイター設備がないことは日程編成にも影響を与える。プロ野球公式戦は必然的にデーゲームで開催することになり、平日の開催は集客力の面で難しいことから、週末または学校の夏休み期間中に開催される。2009年までは釧路市民球場（以下、釧路）との2連戦（通称：道東シリーズ）で組まれていたが[3]、2010年以降は本球場での2連戦となり、さらに2011年、2012年および2014年は平日に開催された。
北海道日本ハムファイターズの主催試合
2004年に日本ハムが本拠地を北海道に移転してからは地域密着の方針にならい、移転翌年の2005年に道東シリーズ2連戦として公式戦1試合が開催された（もう1試合は釧路）。
移転当初は函館オーシャンスタジアム、旭川スタルヒン球場の2球場と道東シリーズを隔年で行う予定であったが、2007年より4球場とも毎年行うこととなり、本球場の試合も毎年1試合行われた[4]。なお、2010年以降は釧路での開催が取りやめとなり、前述の通り本球場での2連戦となっている（対戦相手は2010年が埼玉西武ライオンズ、2011年と2014年がオリックス・バファローズ、2012年と2013年が福岡ソフトバンクホークス）。
ヤクルトスワローズの主催試合
過去にヤクルトスワローズが釧路と本球場で公式戦を3度（1997年、2001年、2006年）行い、うち2年（1997年、2001年）はリーグ優勝し、さらに日本シリーズでも優勝している。1997年の横浜戦では、当時主砲だったドゥエイン・ホージーに最優秀選手賞の賞品として地元名産の長いもが贈呈された。
ジャンプ禁止
本球場では安全面の配慮から観客席で飛び跳ねる行為は禁止されている。そのため、稲葉篤紀の応援導入部である「稲葉ジャンプ」は帯広市教育委員会より指定禁止通達が出されている。これは外野芝生席の傾斜があることで観客の事故防止を目的としているが、試合開催当日は教育委名入りでその旨の告知が随所に貼られる。また、千葉ロッテマリーンズのジャンプ応援も同様に禁止のため、代わりにスクワットが用いられる。
施設概要
- 所在地：帯広市南町南7線56番地7
- 両翼：97.6m、中堅：122m
- 外野フェンス高：2.5m（ラバーフェンス1.5m+ネットフェンス1.0m）
- スコアボード：磁気反転式
- 照明設備：なし
- 収容人員：23,008人（内野：8,008人、外野芝生席：15,000人）
- ダッグアウト:ホーム（一塁側）.ビジター（三塁側）
交通
※プロ野球公式戦等開催時には帯広駅バスターミナルより臨時バスが運行される。
脚注
- ↑ 札幌ドーム以外の北海道のプロ野球開催球場（札幌市円山球場、函館オーシャンスタジアム、旭川スタルヒン球場、釧路市民球場）においても同様だったが、旭川では2013年にナイター照明を設置し、同年からプロ野球公式戦がナイターで開催されている。
- ↑ この試合は、横浜先発の野村弘樹が7回6失点と乱調。一方、中日先発の野口茂樹は8回途中3失点とまずまずの内容で、打線も猛攻で9回までに計9点を挙げた。しかし9-3と中日リードで迎えた9回裏、中日の落合英二と宣銅烈を『マシンガン打線』の異名を持つ横浜が攻略。一挙6点を挙げて試合を振り出しに戻した。同年、横浜は38年ぶりに日本一を果たしたが、土壇場の猛攻でドローに持ち込んだこの試合を同年シーズンの分水嶺と評する向きも多い。
- ↑ 基本的には土曜が釧路で日曜が本球場での開催だが、まれにその逆もある。
- ↑ 2009年（日本ハム対西武戦）は雨天中止。
