ホンダ・バラード
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バラード(Ballade)は、本田技研工業がかつて製造・発売していたセダン型の小型乗用車である。
目次
初代 SS/ST型(1980-1983年)
- 1980年8月26日 - 2代目シビックの姉妹車として発表された(発売は翌8月27日、ベルノ店専売車)。ボディは4ドアセダンのみで、イメージ的には若干シビックのセダンより高級感があったが、実態はシビックの室内空間をわずかに圧縮し、ボディの前後およびアウターパネル全体のプレスラインをリデザインしたものであった。エンジン/サスペンション等、機構部品もシビックとほぼ共通である。
- 1981年10月 - 一部変更がおこなわれ、フロントグリルのエンブレムがHマークに変更されグリル中央に付けられた。標準装備のラジオも押しボタン式からシンセサイザー(電子チューナー)式に変更された。
- 1982年9月 - マイナーチェンジがおこなわれた。フロントノーズをややスラント化し、ウインカーがサイドまで回りこんだ異型2灯式のヘッドライトに変更された。同時にリヤのナンバープレートの位置もバンパーの下部に移動した。
英国では、国有企業のブリティッシュ・レイランド(BL)がトライアンフ・アクレイムとしてライセンス生産をしていた。
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英国で生産されていたトライアンフ・アクレイム
2代目 AJ/AK型(1983-1986年)
- 1983年9月22日 - 3代目シビックの姉妹車として発表された(発売は10月20日)。シビックとは違い、セミリトラクタブル・ヘッドライトを採用していた。シビック/バラードスポーツ CR-Xとともに日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。グレード構成は1.5Lエンジン搭載車が「CR-i」、「CR-M」、「CR-M Extra」で、1.3Lエンジン搭載車が「CR-U」、「CR-B」、「CR-L」であった。
- 1985年9月 - マイナーチェンジがおこなわれ、ヘッドライトが固定式になる。同時にホンダマチック車は全車4速フルオートマチックになった。また1.5Lエンジン搭載車に新グレード「CR-Z」が追加された。
- 1986年10月 - 生産を終了した。派生車の「バラードスポーツ CR-X」は継続生産され、翌年のシビックのフルモデルチェンジで「CR-X」として独立した。後継車はクイントインテグラ(4ドアセダン)。
日本国外での生産・販売
英国では、2代目がローバー・213として生産された。南アフリカでは、2代目の販売終了後も4代にわたりシビックセダンがバラードの名前で、2001年まで販売されていた。2011年からは、東南アジア向けシティがバラードの名前で販売される[1]。車名の由来
- Ballade:楽曲の種類のバラード(譚詩曲)。
取扱販売店
脚注
関連項目
- 本田技研工業
- ホンダ・シビック - 姉妹車
- ホンダ・バラードスポーツ CR-X - 派生車
- ホンダ・クイントインテグラ - 後継車
- トライアンフ・アクレイム
- ローバー・200
- ホンダ・シティ