美章園駅

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テンプレート:駅情報 美章園駅(びしょうえんえき)は、大阪府大阪市阿倍野区美章園一丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)阪和線である。

概要

駅名の由来は、大阪の財界人である山岡美章大正年間に設立した美章土地株式会社がこの駅の付近の土地を住宅地として開発したことに由来する。ただし、開発したときの美章土地の経営者は大阪商工会議所第8代会頭、大阪商船(現在の商船三井)や日本電力(現在は解散)の社長などを務めた息子の山岡順太郎である[1]

駅構造

相対式ホーム2面2線を持つ高架駅分岐器絶対信号機がない停留所に分類される。

通常使用される改札口は東側のみだが、平日の朝ラッシュ時には西側の改札口も利用できる。2008年3月にエレベーターが整備され、歩道と改札口の段差にもスロープが設置されるなど、バリアフリー化が進んでいる。

天王寺駅が管理している直営駅で、JRの特定都区市内制度における「大阪市内」に属する駅である。ICOCAが利用することができる(相互利用可能ICカードはICOCAの項を参照)。

美章園駅プラットホーム
ホーム 路線 方向 行先
1 テンプレート:Color阪和線 下り 関西空港和歌山方面
2 テンプレート:Color阪和線 上り 天王寺大阪方面
  • 2013年9月までは、「鳳方面行き」「天王寺行き」に行先が固定された簡易型自動放送だった。

ダイヤ

当駅をはじめ、これより先和歌山方面の快速通過駅全駅共通で、主に日中時間帯を中心に上下線とも1時間当たり4本ずつしか停車列車が設定されていない(阪和線内でも鳳駅 - 日根野駅間の快速通過駅では「区間快速」が、日根野駅 - 和歌山駅間の快速通過駅では「紀州路快速」がそれぞれ、主に日中時間帯を中心に普通列車の代替を担う)。

利用状況

付近に学校が多く、学生の利用者がかなりの部分を占める。

大阪府統計年鑑[2]によると、1日の平均乗車人員は以下の通りである。

年度 一日平均
乗車人員
1997年 6,429
1998年 6,336
1999年 6,163
2000年 6,032
2001年 5,684
2002年 5,293
2003年 5,225
2004年 5,065
2005年 4,830
2006年 4,842
2007年 4,762
2008年 4,773
2009年 4,804
2010年 4,784
2011年 4,824
2012年 4,842

駅周辺

このほか、駅の東側は古くからの商店や住宅が所狭しと軒を連ねている。阪和線の高架下には商店が軒を連ねている。周辺道路は交通量が多い上に歩道が狭い。

バス路線

大阪市営バス(美章園停留所)
東行のりば
  • 6号系統 杭全・白鷺公園前・湯里六経由 住道矢田 行
西行のりば

1990年代まで近鉄バスもあべの橋と志紀車庫国分方面を結ぶ路線が停車していた。

歴史

ファイル:Bishoen Station restart.jpg
営業再開(1947年4月)
ファイル:Near the Bishoen Station in Showa era.jpg
1956年(昭和31年)頃
(1956年発行『阿倍野区史』より)

空襲による当駅付近の被害

1945年(昭和20年)2月14日[7]午後8時過ぎ、アメリカ軍による空襲で、B29阿倍野区内だけに3発の爆弾を投下した。そのうち1トン爆弾1発が当駅構内に落下し阪和線の鉄筋コンクリート橋脚を粉砕、付近の民家20件ほどを破壊し死傷者30余名を出した。運悪く和歌山行きの電車が発車した直後でホームに多くの人がいたため、多くの死者が出た[8]1951年(昭和26年)8月24日、駅東側に当時の駅職員によって「遭難供養之碑」が建てられた。

この時に明浄高等女学校(現・明浄学院高校)裏にも爆弾が落下し、同校生も犠牲になった[8]。近くの文の里公園に「慰霊塔」がある。それには大阪市最初の被爆地と書かれているが、実際には2月14日より前から大阪市内に空襲が行われている。

大阪市内で空襲慰霊碑のある駅としては、他に1945年8月14日京橋駅空襲で被害を受けた大阪環状線京橋駅がある。

隣の駅

西日本旅客鉄道
テンプレート:Color阪和線
テンプレート:Color関空快速・テンプレート:Color紀州路快速・テンプレート:Color快速・テンプレート:Color直通快速・テンプレート:ColorB快速・テンプレート:Color区間快速
通過
テンプレート:Color普通
天王寺駅 - 美章園駅 - 南田辺駅

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

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外部リンク

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  1. 大阪市 阿倍野区 阿倍野区の地名・町名の由来 - 大阪市
  2. 大阪府統計年鑑 - 大阪府
  3. 3.0 3.1 3.2 天王寺鉄道管理局三十年写真史P275「駅の変せん」、年表
  4. 『関西国電50年』(鉄道史資料保存会、1982年)年表
  5. 天王寺鉄道管理局三十年写真史 P223年表
  6. 「ICOCA」いよいよデビュー! 〜 平成15年11月1日(土)よりサービス開始いたします 〜(インターネット・アーカイブ) - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2003年8月30日
  7. 天王寺鉄道管理局三十年写真史P177の年表では昭和20年3月11日となっているが、誤り。
  8. 8.0 8.1 『阿倍野区史』(1956年)P334-337