数字選択式全国自治宝くじ
数字選択式全国自治宝くじ(すうじせんたくしきぜんこくじちたからくじ)は、購入者が申し込む数字を自由に選択できる形式の宝くじである。日本でのみ発売されており、現在は5種類が存在する。単に「数字選択式宝くじ」と呼ぶ場合もある。
目次
運営
発売元は全国都道府県および政令指定都市、受託はみずほ銀行である。
歴史
- 1986年 - グリーンジャンボ宝くじの特別賞として、「緑のナンバーズゲーム」という形で当選した人のみ挑戦ができる追加賞として作られたのが日本の数字選択式宝くじの発祥とされている。当時は特別賞の一環であったため、数字は3桁であり、すべて一致、順番違い、1字違いの3つの区分で賞金が設定されていた(1995年まで特別賞として設定された)。
- 1990年 - 国際花と緑の博覧会の会場内で、ナンバーズゲームくじが発売される。
- 1994年10月1日 - ナンバーズ3とナンバーズ4の発売開始。
- 1994年10月7日 - ナンバーズ3とナンバーズ4の最初の抽せんが行われる。当初は毎週1回、金曜日に抽せんが行われていた。
- 1995年1月10日 - この日から火曜日にもナンバーズ3とナンバーズ4の抽せんが行われるようになる。
- 1997年10月1日 - この日からナンバーズ3とナンバーズ4の抽せん日が月曜日、水曜日、金曜日の週3回に変更される。
- 1999年4月1日 - 新たにミニロトが発売され、同年4月13日に第1回の抽せんが行われた。抽せん日は毎週火曜日に設定される。
- 2000年10月1日 - 新たにロト6が発売され、同年10月5日に第1回の抽せんが行われた。抽せん日は毎週木曜日に設定される。
- 2004年7月1日 - ナンバーズ3とナンバーズ4の抽せん日が月曜日から金曜日までの週5回に増やされる。
- 2008年3月4日 - 当日抽せん予定だった「ナンバーズ3」「ナンバーズ4」「ミニロト」の申込締切直前でオンラインシステム障害が発生、そのため申込口数等の計算処理が一時不能となり当該抽せん開始が約2時間45分遅れた。数字選択式宝くじの抽せん時刻が大幅に遅れた初めての例。
- 2011年4月4日 - この日からロト6の抽せん日が月曜日・木曜日の週2回に変更される。
- 2013年4月1日 - 新たにロト7が発売され、同年4月5日に第1回の抽せんが行われた。抽せん日は毎週金曜日に設定される。
種類
ナンバーズ3・ナンバーズ4
ナンバーズ3(ナンバーズ スリー、NUMBERS 3)とナンバーズ4(ナンバーズ フォー、NUMBERS 4)は、最も歴史の古い数字選択式宝くじで、購入者は3桁又は4桁の申し込み数字を自由に選ぶことが出来る。抽せんは、月曜日から金曜日の毎日、週5回18:45 (以下全てJST) からナンバーズ3→ナンバーズ4の順で行われる。但し、ミニロトやロトシックス(後述)の抽せんと同日の場合は、その抽せんが終わった後で実施される。
今までの最高当せん金額は、第8回抽せん(1994年11月25日)ナンバーズ4ストレートの2,717,700円である。なお、ナンバーズの当せん金額は1口あたり最高20,000,000円と決められてはいるが、実績はこれよりかなり低い。(ナンバーズ4ストレートでも200万円を超えることすら稀である)
ミニロト
ミニロト (MINI LOTO) は、01から31までの31個の数字のうち、5個を選択するものである。選び方は全部で169,911通りある。抽せんは毎週火曜日18:45から行われる。
ナンバーズに比べ、選択する数字が多い。
ロト6
ロト6(ロトシックス、LOTO 6とも表記される)は、01から43までの43個の数字のうち、6個を選択するものである。選び方は全部で6,096,454通りある。抽せんは、毎週月曜日と木曜日の18:45から行われる。
ロト7
テンプレート:Main ロト7(ロトセブン、LOTO 7とも表記される)は、01から37までの37個の数字のうち、7個を選択するものである。選び方は全部で10,295,472通りある。抽せんは、毎週金曜日の18:45から行われる。2013年4月1日発売開始。
購入方法
購入者は、数字選択式宝くじを扱う宝くじ売り場で、専用のマークシート式申し込みカードに自分の好きな数字などの必要事項を記入する。1枚の申込カードで最大5通りの組み合わせが申し込める。その際、それぞれの申し込み数字に対して口数を1口から10口まで、継続回数をロト6とナンバーズは最高10回まで、ミニロトは最高5回まで指定できる。ナンバーズには「チャレンジカード」という申込カードも存在し、従来の申込カードの機能の他に、10回先までの抽せん日のうち1回分のみを指定できる欄がある。
又、一部の銀行ATMでも購入できる(購入の際にはATM管理銀行のキャッシュカードが必要で、それ以外の金融機関のキャッシュカードでは購入できない。ただし管理銀行でも一部の店舗やコンビニATMでの取り扱いは行っていない)。その際は当せんした場合にキャッシュカードの口座に当せん金が自動的に振り込まれる。なお、300万円以上の当せんの場合は別途当せん通知が郵送される。
数字が決まらない場合は、コンピュータによってランダムに数字を選択してもらえる「クイックピック」を行使することも出来る。
購入できる時間帯は、売り場によって異なる。但し、抽せん日はコンピューター処理の都合上、売り場窓口では18:30に締め切られる(銀行ATMでの購入の場合はそれよりも若干早く締め切られる銀行もある)。
ATMで発売している金融機関
この種類における宝くじでは、ATMの設置場所が「宝くじ売り場」と見做されるため、設置されている場所によって収益の行先が決まる。ATMごとの売上は各金融機関の電算センター等で情報集約・計算される。
金融機関名 | 対応ATMのある主な地域 | 発売元兼収益受取先 | 備考 |
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みずほ銀行 | 全国 | 政令市設置分は当該政令市、 ほかは全てATMが設置されている都道府県[1] |
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三菱東京UFJ銀行 |
大阪府・京都府・兵庫県・奈良県・ 和歌山県・滋賀県・愛知県 |
政令市設置分は当該政令市、 ほかは全てATMが設置されている府県 |
2008年5月から2009年4月19日までの間、システム統合のため 発売を一時休止していた。 一時休止前は旧UFJ口座/ATMのみであったが、 2009年4月の発売再開からは旧東京三菱口座/ATMにも対応。 |
北海道銀行 | 北海道 | 札幌市設置分は札幌市、 ほかは全て道 |
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みちのく銀行 | 青森県・秋田県・岩手県・北海道 | 政令市設置分は当該政令市、 ほかは全てATMが設置されている都道県 |
仙台支店・東京支店の各ATMでも実施 |
秋田銀行 | 秋田県 | 2013年1月15日時点では秋田県 | |
足利銀行 | 福島県・群馬県・茨城県・栃木県・埼玉県 | さいたま市設置分はさいたま市、 ほかは全て県 |
福島県にある白河支店のATMでも実施 |
群馬銀行 | 群馬県・栃木県・埼玉県・東京都 | さいたま市設置分はさいたま市、 ほかは全てATMが設置されている都県 |
東京都にある八王子支店のATMでも実施 |
千葉興業銀行 | 千葉県 | 千葉市設置分は千葉市、 ほかは全て千葉県 |
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横浜銀行 | 神奈川県・東京都 | 政令市設置分は当該政令市、 ほかは全て都県 |
東京都内にある一部支店のATMでも実施 |
第四銀行 | 新潟県 | 新潟市設置分は新潟市、 ほかは全て新潟県 |
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北國銀行 | 石川県・富山県 | ATMが設置されている県 | |
福井銀行 | 福井県 | 金沢医大病院内店舗外ATMでも実施 | |
大垣共立銀行 | 岐阜県・愛知県・三重県・滋賀県 | 名古屋市設置分は名古屋市、 ほかは全てATMが設置されている県 |
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スルガ銀行 | 静岡県・神奈川県 | 政令市設置分は当該政令市(除く川崎市と浜松市)、 ほかは全てATMが設置されている都県 |
東京支店のATMでも実施。川崎支店・浜松・焼津市内ATMでは非実施 |
京都銀行 | 京都府・滋賀県・奈良県・大阪府・兵庫県・神戸市・名古屋市 | 政令市設置分は当該政令市、 ほかは全てATMが設置されている府県 |
名古屋支店のATMでも実施 |
紀陽銀行 | 和歌山県・大阪府・奈良県 | ||
山陰合同銀行 | 島根県・鳥取県・岡山県 | 岡山市設置分は岡山市、 ほかは全てATMが設置されている県 |
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中国銀行 | 岡山県 | 岡山市設置分は岡山市、 ほかは全て岡山県 |
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広島銀行 | 広島県・岡山県・山口県・愛媛県 | 政令市設置分は当該政令市、 ほかは全てATMが設置されている県 |
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愛媛銀行 | 愛媛県 | ATMが設置されている県 | 高知県にある山田支店のATMでも実施 |
四国銀行 | 高知県・徳島県・香川県・愛媛県 | 広島県にある大竹支店のATMでも実施 | |
福岡銀行 | 福岡県 | 政令市設置分は当該政令市、 ほかは全て福岡県 |
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十八銀行 | 長崎県 | 政令市設置分は当該政令市、他は全てATMが設置されている県 | |
肥後銀行 | 熊本県 | ||
大分銀行 | 大分県 |
ATMでの購入によるメリット/デメリット
メリット
- 宝くじ本券の紛失のおそれが無い(ATMでは宝くじの「控え」を発券し、「本券」は発売銀行が代理受領するという仕組み)
- 当せんした場合、当せん金の受け取り手続きの手間が無い
デメリット
- 当せん金の振込まれる時期が、実券の払戻開始日(抽せん日の翌日)より若干遅い(原則として抽せん日の翌々窓口営業日)
購入金額
1口あたり、ナンバーズ3・4、ミニロト、ロト6が200円、ロト7が300円である。
当せん金
当せん金額の決定方法
当せん金額はその回の当せん者間で公平になるように按分される。100円未満の端数が出た場切り捨てされる。切り捨てられた数は、1等に加える。このため、上位の等級の当せん者数が下位の等級の当せん者数を大きく上回った場合などには、上位より下位の等級の当せん金が大きくなる場合もある。この実例はロト6の「1等と2等の逆転」の節を参照のこと。
当せん金受け取り方法
当せん金の受け取り期間は抽せん日の翌日より1年間である(期間の最終日が金融機関休業日に当たる場合は翌営業日が最終日になる)。当せん金額が1口あたり50,000円以下の場合は、全国の数字選択式宝くじ売り場で支払ってもらえる。それ以上の場合は、みずほ銀行の窓口で受け取ることになる。また、1口あたり100,000円を超える当せんの場合は本人確認のため印鑑と身分証明書等が必要になる。なお、2008年3月に施行された「犯罪による収益の移転防止に関する法律」の規定で、10万円を超える当せん金を現金で受け取る場合には、更に写真付きの本人確認書類(運転免許証、パスポート、住民基本台帳カード、在留カード、各種福祉手帳)の提出と所定の書面への記入が必要となる場合もある。100万円を超える当せん金を現金で受け取る場合にみずほ銀行本店では当日中に受け取れるが、支店・出張所では事務手続きの都合上数日程度かかる。
銀行ATMによる購入の場合は、当せん金は自動的に購入に使用したキャッシュカードの口座に振り込まれるため、購入者は支払い窓口に出向く必要はない。なお、一定金額以上(300万円以上)の高額当せんの場合は、銀行から購入者に通知がなされる。
抽せんについて
抽せん会場
抽せん会場は、原則東京都中央区の東京宝くじドリーム館であり、抽せんの当日、入場無料で抽せん風景を観覧することが出来る(宝くじドリームステーションでも抽せん会の模様がライブ配信される(抽せん日以外は録画されたものを見られるが、一部抜粋・編集されている))。
臨時の抽せん会場
2007年3月最終週には5日連続で、東京宝くじドリーム館以外では初めて、大阪府大阪市浪速区の大阪シティエアターミナルで(同年4月9日に大阪宝くじドリーム館が同地に移転開館するのを記念して)抽せんが行われた。
抽せん方法
抽せん方法は次の通りである。
- ナンバーズ3・ナンバーズ4 - 通常の宝くじと同様、矢が発射されるタイプの電動風車型抽せん機が使われる。使用される風車盤は通常の宝くじで使われるものとは別に、ナンバーズ専用のもの、合計7台が用いられ、各風車盤には0から9まで、10個の数字が記載されている。
- ミニロト・ロト6・ロト7 - 電動撹拌式遠心力型抽せん機(通称:夢ロトくん)の中に数字が記載されているボールが入れられ、出てきたボールに書かれた数字が抽せん数字となる。
非抽せん日
抽せん日が国民の祝日などの金融機関休業日にあたる場合も原則として抽せんが行われるが、年末年始の12月31日から翌年1月3日迄の期間は抽せんが行われない。
その他
- みずほ銀行のATMでも当然販売されているが、自治体庁舎内に設置の店舗外ATMでは「ギャンブル性が高い」として販売されていない。かつては北九州市役所本庁舎内設置分について販売を行っていたが、北九州市は政令指定都市として単独で宝くじの発売権があることや、新日本製鐵の企業城下町として旧富士銀行の時代からみずほ銀行が指定金融機関となっていることに加え、人口減少などで近年財政が悪化していることから、増収策の一環として販売解禁に踏み切ったものとみられる。このATMでの販売分にかかる自治体収益は、法令により全額北九州市の収入となる。その後ATM機器更新に伴い宝くじの取り扱いを中止したが、みずほと輪番で指定金融機関となっている福岡銀行の庁舎内支店がその分も引き受ける形でATMでの販売を継続している。
関連項目
脚注
- ↑ 当該県内の政令市内以外に発売対象ATMの無い県(宮城県など)は除く。