天草エアライン

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天草エアラインが唯一保有する機材のDHC-8(機体記号:JA81AM)
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天草エアラインDHC-8の機内

天草エアライン(あまくさエアライン)は熊本県を拠点とする第三セクターコミューター航空会社航空会社コードはAHXであるが、公式でも略称としてAMX[1]が用いられている。

概要

2000年3月に、天草飛行場開港と同時に運航を開始した。現在は、天草飛行場 - 福岡空港熊本空港線、熊本空港 - 大阪国際空港線を運航している。以前は神戸空港松山空港にも就航していた。

福岡空港線は、陸路では4時間30分前後かかるところを30分前後の飛行時間で運用していることから需要の高い路線となっている。また、九州新幹線2011年3月12日に、鹿児島中央駅から熊本駅博多駅と開業し、さらに新大阪駅まで直通運転も始まる事から、陸路より所要時間で有利な熊本空港 - 大阪国際空港(伊丹空港)までの空路に新たに就航した。

運航機材が1機(デ・ハビランド・カナダ DHC-8-Q100)の為、航空機整備や乗員訓練の際は運休を余儀なくされていたが、使用機が2014年ごろには整備費が大幅に増加する時期を迎えるため、機材更新の検討に入った。整備費の抑制と新規集客などの選択肢として、 エアバスの親会社であるEADS(現エアバス・グループ)イタリアアレーニア・アエロナウティカの共同事業体である、ATR社製・ATR 42を候補に挙げた。熊本県天草市の安田公寛市長(当時)は、「熊本県と協議はするが、天草市単独でも購入する覚悟がある」と話しており、2015年度中の購入を目指す。価格は約20億円。財源には合併特例債の基金を検討している[2]。天草市の中村五木市長が2014年5月19日に、ATR 42-600型機を2016年1月に導入する方針を明らかにした[3]

沿革

就航路線

以上のほか、2004年10月に増収策として新設された熊本空港 - 松山空港線もあったが、当初は好調だったもののビジネス客などの利用者離れが深刻化し、2006年度の平均搭乗率は43.3%と低迷、2007年度も12月末時点で37.9%と落ち込んでいたため、2008年8月末までで休止となった。そして、同年9月4日からは新たに初の本州路線である神戸空港線が就航した。しかし、搭乗率の低迷と新たに就航したスカイマークとの競合を避けるために2010年10月11日で休止となった。同年12月15日より、熊本空港 - 大阪国際空港線に就航。

運航機材

旅客機と防災消防ヘリコプターをそれぞれ1機ずつ運用している。

ボンバルディア DHC8-103
機体記号:JA81AM。座席数は39席。機体塗装は、跳ねるイルカのシルエットと、海と空をイメージした波模様。2015年第四半期以降、ATR 42-600型機によって機材更新される見込みである。
ユーロコプター AS365N3
機体記号:JA15KM。天草エアラインが整備・運用を行っている、熊本県の防災消防ヘリコプター[9]。愛称は「ひばり」。

予約システム

2010年3月1日より、予約システムが大幅に変更された。天草エアラインでは、就航当初から電話による予約が主で、天草エアラインの社員が個別に対応していた。料金の支払い方法も、クレジットカードの番号を口頭で伝えるか、空港の天草エアラインカウンターでの現金決済が大半を占めており、予約データの管理も、手作業で行っていた。新予約システムでは、天草エアラインのインターネットサイトから、空席照会や予約、クレジットカード決済などが可能になった。現在では携帯電話用のモバイルサイトからも予約等が出来る。

運賃

インターネットで予約可能な運賃は、「普通運賃(大人・小児)」・「早勝28」(熊本〜大阪間のみ)・「早勝7」・「早勝1」・天草住民割引となっており、照会時点で設定のある運賃のみ表示され、一度の予約では、9席まで予約が可能。搭乗日の2ヶ月前の同一日午前9時より受付され、ゴールデンウィーク・夏期多客期・年末年始は、一斉売出しをする場合がある。通常の予約締切りは、該当便出発の20分前まで。小児(3~11歳)を同伴する大人が、普通運賃を利用の場合、大人と小児を同時に予約が可能だが、割引運賃の場合は、予約後、天草エアライン予約センターへ連絡し、同伴する小児の座席を予約する必要がある。インターネット、携帯サイトでの運賃支払いは、クレジットカード、またはコンビニエンスストア決済が可能となっている。

マイレージサービス

日本国内の航空他社とは、マイレージサービスの面ではいずれも提携しておらず、「AMXポイント」として独自にポイントカードを発行している。現在では、天草エアラインのインターネットサイトからも申し込みが可能になった。「天草~福岡(片道)」「天草~熊本(片道)」を1ポイント、「熊本~大阪(片道)」を2ポイントとして加算し、10ポイントからAMXの航空券と交換出来る。但し、ポイントの有効期限は前回利用日から1年間となっている。日本国内に在住している人のみ、AMXポイントカードの申し込みが可能。

貨物

貨物取扱は、天草〜福岡間で行っている。「通常貨物」「貴重品」「動物・遺骨」のカテゴリーに分けられて料金設定されており、貨物受付場所は、福岡空港ではJAL・日本航空・国内貨物カウンター(貨物ターミナル)、天草飛行場では、天草飛行場カウンターで、搭載予定便の出発時刻60分前まで受付けている[5]

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その他

  • 天草飛行場以外での空港業務は、JALグループに委託している。委託空港での予約・発券は当日の便に限られる。
  • 他航空会社との連帯輸送契約を結んでいないが、JALグループ便及びフジドリームエアラインズ(FDA)便に限り手荷物を目的地まで預けることが可能である。乗り継ぎ便の航空券提示が原則となるが、チケットレスの場合は出発地の地上係員が乗り継ぎ便が購入済みであることを確認できた場合に利用できる。その他の航空会社便に関しては、一旦到着空港にて手荷物を受け取り、再度乗り継ぎ便へ預ける必要がある。
  • 他の航空会社便への乗継ぎには、福岡空港で50分以上・熊本空港で30分以上・大阪国際空港(伊丹)で50分以上の乗継時間が必要となっている。
  • 『天草住民割引』がある。搭乗日における現住所が、熊本県天草市上天草市天草郡苓北町の乗客が利用可能で、航空券購入時、およびチェックイン時に、現住所が証明できる公的な書類(運転免許証保険証住民票等)の呈示が必要となっている。設定当初は住所を確認の上「天草住民割引カード」を発行していたが、2011年9月1日より発行・更新手続きは行っていない。
  • 旅行代理店とは違った、独自の団体割引運賃の設定がある。利用条件は、同一便利用の10名以上(ただし12歳以上で、責任ある代表者によって引率されるグループ)で、予約受付期間は、搭乗6ヶ月前〜14日前まで。
  • 2014年1月27日 - 3月20日の平日に限って、「1日親子イルカ号パラダイス運賃」を設定していた。飛行機マニアとして知られるパラダイス山元とのコラボレーションとして、天草エアラインの全行程10区間(または福岡始終着の8区間)を完乗するもので、運賃は10区間が15000円、8区間が10000円。途中降機した場合は全搭乗区間の普通運賃を支払わなければならない[10]
  • 国際連合の付属機関であるICAO・国際民間航空機関航空会社コードにおいて与えられているコードはAHXであり、AMXはメキシコアエロメヒコ航空を指すコードで、既存の航空会社コードが他の航空会社に付与される事は無く、天草エアラインのAMXコードは、日本国内線を運航するにあたって、天草エアラインが便宜上使用している略称である。

脚注

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外部リンク

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テンプレート:日本の航空会社

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  1. アエロメヒコ航空国際民間航空機関 (ICAO)より航空会社コード"AMX"を割り当てられているが、天草エアラインとは一切関係がない。
  2. テンプレート:Cite web
  3. 仏製新機体、16年1月に導入方針 天草エア くまにちコム 2014年5月20日付
  4. テンプレート:Cite web
  5. 天草エアライン、facebookで新塗装の整備作業を紹介 - Flyteamニュース(2013年2月13日付)
  6. テンプレート:Cite web
  7. テンプレート:Cite web
  8. NAC signs LOI with Amakusa Airlines for Japan’s first ATR 42-600 Nordic Aviation Capital 22nd July 2014
  9. 天草エアライン 会社概要
  10. 天草エアライン「1日乗りっぱなしフライト」を体験! 最後に大どんでん返し!?日経トレンディ、2014年3月18日)