若山弦蔵
テンプレート:声優 若山 弦蔵(わかやま げんぞう、1932年9月27日[1] - )は、日本の男性声優、俳優、ナレーター、ディスクジョッキー。フリー。
目次
来歴・人物
樺太大泊町出身。幼時北海道札幌市に移る。北海道札幌南高等学校卒業。声変わりの後の自分の声に対するコンプレックスを克服するため、高2の時にNHK札幌主宰の朗読放送研究会に入る。1952年にNHK札幌放送劇団の本格採用となり[2]、ラジオドラマへの出演をしつつ発声や声楽の勉強を行った[3]。1957年6月に東京に移り、ラジオドラマだけでなく海外テレビドラマや洋画の吹き替えを行った。
放送劇団出身であり、日本で声優が専業として確立する以前から活動している者の中では、舞台や俳優の仕事をしたことがほとんどなく、声優を専業として活動してきた数少ない人物である。また、「吹き替え業が始まってから、劇団で活動していた俳優の多くが兼任して声の仕事をやっていたことが腹立たしかった」と、声優を専業としてきた人と劇団の俳優との違いを交えながら語っている。
吹き替えでは正義派から悪役までこなす本格派、落ち着いたナレーションもこなしている。代表的な洋画吹き替えの持ち役は、英国俳優のショーン・コネリー(「007」シリーズ、『ザ・ロック』)、レイモンド・バーなどである。後にピアース・ブロスナンの吹き替えを担当した神谷明は、彼が声をあてたジェームズ・ボンドにしびれたと語ったことがある。
日本語版吹き替えの収録では若山のみ単独で行っている(ディズニーではこの方法を使用している。この方が合同収録より自然なできあがりになるため[4])。
1973年より1995年までTBSラジオ『若山弦蔵の東京ダイヤル954』(当初は『おつかれさま5時です』)のパーソナリティーを務めた。同番組は放送回数5700回に達し、生ワイドラジオ番組の長寿記録を更新した。
『バックグラウンド・ミュージック』(2009年3月29日終了)の「今週の一言」は芸能史の一証言だったが、番組終了により中断となった。現在、大山のぶ代が校長を務める音響芸術専門学校(東京都港区)の声優・アナウンス専門課程で、後進の指導にも当たっている。
文化放送 『キンキンのサンデー・ラジオ』の打ち切りが決まった時に、愛川欽也が「続けられない」と予定の最終回を前に番組を終了させたことに、「気持ちは分からなくもないが、楽しみにしているリスナーがいるのだから、いかがなものか」と苦言を呈したことがある。その後、新番組がスタートするまでは『竹内靖夫の電リク・ハローパーティ増刊号 〜大人のためのカバー曲スペシャル〜』というラジオ番組が電リク番組になっていることを紹介して、「私がやりたいくらいだ」と言ったこともある[5]。
『バックグラウンド・ミュージック』の終了後は、およそ月1回(月の最終週の放送日、および聴取率強化ウィーク)の割合で『土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界』へレギュラー出演し、『バックグラウンド~』同様にリスナーからリクエストされたスクリーンミュージック等を放送するコーナーを担当して好評を博しているものの、『土曜ワイド~』は関東ローカルのラジオ番組であるため聴取出来ないファンも多く、全国ネットの番組へのレギュラー出演を望む声もある。
ワーグナー愛好家として知られ、1985年のバイロイト音楽祭には現地で『タンホイザー』を観賞し、また同年末にNHK-FMで放送される同音楽祭の実況録音では、あらすじのナレーションを担当した。
出演作品
※太字は、主役・メインキャラクター。
テレビアニメ
1963年
- 鉄腕アトム(刑事ブーン)
1965年
- 新宝島(船長(熊))
1966年
- ハリスの旋風(園長先生)
1967年
- ドンキッコ(ミスター・トウセンボウ)
1968年
1978年
- 宝島(ジョン・シルバー)
1982年
- プロゴルファー猿(ミスターX)※特番
劇場アニメ
1984年
- ドラえもん のび太の魔界大冒険(大魔王デマオン)
2006年
- 星をかった日(スコッペロ)
ゲーム
2005年
2007年
- キングダム ハーツ Re:チェイン オブ メモリーズ(ディズ)
- キングダム ハーツII ファイナル ミックス(ディズ/賢者アンセム)
2009年
- キングダム ハーツ 358/2 Days(ディズ)
2010年
- キングダム ハーツ バース バイ スリープ(賢者アンセム)
2012年
- キングダム ハーツ 3D [ドリーム ドロップ ディスタンス](賢者アンセム)
2013年
吹き替え
俳優
- ショーン・コネリー
- 007シリーズ(ジェームズ・ボンド)
- 007 ドクター・ノオ※TBS版、DVDアルティメット・エディション版
- 007 ロシアより愛をこめて※TBS版、DVDアルティメット・エディション版
- 007 ゴールドフィンガー※日本テレビ版、DVDアルティメット・エディション版
- 007 サンダーボール作戦※TBS版、DVDアルティメット・エディション版
- 007は二度死ぬ※TBS版、DVDアルティメット・エディション版
- 007 ダイヤモンドは永遠に※TBS初放送版、DVDアルティメット・エディション版
- ネバーセイ・ネバーアゲイン※機内上映版、フジテレビ版、WOWOW版
- SOS北極... 赤いテント(アムンゼン)※テレビ朝日版
- アンタッチャブル(ジム・マローン)※フジテレビ版、テレビ東京版
- インディ・ジョーンズ/最後の聖戦(ヘンリー・ジョーンズ教授)※日本テレビ版、フジテレビ版
- エントラップメント(マック)※テレビ東京版
- 王になろうとした男(ダニエル・ドラヴォット)※機内上映版
- ザ・スタンド(ロバート・キャンベル博士)
- ザ・ロック(ジョン・パトリック・メイソン)※ソフト版、日本テレビ版
- 大列車強盗(エドワード・ピアス)※TBS版
- ショーン・コネリー/盗聴作戦(デューク・アンダーソン)
- ドラゴンハート(ドレイコ)※ソフト版、日本テレビ版
- ハイランダー2 甦る戦士(ラミレス)※VHS版、日本テレビ版
- ファミリービジネス(ジェシー・マクマレン)
- プレシディオの男たち(アラン・コールドウェル中佐)※フジテレビ版
- マーニー(マーク・ラトランド)(若山弦蔵が初めて吹き替えたコネリー作品)※テレビ朝日版
- マイ・ハート、マイ・ラブ(ポール)
- メテオ(ポール・ブラッドレー)※フジテレビ版
- リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い(アラン・クォーターメイン)
- 理由(ポール・アームストロング)※テレビ東京版
- レッド・オクトーバーを追え!(マルコ・ラミウス艦長)※TBS版
- ロシア・ハウス(バーリー・ブレア)
- ロビン・フッド(リチャード国王)※フジテレビ版、テレビ東京版
- 007シリーズ(ジェームズ・ボンド)
- ジーン・バリー
- イスタンブール特急(デイヴィッド・ロンドン)
- 刑事コロンボ 殺人処方箋[6](レイ・フレミング)※日本テレビ版=ソフト収録
- ネーム・オブ・ザ・ゲーム(グレン・ハワード)
- バークにまかせろ(エイモス・バーク)
- エイモス・バーク(エイモス・バーク)
- 新・バークにまかせろ(エイモス・バーク)
- リー・マーヴィン
洋画・海外ドラマ
- アイガー・サンクション(ベン・ボウマン【ジョージ・ケネディ】)
- アウター・リミッツ(ナレーション)
- アトランチスの謎(ネモ艦長【ホセ・フェラー】)
- アンタッチャブル(フランク・ニッティ【ブルース・ゴードン】)
- 1492 コロンブス(マルチェーナ【フェルナンド・レイ】)※日本テレビ版
- エアポート'75(ジョー・パトローニ【ジョージ・ケネディ】)
- 宇宙大作戦(オープニングナレーション)
- 宇宙空母ギャラクティカ(オープニングナレーション)
- ウルトラゾーン(オープニングナレーション)
- 鬼警部アイアンサイド(ロバート・アイアンサイド警部【レイモンド・バー】)
- 風と共に去りぬ(ナレーション)※テレビ東京版
- 皇帝密使(ミスター・ボンド【ジャン・マーサント】、トム・コリンズ【ピーター・グレイブス】)
- 黒鯨亭(マルチン【フランツ・ニクリッシュ】)
- 決闘の町(フレーム【ロナルド・レーガン】)
- 拳銃の報酬(アール・スレイター【ロバート・ライアン】)
- サウンド・オブ・ミュージック(トラップ大佐【クリストファー・プラマー】)※フジテレビ版
- サンフランシスコ大空港(コンラッド空港管理部長【パーネル・ロバーツ】)
- スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望 特別篇(オープニング・ナレーション)※日本テレビ版
- スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス(オープニング・ナレーション)※日本テレビ版
- スパイ大作戦(ダン・ブリックス【スティーヴン・ヒル】)※第1シーズン、(ジム・フェルプス【ピーター・グレイブス】)※第2シーズン - 第7シーズン
- 0011ナポレオン・ソロ(大男【リチャード・キール】)※♯20
- テーブル・ロックの決闘(ウエス【リチャード・イーガン】)
- 透明人間(透明人間【ピーター・ブラディ】)
- ニューヨーク パパ(パパ【ビル・デイヴィス】)
- 灰色の服を着た男(バーンスティン判事【リー・J・コッブ】)
- フライングハイ(オーバー機長【ピーター・グレイブス】)
- プリズナーNo.6(No.2【ガイ・ドールマン】)
- 北海ハイジャック(フォークス【ロジャー・ムーア】)※フジテレビ版
- 真昼の決闘
- 弁護士ペリー・メイスン(ペリー・メイスン【レイモンド・バー】)※テレビ朝日版
- 魔人ドラキュラ(ドラキュラ伯爵【ベラ・ルゴシ】)
- モーガン警部(モーガン【ジョン・ブロムフィールド】)
- ローン・レンジャー(ローン・レンジャー【クレイトン・ムーア】)
- 七人の脱走兵(ニール・ベントン【ヴァン・ヘフリン】)
- 保安官ワイアット・アープ(ワイアット・アープ【ヒュー・オブライアン】)
海外アニメ
- じゃじゃ熊一家(父ちゃん)
- ディック・トレイシー(ディック・トレイシー)※テレビ版
- トレジャー・プラネット(ジョン・シルバー)
- ヘラクレス(ゼウス)
- マイティ・ハーキュリー(ハーキュリー〈初代〉)
- リッピーとハーディー(リッピー)
特撮
- 忍者部隊月光(ブラック総督の声〈初代〉)※第26話
- 戦え!マイティジャック(パックのボスの声)※第1話、ノンクレジット
テレビドラマ
映画
- 大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン(1966年4月17日、大映) - ナレーション
- 複雑な彼(1966年6月22日、大映) - 不思議な男 役
- 処女受胎(1966年10月29日、大映) - 矢田部教授 役
- ガメラ対宇宙怪獣バイラス(1968年3月20日、大映) - 宇宙怪獣バイラスの声 役
- 宇宙からのメッセージ(1978年4月29日、東映・東北新社) - ゼネラル・ガルダ【ヴィック・モロー】 役
テレビ番組
- 声のみだが、最終回では顔を見せた
- そこが知りたい(TBS・ナレーション)
ラジオ
- おつかれさま5時です(1973年4月16日 - 1983年4月8日、TBSラジオ) - パーソナリティ
- 共石イブニングライブラリー(1982年10月 - 1983年3月、TBSラジオ) - パーソナリティ
- 若山弦蔵の東京ダイヤル954(1983年4月11日 - 1995年4月7日、TBSラジオ) - パーソナリティ
- 若山弦蔵ショー(ラジオ関東〈現RFラジオ日本〉)
- バックグラウンド・ミュージック(1995年4月 - 2009年3月29日、TBSラジオ) - パーソナリティ〈4代目〉
- 伊集院光 日曜日の秘密基地(2007年12月30日、TBSラジオ) - ゲスト
- 土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界(2009年 - 、TBSラジオ) - 『午後のお客様』 ※1ヶ月に1回程度
- ラジオマンジャック(2013年11月23日、NHK-FM放送) - ゲスト ※名誉メンバー
- 真冬の夜の偉人たち-若山弦蔵“ストリングスに魅せられて”-(2014年1月2日、NHK-FM放送) - パーソナリティ
- 伊集院光の週末TSUTAYAに行ってこれ借りよう!(2014年1月3日・1月17日、TBSラジオ) - ゲスト
- 真夏の夜の偉人たち-ジャズ仕掛け人ノーマングランツ-(2014年8月14日、NHK-FM放送) - パーソナリティ
ラジオドラマ
- 海外名作劇場 ゴンチャーロフの日本渡航記 ※主役
- 連続メロドラマ 忘れ得ぬ人(ニッポン放送) ※準主役
- R2芸術劇場 「女殺し油の地獄」(1964年2月18日、NHK東京)
- KR[ラジオ劇場] 「黒い輪」(1964年3月15日、TBSラジオ)
- R1+R2夜のステレオ 「鳩間の泉」(1964年3月15日、NHK東京)
- R1[架空実況] 「白瀬南極探検隊」(1964年3月20日、NHK東京)
- R2芸術劇場 「樹と雪と甲虫と」(1964年6月9日、NHK東京)
- R2ラジオ小劇場 「満天の星」(1964年12月12日、NHK大阪)
- オールナイトニッポン特別番組 「ラジオドラマHOUSE」(1976年11月23日、ニッポン放送) - ナレーション
- 連続ラジオドラマ 「梨の木は物言わねど」(1980年、NHKラジオ第一放送) - 桃澤匡勝 役
人形劇
- 伊賀の影丸
- 宇宙船シリカ(ライフ博士)
- 風の子ケーン
- 銀河少年隊(花島博士)
- 空中都市008(大原雄介)
- それいけトッピー(トッピー)
- ネコジャラ市の11人(ズズチャズ・ズチャーズ)
- ひょっこりひょうたん島(ガラクータ)
レコーディング (LP・CD)
- ピンク・ムード・サウンズ 若山弦蔵(ナレーション) ピンク・ムード・デラックス Vol.1 1966年 (ビクター・レコード)# 銀座ブルース 他
- ピンク・ムード・サウンズ 若山弦蔵(ナレーション) ピンク・ムード・デラックス Vol.2 1967年 (ビクター・レコード)# 眠られぬ夜のブルース 他
ラジオCM
テレビCM
その他
- ドラえもん のび太の魔界大冒険(予告編ナレーション)
- 忍者ハットリくん+パーマン 超能力ウォーズ(予告編ナレーション)