西日本旅客鉄道和歌山支社
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西日本旅客鉄道和歌山支社(にしにほんりょかくてつどうわかやまししゃ)は和歌山県和歌山市吉田にある西日本旅客鉄道(JR西日本)の支社の一つである。日本国有鉄道(国鉄)時代の天王寺鉄道管理局を継承している。
目次
沿革
- 1987年(昭和62年)
- 1988年(昭和63年)10月1日:和歌山支社に改称[1]。
- 1993年(平成5年)3月14日:紀勢本線(きのくに線)に広川ビーチ駅が新規開業。
- 1996年(平成8年)7月31日:特急「スーパーくろしお・オーシャンアロー」運転開始。
- 1997年(平成9年)3月8日:高速化。「スーパーくろしお・オーシャンアロー」が「オーシャンアロー」に改称され和歌山駅 - 新宮駅間で約19分の短縮
- 1998年(平成10年)10月10日:海南駅周辺の連続立体交差化工事が完成。
- 2000年(平成12年)3月11日:新宮駅 - 紀伊田辺駅間でワンマン運転開始、阪和線からの直通の快速列車が大幅に削減。
- 2001年(平成13年)3月3日:多気駅 - 新宮駅間でワンマン運転開始。
- 2002年(平成14年)11月2日:紀伊田辺駅 - 御坊駅間でワンマン運転開始。
- 2003年(平成15年)
- 10月:きのくに線電化25周年記念イベントとして、11・12日に天王寺駅 - 新宮駅間でキハ58系による急行「きのくに」を復活運転、12・13日に和歌山駅 - 白浜駅間でEF58 150牽引の12系客車による急行「紀勢線電化25周年記念号」を運転。
- 2004年(平成16年)6月2日:冷水浦駅付近にて高架橋で材木を運搬中のトレーラーが横転し積荷が架線と通信ケーブルを切断して線路上へ落下し快速列車が脱線、約1日半にわたって部分運休[2]。
- 2005年(平成17年)12月7日 - 那智駅にて紀伊勝浦発新宮行き上り普通列車がホームで停止できずに安全側線に進入し、砂利盛りに突っ込んでようやく停止した。この事故で約1日半にわたって運休やダイヤの乱れが生じたが、人的被害は避けられた[3]。
- 2008年(平成20年)
- 2009年(平成21年)
- テンプレート:要出典範囲
管轄路線
和歌山県全域と大阪府南部(泉南地方西部)、および奈良県五條市のごく一部を管轄している。
- 路線
支社境界は場内信号機などと一致するため、該当停車場(駅・信号場など)を境界駅として扱う。和歌山支社が管轄する路線は次の通り。
路線名 | 区間 | 備考 |
---|---|---|
阪和線 | 長滝駅 - 和歌山駅 | |
紀勢本線 | 新宮駅[4] - 和歌山駅 - 和歌山市駅[5] | 「きのくに線」としては新宮駅 - 和歌山駅 |
和歌山線 | 五条駅[6] - 和歌山駅(五条駅構内除く) |
管理駅
JR西日本では、主要駅に駅長を配置してその駅を管理駅としている。和歌山支社管内の管理駅と管轄範囲( )は次の通り。
- 和泉砂川駅(長滝駅 - 六十谷駅間)
- 和歌山駅(紀伊中ノ島駅 、紀和駅 - 下津駅間、田井ノ瀬駅 - 紀伊小倉駅間)
- 御坊駅(初島駅 - 切目駅間)
- 紀伊田辺駅(岩代駅 - 周参見駅間)
- 新宮駅(見老津駅 - 新宮駅間)
- 橋本駅(船戸駅 - 大和二見駅間)
鉄道部
2010年までに管内の鉄道部はなくなった。
乗務員区所
運転士
運転士・車掌
車掌
廃止乗務員区所
運転士
運転士・車掌
車両基地
和歌山支社管内には車両が所属する車両基地は設けられていない。かつて和歌山支社には、新和歌山車両センターが設けられていたが、2008年8月1日に当時の大阪支社に移管された[8]。
なお、御坊駅・紀伊田辺駅・白浜駅・新宮駅構内に電留線がある。
設備保守区所
以下は2010年6月以降のもの。
保線区
- 和歌山保線区
- 和歌山保線管理室
- 箕島保線管理室
- 粉河保線管理室
- 田辺保線区
- 田辺保線管理室
- 御坊保線管理室
- 古座保線管理室
電気区
- 和歌山電気区
- 田辺電気区
- 串本管理室
機械区
- 和歌山機械区
土木技術センター
- 和歌山土木技術センター
輸送概況
テンプレート:独自研究 都市間輸送については、紀勢本線と並行している阪和自動車道の通行台数の急激な増加や白浜町・田辺市 - 和歌山・大阪・京都間の高速バスおよび、和歌山・大阪・名古屋方面からのホテル宿泊専用送迎バスなど対抗輸送機関の影響で減少傾向にある。集客施策として特別企画乗車券などがあるが、商品によっては2名以上での利用・乗車日の7日前までに購入・年末年始・ゴールデンウィーク・お盆期間中は利用設定除外日などの制約がある。朝夕の通勤時間帯の白浜駅・紀伊田辺駅 - 和歌山駅間は、通勤者の増加により特急列車の自由席が満席になることもある。
地域輸送に着目すると、紀勢本線は沿線の少子高齢化で通学・通勤客が減少し、和歌山駅 - 御坊駅間は毎時2本の普通でツーマン運転しているものの、御坊駅 - 紀伊田辺駅間は日中毎時1本でワンマン運転(ワンマン列車が検査などで運行できないときは、ツーマン運転)、紀伊田辺駅 - 新宮駅間は平均2時間に1本程度のワンマン運転(周参見発和歌山行を除く)を行っている。
和歌山線については、全列車ワンマン運転を行っており、岩出市の人口増加に伴い、岩出駅の乗降客数が増加傾向にあり、和歌山駅 - 粉河駅間は毎時2本で運行しているものの、きのくに線同様、少子高齢化で通学・通勤客が減少し、粉河駅 - 橋本駅間は毎時1本で運行している。また、無人駅が多く、運賃ほ脱(無賃乗車)や既に使用した回数券の使い回しが多発し、通勤・通学時間帯を中心に車内や、かつては橋本駅南海線のりかえ口で特別改札が随時行われていた。現在、同駅では、跨線橋が完成し、JR・南海の改札が分離され、車内での特別改札に特化されている。阪和線の日根野 - 和歌山間でも近年では本数が減少傾向であり、2011年3月の改正で紀州路快速が同区間が各駅停車になり、阪和線を全区間運行する普通は日中を中心に大幅に削減された[9]。また和泉砂川駅の通勤客の増加により、同駅の特急列車の停車本数が増えている。
その他
2009年2月、和歌山支社はJR西日本グループの建設会社に委託して、紀勢本線の線路沿いに落石防止ネットの設置工事を行っていたが、その際、和歌山県すさみ町内に存在する世界遺産・熊野古道にある江戸時代に造られたとみられる石垣を、工事用モノレールの設置の際に破損していたことが発覚した[10][11]。和歌山支社がすさみ町教育委員会に対し、届出を行わず無断で工事を行っていたことも判明している。
ラインカラーは、基本的にはアーバンネットワークで制定されているものに従っており、ラインカラーのない線区は灰色で表現されている。ただし、おおさか東線開業などで運賃表が更新された駅については、きのくに線がコーポレートカラー(青)で表現されている。紀勢本線内で東海旅客鉄道(JR東海)管内にまたがる近距離乗車券が購入可能な駅については、アーバンネットワークから大きく外れていることもあり、以前から全区間ともコーポレートカラーによる表現(新宮以西:青、新宮以東:オレンジ)を基本としている。
脚注
関連項目
- ジェイアール西日本メンテック - 紀勢本線(きのくに線)および和歌山線の一部の業務委託駅・簡易委託駅業務を受託する企業。
- 東海旅客鉄道三重支店 - 新宮駅を挟んで隣接するJR他社の組織。
- ↑ 『JR気動車客車情報』92年版 ジェー・アール・アール 1992年 ISBN 4-88283-113-9
- ↑ 丸太落下で運転手逮捕 JR紀勢線の脱線事故 - 47NEWS 2006年6月14日
- ↑ JR紀勢線脱線:線路に草、車輪がスリップか(インターネット・アーカイブ)- 毎日新聞 2005年12月8日
- ↑ 新宮駅以東を管轄するJR東海三重支店との鉄道資産上の境界は新宮駅下り場内信号機であるが、営業上は新宮駅を境界としている。
- ↑ 和歌山市駅構内は南海電気鉄道の管轄であるが、共同使用駅の扱いとしてJR和歌山支社管内の駅としても計上される。
- ↑ 五条駅構内は近畿統括本部(駅運転・営業業務は大阪支社)の管轄。
- ↑ JR西日本 - データで見るJR西日本2010 (p.80 - p.83) - 西日本旅客鉄道
- ↑ ジェー・アール・アール編『JR気動車客車編成表 2010』交通新聞社、p.235。ISBN 978-4-330-14710-9。
- ↑ テンプレート:PDFlink - 西日本旅客鉄道和歌山支社プレスリリース 2010年12月17日
- ↑ テンプレート:Cite news
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