首都圏電鉄
テンプレート:Infobox 公共交通 テンプレート:Infobox 首都圏電鉄(しゅとけんでんてつ)は、韓国・ソウル特別市周辺で運行される都市鉄道・地下鉄を意味する呼称である(鉄道事業者名ではない)。
目次
概要
首都圏電鉄は、広域電鉄の概念に当てはまる運行形態の一つである。運行範囲はソウル特別市・仁川広域市・京畿道・忠清南道・江原道に跨る。路線は、韓国鉄道公社・ソウルメトロ・ソウル特別市都市鉄道公社・仁川交通公社・ソウル市メトロ9号線・KORAIL空港鉄道・新盆唐線が運営する。1号線・3号線・4号線は、韓国鉄道公社(KORAIL)が運営する区間とソウルメトロが運営する区間とに分かれており、相互直通運転を行っている。韓国初の地下鉄はソウルメトロ1号線だが、日本統治時代下に作られたKORAIL路線の規格をそのまま使用しているため、左側通行となっている。
首都圏電鉄に属している路線の運賃は前者5者共通であり、運賃は全て通しで計算される(仁川国際空港鉄道の青羅国際都市駅以西と新盆唐線はこれに加算運賃が適用される)。そのため、事業者ごとの運賃を合算されることは無い。ただし、KORAILの路線では、同じ区間でも首都圏電鉄線と在来線(一般列車)とでは運賃形態が異なっている。このため、例として京釜線の首都圏電鉄の部分を「京釜電鉄線」と呼ぶなどして、在来線(一般列車)の京釜線とは区別することもある。また、料金体系の違いからKTXやITX-セマウル・ムグンファ号などの一般列車に乗り換える際は、同じ駅でも改札を一度出て、一般列車の改札・乗り場を利用する必要がある。その逆も同じである。
韓国鉄道公社などの関係機関では基本的に本来の路線名で呼ぶものの、利用客は中央電鉄線や盆唐線などを除いて路線名を呼ぶことはほとんど無く、大抵は「地下鉄○号線」と呼んでいる。
ソウル特別市によって2009年10月までにはソウル地下鉄1~8号線に自転車専用車両を設置することが検討されている[1]。その後、2009年10月4日より、車内への自転車持ち込みが(直接持ち込みが可能)許可された(ただし、路線により持ち込み可能な曜日、時間が異なる。また、9号線・新盆唐線と、仁川国際空港鉄道の仁川国際空港駅は持ち込み不可能)[2]。そのため、地下駅の出入口には自転車用のスロープがあるほか、一部車両には自転車を固定するためのスペースが設けられている(自転車が持ち込み可能な先頭車両)。 テンプレート:-
運行形態
線色 | 路線名 | 区間 | 距離 | 開通年 | 運営事業者名 | |
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1号線 | 京元本線 | 逍遥山~清凉里 | 200.6km | 1974年 | 韓国鉄道公社 | |
ソウル地下鉄1号線 | 清凉里~ソウル駅 (地下) | ソウルメトロ | ||||
京釜本線 | ソウル (地上)~九老~天安 | 韓国鉄道公社 | ||||
京仁線 | 九老~仁川 | |||||
長項線 | 天安~新昌 | |||||
京釜高速線 | 衿川区庁~光明 | |||||
餅店基地線 | 餅店~西東灘 | |||||
2号線 | ソウル地下鉄2号線乙支路循環線 | 市庁~市庁(環状線) | 60.2km | 1980年 | ソウルメトロ | |
ソウル地下鉄2号線聖水支線 | 聖水~新設洞 | |||||
ソウル地下鉄2号線新亭支線 | 新道林~カチ山 | |||||
3号線 | 一山線 | 大化~紙杻 | 57.4km | 1985年 | 韓国鉄道公社 | |
ソウル地下鉄3号線 | 紙杻~梧琴 | ソウルメトロ | ||||
4号線 | ソウル地下鉄4号線 | タンゴゲ~南泰嶺 | 71.5km | 1985年 | ||
果川線 | 南泰嶺~衿井 | 韓国鉄道公社 | ||||
安山線 | 衿井~烏耳島 | |||||
5号線 | ソウル地下鉄5号線本線 | 傍花~江東~上一洞 | 52.3km | 1995年 | ソウル特別市都市鉄道公社 | |
ソウル地下鉄5号線支線 | 江東~馬川 | |||||
6号線 | ソウル地下鉄6号線 | 鷹岩~峰火山 (鷹岩→駅村→鷹岩はループ線) |
35.1km | 2000年 | ||
7号線 | ソウル地下鉄7号線 | 長岩~富平区庁 | 57.1km | 1996年 | ||
8号線 | ソウル地下鉄8号線 | 岩寺~牡丹 | 17.7km | 1996年 | ||
9号線 | ソウル地下鉄9号線 | 開花~新論峴 | 27.0km | 2009年 | ソウル市メトロ9号線 | |
中央線 | 京元本線 | 龍山~清凉里 | 71.2km | 2005年[3] | 韓国鉄道公社 | |
中央本線 | 清凉里~龍門 | |||||
京春線 | 忘憂線[4] | 光云大~忘憂 | 85.6km | 2010年 | ||
京春線 | 忘憂~春川 | |||||
京義線 | 龍山線 | 孔徳~加佐 | 50.8km | 2009年 | ||
京義本線 | ソウル~加佐~汶山 | |||||
盆唐線 | 盆唐線 | 往十里~水原 | 52.9km | 1994年 | ||
水仁線 | 水仁線 | 烏耳島~松島 | 13.1km | 2012年 | ||
仁川1号線 | 仁川都市鉄道1号線 | 桂陽~国際業務地区 | 29.4km | 1999年 | 仁川交通公社 | |
空港鉄道 | 仁川国際空港鉄道 | ソウル~仁川国際空港 | 58.0km | 2007年 | KORAIL空港鉄道 | |
新盆唐線 | 新盆唐線 | 江南~亭子 | 17.3km | 2011年 | 新盆唐線 |
歴史
- 韓国では、1960年代からソウル首都圏を中心に人口が集中するようになった。そこで、大量に通勤輸送できる公共交通機関が重要となり、韓国国外の鉄道技術の導入を検討していた。よど号ハイジャック事件の余波によって日本の技術を韓国側に提供する事が政治的に決定し、1974年8月15日にソウルメトロ1号線が開業した。ちなみに、北朝鮮の平壌地下鉄は前年の1973年に開業している。
車両
首都圏電鉄には専用の電車(電動車・電気動車)が投入されている。全て通勤形4ドアロングシート車両である。
韓国鉄道公社
ソウルメトロ
ソウル特別市都市鉄道公社
仁川交通公社
ソウル市メトロ9号線
KORAIL空港鉄道
新盆唐線
運賃
首都圏統合料金制で運賃を計算する。首都圏電鉄のみ利用する場合は以下の通り(2012年2月25日現在)。
- 新盆唐線以外は基本運賃は交通カードを使う場合10kmまで1050ウォン、1回券を使う場合1150ウォンとする。
- 新盆唐線は基本運賃は交通カードを使う場合10kmまで1750ウォン、1回券を使う場合1850ウォンとする。ソウルメトロ、韓国鉄道公社から新盆唐線を経由する場合は700ウォン加算
- ソウル特別市、仁川広域市や京畿道区間は10kmから40kmまで5km毎に100ウォン、40kmからは10km毎に100ウォンを加算する。
- それ以外の区間は10kmから4km毎に100ウォンを加算
バスなどと乗り継ぎする場合は以下の通り。なお、乗り継ぎは30分以内で制限されている(21:00~翌7:00までは60分以内)。
- 基本運賃は一番高い交通機関の基本運賃を取る。
- 基本運賃の距離はソウルや仁川の広域バス、京畿道の座席バスを利用する場合は30kmまで、以外は10kmまで。
- 基本運賃の距離を超えた場合は5km毎に100ウォンを加算する。
また、地下鉄と地下鉄の駅外乗り継ぎは一部の駅を除いて出来ない。
新路線・延伸計画
韓国鉄道公社では、自社の非電化路線を電化複線化する計画を幾つか持っている(これを韓国鉄道公社では「電鉄化」と呼んでいる)。詳しくは広域電鉄の計画の項を参照。