防災倉庫
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
防災倉庫(ぼうさいそうこ)とは、地域防災の備えとして、様々な物資や消耗品が保管・備蓄されている倉庫で、国や県・地方自治体や町内会等が管理している。
概要
この倉庫には様々な物資が用意され、広域避難場所として利用される施設、収容避難場所に使用される小中学校、町内会公民館等に併設されていることが多い。また、通常の倉庫と兼用している場合もみられる。
いずれも火災・震災・洪水などが発生しても、その被害を受けにくい場所に設けられ、またはその被害を受けない構造をしており、これら防災倉庫が、災害発生時に被災者の生命や財産を守る物資を提供する。特に日本では古くより大規模火災や地震・水害により、多くの人命が失われた事もあり、全国各地にこのような設備が存在する。また関東から東海にかけての地域など、東海地震・東南海地震といった大地震が予想される地域では、企業などでも独自に防災倉庫を設置する所も多い。
古くは水害時における「水塚」や火災時においての「土蔵や蔵」なども防災倉庫の役割を持っていた。
保管物資の主なもの
- ポンプ(揚水・放水が可能なもの)
- ホース(消防用の大口径のもの)
- 消火器
- 救出用具一式(シャベル、ツルハシ、ハンマー、バールなど)
- 天幕
- 簡易トイレ
- ロープ
- リヤカー
- 筵
- 土嚢用の袋
- 防寒用の毛布
- 非常食料
- 医薬品
- 鍋
- 焜炉
- 浄水器
- 給水タンク
- 発電機
- ライト
- ラジオ
- 燃料
※ 炊き出しなどの活動に供するため、調理器具(釜や鍋・蒸し器など)を備える所も見られる。
- 防災用品一覧も参照