近藤勝重
近藤 勝重(こんどう かつしげ、1945年 - )は毎日新聞社東京本社・特任編集委員。
概要
愛媛県新居浜市出身。愛媛県立西条高等学校を経て、早稲田大学政治経済学部へ進学。大学卒業後に入社した地元・愛媛県の南海放送で記者を務めた後に、1969年に毎日新聞へ移籍した。
毎日新聞大阪本社社会部への配属後は、警察担当記者を10年ほど務めた後に、遊軍記者として1980年代に関西で頻発した大事件(グリコ・森永事件や豊田商事事件など)を取材[1]。また、関西の芸能・文化に対する造詣が深く、「大阪スペクタクル」(三省堂)「やすし・きよしの長い夏 ― 大阪狂騒曲」(新潮社)「笑売繁盛 ― よしもと王国」(毎日新聞社)などを著した。
その一方で、『それゆけ!金曜・板東英二』(MBSラジオ)内のコーナー「社会部記者登場」へ出演したことをきっかけに[2]、同局のラジオ番組へ頻繁に出演。MBSラジオ報道部制作の報道番組『諸口あきらのイブニングレーダー』(初期のタイトルは『MBSイブニングレーダー』)では、長年にわたってコメンテーターを務めたほか、1992年10月から「ラジオイミダス」というラジオコラム(月~金曜日17時台に放送)を担当していた。
1993年4月に、「サンデー毎日」の編集長として毎日新聞東京本社へ異動。しかし、「ラジオイミダス」については、同誌編集部からの電話(後に毎日放送東京支社ラジオスタジオからの生中継)[3]によって出演を続けていた。また、1995年4月に同番組と同じ時間帯でTBSラジオが『荒川強啓 デイ・キャッチ! 』の放送を開始すると、現在に至るまで水曜日のコメンテーターとして出演している。
毎日新聞東京本社では、上記の番組出演と並行しながら、論説委員・夕刊編集長・専門編集委員などを歴任。現在は、特任編集委員として、同本社発行分の夕刊に「しあわせのトンボ」というコラムを連載している。一時は武蔵野女子大学で「現代メディア論」、出身校でもある早稲田大学の大学院ジャーナリズムコースで「近藤流文章教室」の講師を担当。MBSラジオでは、毎日放送ラジオ報道局が制作に携わる生ワイド番組が『情報ラヂオ・スパイス!』→『MBSニュースワイド アングル』→『はやみみラジオ!水野晶子です』→『MBSニュースレーダー』→『RadioNews たね蒔きジャーナル』→『with…夜はラジオと決めてます』[4]と変遷しても、一貫して毎日放送東京支社ラジオスタジオからの生中継形式で出演を続けてきた。
熱烈な阪神タイガースファン。上記の出演番組では、護憲平和主義の観点からニュースを解説・批評している。また、一部の番組や毎日新聞大阪本社発行版の「近藤流健康川柳」では、時事川柳の家元・師範を自称。さらに、「『つかみ』の大研究」シリーズをはじめ、時事川柳、東西文化の違い、日常生活での笑い、文章論などに関する著書を数多く出している。近年は、「しあわせのトンボ」の一節が灘中学校の2014年入学試験・国語の問題に採用されるなど、著作・著書の一節が入学試験の題材に使われることもある。
出演番組
現在
- 荒川強啓 デイ・キャッチ!(TBSラジオ、水曜日コメンテーター)
- 1995年4月の番組開始当初から出演。名物コーナーの「勝ち抜き時事川柳」では、"家元"を務める。
以下の番組は、いずれもMBSラジオで放送。
- しあわせの五・七・五 (時事川柳を扱う土曜早朝の生放送番組)"時事川柳・近藤流家元"として、毎日放送東京支社ラジオスタジオからの生中継で出演。
- ノムラでノムラだ♪木曜日(2014年4月から)事前収録で月に1回放送される企画「しあわせのこだわり歌謡曲」に、レギュラーゲストとして出演。
- ニュースタックル→報道するラジオ 年末スペシャル(毎年12月31日放送の特別番組)
過去
テレビ
ラジオ
いずれもMBSラジオで放送
- 金曜まるごと清水國明
- K・プロジェクト(1995年度のナイターオフ番組)
- 月亭八方 ぼくらのNEWS(日曜日16:30 - 17:43、2002年まで放送)
- 毎日新聞東京本社に籍を置きながら、コメンテーターとして毎日放送本社(大阪市)のラジオスタジオへ出演。
以下はラジオ報道部制作の番組で、同局の水野晶子アナウンサーと共演。
- MBSイブニングレーダー→諸口あきらのイブニングレーダー(前述)
- スパイス・金曜かわら版(コメンテーター)
- MBSニュースワイド アングル
- 月~木曜日は「ラジオイミダス」へ電話出演。金曜日の「アングル金曜かわら版」では、コメンテーターとして毎日放送本社のラジオスタジオに登場していた。
以下の番組では、「ラジオイミダス」の後継コーナー「しあわせの雑学」に出演。
- はやみみラジオ!水野晶子です(「しあわせの雑学」は月~金曜日に放送)
- ニュースレーダー 金曜は水野です(全編のコメンテーターも兼務)
- RadioNews たね蒔きジャーナル(月・金曜日のコメンテーターも兼務、「しあわせの雑学」は金曜日に放送)
- with…夜はラジオと決めてます(MBSラジオ、2012年度のナイターオフ番組、水~金曜日ニュースコメンテーター)
- 水曜日には19時台のニュースコーナー、木曜日には20時台の報道系特集「ニュース深掘り」、金曜日にはニュースコーナーと「しあわせの雑学」にのみそれぞれ出演。
- ナイターのあともラジオと決めちゃいます?(MBSラジオ、2013年のナイターイン番組、「しあわせの雑学」は木曜日に放送)
- 週刊ますだスポーツ(MBSラジオ、2013年度のナイターオフ番組)
著書
初版としての刊行時期が早い順に記載
- 大阪スペクタクル(1985年11月、三省堂)ISBN 978-4385412108
- やすし・きよしの長い夏 ― 大阪狂騒曲(1987年8月、新潮社)ISBN 978-4103669012
- 笑売繁盛 ― よしもと王国(1988年9月、毎日新聞社)ISBN 978-4620306476
- 遊遊コラム街 ― 男と女・言葉・芸能(1988年10月、羊書房)ISBN 978-4881701096
- 「つかみ」の大研究 - なぜ人を虜にするのか!?(1999年7月、毎日新聞社)ISBN 978-4620313573
- 人の心を虜にする“つかみ”の大研究(2000年12月、新潮社「新潮OH!文庫」)ISBN 978-4102900628
- “つかみ”の大研究 勝者の秘密(2001年9月、新潮社「新潮OH!文庫」)ISBN 978-4102901151
- となりのハハハ ― 笑う生活のすすめ(2002年1月、光文社)ISBN 978-4334781392
- 人のこころを虜にする“つかみ”の人間学(2003年6月、新潮社「新潮文庫」)ISBN 978-4101097213
- 大感動!(2003年7月、新潮社)ISBN 978-4103669029
- 大阪の常識 東京の非常識(2004年4月、幻冬舎)ISBN 978-4344004986
- となりのヒヒヒ 「ほど」を忘れた人々(2004年8月、光文社)ISBN 978-4334974619
- 「ウケる」話力 ― 話材の集め方、話の仕方から自分の見せ方まで(2004年12月、三笠書房)ISBN 978-4837921295
- しあわせの雑学 ― 一日一杯の読むスープ(2005年12月、幻冬舎)ISBN 978-4344010789
- 『はやみみラジオ!水野晶子です』では全曜日、『MBSニュースレーダー』『たねまきジャーナル』『with…夜はラジオと決めてます』ではそれぞれ金曜日に、同名のコーナーを放送。
- 面白く生きる!ワザ - この人たちのココがすごい!(2006年2月、三笠書房)ISBN 978-4837921783
- しあわせの雑学 希望編 - 一ミリのやさしさで世界が変わる(2006年9月、幻冬舎)ISBN 978-4344012226
- しあわせの一日一笑365 - 心が温かくなるとっておきの話 読むサプリメント(2006年12月、三笠書房)ISBN 978-4837922117
- しあわせの六十越え - いい気分で生きる48のヒント(2007年1月、大和書房)ISBN 978-4479011910
- 話術いらずのコミュニケーション ― 思いを伝える39のヒント(2007年7月、宝島社)ISBN 978-4796659925
- しあわせの雑学 笑顔編 - あなたの心に読むスープ(2007年12月、幻冬舎)ISBN 978-4344014336
- 一日一句医者いらず 健康川柳(2008年5月、幻冬舎)ISBN 978-4344015098
- 「ウケる」話材 ― 人を惹きつける「話のネタ」「聞かせるコツ」(2008年7月、三笠書房「知的生き方文庫」)ISBN 978-4837977247
- なぜあの人は人望を集めるのか - その聞き方と話し方(2008年9月、幻冬舎「幻冬舎新書」)ISBN 978-4344980938
- 早大院生と考えた文章がうまくなる13の秘訣(2010年1月、幻冬舎)ISBN 978-4344017757
- 前述「近藤流文章教室」での指導内容を所収
- 大丈夫、なんとかなるさ(2010年9月、毎日新聞社)ISBN 978-4620320182
- 前述の「しあわせのトンボ」を収めた初の単行本
- 書くことが思いつかない人のための文章教室(2011年9月、幻冬舎)ISBN 978-4344982338
- 偽装 - 731部隊
- 破滅
関連人物
脚注
外部リンク
テンプレート:毎日新聞社- ↑ 近藤勝重のマンスリーコラム「軽やかに」(『ファイブエル』2011年3月号)
- ↑ 近藤勝重のマンスリーコラム「ひたすら」(『ファイブエル』2011年9月号)
- ↑ 2008年の初頭までは、毎日放送東京支社と毎日新聞東京本社がパレスサイドビルに同居していた。現在は、毎日放送東京支社が赤坂Bizタワーに移転している。
- ↑ 毎日放送スポーツ部・編成部・技術部との共同制作番組
- ↑ 前出の著書「やすし・きよしの長い夏」での紹介文より