西京銀行
テンプレート:Infobox テンプレート:基礎情報 銀行 株式会社西京銀行(さいきょうぎんこう、The Saikyo Bank,Ltd.)は、山口県周南市に本店を置く第二地方銀行。
目次
概要
近年、首都圏への積極的な進出やインターネット銀行構想、邦銀初の女性副頭取を置くなど女性の起業や社会進出を支援する姿勢を前面に押し出しており、話題性が豊富で、決して規模は大きくない第二地方銀行であるが、知名度は全国区となった。
ただ、その後、インターネット銀行構想の挫折に加え、2000年(平成12年)から2005年(平成17年)にかけて発覚した行員による不祥事4件を金融庁への報告義務を怠っていたことがわかった。金融庁に報告していなかった不祥事は4件で、いずれも行員による着服行為。同庁には届けずに処理し、被害額は既に弁済されたという。また財務局へ3件の内部告発があり、更に内部調査で1件が発覚した。これを受けて財務省中国財務局は2006年(平成18年)5月26日、西京銀行に対し内部管理体制の立て直しなどを求める業務改善命令を発動した[1][2]。
日銀出身の大橋光博頭取は「これまで進めてきた改革が内部の抵抗で十分に受け入れられず、それが内部告発につながった」と主張。内部の抵抗として東京戦略や女性の積極登用(東京戦略の中心で、邦銀初の女性副頭取だった銭谷美幸副頭取。次期頭取の有力候補と見られていた)、ライブドアとのインターネット銀行の設立構想(後述参照)を挙げた。結局、大橋頭取は不祥事の責任を取る形で2006年(平成18年)6月末付けで辞任。銭谷副頭取も退任した(公式には任期満了に伴うものとされた)[3][4]。後任はプロパーである渡邊孝夫相談役が就任[5]。東京戦略の見直しと地元回帰路線を進め経営改善を図った。
2010年(平成22年)には第7代頭取として平岡英雄が昇格した[6][7]。
インターネット専業銀行構想
2005年(平成17年)1月24日、インターネット関連企業のライブドアと提携してインターネット専業銀行「西京ライブドア銀行」を設立することを明らかにした。既に証券業進出を果たしているライブドアの金融事業の強化を図ることを目指しており、銀行業の免許取得次第年内にも営業開始をしたいとしていたが、翌年3月29日、ライブドア旧経営陣の逮捕・起訴などを受けて提携を解除し、「西京ライブドア銀行」計画は中止された[8][9]。
店舗
山口県内を中心に66の有人店舗(口座店舗単位)を構える。事業の見直しに伴い小規模店舗のブランチインブランチ化を推進しているため、実際に窓口が存在するのは52店舗のみとなる。また県外の店舗は、福岡県・広島県の6店舗となる。
インストアブランチとしてゆめタウン山口出張所とヤマダ電機山口店出張所を有する。かつてはザ・モール周南内にも星プラザ出張所が開設されるも、こちらは下松支店のブランチインブランチとなった。
ウェブ一丁目支店
2010年(平成22年)12月24日に、中国地方に本拠を置く銀行としてはトマト銀行(岡山県)に次いで2番目となるインターネットバンキング専業支店「ウェブ一丁目支店」を開設した。支店コードは044で、広島支店のブランチインブランチとなっていた大阪支店の口座勘定を継承した上で業態転換した形となっている[10]。住所は、周南市の銀南街支店と同じ建物内(旧東京支店の口座勘定を継承したコーポレート営業部も同一地)としている[11][12][13]。
沿革
- 1930年(昭和5年)11月17日 - 徳山無尽共益株式会社設立。
- 1944年(昭和19年)2月1日 - 徳山無尽共益株式会社、下関無尽株式会社、宝永無尽株式会社が合併し、山口無尽株式会社を設立。
- 1951年(昭和26年)10月20日 - 相互銀行法(昭和26年法律第199号)の規定により相互銀行の免許を受け、株式会社山口相互銀行に商号変更。
- 1989年(平成元年)2月1日 - 金融機関の合併及び転換に関する法律(昭和43年法律第86号)に基づく認可により普通銀行に転換し、株式会社西京銀行に商号変更。
- 2001年(平成13年) - この年開催された地方博覧会「山口きらら博」に富士通と共同でパビリオン「ファンタジーサーカス」を出展。パビリオン内に移動銀行窓口車「さいきょうきらら号」を設けた(移動銀行窓口車は現在も県内各地で稼働中)。
- 2005年(平成17年)1月24日 - ライブドアとの共同によるインターネット専業銀行「西京ライブドア銀行」の設立計画を発表(2006年3月29日に計画中止を発表。
- 2008年(平成20年)5月 - 2007年度決算で、連結当期損失56億円を計上、無配に。
- 2009年(平成21年)3月27日 - 大阪に本部を置くノンバンク・イッコー(現・Jトラスト)と業務提携。西京カードの共同出資移行で合意。提携クレジットカードの委託先を九州カードに変更。
- 2010年(平成22年)12月24日 - インターネット専業支店「ウェブ一丁目支店」を開設[11][12]。
情報処理システム
勘定系システム
富士通開発・同社メインフレームの勘定系システムであるPROBANKが稼動させている。また、2011年(平成23年)9月には第2世代(PROBANK-R2)の稼動が開始されており、西京銀は2014年1月のリプレースを予定している[14][15][16]。
自動機サービス
MIRAIへの参加
周南地区の地域経済活性化、子供支援活動を目的とする月刊雑誌・企画であるMIRAIを積極的に応援している。同誌の表紙裏に笑顔の力という名称で、地域の子供や家族写真で埋め尽くしたページを提供している。
地元大学との提携講座
2007年(平成19年)1月26日、西京銀行本社と同一市内にある私立徳山大学と連携協力を結んだ。同年4月より同大において冠講座として「現代株式市場論」を実施している。
脚注
外部リンク
テンプレート:Bank-stub- ↑ 「47ニュース 西京銀行に業務改善命令 金融庁、不祥事隠しで」 『共同通信』 2006年5月26日
- ↑ テンプレート:PDFlink 中国財務局 2006年5月26日
- ↑ 「47ニュース 西京銀行を行政処分へ 不祥事報告せず」 『共同通信』 2006年5月26日
- ↑ テンプレート:PDFlink 株式会社西京銀行 2006年5月26日
- ↑ 「47ニュース 西京銀行の頭取が引責辞任 「命令避けたかった」 」『共同通信』 2006年5月26日
- ↑ 「47ニュース 西京銀頭取に西岡氏就任へ」 『中国新聞』 2010年5月14日
- ↑ テンプレート:PDFlink 株式会社西京銀行 2010年5月14日
- ↑ 「47ニュース 西京銀とのネット銀行断念 ライブドア、事件の影響で」 『共同通信』 2006年3月29日
- ↑ 「ITpro【速報】ライブドアと西京銀行がインターネット専業銀行の設立契約を解消」 『日経コンピュータ』 2006年3月29日
- ↑ 店舗移転のお知らせ - 西京銀行公式サイト
- ↑ 11.0 11.1 西京銀行、ネット専用支店を開設 中国地方で2番目 山口新聞:2010年12月21日(2011年1月24日閲覧)
- ↑ 12.0 12.1 西京銀行、ネット専用支店開設 周南で記念セレモニー 山口新聞:2010年12月25日(2011年1月24日閲覧)
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:PDFlink 株式会社西京銀行 2011年5月11日
- ↑ 西京銀行様が次期勘定系システムに富士通「PROBANK」を継続採用 富士通株式会社 2011年5月11日
- ↑ 「ITpro 富士通、西京銀行との勘定系アウトソーシング契約を更新へ」 『日経コンピュータ』 2011年5月12日