細谷千博
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細谷 千博(ほそや ちひろ、1920年4月1日 - 2011年9月21日[1])は、日本の国際政治学者。一橋大学名誉教授、国際大学名誉教授、日本学士院会員、英国学士院客員会員、元日本国際政治学会理事長。専門は外交史。ちなみに、国際政治学者の細谷雄一との血縁関係はない。
来歴
東京府東京市牛込区(現在の東京都新宿区)生まれ。1937年3月東京府立第四中学校(現在の東京都立戸山高等学校)卒業、4月第一高等学校文科甲類入学。1940年3月第一高等学校文科甲類卒業、4月東京帝国大学法学部政治学科入学。1945年9月、東京帝国大学法学部政治学科卒業。1946年4月、東京帝国大学法学部大学院入学。1949年6月、東京商科大学(現一橋大学)特別研究生。
1951年10月、一橋大学法学部助手。1952年4月、一橋大学法学部専任講師。1956年12月一橋大学法学部助教授。1962年2月、京都大学より法学博士の学位を取得。同年11月一橋大学法学部教授。1969年4月、一橋大学法学部長。1983年4月、一橋大学定年退官、一橋大学名誉教授、国際大学副学長。
1985年日米関係研究所所長。この間コロンビア大学ロシア研究所客員研究員、プリンストン高等研究所客員研究員、ロンドン大学ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス客員教授等も歴任。
2011年9月21日、老衰のため死去[1]。テンプレート:没年齢。
業績
その他にはアメリカ国際政治学会副会長、ヨーロッパ国際関係史学会理事、国際法学会理事、アメリカ学会理事、アジア政経学会理事、日本EC学会理事、日本平和学会理事、日本国際問題研究所理事等も務めた。
栄典・受賞・栄誉
- 1985年、紫綬褒章、
- 1991年、勲二等旭日重光章。
- 1991年、日本学士院会員。
- 1995年、イギリス学士院 (The British Academy)客員会員 (Corresponding Fellow)。
- 毎日出版文化賞・吉田茂賞(『サンフランシスコ講和への道』)
門下生
- 井上寿一(日本政治外交史、学習院大学学長)
- 岩田賢司(国際関係論、広島大教授)
- 臼井久和(国際政治学、中央大教授)
- 大芝亮(国際機構論、日本国際政治学会元理事長、一橋大教授)
- 大隈宏(国際関係論、成城大教授)
- 菊池努(国際関係論、青山学院大教授)
- 吉川元(国際関係論、上智大教授)
- 黒川修司(国際政治学、東京女子大教授)
- 佐々木卓也(アメリカ外交史、立教大教授)
- 首藤もと子(国際関係論、筑波大教授)
- 田中孝彦(国際政治史、早大教授)
- 滝田賢治(アメリカ外交史、中央大教授)
- 貫芳祐(国際関係論、法政大教授)
- 野林健(国際関係論、一橋大名誉教授)
- 林忠行(国際政治史・チェコスロヴァキア外交史、北海道大副学長)
- 丸山直起(国際関係論、明治学院大教授)
- 横山宏章(中国政治外交史、北九州市立大教授)
- 田中康夫(作家、元長野県知事)なども細谷ゼミナール出身。
著書
単著
- 『シベリア出兵の史的研究』(有斐閣、1955年 / 岩波書店岩波現代文庫、2005年)
- 『ロシア革命と日本』(原書房、1973年)
- 『日本外交の座標』(中央公論社、1979年)
- 『サンフランシスコ講和への道』(中央公論社、1984年)
- 『両大戦間の日本外交――1914-1945』(岩波書店、1988年)
- 『日本外交の軌跡』(日本放送出版協会、1993年)
編著
- 『日英関係史――1917-1949』(東京大学出版会、1982年)
- 『太平洋・アジア圏の国際経済紛争史――1922-1945』(東京大学出版会、1983年)
- 『アメリカ外交――日米関係の文脈のなかで』(日本国際問題研究所、1986年)
- 『日米関係通史』(東京大学出版会、1995年)
- Redefining the Partnership: the United States and Japan in East Asia, (University Press of America, 1998).
- Japan and the United States: Fifty Years of Partnership, (Japan Times, 2001).
共編著
- 皆川洸『変容する国際社会の法と政治――大平善梧先生還歴記念論文集』(有信堂、1971年)
- 斎藤真・今井清一・蝋山道雄『日米関係史開戦に至る10年――1931-1914年 (1-4)』(東京大学出版会、1971年 - 1972年)
- 綿貫譲治『対外政策決定過程の日米比較』(東京大学出版会、1977年)
- 斎藤真『ワシントン体制と日米関係』(東京大学出版会、1978年)
- 南義清『欧州共同体 (EC)の研究――政治力学の分析』(新有堂、1980年)
- 臼井久和『国際政治の世界――第二次大戦後の国際システム変容と将来の展望』(有信堂高文社、1981年)
- 本間長世『日米関係史――摩擦と協調の130年』(有斐閣、1982年)
- 丸山直起『国際政治ハンドブック――解説と資料』(有信堂高文社、1984年)
- 安藤仁介・大沼保昭『東京裁判を問う――国際シンポジウム』(講談社、1984年)
- 臼井久和『国際政治の世界――第二次大戦後の国際システム変容と将来の展望[増補改訂版]』(有信堂高文社、1986年)
- 有賀貞『国際環境の変容と日米関係』(東京大学出版会、1987年)
- 丸山直起『国際政治ハンドブック――解説と資料[増補改訂版]』(有信堂高文社、1991年)
- 本間長世『日米関係史――摩擦と協調の140年[新版]』(有斐閣、1991年)
- 臼井久和『国際政治の世界――21世紀国際システムの展望[新版]』(有信堂高文社、1993年)
- 丸山直起『ポスト冷戦期の国際政治』(有信堂高文社、1993年)
- 本間長世・入江昭・波多野澄雄『太平洋戦争』(東京大学出版会、1993年)
- 入江昭・後藤乾一・波多野澄雄『太平洋戦争の終結――アジア・太平洋の戦後形成』(柏書房、1997年)
- 信田智人『新時代の日米関係――パートナーシップを再定義する』(有斐閣、1998年)
- 有賀貞・石井修・佐々木卓也『日米関係資料集――1945-97』(東京大学出版会、1999年)
- 長尾悟『ヨーロッパ統合――テキストブック』(有信堂高文社、2000年)
- 入江昭・大芝亮『記憶としてのパールハーバー』(ミネルヴァ書房、2004年)
- 佐藤元英『「日米交渉」関係調書集成 全2巻』(現代史料出版、2009年)
その他
- 細谷千博著作選集刊行委員会編『歴史のなかの日本外交―細谷千博著作選集〈1〉』(龍溪書舎、2012年)
- 細谷千博著作選集刊行委員会編『国際政治のなかの日本外交―細谷千博著作選集〈2〉』(龍溪書舎、2012年)