白米千枚田
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白米千枚田(しろよねせんまいだ[1])は、石川県輪島市白米町の棚田である。数が多いので千枚田と呼ばれるが、「狭い田」からの転という説もある。最も小さい田の面積は、0.2平方メートル程度。
概要
能登半島北岸を走る国道249号と日本海との僅かな崖地に作られている。土地自体は肥えており肥料は通常より少なくてすみ反当たりの収穫量は2.6石程度。1638年頃に作られた谷山用水が利用されている。かつては、田の下の土地で製塩が行われていたが海岸の浸食で塩田が水没し、現在は行われていない。
田植え・稲刈り時には広くボランティアを募って作業を行っている。また、日本海に向かってなだれ落ちるような美しい景観は、能登の観光スポットともなっている。
2006年5月に当時の小泉純一郎首相がこの地を訪れ、「絶景だよ、絶景」と褒め称えたエピソードは、地元マスコミで大きく取り上げられた。これにちなんで、同年秋に収穫されたコシヒカリは「絶景千枚田」の名で商品化された。2013年7月には息子の小泉進次郎自民党青年局長が訪れ、「まさしく絶景」と、父子2代にわたって褒め称えた。
2011年6月11日、国連食糧農業機関(FAO)が認定した世界農業遺産のシンボル的な存在。
オーナー制度
現在は田の所有者を中心に組織された白米千枚田愛耕会による耕作・保存活動が行われている。また、千枚田オーナー・トラスト制度があり、オーナーになると年間2万円でマイ田んぼを1枚持つことができる。
オーナーとなる条件は以下の通り。
- 白米千枚田の景観保全には稲作が必要であることを理解され、米作りをする意欲のある方。
- 時間を気にせず、体力と忍耐を必要とし、生産の喜びがある米作りをする意志のある方。
- 稲作作業を通じて地元耕作者と交流を深めたい方。
年会費は2万円(マイ田んぼ1枚含む)。マイ田んぼの追加は1枚につき3000円(ただし、追加は2枚まで)である。特典は収穫米(ハザ干しコシヒカリ)10kg+地元山菜+マイ田んぼにオーナー表札建立である。
脚注・出典
- ↑ 文化庁のデータベースでは読み仮名は「しらよねのせんまいだ」である(白米の千枚田 文化庁国指定文化財等データベース)。
関連項目
外部リンク
- テンプレート:Facebook
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- 能登半島輪島「白米千枚田」公式ホームページ
- 輪島市 - 輪島市観光サイト
- 白米千枚田オーナー制度 - 公式サイト