琿春市

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2014年7月10日 (木) 03:25時点におけるそらみみ (トーク)による版
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先: 案内検索

テンプレート:基礎情報 中国の都市

琿春市(こんしゅん-し)は中国吉林省延辺朝鮮族自治州東端に位置する県級市。国境開放都市に指定されている。人口の40%以上を朝鮮族が占める。

地理

南は図們江を隔てて北朝鮮羅先特別市と接し、東はロシア連邦沿海地方と国境を接する。北は同じ自治州の汪清県、西は図們市である。日本海まで15キロで、ロシアのポシェット港と鉄道(現在は貨物線のみ)で結ばれる。

歴史

高句麗時代には柵城府が置かれ、東方支配の拠点となった。8世紀渤海はこの地に東京竜原府(琿春市八連城)を設置し、日本海を越えて日本に向かう海上ルートの拠点とした。渤海は日本海を南海と呼び、渤海使など日本向けの船の多くはポシェット湾から出発した。文王大欣茂の時代には一時都が置かれたこともあった(784年-793年)。その後、上京竜泉府黒竜江省牡丹江市寧安市渤海鎮)に遷都されている。渤海滅亡後は女真族の土地となった。

清朝時代には封禁令が発布された1644年順治元年)以降、清朝により入植が厳しく制限されていた市域でには1714年康熙53年)に琿春協領が設置され寧古塔副都統(1870年に吉林将軍の管轄とされる)の管轄とされた。1881年光緒7年)、協領が廃止され新に琿春副都統(1889年に琿春府、1910年に琿春庁へ改編)を設置し入植を解禁、入植事業の進捗とともに人口が増加していった。

中華民国が成立すると1913年民国2年)の庁制廃止と共に琿春県となる。1920年に琿春事件が起こる。1988年6月14日に県級市に昇格し琿春市と改称され現在に至っている。

行政区画

4街道弁事所、4鎮、3郷、2民族郷を管轄する。

  • 街道弁事所:新安街道、靖和街道、河南街道、近海街道。
  • :春化鎮、敬信鎮、板石鎮、英安鎮。
  • :馬川子郷、密江郷、哈達門郷。
  • 民族郷:三家子満族郷、楊泡満族郷。

行政

  • 1991年 開放都市に指定。
  • 1992年 国境開放都市に指定。

経済

1990年に中国が提唱し、国連開発計画の主導で進められている図們江(豆満江)地域開発の拠点都市であり、金大中元韓国大統領の太陽政策韓国企業が多数進出した。

友好都市

関連項目

外部リンク


テンプレート:中国地名変遷

テンプレート:吉林省の行政区画 テンプレート:Coord