熱郛駅
熱郛駅(ねっぷえき)は、北海道(後志総合振興局)寿都郡黒松内町字白井川にある北海道旅客鉄道(JR北海道)函館本線の駅である。駅番号はS29。電報略号はネツ。函館支社管轄の北端にあたり、次の目名駅から北海道旅客鉄道鉄道事業本部管轄となる。
概要
国鉄時代、北海道総局(札幌鉄道管理局。現在のJR北海道本社鉄道事業本部)と青函船舶鉄道管理局(現在のJR北海道函館支社)の境界が上目名駅との間にあり、当駅始発の区間設定もあった。また、急行「せたな」の始発駅でもあった。国鉄分割民営化後も長万部駅~熱郛駅間の区間設定(1.5往復)が設定されたが、2007年現在は朝の熱郛駅→長万部駅間のみ運転となっている。
熱郛駅 → 長万部駅の区間輸送が残っている理由は、北海道教育局が定める高等学校通学区域の特例として、黒松内町の一部(寿都町と境界を接する黒松内町作開地区を除く)が北海道長万部高等学校の通学区域に入っているので、その通学の便を図るためである[1]。廃止になった1往復も通学時間帯に運転されていた。
駅構造
相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、列車交換可能な交換駅となっている[2]。互いのホームは駅舎側ホーム西側と対向側ホーム西側部分を結んだ構内踏切で連絡している[2]。駅舎側(南側)ホームが上下共用の1番線、対向側ホーム(北側)がやはり上下共用の2番線となっている[2]。そのほか2番線旭川方から構内中央部分までの行き止りの側線を1線有している[3]。この側線は1983年(昭和58年)4月時点では1番線の函館方にて合流する中線であった[3]。1983年(昭和58年)4月時点ではそのほか1番線函館方からホーム西側まで戻る形の行き止りの側線(貨物側線)を1線有していた[3]。この側線と中線の函館方転轍機は1993年(平成5年)3月までには撤去されていた[2]。
長万部駅管理の無人駅となっている。駅舎は構内の南側に位置しホーム中央部分に接している[2]。有人駅時代の駅舎は改築され、「熱郛ホール」と名付けられた[4]、町民サロンを併設し[5]、出入口に三角屋根の庇[5]と明かり窓を有し[4]、木製板張りの内装の駅舎となっている[4]。周囲の自然豊かな山々をイメージし、雪に備えて基礎を高くして階段を備えた建物である[5]。駅舎内にトイレを有する[4]。また、人形の置かれたショーケースが設置されている[4]。
駅名の由来
当駅の所在地近辺の地名より。地名は、アイヌ語の「クンネ・ネッ・ペッ」(黒い漂木の川)の詰まった言葉に由来する[2][5]。
旧駅名の歌棄(うたすつ)は、アイヌ語の「オタ・シュツ」(浜の草原が尽きて砂原に掛かる辺り)に由来する[5]。
利用状況
駅周辺
疎林がどこまでも続いているような場所に位置する[2]。
- 国道5号
- 北海道道265号熱郛白井川線
- 道の駅くろまつない
- 黒松内新道黒松内インターチェンジ
- 黒松内町役場熱郛支所
- 寿都警察署白井川駐在所
- 熱郛郵便局
- 白井川小学校
- 黒松内岳 - 駅の西。標高740m。
- 白井川
歴史
- 1903年(明治36年)11月3日 - 北海道鉄道森駅 - 当駅間延伸開通に伴い熱郛駅として開業[6][7]。一般駅。
- 1904年(明治37年)10月15日 - 歌棄駅(うたすつえき)に改称[7]。
- 1905年(明治38年)12月15日 - 熱郛駅に再改称[7]。
- 1907年(明治40年)7月1日 - 北海道鉄道国有化により、国有鉄道の駅となる[6][7]。
- 1909年(明治42年)10月12日 - 線路名を函館本線に制定、それに伴い同線の駅となる[6][7]。
- 1975年(昭和50年)2月7日 - 貨物扱い廃止。
- 1984年(昭和59年)2月1日 - 荷物扱い廃止。
- 1986年(昭和61年)11月1日 - 無人(簡易委託)化[8]。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR北海道に継承。
- 1990年(平成2年) 12月15日 - 駅舎改築。
- 1992年(平成4年) 4月1日 - 簡易委託廃止、完全無人化。
隣の駅
- 北海道旅客鉄道
- 函館本線
脚注
関連項目
テンプレート:函館本線2- 元の位置に戻る ↑ 道立高等学校の通学区域について(北海道教育委員会)
- ↑ 以下の位置に戻る: 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 2.7 テンプレート:Cite book
- ↑ 以下の位置に戻る: 3.0 3.1 3.2 3.3 テンプレート:Cite book
- ↑ 以下の位置に戻る: 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 テンプレート:Cite book
- ↑ 以下の位置に戻る: 5.0 5.1 5.2 5.3 5.4 テンプレート:Cite book
- ↑ 以下の位置に戻る: 6.0 6.1 6.2 テンプレート:Cite book
- ↑ 以下の位置に戻る: 7.0 7.1 7.2 7.3 7.4 7.5 テンプレート:Cite book
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