新居浜駅
新居浜駅(にいはまえき)は、愛媛県新居浜市坂井町二丁目にある、四国旅客鉄道(JR四国)・日本貨物鉄道(JR貨物)予讃線の駅である。駅名標のコメントは太鼓台と別子銅山の駅。
目次
駅構造
単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線のホームを持つ地上駅。駅舎は構内の北側、単式ホームの1番線に接し、タッチパネル式の券売機のうち1台は指定席券売機となっており、新幹線の指定席券などの購入が可能。改札口は有人改札となっている。ホーム間の連絡用に、エレベータ・エスカレーターの設置されていない跨線橋がある。
駅舎には、みどりの窓口、キヨスク、新居浜駅ワーププラザ、ウィリーウィンキー新居浜店(ベーカリー)、リトルポット新居浜店(喫茶店)が入居している。東予地方の無人駅の管理駅である。
改札口上部に、待合室側に向かって発車標が設置されており、現駅舎が供用開始されてから長らく回転幕による表示方式を採用していた。この発車案内標は、2008年1月にLEDで表示を切り替える方式に変更された。LED式発車標では、特急列車の停車駅や、途中で編成を分割し、別々の終着駅に向かう列車については、それぞれの行き先に向かう車両の号車番号なども案内できるようになった。なお、最寄りの有人駅である伊予西条駅や松山駅などで使用されている列車の入線を案内する自動音声放送は採用されていない。
のりば
1 | テンプレート:Color予讃線(上り) | 伊予三島・川之江・観音寺・丸亀・高松・岡山方面 (特急の全てを含む) |
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テンプレート:Color予讃線(下り) | 伊予西条・今治・松山・宇和島方面 (特急の大半を含む) | |
2 | テンプレート:Color予讃線(下り) | 伊予西条・今治・松山・宇和島方面 (特急の一部を含む) |
3 | テンプレート:Color予讃線(上り) | 伊予三島・川之江・観音寺方面(一部の普通のみ) |
テンプレート:Color予讃線(下り) | 伊予西条・今治・松山方面(一部の普通のみ) |
- 通常は上下線とも駅舎側の1番線に発着し、行き違いがあるときで特急同士、普通同士の場合は下り列車が2番線に入る。特急と普通の場合は特急が1番線に入る。3番線は特急を待避する普通が使用するのみ。
貨物駅
JR貨物の施設は、本線の南側に位置する。2面2線のコンテナホームが東西に並んで設置されている。荷役線は、3番線から中萩駅方面に伸びる引上線から分岐している。
取り扱う貨物の種類
- コンテナ貨物
- 産業廃棄物・特別管理産業廃棄物の取扱許可を得ている。
貨物列車
貨物列車は、高松貨物ターミナル駅方面との間に1日2往復高速貨物列車が運行されている。高松貨物ターミナル駅へ向かう上り列車は同駅よりも先に直通し、大阪貨物ターミナル駅や東京貨物ターミナル駅へ向かう。
利用状況
旅客
2010年度の1日あたりの平均利用者数(乗車人員)は、1,828人であった。[1]
また、四国4県の統計年鑑の2004年度分の駅別輸送実績を参照した場合、JR四国全258駅駅中12位、予讃線全94駅中9位、JR四国の愛媛県内の駅では、松山駅、今治駅に次いで3位となる。近年の利用者数は総じてみれば増加基調を辿っているが、これは通勤通学の定期利用客の順調な増加が、長距離利用客が多い定期外利用客の減少をカバーしているということである。定期利用客の増加の理由としては、駅周辺への事業所の集積が進みつつあることや、予讃線に並行するバス路線が縮小されていること、定期外利用客の減少の理由としては、1998年の明石海峡大橋開通や 徳島県内の高速道路延伸により、対阪神ダイヤを拡充させた高速バスと間で競合が引き起こったことが挙げられる。
近年の1日あたり平均乗車人員は以下のとおり。
- 1,818人(2000年度)
- 1,861人(2001年度)
- 1,794人(2002年度)
- 1,777人(2003年度)
- 1,783人(2004年度)
- 1,835人(2005年度)
- 1,840人(2006年度)
- 1,881人(2007年度)
- 1,846人(2008年度)
- 1,770人(2009年度)
- 1,828人(2010年度)
貨物
2010年度の年間コンテナ発送量は110,596トン、到着量は39,694トンであった。[1]四国内では高松貨物ターミナル駅に次ぐ取扱量である。
駅周辺
新居浜市の代表駅であるが、中心部からは離れている。中心部へは愛媛県道134号国領高木線が伸びており、新居浜市のシンボルロードと位置付けられている。駅前再開発により周辺では、事業所・商業施設・マンションなどの進出が進んでいる。
再開発
長年の懸案である駅周辺の再開発が地元住民の根強い反対で幾度も頓挫したが、1998年にようやく事業が開始され2011年に土地区画整理が完成、市の新しい都心としてこれからの発展が期待されている。これに伴い駅舎の外観が改修され、イメージを一新した。 2013年現在、駅南側の広場の改修および屋内型の有料駐輪場の整備などが行われている。 ただし、駅及び鉄道施設等は計画に含まれておらず、駅南部の再開発を待って県の事業として高架化される予定であるが、県は松山駅周辺再開発と高架化事業を優先しており、新居浜市や商工会議所などによる事業化陳情がなされてはいるが予定の目途は立っていない。また財政面や集客力などから駅周辺再開発の効果に疑問視する人も多く、市議会選挙あるいは市長選挙において争点とされることがある。
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バス
バス停留所は瀬戸内運輸(せとうちバス)の地盤(エリア)であり、同社の阪神方面への高速バスや、多くの近・中距離路線バスが発着する。市内では住友病院前停留所と並ぶバス交通の拠点としての役割を担う。利用者は近距離に関しては比較的少ないが、高速バス発着時には停留所付近が混み合う場合がある。最も便数の多い路線は、駅から北進し、市役所付近の官庁街・中心商店街地区を経由し住友病院前へ至る路線であり、西条・今治方面へ至る路線もそのほとんどが同区間を重複する。また、新居浜市が運営する別子山地域バスも本停留所で乗降できる。 バスのりばは1番・2番の2つがあり、概ね、駅から北(市役所・住友病院前方面)へ向かう路線が1番のりば、駅から南へ向かう路線と高速バスが2番線となっている。 なお、改装前は、駅舎前の交通島に発着し、横断歩道を横切る必要があった。新しいターミナルでは、傘をささなくても雨に濡れることなくバスに乗り換えられるようになった。
路線バス
- 1番乗り場発着
- 東予港行きオレンジフェリー直通連絡バス(路線バス併用、詳細)
- 2番乗り場発着
- 中萩経由、西条方面(詳細)
- 土居・三島・川之江方面(詳細)
- 山根グラウンド・マイントピア別子(詳細)
- イオンモール新居浜シャトルバス(土・日・祝日のみ運行、詳細)
別子山地域バス
高速バス
なお、東京行き「パイレーツ号」は同駅を経由しない。新居浜市内の乗車場所は「住友病院前」となる。
歴史
この地方最大の都市の駅であるが、臨海部と山麓部で二極化して発展した街であるために、その中間に位置する駅周辺の開発が自然発展に任せていた状態であった。そのため、街の規模からは想像できないほど寂れた印象である。当駅の立地要因としてまず挙げられるのが、塩田として栄えた本市多喜浜地区への配慮である。駅開業時の大正時代には、路線を現市内上部地区旧国道11号線の近隣に敷設する案もあったが、塩田の繁栄が著しかった多喜浜地区に駅を作ることがどうしても不可欠となり、多喜浜駅から延伸したエリアである当時賑わいの薄かった現・坂井町の近辺に当駅を設けることとなった。また、別の理由としては、鉱山都市として発展を続けていた本市では、予讃線の開業よりも前にすでに市内に鉱山鉄道(住友別子鉱山鉄道)が開業し、銅鉱石の輸送のほか、鉱山労働者の輸送も行っていた。そのため、国鉄の駅の立地がさほど重要視される時世ではなかったことが挙げられる。
住友別子鉱山鉄道が廃止された現在では、駅周辺は市の玄関口としての重要性から、本市の新都市拠点と位置付けられ、都市機能の充実が進められている。
年表
- 1921年(大正10年)6月21日 - 伊予土居駅〜伊予西条駅間開通と同時に開業。
- 1942年(昭和17年)11月12日 - 住友別子鉱山鉄道国鉄新居浜駅連絡線開通。
- 1967年(昭和42年)1月31日 - 鉱山鉄道連絡線廃止。
- 1979年(昭和54年)10月1日 - 現在の駅舎完成。
- 1986年(昭和61年)11月1日 - 荷物の取扱を廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR四国・JR貨物の駅となる。
- 2007年(平成19年) - LED式列車案内標を設置。
- 2012年(平成24年) - 前述の再開発と連動した駅舎リニューアル工事が完了。外観のリニューアルや自動ドアの設置など。
- 2012年(平成24年) - 自動券売機を、松山駅や高松駅などと同じタッチパネル式のものに更新。同時に指定席券売機の供用も開始。
- 2013年(平成25年) - みどりの窓口が改札横から、ワーププラザ右隣に移転。これに伴い、券売機の移動も実施。
隣の駅
- 四国旅客鉄道
- テンプレート:Color予讃線