新前橋駅
テンプレート:出典の明記 テンプレート:参照方法 テンプレート:駅情報 テンプレート:Vertical images list 新前橋駅(しんまえばしえき)は、群馬県前橋市古市町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅である。
目次
乗り入れ路線
上越線を所属線としており、両毛線を含めた2路線が乗り入れている。当駅は線路名称上の両毛線の終点であるが、両毛線の列車はすべて上越線を通じて高崎駅まで乗り入れている。加えて、上越線の渋川駅で分岐する吾妻線の列車もすべて高崎駅まで乗り入れているため、当駅にも停車する。そのため、実用上は3路線4方向の列車が利用できる。また、高崎方面への列車の中には一部本庄・熊谷・大宮方面へ直通するものあり、最遠で東海道線小田原、または高崎線(東北本線)上野まで行くものもある。
歴史
当駅付近は1884年(明治17年)8月20日に日本鉄道が鉄道路線を開業(高崎 - 前橋)させたが、この間に途中駅は設置されていなかった。前橋の市街地は利根川東岸であったが、利根川への架橋が困難だったため前橋駅は利根川西岸の内藤分村(現在の前橋市石倉町、当駅より 1km ほど東方)に置かれ、「内藤分ステーション」と通称されていた。1889年(明治22年)12月に利根川架橋が完成し、両毛鉄道が開業させていた現在の前橋駅に日本鉄道が乗り入れるとこの駅は廃止される。これらの路線は後に買収・国有化され両毛線となった。
1916年には帝国議会へ上越線の敷設計画が提案されるが、これは既に開業していた東武高崎線(1953年廃止)と同様に、高崎からまっすぐ北上し、金古町(現在の高崎市北部、金古町付近)経由で渋川駅に向かうものであった。このルート案は、県庁を前橋市に取られた高崎市の逆恨みによる報復であったとも言われている[1]。これを受けた前橋市は議会に対して経路変更の運動を展開した。利根川を2回渡る必要があるため市の中心部を経由させることは断念したが、前橋市域を経由するルートへの変更を実現した[1]。このとき両毛線との分岐駅として設置が決定したのが当駅であり、1921年、上越南線(後の上越線)開通とともに両毛線の駅として開業した。
新前橋駅開業当時の様子は、詩人萩原朔太郎の作品『純情小曲集』中の『郷土望景詩』の一編『新前橋駅』にて描写されている。また『郷土望景詩の後に』では、「朝、東京を出でて渋川に行く人は、昼の十二時頃、新前橋の駅を過ぐべし。畠の中に建ちて、そのシグナルも風に吹かれ、荒寥たる田舎の小駅なり。」と表現され、畑の中にぽつんとできた駅であったことがうかがえる。なお開業時は旅客駅であったが、間もなく貨物営業も開始されている。
年表
- 1884年(明治17年)8月20日 日本鉄道により当駅付近を経由して高崎 - 前橋間が開通する。
- 1921年(大正10年)7月1日 鉄道省上越南線が渋川まで開業し、両毛線との分岐駅として新前橋駅を設置する。
- 1923年(大正12年)2月1日 小口扱い貨物を取扱い開始し、一般駅となる。
- 1931年(昭和6年)9月1日 上越南線が上越北線と接続、統合され上越線となる。
- 1957年(昭和32年)12月20日 両毛線の高崎 - 新前橋間が上越線に編入され、当駅も上越線所属駅となる。
- 1959年(昭和34年)4月20日 構内に新前橋電車区を併設する。
- 1987年(昭和62年)4月1日 国鉄分割民営化により、東日本旅客鉄道の駅となる。貨物扱を廃止し、旅客駅へ変更する。
- 2001年(平成13年)11月18日 - ICカード「Suica」の、当駅における供用を開始する。
- 2005年(平成17年)12月10日 新前橋電車区が(旧)高崎車両センターと統合され、高崎車両センターが開設される。
- 2011年(平成23年)3月26日 駅改良工事が終了し、改札内のエスカレータ、エレベータ、多目的トイレの供用を開始する。
- 2011年(平成23年)9月14日 多機能券売機を設置する。
- 2013年(平成25年)1月30日 発車メロディーが変更される。
駅構造
島式ホーム2面4線を持つ地上駅で、橋上駅舎を有している。ホームは南西から北東へと延び、東口と西口を持つ。改札口は東口寄りの設置で、西口へはホーム上の自由通路が連絡する。東口にバスターミナルが設置されているほか、西口にもバス乗り場とタクシー乗り場が整備されている。
社員配置駅(管理駅)で、群馬総社駅を管理下に置く。また当駅は上越線の運転取扱駅であり、高崎車両センターのも含め信号制御は信号扱所で行われる。
みどりの窓口(営業時間: 6:00 - 20:00)、自動改札機、自動券売機、指定席券売機(営業時間: 4:40 - 23:50)、多機能券売機が設置されている。また、改札口と各ホームには発車標が設置されており、指定席券売機の上や改札内に設置されているモニター画面にも発車案内がなされている。自動改札機の一部はSuica専用である。
バリアフリー設備について、エレベーターが東口および西口と改札口の間、改札口と各ホームの間に設置されている。また、各ホームと改札口の間に上下エスカレーターが、東口と改札口の間には上りエスカレーターが設置されている。トイレは改札内と東口にあり、それぞれ多機能トイレも設置されている。
改札外にコンビニエンスストアのNEWDAYSが、東口には駅レンタカーが立地しているほか、東口の1階には飲食店が入居している。なお、かつては下りホームに立ち食いそば屋が、改札内コンコースにキオスクがあったが現存しない。
のりば
のりばの番号は東側から順に付番されている。両ホームとも待合室が設置されている。なお、当駅で表示されているラインカラーは一部を除いて他の駅と異なり、LED電照式への交換時に本来のカラーのものに改められた箇所もある(上越線が紺色、吾妻線が水色、両毛線がマゼンタで表示されている箇所がある)。
番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1・2 | テンプレート:Color上越線 (テンプレート:Color吾妻線・テンプレート:Color両毛線含む) |
上り | 高崎・熊谷・上野・池袋・新宿方面 |
3 | テンプレート:Color両毛線 | 下り | 前橋・伊勢崎・桐生・小山方面 |
4 | テンプレート:Color上越線 | 下り | 渋川・水上方面 |
テンプレート:Color吾妻線 | 中之条・長野原草津口方面 |
- 上りホームでは、基本的に1番線は両毛線からの列車、2番線は上越線からの列車および特急列車が発着する(特急スワローあかぎ2号のみ1番線から発車)。当駅で増結や切り離しを行う列車は2番線に発着し、当駅始発の列車はどちらのホームからも発車する。また、ホーム事務室付近にSuica専用グリーン券売機が置かれている。
- 下りホームでは、通常ダイヤでは両毛線への列車は3番線、上越線への列車は4番線に発着する。ただし、ダイヤが乱れた場合は3番線から上越線への列車が発車することもある。構内の配線的に3番線から上越線へは発着できるものの、4番線から両毛線へは発着できない。当駅止まりの列車は4番線に到着し、高崎車両センターへ入庫する(3番線に到着することもある)。当駅での折り返し運転の運用はない。
- ラッシュ時は駅員がホームに立つ。
- 発車メロディは 1・2番線:星空の下、3・4番線:Sunriseである(いずれも櫻井音楽工房製)。なお、以前の発車メロディは五感工房JR-SH6であったが、2013年1月29日に差し替えられた。
駅弁
2008年現在、市販の時刻表には掲載されていないが、以下の駅弁が高崎弁当により販売されている。
- だるま弁当
- 鳥めし
列車運行形態
主に高崎駅をターミナルとした上越線・吾妻線・両毛線の普通列車が運行されるほか、高崎方面からの直通列車および特急列車が乗り入れている。構内に高崎車両センター(旧・新前橋電車区)があるため、少数ながら当駅始発・終着の営業列車も設定されており、車両の増解結も実施される。日中はすべての定期列車が停車するが、上越線の夜行列車は停車しない。なお、日本国有鉄道(国鉄)時代には長らく一般駅であり、車扱貨物を取り扱っていたが、民営化以降は旅客駅となっている。
現在、上越線の普通列車は高崎 - 水上間の運転が中心で、これに吾妻線直通列車が加わる。両毛線は当駅を終点としているが、普通列車はすべて高崎駅発着または高崎線直通である。列車本数は概ね起点の小山へ向かうにつれ減少する形態となっている。一部の列車は小山から宇都宮線を経由し、宇都宮や黒磯まで運行する列車もある。なお、上越線下り方への列車より両毛線へ直通する列車の方が運行頻度は高い。上野方面からの高崎線・横浜方面からの湘南新宿ラインは一部列車が前橋まで乗り入れるほか、当駅始終着の列車も存在する。湘南新宿ラインの列車は最長で東海道本線小田原駅まで運行している。上記のとおり複数の路線の列車が発着するため、当駅から高崎駅までの区間は毎時5 - 7往復程度運行されており、群馬県内のJR線においては最多本数である。
高崎線の快速アーバンが土休日に1本当駅終着列車が設定されている。かつて夜間の通勤快速(平日運行)も当駅始発・終着の列車の設定があった。
特急列車は、上野・新宿 - 前橋の「あかぎ」「スワローあかぎ」、上野 - 万座・鹿沢口の「草津」、上野 - 水上の「水上」(臨時列車)が運行している。どの列車も全区間それぞれ7両編成(「あかぎ」「スワローあかぎ」については一部10両編成)運転されている。また、平日には当駅始発の列車が上り1本(あかぎ10号)設定されている。
利用状況
2013年度の1日平均乗車人員は6,029人である。なお、この人数は改札口を通らない乗り換え客は含まれていない。
乗車人員推移 | |
---|---|
年度 | 一日平均乗車人員 |
2000 | 6,045 |
2001 | 6,036 |
2002 | 6,032 |
2003 | 5,940 |
2004 | 5,858 |
2005 | 5,788 |
2006 | 5,801 |
2007 | 5,797 |
2008 | 5,940 |
2009 | 5,928 |
2010 | 5,899 |
2011 | 5,789 |
2012 | 5,877 |
2013 | 6,029 |
駅周辺
前橋市の中心部とは利根川を隔てている。周囲は主に住宅地となっていて、特に東口側は専門学校が、西口側は工場も多い。西口は東口と比べて裏口のような造りになっているが、通行客は少ないわけではなく、交通センター(運転免許試験場)や国道17号は西口側にある。また現在東口側では、都市計画道路新前橋駅川曲線の拡張工事と合わせて区画整理事業が行われている。
東口
新前橋駅前交差点から東へ約260mの区間に、県内初の自転車専用レーンが整備されている。
- 名勝・観光
- 滝川公園
- 萩原朔太郎詩碑『新前橋驛』(東口広場内)
- 公共施設など
- 群馬県社会福祉総合センター
- 前橋警察署 新前橋交番
- 主な商業施設など
- アニバーサリーコート ラシーネ(旧 ウェルシティ前橋)
- フォレストモール新前橋
- 新前橋ターミナルホテル
- 文教施設
- 前橋育英高等学校
- 育英メディカル専門学校
- 前橋東洋医学専門学校
- 中央カレッジグループ
- 本部
- 中央情報経理専門学校 前橋キャンパス
- 中央高等専門学院
- 中央法科ビジネス専門学校
- 中央工科デザイン専門学校
- 主な企業
- 上毛新聞 本社
- 東建コーポレーション 前橋支店
- その他
- 前橋石倉郵便局
- わかば病院
西口
- 名勝・観光
- 公共施設など
- 群馬県総合交通センター
- 群馬県市町村会館
- NHK前橋放送局
- 主な商業施設など
- アカマル
- 文教施設
- 群馬社会福祉専門学校
- 群馬動物専門学校
- 主な企業
- 群馬銀行本店
- コシダカホールディングス 本社
- 佐田建設 本社
- NSKプレシジョン
- その他
- 元総社団地
- 前橋元総社郵便局
- 国道17号
- 関越自動車道 前橋インターチェンジ
路線バス
一般路線バス
東口1番のりば
- ※ 平日および土曜の川曲町・群馬医療福祉大学方面への一部の便は一部区間で急行運転となる。
東口2番のりば
このほか、競輪開催時に前橋競輪場(グリーンドーム前橋)までの無料シャトルバスが運行されている。
西口バスのりば
- 群馬中央バス
- 高22系統 新前橋駅西口 - 立川町 - 前橋駅
高速バス
全て東口2番のりばで発着する(全便が日本中央バスによる運行)。
隣の駅
- 東日本旅客鉄道
- テンプレート:Color上越線・テンプレート:Color吾妻線
- テンプレート:Color両毛線
- 井野駅 - 新前橋駅 - 前橋駅
脚注
参考文献
- 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB、1998年
- 『JR時刻表 2008年3月号』交通新聞社
関連項目
外部リンク
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