島大介
テンプレート:Pathnav 島 大介(しま だいすけ)は、アニメ『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』の登場人物。
目次
概要
宇宙戦艦ヤマト航海班長で、ヤマト操舵手。『宇宙戦艦ヤマトIII』ではヤマト副長を兼任。
性格は血気盛んな古代と対照的な優等生タイプで、古代よりも精神的には大人の面が強調されていた。普段は礼儀正しく温厚で人当たりが良いが(髪型も古代の長髪に対してくせ毛の短髪)、与えられた仕事に対する責任感は人一倍強く、ヤマト航海班長として運行計画の進行と船の安全を常に最優先に考えているため、その障害になっていると見なせば、相手が親友であろうが目上であろうが臆することなく立ち向かっていく気骨を持っているが、その分頑固で融通が利かない部分が目立つことも多い。
戦闘班長古代進とは宇宙戦士訓練学校の同期であり、良き親友。家庭は両親と弟の次郎の4人家族。
担当声優・俳優
声優
- 仲村秀生
- 野村信次(TVアニメ第1作・NG版第1話)
- ささきいさお(遥かなる星イスカンダル、宇宙戦艦ヤマト 完結編[1])
- 田中秀幸(さらば宇宙戦艦ヤマト)
- 鈴村健一(宇宙戦艦ヤマト2199)
俳優
宇宙戦艦ヤマト
火星の訓練基地でヤマトによる地球脱出のための特別訓練に勤しんでいたとき、イスカンダルからのメッセージを古代と一緒に受け取り、ヤマトの目的の変更に伴って地球に両親と歳の離れた弟を残し、航海班長としてイスカンダルへと旅立つ。
ガミラスへの個人的な復讐心もあって戦闘に積極的な戦闘班長古代に真っ向から苦言を呈したり、エンジン・マネージメントの遅滞を理由に徳川機関長を罵倒した上、それを窘める沖田艦長に口答えしたり、航海用計器の異常を感知するや否や艦長代理としての古代の指揮権を無視して直ちに停船命令を出したりした。
当初は森雪を古代より積極的に女性として意識している演出がなされており、彼女を巡って古代と典型的な三角関係になるかと思われたが、途中からはお互いに軽口を叩き合う友人関係へ変化していく。他のクルーとは違い、最後まで雪を呼び捨てにすることもなかった。
- 小説版
- 石津嵐の小説版では「島大助」という名前で登場、主人公の同期・親友という役柄や性格などの設定は、アニメ版のストーリーとほぼ同じだが、古代(小説内では「古代ススム」)、雪との三角関係による失恋(大助が雪にラブレターを出すものの、雪の心はススムにあったことを知って失恋)が元で、物語中盤のガミラス艦隊との戦闘で古代の艦載機へ乗って無断出撃し、そのまま行方不明(戦死と思われる)になる。後にガミラスによってサイボーグ手術と洗脳を受けた状態でヤマトへ戻され、真田佐助の殺害や乗組員の大量毒殺などの破壊工作を行うが、沖田に正体を見破られてススムの手によって破壊される。
さらば宇宙戦艦ヤマト
本作では慎重な性格と原則に忠実で保守的な面が再び強調されており、防衛軍上層部の意向に反してヤマトを発進させようとする古代らを尻目に、命令に反してヤマトに乗り組んで行くべきか否か最後まで悩むという、ある意味での真面目さも見せていた。
彗星帝国の超巨大戦艦を倒す最後の手段として古代と共にヤマトと運命を共にすることを志願するが、彼に諭され、相原、太田、南部らと共に生き残ることになる。
宇宙戦艦ヤマト2
『さらば宇宙戦艦ヤマト』同様、ヤマトの無断発進には乗り気でなく、古代に対しても出航を取りやめるよう説得をするが、最終的はヤマトに舞い戻る。なお、『さらば』とは異なり、発進直前に現れる。
航路設定の情報収集の名目でテレサからの通信を(半ば強引に)相原義一に代わって取り扱ううち、テレサと恋仲になる。デスラー艦での白兵戦では古代を追う目的のみで暴走する森雪を制したために攻撃の回避を遅らせてしまい、宇宙空間を漂流するもテレサからの輸血で一命をとりとめた。
宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち
序盤で他の乗組員と共に退院した後、英雄の丘で黙祷が行われた際は、超巨大戦艦に特攻したテレサの姿を想像していた(島は気を失っていたため、テレサが特攻した様子を目撃していない)。
ヤマト発進の際には北野哲の指導をしており、彼が臆して固まった時には、自分の手を彼の手にかぶせていっしょに操縦桿を引いた。
なお、退院の際に弟の次郎が駆け付けているが、本編ではカットされている。
ヤマトよ永遠に
地球防衛無人艦隊の司令部に勤務。暗黒星団帝国艦隊からの攻撃を受けて無人艦隊は全滅し、コントロールセンターも被弾・大破したために補佐役の徳川太助とともに脱出する。英雄の丘で古代たち他のメインスタッフたちと再会し、高速脱出艇を操縦してヤマトが隠されている小惑星イカルスへ向かう。その後は航海長としてヤマトを操縦し、40万光年先の乙女座にある暗黒銀河(実は2重銀河)にある敵母星へ向かう。
宇宙戦艦ヤマトIII
真田志郎と共に副長へに昇格。艦長に就任した古代をサポートする。物語前半では、同期の古代が艦長で自分が副長という状況を素直に喜べない部分があったことを告白するも、ケンタウルス座アルファ星のスナックでの喧嘩仲裁の一件を機に古代と和解し、今までと変わらず協力を誓う。
最終話(第25話)では作画ミスにより、島大介の制服の色が青色で描かれてしまっている。
宇宙戦艦ヤマト 完結編
都市衛星ウルクとの戦いで負傷。大爆発を起こすウルクから満身創痍でヤマトを発進させるが、そこで力尽き戦死する。息を引き取る際、雪に対して「実は君のことが好きだった。最初に君のことを見つけたのは、古代ではなく俺だったんだからな」と告白している。しかし、島が古代より先に雪を見つけたのは松本零士の漫画版でのことで、アニメ版では2人ほぼ同時(むしろ立ち位置関係からみれば、わずかに古代が先)に雪を見つけている。
宇宙戦艦ヤマト 復活篇
本人は登場しないが、成長した弟の次郎が登場し、真田の下で移民計画本部長の任に就いている。『完結編』からのキャラクターデザインの変化が多少影響しているが、次郎の顔立ちはまさに兄の大介と瓜二つである。
宇宙戦艦ヤマト2199
『宇宙戦艦ヤマト』(以下、「旧作」)のリメイク作品である本作では、古代と共に火星訓練中の学生ではなく、メ号作戦における「アマテラス」との接触を図る「ウズメ」の役割を担う士官へ変更されている。ただし、「ヤマト計画」の前身である「イズモ計画」の士官候補生学校の出身であり、そこからメンバーに抜擢された(極秘任務のために当人たちは知らない)という設定が存在する。2178年8月15日生まれで、年齢は20歳[2]に変更されている。また、本作で初めて「沖縄県出身」との設定が付加されたが、「島」は沖縄固有の姓ではなく、また沖縄県出身らしさを表す描写も特にはなされていない。
ヤマト航海科所属の航海長、階級は一尉(一等宙尉)。元々は三尉(三等宙尉)で、航海長の候補者がガミラスの空爆を受けて戦死したため、島が二階級特進し、航海長を拝命する。また、幼い頃は宇宙商船学校に入り内惑星航路の船員になることを夢見ていたが、父の戦死を受け、父と同じ宇宙海軍を目指し、航宙軍士官候補生学校に入学したという経緯がある。
任務優先で固い性格だった旧作に比べると、本作では若干軽い性格をしている。これは、登場人物増加の影響におけるストーリーの群衆劇化により、古代の性格が独断行動に走らないようやや熱血味が抑えられた真面目な性格へ変更されたため、バランスをとるための変更である[3]。
家は母子家庭であり、母の沙織と弟の次郎の三人家族。
父の大吾は8年前のガミラスとの初遭遇時の戦闘で戦死しているが、その経緯の真相を知らされず、また大吾が異星人との友好関係を築けると説いていたことから、ガミラスが先制攻撃したという政府広報を信じている。それ故に次元断層内でガミラス艦から使者として来たメルダが「先制攻撃は地球側」と主張した際には強く反論し、また、大吾の部下であった山崎から先制攻撃の事実を告げられた時は、ひどくショックを受けて信じようとせず、山崎のことを「父の名誉を汚した」と罵倒した。これ以降苛立ちを募らせ、ガミラスと信頼関係を築けるとする古代の考えを「つまらない理想主義」と罵り口論になった際に、沖田艦長から古代とともに罰清掃を命じられる。罰清掃の中で徳川や山本から諭され、自身の気持ちに整理をつけて古代と和解する。
銀河系外に出てしばらくの後、ひそかにイズモ計画に傾倒する新見から勧誘される。やがてイズモ計画派に賛同し、ビーメラ4に停留した際に伊東や新見とともに反乱を起こしたかに見えたが、実際にはイズモ計画派の動向を内偵していた星名に協力して二重スパイをしており、反乱の鎮圧に貢献した。
イスカンダルとガミラスが二重惑星と知ったときは、若干悩みながらも「むしろ知らなかったからここまで来れた」という思いを古代に述べている。
SPACE BATTLESHIP ヤマト
アニメ版で弟の名前だった「次郎」という5歳の息子と妻がいるが、古代が撃墜した遊星爆弾で第2宇宙ステーションが破壊され、古代の両親が犠牲になった際、一緒にいて巻き込まれた妻のお腹にいた息子は、出生後に口が利けなくなっている。
その他
姓のモチーフは松本零士原作の『セクサロイド』のシマと思われる。