山田郡 (群馬県)
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山田郡(やまだぐん) は、2006年(平成18年)3月26日まで群馬県(上野国)東部に存在した郡。
消滅前日まで以下の1町を含んでいた。
- 大間々町(おおまままち)
郡域
1878年(明治11年)に行政区画として発足した当時の郡域は、現在の行政区画では概ね以下の区域に相当する。
- 桐生市(新里町各町、黒保根町各町、菱町および梅田町の一部を除く)
- 太田市(龍舞町、下小林町、東長岡町、東金井町、東今泉町、緑町、吉沢町以東)
- みどり市(大間々町上神梅、大間々町下神梅、大間々町塩沢を除く大間々町各町)
- 栃木県足利市(荒金町、藤本町、新宿町、里矢場町、南大町)
のちに、みどり市の一部(大間々町上神梅、大間々町下神梅、大間々町塩沢)が郡域に加わっている。また、太田市の一部(台之郷町、東長岡町、東金井町、石原町、安良岡町、上小林町)はいったん新田郡に編入されている。
歴史
近代以降の沿革
知行 | 村数 | 村名 | |
---|---|---|---|
幕府領 | 幕府領 | 34村 | 桐原村、小平村、今泉村、村松村、堤村、●本宿村、浅部村、●高沢村、二渡村、山地村、境野村、如来堂村、●上広沢村、中広沢村、下広沢村、一本木村、●矢田堀村、丸山村、荒金村、石原村、植木野村、若林村、市場村、富田村、大町村、矢部村、上小林村、東長岡村、古氷村、只上村、只上新田(只上村のうち)、吉沢村、沖之郷、東金井村、安良岡村 |
旗本領 | 17村 | 長尾根村、二軒在家村、●新宿村、下新田村、●下仁田山村、中仁田山村、蕪町村、●天王宿村、天沼新田、●東小倉村、●西小倉村、高津戸村、名久木村、●須永村、台之郷、三堀村、下小林村 | |
幕府領・旗本領 | 7村 | 塩原村、●下久方村、上仁田山村、矢場村、八重笠村、●東今泉村、龍舞村 | |
藩領 | 上総請西藩 | 1村 | 浅原村 |
出羽松山藩[1] | 1町 1村 |
大間々村、●桐生新町 | |
幕府領・藩領 | 幕府領・上野前橋藩 | 1村 | ●上久方村 |
幕府領・下野佐野藩 | 1村 | 茂木村 |
- 慶応4年6月17日(1868年8月5日) - 新政府が岩鼻陣屋に岩鼻県を設置。幕府領・旗本領を管轄。
- 明治元年12月7日(1869年1月19日) - 請西藩の改易、出羽松山藩の減封により、両藩領が岩鼻県の管轄となる。
- 明治2年 - 館林藩の領地替えにより、佐野藩領および旗本領の一部(矢場村、台ノ郷)、幕府領の一部(矢田堀村、丸山村、荒金村、茂木村、石原村、植木野村、若林村、市場村、富田村、大町村、矢部村、上小林村、矢場村、東長岡村、八重笠村)が館林藩の管轄となる。
- 明治4年
- 1873年(明治6年) - 今泉村・村松村・堤村・本宿村が合併して安楽土村となる。(1町59村)
- 1874年(明治7年) - 二軒在家村が桐原村に編入。(1町58村)
- 1876年(明治9年)(1町50村)
- 8月21日 - 第2次府県統合により、当郡域は群馬県(第2次)の管轄となる。
- 上広沢村・中広沢村・下広沢村が合併して広沢村となる。
- 若林村・富田村が合併して富若村となる。
- 上仁田山村・中仁田山村・下仁田山村・名久木村が合併して山田村となる。
- 矢部村・三堀村が只上村に編入。
- 1878年(明治11年)12月7日 - 郡区町村編制法の群馬県での施行により、行政区画としての山田郡が発足。桐生新町に郡役所を設置。
町村制後の沿革
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制の施行により、以下の町村が発足。(2町8村)
- 桐生町 ← 桐生新町、安楽土村、下久方村、新宿村および上久方村の一部(現桐生市)
- 梅田村 ← 浅部村、高沢村、二渡村、山地村および上久方村の大部分(現桐生市)
- 川内村 ← 山田村、須永村、西小倉村、東小倉村(現桐生市)、高津戸村(現桐生市・みどり市)
- 福岡村 ← 浅原村、塩原村、小平村、長尾根村(現みどり市)
- 大間々町 ← 大間々村、桐原村(現・みどり市)
- 相生村 ← 下新田村、如来堂村、天王宿村、蕪町村、天沼新田(現桐生市)
- 広沢村 ← 広沢村、一本木村(現・桐生市)
- 境野村(単独村制、現・桐生市)
- 毛里田村 ← 吉沢村、丸山村、矢田堀村、東今泉村、古氷村、只上村、市場村、富若村および新田郡太田町の一部(現・太田市)
- 韮川村 ← 矢場村、植木野村(現太田市・栃木県足利市)、大町村、荒金村(現栃木県足利市)、台之郷、東長岡村、東金井村、石原村、安良岡村、上小林村、龍舞村、沖之郷、茂木村、下小林村、八重笠村および新田郡太田町の一部(現・太田市)
- 1893年(明治26年)7月15日 - 韮川村の一部が分立し、矢場川村(大字矢場・荒金・大町・植木野)、休泊村(大字竜舞・沖之郷・茂木・下小林・八重笠)が発足。(2町10村)
- 1896年(明治29年)7月15日 - 郡制を施行。
- 1923年(大正12年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
- 1926年(大正15年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
- 1921年(大正10年)3月1日 - 桐生町が市制施行して桐生市となり、郡より離脱。(1町10村)
- 1933年(昭和8年)4月1日 - 境野村が桐生市に編入。(1町9村)
- 1937年(昭和12年)4月1日 - 広沢村が桐生市に編入。(1町8村)
- 1940年(昭和15年)4月1日 - 韮川村が新田郡太田町・九合村・沢野村と合併し、改めて新田郡太田町が発足し、郡より離脱。(1町7村)
- 1954年(昭和29年)10月1日(1町3村)
- 福岡村および川内村の一部(大字高津戸の一部)が大間々町に編入。
- 梅田村・相生村および川内村の残部が桐生市に編入。
- 1957年(昭和32年)4月1日 - 休泊村が太田市に編入。(1町2村)
- 1958年(昭和33年)2月1日 - 大間々町が勢多郡黒保根村の一部(大字塩沢・上神梅・下神梅)を編入。
- 1960年(昭和35年)7月1日 - 矢場川村の一部(大字矢場・植木野の各一部)が太田市、残部が栃木県足利市に分割編入され、郡より離脱。(1町1村)
- 1963年(昭和38年)12月1日 - 毛里田村が太田市に編入。(1町)
- 2006年(平成18年)3月27日 - 大間々町が新田郡笠懸町、勢多郡東村と合併してみどり市が発足し、郡より離脱。同日山田郡消滅。
変遷表
明治22年4月1日 | 明治22年 - 大正9年 | 大正10年 - 昭和20年 | 昭和21年 - 昭和28年 | 昭和29年 - 昭和64年 | 平成1年 - 平成18年 | 現在 |
---|---|---|---|---|---|---|
桐生町 | 桐生町 | 大正10年3月1日 市制 |
桐生市 | 桐生市 | 桐生市 | 桐生市 |
境野村 | 境野村 | 昭和8年4月1日 桐生市に編入 | ||||
広沢村 | 広沢村 | 昭和12年4月1日 桐生市に編入 | ||||
梅田村 | 梅田村 | 梅田村 | 梅田村 | 昭和29年10月1日 桐生市に編入 | ||
相生村 | 相生村 | 相生村 | 相生村 | |||
川内村 | 川内村 | 川内村 | 川内村 | 昭和29年10月1日 桐生市に編入 (高津戸地区の一部を除く) | ||
昭和29年10月1日 大間々町に編入 (高津戸地区の一部) |
平成18年3月27日 みどり市の一部 |
みどり市 | ||||
大間々町 | 大間々町 | 大間々町 | 大間々町 | 大間々町 | ||
福岡村 | 福岡村 | 福岡村 | 福岡村 | 昭和29年10月1日 大間々町に編入 | ||
毛里田村 | 毛里田村 | 毛里田村 | 毛里田村 | 昭和38年12月1日 太田市に編入 |
平成17年3月28日 太田市の一部 |
太田市 |
韮川村 | 韮川村 | 昭和15年4月1日 新田郡太田町の一部 |
昭和23年5月3日 市制 |
太田市 | ||
明治26年7月15日 分立 休泊村 |
休泊村 | 休泊村 | 昭和32年4月1日 太田市に編入 | |||
明治26年7月15日 分立 矢場川村 |
矢場川村 | 矢場川村 | 昭和35年7月1日 太田市に編入 | |||
昭和35年7月1日 栃木県足利市に編入 |
栃木県 足利市 |
栃木県 足利市 |
参考文献
- 角川日本地名大辞典 10 群馬県
- 旧高旧領取調帳データベース