名古屋市営地下鉄名港線
|} 名港線(めいこうせん)は、愛知県名古屋市中区の金山駅から同市港区の名古屋港駅を結ぶ、名古屋市営地下鉄の路線の愛称。正式名称は、名古屋市高速度鉄道第2号線であり、名港線の愛称が付けられているのはその一部である。ラインカラーは紫(藤色)地に白の一本線(テンプレート:Color)。
すべての駅でmanaca(2011年2月11日に導入)などの交通系ICカード全国相互利用サービス対応カードが使用できる。
概要
東海旅客鉄道(JR東海)や名鉄などのターミナル駅である金山駅と、名古屋港を結ぶ路線である。
金山駅では、前述各線のほか、地下鉄名城線の栄、大曽根方面に直通して、名古屋市中心部を結んでいる。名古屋市営地下鉄の路線で唯一、港区を通っている。
名古屋港駅から順に見ると、ガーデン埠頭に隣接した名古屋港駅から、国道154号下を北上する。築地口駅手前で、名港工場(旧・名港車庫)への引込み線が分岐する。その後は、江川線下を日比野駅まで北上する。ただし、港区役所駅付近では、港北運河をくぐる所で、一部港区役所敷地下を経由する。日比野駅からは、名古屋中央卸売市場本場敷地下を経由し、堀川をくぐって、名鉄・JRの各金山駅をぬけ、金山駅に至る。この日比野-金山間のごく一部で中川区を通る。
金山駅では、新瑞橋駅方面からの名城線と合流する。
接近メロディは、名古屋港方面がハッピータイム、金山方面が海である。
路線データ
- 路線距離(営業キロ):2号線 金山 - 名古屋港間 6.0km
- 軌間:1435mm
- 駅数:7駅(起終点駅含む)
- 複線区間:全線
- 電化区間:全線(直流600V・第三軌条方式)
- 閉塞方式:車内信号式
- 最高速度:65km/h
運行形態
基本的な運行は、名城線に直通し、名古屋港駅 - 大曽根駅間となっている。朝夕のラッシュ時は、名城線の大曽根駅以東との直通運転も多くある。また、早朝・夜間は名古屋港駅 - 金山駅間での折り返し運転となる(行先表示は「金山(名城線金山のりかえ)」)。この場合、金山駅での栄駅、大曽根駅方面への名城線の乗換えが配慮されている。
ナゴヤドームにて中日ドラゴンズの試合や各種イベントが行われる際は、通常大曽根駅止まりの列車もナゴヤドーム前矢田駅まで臨時に延長運行される。毎年海の日に開催される港祭り花火大会などの多客時は金山 - 名古屋港間に臨時列車が運行される。名城工場が存在した2004年までは、港祭りの日に限り、名古屋港発市役所駅ゆきの臨時増発列車も運転されていた。同工場への引込み線を利用して折り返しをしていたので、同工場が閉鎖されてからは運行されていない。
また、正月三が日は、2011年までは名城線方面の列車を増発するため、昼間時は金山 - 名古屋港間の折り返し運転となっていたが、2012年は通常の土曜・休日ダイヤで運転されることになった。大晦日から元旦は終電後に終夜運転を行う(30分間隔、名港線内折り返し。2003年大晦日までは20分間隔、2008年大晦日までは25分間隔だった)。
運転間隔は、平日休日問わず、昼間時間帯で10分毎となっている。以前は昼間時間帯で8分間隔で運転されていたが、市営交通事業中期経営健全化計画(平成14年度 - 平成17年度)に基づき、2004年(平成16年)の名城線環状部開業に合わせて10分間隔に改められ減便となった。
なお、基本的に地下鉄は台風による影響を受けないが、名港線は台風接近時に高潮が警戒される場合、運転見合わせになることがある(平成21年台風第18号が来た際は高潮による被害が出る恐れがあったため始発から運転を見合わせた)。
車両
現用車両
- 2000形
- 名港線となってからはこの車両しか走ったことがない。まだ名城線の一部だった2000年までは1000・1100・1200形(黄電)も走っていた。
歴史
当線は、もともと1961年(昭和36年)の都市交通審議会[1]名古屋部会答申において、2号線(大曽根 - 名古屋港)として計画され、1971年(昭和46年)3月29日 、当時すでに市役所駅 - 金山駅で完成していた名城線の南方への延伸部分として開業した[2]。
当初の構想では当時の日本国有鉄道東臨港線に並行して高架式で築地口までの路線を建設する計画だったが、東海道新幹線の開通や沿線の市街地化が進んで用地買収が困難となったことから現在の名古屋市道江川線の地下を通る路線へ変更された[2]。
この区間は、歴史的には伊勢湾の浅瀬を干拓したところであるため、浸水対策として各駅の出入り口を周囲より高くしたほか、防水扉も設置されている[2]。
当線の着工に伴い、区間が重複することになる名古屋市電の築港線の一部(築地口 - 名古屋港間)と野立築地口線(日比野 - 築地口間)が、1969年(昭和44年)2月20日に廃止された。
開業時は、栄駅・大曽根駅方面のほぼ2本に1本が乗り入れ、1974年(昭和49年)の4号線金山駅 - 新瑞橋駅間の一部開業[2]により、早朝・夜間および正月の昼間は金山駅 - 名古屋港駅間での折り返し、それ以外の時間帯では新瑞橋駅方面と分け合うという運行形態となった。
1989年(平成元年)の世界デザイン博覧会開催時には、メイン会場となった白鳥会場(現在の名古屋国際会議場)の最寄り駅となった日比野駅や名古屋港会場の最寄り駅となった名古屋港駅が改装されたほか、新型2000形車両が導入されるなど、設備の更新がなされ、当線はデザイン博の各会場を結ぶ役割を担った。
金山駅 - 名古屋港駅間は従来金山駅以北と合わせて名城線の愛称で呼ばれていた[2]が、2004年10月6日、4号線の名古屋大学駅 - 新瑞橋駅間が開通して環状運転が開始されると、改めて同路線の愛称が公募され、金山駅 - 名古屋港駅間については名港線と改称された。
- 1971年(昭和46年)3月29日 名城線金山 - 名古屋港間開業[2]。
- 2003年(平成15年)3月27日 上飯田線の開業に伴い、ホームの接近表示器を内照式からLED式に更新。
- 2004年(平成16年)10月6日 4号線全通・環状運転開始に伴い、金山 - 名古屋港間の愛称を名港線とする。
- 2007年(平成19年)3月19日 オリジナルの接近メロディの使用開始[3]。
- 2009年(平成21年)3月18日 ホームの接近表示器に発車時刻を表示。
駅一覧
駅番号 | 駅名 | 駅間キロ | 営業キロ | 接続路線 | 所在地 | ホーム形状 |
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E01 | 金山駅 | - | 0.0 | 名古屋市営地下鉄:20px 名城線(M01)(大曽根方面直通運転) 東海旅客鉄道:東海道本線・中央本線 名古屋鉄道:名古屋本線 |
中区 | 島式2面 |
E02 | 日比野駅 (中央卸売市場) |
1.5 | 1.5 | 熱田区 | 島式1面 | |
E03 | 六番町駅 | 1.1 | 2.6 | 相対式 | ||
E04 | 東海通駅 | 1.2 | 3.8 | 港区 | ||
E05 | 港区役所駅 | 0.8 | 4.6 | |||
E06 | 築地口駅 | 0.8 | 5.4 | |||
E07 | 名古屋港駅 | 0.6 | 6.0 | 島式1面 |