佐幕
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
(佐幕派から転送)
佐幕(さばく)とは、動乱の幕末期によく使われた言葉で、「幕府を補佐する」の意。しばしば倒幕派と対比するために佐幕派とも呼ばれる。
概要
佐幕といっても、勤王・攘夷の志はあるものの、朝廷より征夷大将軍の宣下を受けて大政を預かっている幕府あってこその尊王攘夷である、という考えを持つものもいた(尊皇佐幕)。佐幕は朝廷に反対意見で対抗した。江戸幕府の場合、会津藩などが代表的である。また箱館戦争を戦っても、のちに明治政府に出仕した大鳥圭介、榎本武揚及び江戸開城に尽力した勝海舟については含めない(瘠我慢の説)。山内豊信についても同様。また、小野友五郎(勘定奉行)や矢田堀鴻(海軍総裁)などは維新後に政府の閑職に就任している。
幕末の主な佐幕派の人物
大名
- 松平容保(会津藩9代藩主)
- 南部利剛(南部藩14代藩主)
- 伊達慶邦(仙台藩13代藩主)
- 丹羽長国(二本松藩10代藩主)
- 阿部正静(白河藩8代藩主)
- 久世広文(関宿藩8代藩主)
- 水野勝知(結城藩10代藩主)
- 上杉斉憲(米沢藩12代藩主)
- 水野忠弘(山形藩3代藩主)
- 安藤信勇(磐城平藩7代藩主)
- 林忠崇(請西藩3代藩主)
- 松平正質(大多喜藩9代藩主)
- 竹腰正旧(今尾藩主)
- 堀直賀(村松藩11代藩主)
- 牧野忠訓(越後長岡藩12代藩主)
- 水野忠幹(紀伊新宮藩主)
- 本多忠鄰(山崎藩8代藩主)
- 板倉勝静(松山藩7代藩主)
- 酒井忠惇(姫路藩9代藩主)