一堂零

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テンプレート:Pathnav テンプレート:Infobox animanga character 一堂 零(いちどう れい)は、漫画『3年奇面組』『ハイスクール!奇面組』『フラッシュ!奇面組』に登場する架空の人物。本編の主人公。アニメでの声優千葉繁

人物

プロフィール

昭和39年(『フラッシュ』での生まれ年は異なる)5月8日生まれ。星座はおうし座。身長50[1]~172cm、体重60kg[2]。血液型はAB型[3]奇面組のメンバーで、立ち位置は中央。

性格・特徴

初登場は『3年奇面組』「HOW MANY へんな顔!?の巻」。奇面組リーダー。通称「まゆなしの零」。一人称は「わたし」、語尾は「~なのだ(アニメでは「~なごや」になることも)」。「個性の追求」をモットーに奇面組を結成。人と同じであろうとすることを嫌い、個性を何よりも重んじる。そのため、メンバーの中では一番個性が強く、2頭身と6頭身の使い分けが一番多い。人間以外に変身することすらある。それゆえに変態(“理解の範疇を超える奴”の意)とよく言われ、クラスメイトはおろか、メンバーからもよくバカにされていることが多いが、「世の中の歯車となるより、世の中を味付けする調味料になろう」と割り切っている。

一般的な評価は「アホの総元締め」(無名のクラスメイト)、「さわがしさの総元じめ」(真実一郎)、「人間生きハジ見本、脳みその逃避行、毎日日曜日男」(古田恥一郎)といったところであり、後輩にもしばしばからかわれる(一沢賀節子など)。しかし、ライバルとして登場する「組」のメンバーたちは、半ばバカにしつつも一目置いている。

学力はなく、中学校を3回落第している。高校進学後は落第こそしなかったが、勉強嫌いはさらに悪化。イタズラ電話で「日本一高い山は?」と聞かれ、「高見山」と答え、イタズラ電話の犯人を悶絶させるほどである。入学時は教科書を見てじんましんが出る程度だったのが、3年生になってから補習を命じられた時は、教科書を見ると拒絶反応のあまりチンパンジーに退化して暴れ出した。リーダーだけあって奇面組中では最も常識外れで無邪気な思考の持ち主であるが、それだけにここ一番での機転を利かしたり、柔軟な発想ができる。

身体能力は高く、人間離れした柔軟さと強靱さを持ち、首を360度以上回転させることができる。中3時に修学旅行の就寝中、豪に飲酒させられた。あくる日、その酔いを覚ますため豪に殴られるもその反撃で豪を投げ飛ばして金閣寺を全壊したこともある。面白半分でさまざまな運動部に体験入部するが、どれもそれなりにこなしている。しかし、何事にも変態的に臨むためかスポーツテストの記録や体育の成績は悪い。例外的に体育祭における障害物競走では、腕組メンバーおよび番組の似蛭田妖と並んで、教師陣や全校生徒からも一目置かれている。

至って無邪気な性格。外見の割にデリケートで、すぐにスネる。口調は比較的丁寧で、「女の子をなぐるなんて、なんと情けないんだ」と喧嘩の仲裁に入る[4]など、時に紳士的な一面も見せる。顔つきは他者から「奇面」と評されつつも、常態の引きしまった口元は他者からある意味でりりしさも感じさせ、アニメでも女生徒からそれを認められる時があり、妹の霧も学友から零のことを聞かれた際「一応、かっこいいけどね・・・」と答えている。口癖は「~すゆと、零ちゃんぶつじょー!」。じっとしていることが苦手で、無理に抑えつけられると身体が独りでに暴走してしまう。同級生に笑いの種を常に提供する反面、大過なく日常生活を過ごしたい、あるいは勉強したい同級生にはこの上もなく不快な存在でもある。「怪獣大百科」を宝にしている。得意技は「フンフンむちむちおどり」「おどろきしぱた」「やかましぶわさ」「2頭身三段よいしょ」。「筋肉大移動(一度使うと体中の筋肉が不安定な動きをする)」「やっぱり今の~~~なし!」という特殊能力も持っている。アニメではスイカが好物であるが、一日に大量のスイカを食べすぎて恐怖症になってしまったこともある。かなり厚かましい所があり、居候先では我儘や無礼の限りを尽くす事もしばしば。

名前が名前なので、「一同、礼(いちどう、れい)」と言われると返事をしてしまう(そのため「どっちもおじぎ」で代用することもある[5])。逆に自分が呼ばれていることに気づかず礼をしたこともある。なお、読切では「零」と言う名前のみが決まっていた。

河川唯との関係

  • 1学年下の河川唯(最後の落第以降は同級生)に一目ぼれ。相思相愛であり、周囲には公然の関係なのだが、当人たちにお互いの気持ちに気づいている自覚はない。また、高校で2学年後輩の生井気奈子に一目ぼれされたことがあるが気づくことはなかった。
  • アニメでは唯との関係は原作より濃厚に描かれており、彼女の好意に無意識に気づいているようなシーンもあった。唯は、零のことを「りりしい人」と周囲に言い切った最初の女性である。
  • 3度目の中学3年から唯とともにずっとクラス委員を務めている(最初に零を推薦したのは豪。理由は「クラスで一番年上だから」だと後付けするが、本当は「(早く帰りたかったため)ただなんとなく」である)。
  • 将来については何も考えておらず、最終回では父の手伝いをしている模様だが、唯を後部座席に乗せているところで物語は唯と千絵の2人が一応中で話している場面に戻り、クライマックスを迎える。ラストカットに、2人が出会った時の伏線ともいえるトンカツを口に頬張って零(?)が逃走するシルエットが、単行本のワイド版と文庫版では校舎の壁に追加されて描かれている(「最終回の「夢オチ」騒動」も参照)。

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家族

一堂琢石(いちどう たくせき)
声 - 屋良有作
昭和10年生まれ 身長168cm 体重60kg[6] 血液型:A型[3]
「おもちゃの一堂」を経営する零の父親。妻の直利とは幼馴染だったような会話がある。元々はまともな人柄だったが、直利の父・清列に毒されてある意味零以上に変態的な性格になってしまうが、後半はそういった面は少なくなる。家では仁以上にズボラな零に対して時に冷たく見えるくらい厳しいが、逆に霧にはかなり甘い。女癖もかなり悪く、邪子にセクハラ同然に迫ったり、霧が家庭訪問を阻止しようとしたほど。店の経営はあまり芳しくない様子[7]。アニメでは、一応高の前身である一先(ひとまず)高の在学当時に連続遅刻のワースト記録、52日を樹立している。モデルは加藤茶もしくはチャップリン[6]


一堂直利(いちどう なおり)
昭和13年生まれ[8] 。 旧姓は善院(ぜんいん)
零の母親。零が8歳の時、霧を出産した後に脳腫瘍で他界している。零は母の記憶はないというが、母のことを想う場面もあり、唯に対して母性愛を無意識に求める時もある。零似の顔立ちではあるが、性格は至ってまとも。琢石の台詞によると昔は人並み以上に元気だった。『3年』~『ハイスクール!』作中には遺影でしか登場しなかったが、『帰ってきたハイスクール!奇面組』の1エピソードで生前の姿が初めて描かれる。
一堂霧(いちどう きり)
声 - 荘真由美
昭和46年3月21日生まれ 星座はおひつじ座 身長:142cm 体重:35kg 血液型:A型[3]
零の妹。当初は小学生だったが『ハイスクール!』中盤より中学生と設定が変更される。琢石や零とは違ってまともだが時々奇想天外な行動もとることがある。学校でも優等生としてみられている。父と兄のことを恥に思い、同級生に知られないようにしていたがぶち壊しにされた。しかし、零を兄として慕っている面もある。顔は琢石に似ているが、顎だけ直利に似ている(そのため清列が初登場した回では千絵に「両親のいいとこだけもらったんだ」と言われた)。
直利がいないため、家事を一手に引き受ける。唯の弟・一平とは相思相愛(零と唯も相思相愛なので、結果として兄弟同士で恋愛関係となっている)で、普段は一平との妹の清(きよい)と3人で行動をともにすることが多い。
一堂ラッシー(いちどう -)
声 - 龍田直樹
昭和55年生まれ 身長90cm 体重10kg 血液型:犬型[3]
一堂家の飼い犬。野良犬だったが一堂家の回りをうろついていたため飼われることになる。雑種だが誇り高く、「ラッシー」の名前も自分で気に入って選んだもの。後に近所の野良犬たちを率いて「犬組」を結成。メンバーは、いずれも漫画や小説などで有名な犬の名前にちなんでいる(ヨーゼフ(声:田中和実)・リンチンチン(声:田中亮一)・パトラッシュ(声:小林通孝)・ハチ公(声:広中雅志))。宇留家の飼い犬であるビューティーに恋している(アニメでは原作より更に踏み込んだ話が複数ある。当作品ではバカ犬扱いされているが、人語を解しジェスチャーでコミュニケーションが取れたり(ただし相手には正しく取られないことが多いが)、直立歩行できる。

親類

善院清列(ぜんいん せいれつ)
声 - 青野武
身長:143cm 体重:39kg 血液型:O型[3]
直利の父で、零の祖父。田舎に住んでいて(初登場は新潟県となっていたが、後に山有県川有市谷有村在住とされた)、たまに一堂家に来る。アニメ版は比較的まともな性格として描かれているが、原作ではプロレス好きで、零や琢石にプロレス技を仕掛けている。零が状況に応じて二頭身に変化するのに対し、描写は原作の一度だけながら初登場時、道を訪ねようとして唯と千絵の目の前で近づきながら遠近法を無視して徐々に巨大化する場面があったと思えば、直後に二人にど突かれて、「腰が抜けた」と年寄ぶる茶目っ気も見せる。かなりの辛党でかき氷に醤油をかけて食べる。原作のみ着用のアロハシャツは本人の心情が文字となって浮かび上がる。またボーリングも得意。
田舎では妻(名前は不明。声:鈴木れい子)、息子・控栄、孫・秀吾(しゅうご)と共に暮らしている。
善院控栄(ぜんいん ひかえい)
直利の兄で、零の伯父。琢石からは「義兄さん」と呼ばれる。
善院秀吾(ぜんいん しゅうご)
声 - 広中雅志
控栄の息子で、零の従兄弟。祖父、父共に顔立ちは零に似ている(大きな相違点は丸坊主であることと、顎が丸いこと)。性格は比較的まともであるが、原作では自分の住む村の過疎ぶりを逆手に取って零たちをからかったりもする。

自宅

玩具屋「おもちゃの一堂」。入り口は巨大な手(左手)のオブジェが看板をつかんている店構えとなっており、実際に動かして客や泥棒を捕まえることができる。琢石が零を攻撃する時にも使う。一度琢石の火の不始末で火事になったが、寝具や衣類が焼けた程度で済んだ。庭にはラッシーの犬小屋があるほか、小判が埋もれている。ラッシーが小判を見つけて家族に知らせようとしたが、全く取り合ってもらえずそのままになっている。

番外編での零

「刑事編」では島津署特犯課の刑事として登場。通称「オモチャ」。至って無邪気な刑事。可塁沢での殺人事件調査では転んだときにすりむいた手の傷が元で犯人と疑われてしまう。同話では琢石が上司。霧が「こども刑事」としても登場。

「ウルトラ編」では宇宙科学防衛警備一応秘密武装怪奇とにかく怪獣やっつけ隊(通称「やっつけ隊」)の隊員として登場。普段は「隊の恥部」といわれるほどの問題児だが、正体は宇宙人であり、変身用の乾電池によりワラトルマンに変身する。

読切『3年奇面組場外編 ひまわり・ちゅーりっぷ』では珍日本プロレスの実況担当として登場。眼鏡をかけている。

その他

脚註

テンプレート:脚注ヘルプ
  1. 後藤広喜編「永久保存版!! JUMPオールキャラクター総勢148名!! 名鑑」『週刊少年ジャンプ 1986年37号』集英社、1986年8月25日、雑誌29934-8/25、5頁。
  2. 2.0 2.1 新沢基栄「(保存版)奇面組キャラクター名鑑<男性編>」『ハイスクール!奇面組 第10巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、1985年6月15日、ISBN 4-08-851356-8、47頁。
  3. 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 Popeye増刊「対戦型奇面組キャラクターカード大図鑑」『帰ってきた ハイスクール!奇面組』マガジンハウス、2000年12月1日、雑誌27136-12/01、81-94頁。
  4. 新沢基栄「零対零!唯対唯?の巻」『3年奇面組 第6巻』集英社<ジャンプコミックス>
  5. 新沢基栄「校内バスケット大会その3 対骨組戦 ああ低レベル戦の巻」『3年奇面組 第2巻』集英社<ジャンプコミックス>
  6. 6.0 6.1 新沢基栄「(保存版)奇面組キャラクター名鑑<男性編>」『ハイスクール!奇面組 第11巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、1985年9月15日、ISBN 4-08-851357-6、88頁。
  7. ガンダムプラモデルを取り扱っていない
  8. 『帰ってきた~』で琢石と3歳差。

関連項目

テンプレート:ハイスクール!奇面組