マーク・マグワイア
テンプレート:Infobox baseball player マーク・マグワイア(Mark David McGwire, 1963年10月1日 - )は、アメリカ合衆国・カリフォルニア州ポモナ出身の元プロ野球選手。右投右打の内野手。現在はロサンゼルス・ドジャースの打撃コーチを務めている。別称はビッグマック (Big Mac)。
テンプレート:Byにサミー・ソーサとシーズン最多本塁打記録争いを繰り広げて当時の新記録となる1シーズン70本塁打を放ち、通算583本塁打は引退当時歴代5位の実績。テンプレート:By1月12日にセントルイス・カージナルスの打撃コーチ就任に際し、1998年含めて一時期アナボリックステロイドを使用していた事を告白した。
弟のダン・マグワイアは元NFLのQBで、シアトル・シーホークスやマイアミ・ドルフィンズでプレーした。
経歴
南カリフォルニア大学から1984年のMLBドラフト1巡目(全体10位)でオークランド・アスレチックスに入団。テンプレート:By8月22日にメジャーデビューし、テンプレート:Byには当時のMLBの新人の本塁打記録(38本)を上回る49本塁打を放ち、本塁打王を獲得すると共に、満票でア・リーグ新人王に選出された。
テンプレート:Byからテンプレート:Byまで4シーズン連続で50本塁打以上を放つ。その打球速度の凄まじさは、木田優夫曰く「マグワイアが打席に入るたびに、危険なので3塁コーチがフェンス際まで避難するほどだった」という。アスレチックス時代はチームメイトのホセ・カンセコと共に本塁打を量産し、バッシュ・ブラザーズと呼ばれた。テンプレート:Byシーズン途中の7月31日にオークランド・アスレチックスからセントルイス・カージナルスに移籍する。この年のア・リーグ、ナ・リーグのHR王はそれぞれ54本のケン・グリフィー・ジュニア、49本のラリー・ウォーカーであるが、移籍前に34本、移籍後に24本の計58本を打ったマグワイアはHR王とは認定されない。
テンプレート:Byにはサミー・ソーサとのシーズン最多本塁打記録争いを演じ、最終的に1シーズン70本の当時の新記録を達成し、ソーサと共にスポーツ・イラストレイテッド誌の「スポーツマン・オブ・ザ・イヤー」に選出される。同年にロジャー・マリスのシーズン61本塁打の記録を破る試合にマリスの一族を招待した。この年の70号本塁打ボールは翌年1月のオークションにて3,054,000ドルで販売され、オークションにおける史上最も高額な野球に関する取引としてギネス世界記録に認定された[1]
当時のマグワイアはランディー・バーンズが金メダルを剥奪されたアンドロステンジオンを使用していたが、MLBでは禁止されていなかったことと野球メディアもマグワイアを擁護する論調を展開したことから、記録に疑問を持つ人は少なかった。しかし道義的に良くないと追求されたため、翌年から薬物をやめた。チームメートだったホセ・カンセコはその著書『Juiced〜禁断の肉体改造〜』の中でマグワイアは本当は、既に当時から道義的に使用を問題視されていたアナボリックステロイドを使用しており、その隠蔽としてのリークであったと指摘している。
テンプレート:Byも65本塁打を放ち、本塁打王となったが、テンプレート:By・テンプレート:Byはいずれも故障のため、出場試合は100を切り、2001年限りで引退した。ただし最後の2年も100に満たない出場試合数ながらも、30本前後の本塁打を放った。
国際遠征試合には否定的で、日米野球にも一度も参加しなかった。理由は「航空機などの事故にあって貴重な戦力を失ってしまったらどうするのだ」というものだった(ただし、大学時代に日米大学野球で来日して出場の経験あり。また、引退後にはロサンゼルス・ドジャースのコーチとしてMLBテンプレート:Byシーズンのオーストラリアでの開幕戦に帯同していた)。
テンプレート:By3月のメジャー・リーグ薬物使用疑惑で米議会で証人喚問された際、薬物使用を問われ、「過去の自分の行為は現在のスキャンダルとは無関係なのでお答えできません」と涙まじりに議員に懇願した。法律上は当時の薬物疑惑は偽証罪に問われるかどうかの問題であるため黙秘権を行使すればバリー・ボンズのように法律上起訴されてしまうことはない。
しかしながら、ここで黙秘したことで1990年代後半の本塁打量産はドーピングによるものであったことが世間一般の見方では確実視されてしまうことになる。ドーピングが大きな問題になる前は殿堂入り投票の資格を得る2007年で、確実に殿堂入りすると見られていたが、この影響で評価は急落。545票の記者投票のうち、23.5%の128票しか集めることが出来ず、以後も風当たりは厳しいため殿堂入りは困難と見られている。マグワイア自身は、殿堂入りに関して「私には入所する資格がない」「私はまちがったことをした。一生、罪を背負って生きていくしかない」と語っている[2]。
テンプレート:By1月12日、古巣カージナルスの打撃コーチ就任するにあたり「愚かな過ちだった。絶対にステロイドに手を出さなければよかったし、心から謝罪する。使わずに好成績の年もあれば使っても駄目な年もあったが、ともかくやるべきではなかった」と、ステロイドを使用していたと認める声明を出した。声明によるとテンプレート:Byのシーズンオフから使用を始め、テンプレート:Byに故障してからは本塁打記録を更新した1998年シーズンを含めて早期回復と再発防止を目的にステロイドを使用したとされ、インタビューでは記録目的ではないと答えている。
テンプレート:By11月7日、ロサンゼルス・ドジャースの打撃コーチに就任した[3]。
選手としての特徴
彼は多くの面でベーブ・ルースと比較され、1990年代のルースと称された。元投手であり、体格にも恵まれ、9.42打席に1本の割合で本塁打を量産する面がルースと似ているとされた。
彼は低めの投球をゴルフの要領ですくい上げて本塁打を打つことを得意とした。その分インコース高めのボールに弱く、三振数と四球数が共に3桁に達することも少なくなかった。
詳細情報
獲得タイトル・表彰・記録
- 新人王:1987年
- 本塁打王 4回:1987年(49)、1996年(52)、1998年(70)、1999年(65)
- 打点王 1回:1998年(147)
- シルバースラッガー賞 3回:1992年、1996年、1998年
- ゴールドグラブ賞 1回:1990年
- ルー・ゲーリッグ賞:1999年
- オールスターゲーム選出 12回:1987年 - 1992年、1995年 - 2000年
- 1シーズン70本塁打(1998年):当時のメジャーリーグ新記録(2001年にサンフランシスコ・ジャイアンツのバリー・ボンズに破られるまで)。また、1998年のシングルヒットは、ホームランよりも少ない61本であった。
- プレイヤーズ・チョイス・アワーズ
- マービン・ミラー・マン・オブ・ザ・イヤー:1997年
- 年間最優秀選手:1998年
- プレイヤー・オブ・ザ・マンス 6回:1996年6月、1997年9月、1998年4月・5月・9月、1999年7月
- コミッショナー特別表彰:1998年
年度別打撃成績
テンプレート:By2 | OAK | 18 | 58 | 53 | 10 | 10 | 1 | 0 | 3 | 20 | 9 | 0 | 1 | 0 | 0 | 4 | 0 | 1 | 18 | 0 | .189 | .259 | .377 | .636 |
テンプレート:By2 | 151 | 641 | 557 | 97 | 161 | 28 | 4 | 49 | 344 | 118 | 1 | 1 | 0 | 8 | 71 | 8 | 5 | 131 | 6 | .289 | .370 | .618 | .988 | |
テンプレート:By2 | 155 | 635 | 550 | 87 | 143 | 22 | 1 | 32 | 263 | 99 | 0 | 0 | 1 | 4 | 76 | 4 | 4 | 117 | 15 | .260 | .352 | .478 | .830 | |
テンプレート:By2 | 143 | 587 | 490 | 74 | 113 | 17 | 0 | 33 | 229 | 95 | 1 | 1 | 0 | 11 | 83 | 5 | 3 | 94 | 23 | .231 | .339 | .467 | .806 | |
テンプレート:By2 | 156 | 650 | 523 | 87 | 123 | 16 | 0 | 39 | 256 | 108 | 2 | 1 | 1 | 9 | 110 | 9 | 7 | 116 | 13 | .235 | .370 | .489 | .859 | |
テンプレート:By2 | 154 | 585 | 483 | 62 | 97 | 22 | 0 | 22 | 185 | 75 | 2 | 1 | 1 | 5 | 93 | 3 | 3 | 116 | 13 | .201 | .330 | .383 | .713 | |
テンプレート:By2 | 139 | 571 | 467 | 87 | 125 | 22 | 0 | 42 | 273 | 104 | 0 | 1 | 0 | 9 | 90 | 12 | 5 | 105 | 10 | .268 | .385 | .585 | .970 | |
テンプレート:By2 | 27 | 107 | 84 | 16 | 28 | 6 | 0 | 9 | 61 | 24 | 0 | 1 | 0 | 1 | 21 | 5 | 1 | 19 | 0 | .333 | .467 | .726 | 1.193 | |
テンプレート:By2 | 47 | 172 | 135 | 26 | 34 | 3 | 0 | 9 | 64 | 25 | 0 | 0 | 0 | 0 | 37 | 3 | 0 | 40 | 3 | .252 | .413 | .474 | .887 | |
テンプレート:By2 | 104 | 422 | 317 | 75 | 87 | 13 | 0 | 39 | 217 | 90 | 1 | 1 | 0 | 6 | 88 | 5 | 11 | 77 | 9 | .274 | .441 | .685 | 1.126 | |
テンプレート:By2 | 130 | 548 | 423 | 104 | 132 | 21 | 0 | 52 | 309 | 113 | 0 | 0 | 0 | 1 | 116 | 16 | 8 | 112 | 14 | .312 | .467 | .730 | 1.197 | |
テンプレート:By2 | 105 | 433 | 366 | 48 | 104 | 24 | 0 | 34 | 230 | 81 | 1 | 0 | 0 | 5 | 58 | 8 | 4 | 98 | 9 | .284 | .383 | .628 | 1.011 | |
STL | 51 | 224 | 174 | 38 | 44 | 3 | 0 | 24 | 119 | 42 | 2 | 0 | 0 | 2 | 43 | 8 | 5 | 61 | 0 | .253 | .411 | .684 | 1.095 | |
'97計 | 156 | 657 | 540 | 86 | 148 | 27 | 0 | 58 | 349 | 123 | 3 | 0 | 0 | 7 | 101 | 16 | 9 | 159 | 9 | .274 | .393 | .646 | 1.039 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
テンプレート:By2 | 155 | 681 | 509 | 130 | 152 | 21 | 0 | 70 | 383 | 147 | 1 | 0 | 0 | 4 | 162 | 28 | 6 | 155 | 8 | .299 | .470 | .752 | 1.222 | |
テンプレート:By2 | 153 | 661 | 521 | 118 | 145 | 21 | 1 | 65 | 363 | 147 | 0 | 0 | 0 | 5 | 133 | 21 | 2 | 141 | 12 | .278 | .424 | .697 | 1.121 | |
テンプレート:By2 | 89 | 321 | 236 | 60 | 72 | 8 | 0 | 32 | 176 | 73 | 1 | 0 | 0 | 2 | 76 | 12 | 7 | 78 | 5 | .305 | .483 | .746 | 1.229 | |
テンプレート:By2 | 97 | 364 | 299 | 48 | 56 | 4 | 0 | 29 | 147 | 64 | 0 | 0 | 0 | 6 | 56 | 3 | 3 | 118 | 7 | .187 | .316 | .492 | .808 | |
通算:16年 | 1874 | 7660 | 6187 | 1167 | 1626 | 252 | 6 | 583 | 3639 | 1414 | 12 | 8 | 3 | 78 | 1317 | 150 | 75 | 1596 | 147 | .263 | .394 | .588 | .982 |
- 各年度の太字はリーグ最高
脚注
関連項目
- メジャー・リーグ薬物使用疑惑
- ミッチェル報告書に記述された選手一覧
- アナボリックステロイド
- アンドロステンジオン
- ドーピング
- 50本塁打クラブ
- ホームランダービー (MLB)
- 野球界の永久欠番
- 兄弟スポーツ選手一覧
外部リンク
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