パンダコパンダ
テンプレート:Infobox Film 『パンダコパンダ』は、東京ムービーの劇場用中編アニメーション作品である。1972年12月17日公開、東宝配給、カラー34分。のちの「となりのトトロ」の原型とも評される。
概要
1972年(昭和47)に日中友好の一環として中国からパンダが上野動物園に贈られたことをきっかけに日本にパンダブームが起こり企画されたアニメーションである。東宝チャンピオンまつりの一本であり、同時上映は『ゴジラ電撃大作戦』『怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス』の2作品。
『長くつ下のピッピ』アニメ化のために東映動画からAプロダクションに移籍した高畑勲・宮崎駿・小田部羊一の3人が、原作者の許可が降りなかったため頓挫した後に作られたオリジナル作品。主人公であるキャラクター「ミミ子」に『長くつ下のピッピ』の面影が見受けられる。
当時のAプロは東京ムービーの専属下請け会社であったが、このシリーズはAプロが率先して企画・制作したものであるという。
翌年3月17日には続編『パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻』も公開された。
2008年3月15日には渋谷にあるシネマ・アンジェリカなど全国6ヶ所の劇場で『パンダコパンダ』と『パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻』が二作品同時上映された。
テレビ放送では、地上波ではローカル局で再放送されたり、また、CS放送局ではカートゥーン ネットワークでも再放送された。
ストーリー
ミミ子は祖母を法事へ送り出し今日からしばらく一人暮らし。しかし家へ帰ってみるとそこには人語を解する子供のパンダがいた。さらにその父親のパンダも現れる。このパンダ親子は、ミミ子の自宅の傍の竹薮に誘われて来たという。ミミ子は親パンダ(パパンダ)を自らの父親、子パンダ(パン)を子と位置づけ、共同生活を始めた。ある日、ミミ子の家を訪ねたお巡りさんが、パンダ親子を見て驚く。実はパパンダとパンは動物園から逃げ出して来たものだった。警察から聞きつけた動物園の園長が連れ戻そうとするが、パンが迷子になってしまい、一転して捜索が始まる。見つかったパンは川に流されていた。しかもその先には水門の滝が有るという、一大事になってしまった。果たしてパンを救い出す事が出来るのか。そしてミミ子とパンダ親子は再び一緒に暮らす事が出来るのか。
スタッフ
- 原案 脚本 画面設定:宮崎駿
- 作画監督:大塚康生、小田部羊一
- 美術監督:福田尚朗
- 撮影監督:清水達正
- 音楽:佐藤允彦
- 原画:河内日出夫、中村英一、近藤喜文、田中勉、青木悠三、本多敏行、本木久年、北原健二、鈴木基司、宮崎駿、香西隆男、小泉謙三、村田耕一、荒木伸吾、才田俊次、山口泰宏、我妻宏
- 動画:平田珠代、有原誠治、山田道代、福富博、春貴健二、上野めぐみ、大竹伸一、堀江孝男、福原兼節、須田裕美子、千葉雅子、湊和良、本居武士、前田実、窪田正史、島田和義、高橋道子、田中トモコ、村田マリ子、後上義隆、菊地弘子、中村清、鈴木幸雄、原完治、品川丈夫、森本和枝、児玉弘子、坂下優子
- 背景:現代制作集団
- 撮影:東京アニメーションフィルム
- 現像:東京現像所
- 編集:井上和夫
- 録音:田代敦巳
- 技術:東京スタジオセンター
- 効果:石田サウンドグループ
- 制作進行:真田芳房、熊崎哲男
- 演出助手:向坪利次
- 仕上監督:山浦浩子
- 演出:高畑勲
- 制作協力:Aプロダクション
- 制作:東京ムービー
- 主題歌:「ミミちゃんとパンダ・コパンダ」歌:水森亜土
- 挿入歌:「ねんねんパンダ」歌:水森亜土
声の出演
- ミミ子:杉山佳寿子
- パパンダ:熊倉一雄
- パン:太田淑子
- おまわりさん:山田康雄
- おばあちゃん:瀬能礼子
- 先生:峰恵研
- 動物園園長:和田文雄
- 雑貨屋のおじさん:梶哲也
- ナナ:丸山裕子
- カヨ:松金よね子
- ダイ:山岡葉子
- いじめっ子:市川治
- 八百屋のおばさん:沼波輝枝
その他
- よく見ると終盤の動物園のシーンの観客の中にオバQ、『ど根性ガエル』のひろしと京子、ルパン三世、次元大介が混じっている(ルパン三世と次元大介は変装での出演)。これは当時東京ムービー及びAプロが『(新)オバケのQ太郎』、『ど根性ガエル』、『ルパン三世』(第1シリーズ)の制作をしていたためのお遊びである。
外部リンク
- テンプレート:Official - 映画『パンダコパンダ』公式サイト - 三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー
- カートゥーン ネットワーク公式サイト