ハワイアン航空
ハワイアン航空(ハワイアンこうくう、Hawaiian Airlines)は、アメリカのハワイ州を拠点とする航空会社である。
目次
概要
ハワイ州ホノルルにあるホノルル国際空港をハブ空港とし、ハワイ州内のハワイ島(ケアホレ・コナ国際空港、ヒロ国際空港)、マウイ島(カフルイ空港)、カウアイ島(リフエ空港)を結ぶ島間路線(インターアイランド路線)、ホノルル・カフルイとアメリカ本土を結ぶ国内線、ホノルルと太平洋地域を中心とした国際線を運航している。
アメリカ運輸省の調査でアメリカの航空会社として2003年より6年連続定時出発率1位となっている。2011年には、過去最高となる約867万人の旅客数を記録した[1]。
歴史
- 1929年1月30日 - インターアイランド航空(Inter-Island Airways Ltd.)として設立[2]。
- 1941年 - ハワイアン航空(Hawaiian Airlines)に社名改称。
- 1942年 - 貨物輸送サービスを開始。
- 1983年 - マイレージサービス(Travel Plus)開始。
- 1984年 - サモア・トンガへ、国際線初就航。
- 1985年 - ロッキード L-1011 トライスター導入により、アメリカ西海岸路線開設。
- 2003年3月21日 - 連邦倒産法第11章適用申請。
- 2006年12月 - 日本支社閉鎖。株式会社グローバルサービスに業務委託。
- 2008年3月 - 連邦倒産法第11章適用後、初の国際線 マニラ線就航[3]。
- 2010年11月19日 - 日本支社再開設。東京/羽田線就航。
- 2012年6月4日 - アメリカ東海岸、ニューヨーク線就航[4]。
- 2014年3月11日 - 子会社オハナ('Ohana by Hawaiian)運航開始。
就航都市
国内線
島間路線
ハワイ州の島々を結ぶインターアイランド路線を運航。ホノルル国際空港(ホノルル)及びカフルイ空港(カフルイ)から、コナ国際空港(コナ)・リフエ空港(リフエ)・ヒロ国際空港(ヒロ)への定期便が運航されている[5]。また、子会社オハナ('Ohana by Hawaiian)がエンパイア航空との間によって設立され[6]、ホノルルとモロカイ空港(モロカイ島)・ラナイ空港(ラナイ島)とを結ぶインターアイランド路線を運航。
- ホノルル - カフルイ、コナ、リフエ、ヒロ
- カフルイ - コナ、リフエ、ヒロ
- オハナ運航路線
- ホノルル - モロカイ、ラナイ
- カフルイ - モロカイ、コナ、ヒロ
アメリカ本土路線
アメリカ西海岸の主要都市及びニューヨークからホノルル国際空港(ホノルル)へ、一部はカフルイ空港(カフルイ)とも結ばれている[5]。2014年より、コナ・リフエとオークランド・ロサンゼルスを結ぶ路線を夏期季節便として運航予定。
- ホノルル - ニューヨーク、シアトル、ポートランド(オレゴン州)、サクラメント、サンフランシスコ、オークランド、サンノゼ、ロサンゼルス、サンディエゴ、ラスベガス、フェニックス
- カフルイ - シアトル、オークランド、サンノゼ、ロサンゼルス、ラスベガス
- コナ - オークランド(季節便)、ロサンゼルス(季節便)
- リフエ - オークランド(季節便)、ロサンゼルス(季節便)
国際線
ホノルル国際空港(ホノルル)からアジア・オセアニアを中心に運航[5]。とりわけ、日本路線が多いのが特徴である。
提携
- ハワイアン航空および提携航空会社のマイレージ会員が相互にマイレージの獲得およびマイレージ利用航空券予約可能な航空会社
- 提携先航空会社のマイレージ会員のみマイレージの獲得およびマイレージ利用航空券予約可能な航空会社[8]
- インターライン・パートナーズ[5]
- エミレーツ航空、ヴァージン・オーストラリア
- 過去の提携先
保有機材
運航機材
機材 | 保有数 | 発注数 | 座席数 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
B | E | 計 | ||||
エアバスA321neo | 0 | 16 | No data | アメリカ西海岸路線用、2017年以降順次導入予定[9] | ||
エアバスA330-200 | 18 | 4 | 18 | 276 | 294 | アメリカ本土・国際線用 |
エアバスA330-800neo | 0 | 6 | No data | 国際線用、2019年以降順次導入予定[10] | ||
ボーイング717-200 | 18 | - | 8 | 110</br>115 | 118</br>123 | 島間路線用 |
ボーイング767-300</br>ボーイング767-300ER | 11 | - | 18 | 234</br>241</br>246 | 252</br>259</br>264 | アメリカ西海岸・国際線用、順次退役予定 |
計 | 47 | 26 | ||||
オハナ | ||||||
ATR 42-500 | 3 | - | 48 | 48 | ||
総計 | 50 | 26 |
- 2014年7月現在
備考
- ボーイング社で振り分けられるハワイアン航空向けの顧客番記号(カスタマーコード)はCBで767-3CBERとなっている。
- 機材には、それぞれハワイ州を中心にポリネシア地域に生息する鳥の名前がつけられている。
- 2014年8月1日より、エアバスA330-200においてプレミアムエコノミークラス「エクストラ・コンフォート・シート」を導入予定[11]。座席数は40席を予定している[12]。
- 当初、エアバスA350-800の導入を予定していたが、エアバスA330-200との互換性等からエアバスA330-800neoに変更した[10]。
過去
会社設立以降、アメリカ本土などの航空会社が使用していた中古機材をかき集めることが多かった。DC-8、DC-9、DC-10-30、L-1011等が該当し、全日本空輸で使用されていた機材(L-1011)も存在する。L-1011退役後、アメリカン航空からDC-10-30を導入するが、アメリカン航空のベアメタルをベースに帯色はハワイアンのものに変えただけであった。永らく島間輸送に就役してきたDC-9-51も欧米からの中古機が殆どであったため、ボーイング717へリプレースされた。
機材 | 保有数 | 運航年 | 備考 |
---|---|---|---|
ベランカ CH-300 | 1 | 1929 - 1933 | 遊覧飛行に使用 |
シコルスキー S-38 | 4 | 1929 - 1942 | 水陸両用機 |
シコルスキー S-43 | 4 | 1929 - 1942 | |
ダグラス DC-3 | 13 | 1941 - 1966 | |
ビーチクラフト モデル 18 | 1 | 1947 - 不明 | チャーター・訓練用機 |
コンベア340</br>コンベア440</br>コンベア640 | 13 | 1953 - 1973 | |
ダグラス DC-6 | 4 | 1958 - 1969 ? | |
ビッカース バイカウント | 2 | 1963 - 1964 | |
日本航空機製造 YS-11 | 3 | 1966 - 1967 | |
ダグラス DC-9-10 | 5 | 1966 - 1971 | 初となるジェット機の導入 |
ダグラス DC-9-30 | 12 | 1968 - 1975 ? | ダグラス DC-9-50に置き換え |
ダグラス DC-9-50 | 22 | 1975 - 2001 | ボーイング717-200に置き換え |
ショート 330 | 3 | 1978 - 1980 | |
マクドネル・ダグラス MD-81 | 5 | 1981 - 1990 | ダグラス DC-9-50に置き換え |
デ・ハビランド・カナダ DHC-7 | 6 | 1981 - 1994 | |
ダグラス DC-8-62</br>ダグラス DC-8-63 | 3 | 1983 - 1993 | 内、2機が-62</br>内、1機が-63 |
ロッキード L-1011 トライスター | 5 | 1985 - 1994 | マクドネル・ダグラス DC-10に置き換え |
マクドネル・ダグラス DC-10 | 14 | 1994 - 2003 | ボーイング767-300に置き換え |
その他
- 1941年12月7日、ハワイアン航空9便は真珠湾にて日本軍の攻撃を受け出火。銃弾の1つがコックピット内の消火器に命中し、鎮火。乗客乗員に怪我はなかった[13]。
- 1985年2月に、日本航空の「ハワイアンキャンペーン」の一環として、18名のハワイアン航空の客室乗務員が、日本航空の東京/羽田 - ホノルル線と大阪/伊丹 - ホノルル線に乗務した[14]。
- 2014年7月24日、東日本大震災によってオアフ島に漂着した岩手県下閉伊郡田野畑村の村営住宅の看板の返却を、ハワイアン航空441便仙台行を利用して無償輸送[15]。30日、田野畑村へ届けられた[16]。
脚注
注釈
出典
外部リンク
- ↑ Hawaiian Sets New Record with 8.67 Million Passengers in 2011 HawaiianAirlines
- ↑ ハワイアン航空の歴史 ハワイアン航空
- ↑ Hawaiian Airlines To Launch Manila Flights HawaiianAirlines(2007年8月28日)
- ↑ Hawaiian to Fly to the Big Apple HawaiianAirlines(2012年5月17日)
- ↑ 5.0 5.1 5.2 5.3 5.4 Map of Hawaii Travel HawaiianAirlines
- ↑ Ohana by Hawaiian HawaiianAirlines
- ↑ Airline Partner Programs HawaiianAirlines
- ↑ Earn with Partner Airlines Hawaiian Airlines
- ↑ Hawaiian to Add Fleet of Long-Range, Single-Aisle Aircraft HawaiianAirlines
- ↑ 10.0 10.1 Hawaiian to Add New Airbus A330-800neo to Fleet HawaiianAirlines(2014年7月22日)
- ↑ Extra Comfort HawaiianAirlines
- ↑ テンプレート:PDFlink ハワイアン航空(2013年10月30日)
- ↑ テンプレート:PDFlink ハワイアン航空(2010年5月)
- ↑ 「Contrail of JAL Group」日本航空刊 2001年
- ↑ ハワイアン航空 ホノルルから無償輸送 震災で漂着、村営住宅看板を 日刊CARGO(2014年7月28日)
- ↑ 村営住宅看板:津波にさらわれハワイ漂着 岩手に戻る 毎日新聞(2014年7月30日)
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